INDYCARレポートnavi

2025年8月31日日曜日

2025 INDYCAR レポート R17 ボーシェッタ・バーボン・ミュージック・シティ・グランプリ Day1 予選:最終戦のポール・ポジションはパト・オーワードのものに

 

Photo:Penske Entertainment

オーワード、シーズン2回目、キャリア7回目のポール・ポジション

 気温が30°Cまで上昇、強い日差しが照り付けるコンディション下、風もプラクティス時より強く吹く中で今年最後の予選が行われ、パト・オーワード(アロウ・マクラーレン/
シヴォレー)が今シーズン2回目、キャリア7回目のポール・ポジションを獲得した。計測2ラップの合計タイムは47秒2607で、平均速度=202.621mphだった。

2位はマルーカス! シヴォレー、シーズン4回目のフロント・ロウ独占

 予選2位はデイヴィッド・マルーカス(AJ・フォイト・エンタープライゼス/シヴォレー)。またしても、の予選2位=キャリア・ベスト・タイ。デトロイトのストリート・コースで行われた第7戦ではコルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル・ウィズ・カーブ・アガジェニアン/ホンダ)に、先週のミルウォーキーの1マイル・オーヴァルでの第16戦ではアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)にポール・ポジションをさらわれたマルーカス。今日はオーワードが彼の初PP獲得を阻んだ。マルーカスのラップ・タイムは47秒4243。2ラップ合計でのオーワードとのタイム差は0.1636秒だった。

 PP獲得はならなかったマルーカスだが、技術提携して貰っている兄貴分的存在=チーム・ペンスキーのドライヴァー3人を完全に凌駕するパフォーマンスを発揮したのだから、そんなにがっかりもしなくていい。



ルンドガールド、オーヴァル予選自己ベストの3位

 シヴォレーによるフロント・ロウ独占は今回が今シーズンの4回目。予選3位もシヴォレーのパワー・ユニットを使うクリスチャン・ルンドガールド(アロウ・マクラーレン/
シヴォレー)だ。デンマーク出身ドライヴァーにとっては、オーヴァルでの自己ベストとなる予選パフォーマンスだ。これまでのベストは今年のインディー500での8位だったので、大きなジャンプ・アップだ。そして、マクラーレンは3人目のドライヴァー、参戦2シーズン目のノーラン・シーゲルも予選6位に食い込んでいる。

パロウは予選4位! ディクソン5位、シンプソン10位とCGR勢も好調

 ホンダ勢最上位はパロウの4位。2ラップ合計=47秒4994はオーワードと0.2387秒と、結構な差があった。
 予選5位はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)=47秒5384。ガナッシ勢は、インディーカー2年目のキフィン・シンプソンも予選10位という好結果を手にしている。

 予選6位はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)。ペンスキー最上位がマクラーレン3人全員より後ろ…というのは名門チームにとってショッキングな結果だろう。技術提携するAJ・フォイト・エンタープライゼスのドライヴァーの方がオーヴァル・レースで上位のグリッドを確保するのは、アイオワでのレース2からの3戦連続ともなっている。ニューガーデン以外のペンスキー・ドライヴァーたちは、スコット・マクロクリンが予選8位、ウィル・パワーが予選12位だった。

アンドレッティ勢はカークウッドの12位が最高

 昨年のPPウィナーであるカークウッドは予選13位。チームメイトたちは、ハータが15位で、マーカス・エリクソンは18位。アンドレッティ勢は、今回は思い通りのパフォーマンスを発揮できていない。インディーカーがなぜか変更した今年のナッシュヴィル用エアロ・パッケージでベスト・セッティングを発見できなかったということだ。昨年のレースはエキサイティングな内容で、大成功だったと思ったが、インディーカーはダウンフォースを減らす方向にルールを変え、その代わりに昨年は認められていなかったリヤ・ウィングの角度調整と、ガーニー・フラップの装着を許可した。ファイアストンも僅かではあるがタイヤのスペックを新しくしている。明日行われるレースは、去年のような“抜きつ抜かれつ“の展開にはならない心配があるわけだ。もちろん、シリーズ主催者のインディーカーも、タイヤ・サプライヤーのファイアストンも去年以上のスリリングなレースとなることを目指しているのだから、そうなることを期待したい。

プレマのアイロットが奮闘し予選9位!

 今日の予選で大健闘を見せたのは、カルーム・アイロット(プレマ・レーシング/シヴォレー)=9位と、すでに書いたが、シンプソンの10位。アイロットのチームメイト、ルーキーのロバート・シュウォーツマンは19位で、ルーキー・オヴ・ザ・イヤーを争うルイ・フォスター(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダ)は予選24位だった。RLLはグレアム・レイホールの22位がベストと、今回はかなりの苦戦を強いられている。デヴリン・でフランチェスコはレイホールとフォスターの間の23位だった。

 クリスチャン・ラスムッセンを先週勝たせているエド・カーペンター・レーシングは、ナッシュヴィルでは期待通りの活躍を予選で見せることができなかった。ラスムッセンは16位で、アレクサンダー・ロッシは、プラクティスでは決して悪くなかったが、予選は20位に終わった。

 フンコス・ホリンジャー・レーシングも、スティング・レイ・ロブが21位と奮闘していたが、オーヴァルで速いはずのコナー・デイリーがまさかの25位。最も苦戦しているのは、リナス・ヴィーケイとジェイコブ・エイベルが予選26、27位だったデイル・コイン・レーシングだ。

オーワード、狙うはポール・ポジションからの優勝と、年間自己最多の3勝

 オーワードは予選後、「実は僕、ポール・ポジションから優勝したことがないので、明日はそれを初めて達成したい」とコメント。それが成れば、キャリア・ベスト・タイの年間3勝となる。

 予選2位となったマルーカスは、「またも“ほぼPP“に終わった1日…と自虐的に語った。初PPは逃したマルーカスだが、初勝利の可能性は十分にある。

  予選後にはハイ・ライン・プラクティス、ファイナル・プラクティスが行われ、明日、決勝スタートは午後1時45分に切られる。
以上

0 件のコメント:

コメントを投稿