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2025年8月9日土曜日

2025 INDYCAR R15 ビットライン・コム・グランプリ・オヴ・ポートランド Day1 プラクティス1:全車セッションとグループ1クリスチャン・ルンドガールドが最速! アレックス・パロウはグループ2でトップタイム

  

Photo:Penske Entertainment

  好天の下、2025シーズン終盤3戦がスタート

 アメリカ北西部で開催される唯一のインディーカー・イヴェント=ビットナイル・ドット・コム・グラン・プリ・オヴ・ポートランドが今日、スタートした。フラットな高速ロードコースは全長が1.964マイルと短め。天気は快晴。路面は当然ドライ。気温は26〜28℃で、とても快適なコンディション下でのセッションとなった。路面温度は43〜47℃。

ルンドガールド、全車セッション最終盤にパロウを逆転!

 40分間の全車セッションでは、全車がブラック・タイヤで走行。クリスチャン・ルンドガールド(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)が59秒1037で最速だった。セッション終盤、自身の13周目でそのラップ・タイムは記録された。

 全車セッション2番手はポイント・リーダーのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)。彼のベストは59秒2060。16周をこなした彼は、そのうちの13周目で自己ベストをマーク。トップに立ったが、ルンドガールドが最後の最後で彼より0.1023秒速いラップを記録し、トップの座をかっさらった。


メイヤー・シャンクの2台が3、4番手に

 3、4番手はマーカス・アームストロングとフェリックス・ローゼンクヴィスト(どちらもメイヤー・シャンク・レーシング・ウィズ・カーブ・アガジェニアン/ホンダ)。彼らのベストは、アームストロングが59秒2182で、ローゼンクヴィストが59秒2377だった。5番手はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)=59秒3014。ここまでがトップから0.2秒以内。

 コルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル・ウィズ・カーブ・アガジェニアン/ホンダ)はマイナー・トラブルで十分な周回数をこなせなかったが、終盤の3周で8番手へと食い込んで来た。昨年度ウィナーのウィル・パワー(チーム・ペンスキー/シヴォレー)は、10番手と意外に目立たず。このコースを得意とするグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダ)も同様で、15番手。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)は16番手で、昨年度ポール・ポジション・ウィナーのサンティーノ・フェルッチ(AJ・フォイト・エンタープライゼス/シヴォレー)の17番手と、出足が今ひとつの印象だった。スコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)は、アライアンスを組むフォイトの2台よりも遅く、23番手。その一方で、スティング・レイ・ロブ(フンコス・ホリンジャー・レーシング/シヴォレー)が59秒5717で12番手につける良好なパフォーマンスを見せた。先輩チームメイトのコナー・デイリーは21番手だった。

ルンドガールド、グループ・セッション1も最速

 続いて行われたグループ・セッション、先に走ったグループ1では、ここでもルンドガールドがトップ・タイムをマークした。12分間のセッションの最初からレッドで走り出した彼は、3周目に58秒5320を叩き出したのだった。
 2番手は、セッション半ばかれレッド・タイヤで走ったローゼンクヴィスト。タイムは58秒6589。3番手はレイホール。彼もブラックからレッドに繋ぎ、レッドでの58秒6879が自己ベストとなった。4番手はニューガーデンの58秒7126で、ディクソン58秒8501で5番手。これらのヴェテラン二人もブラックで走り出し、レッドにスイッチするパターン。デイリーはセッションの最初からレッドで走り、58秒8841で6番手に食い込んだ。ハータはレッドでスピードを見せ切れず……の7番手。パワーはその後ろの8番手。フェルッチは12番手だった。

パロウ、グループ2トップタイムもルンドガールドのタイムには及ばず

 グループ2ではパロウが最速。ベストは58秒5381で、先のグループで走ったルンドガールドに0.0061秒届かなかった。
 グループ2の2番時計はデイヴィッド・マルーカス(AJ・フォイト・エンタープライゼス/シヴォレー)=58秒7498。より多くタイヤ・ラバーが乗ったコンディションのはずだが、グループ2の方がラップ・タイムはなぜか遅かった。3番手はアームストロング=58秒7573。4番手はカイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル/ホンダ)=58秒7649。5番手はポイント2番手から逆転タイトルを目指すパト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)の58秒7981。6番手はルーキーのルイ・フォスター(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダ)の58秒8467。

期待されたアンドレッティ勢は初日イマイチの走り出し

 事前テストを先週行ったアンドレッティ陣営だが、マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル/ホンダ)もグループ7番手とパフォーマンスは良くなかった。シーズン後半戦に良い走りを見せているクリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター・レーシング/シヴォレー)も8番手。マクロクリンはここでも10番手と苦戦していた。

 ルンドガールドがペース・セッター。彼を追う2番手がパロウ。MSRが二人ともなかなか良く、ペンスキー軍団ではニューガーデンとマルーカスが良く、パワーとマクロクリンは苦戦気味。アンドレッティは、明日はもっと良くなりそうな気配がある。その他のチームはかなりの混戦模様となっている。今シーズン最後のロードレース。皆、来年に向けて何か明るい材料を見つけようと力が入っている。

ルンドガールド「この勢いを最後まで保ち続けたい」

 好調のルンドガールドは、「プラクティスからの、この勢いをレース・ウィークエンドの最後まで保ち続けたい。みんな1週末のオフがあって、本当に良かったと思う。チームは体制を立て直し、パワーをチャージしてポートランドへとやって来ている。トラックを運転してくれるクルー、メカニックたち、そうした人々の力が無ければレースを戦うことはできない。彼ら全員が少しの休みを必要としていた。ポートランドの後にも1週末のオフがあるのは幸運なこと。僕らは目指す仕事を今週末に達成し、その勢いを残るレースへと持ち込み、素晴らしいシーズン・エンドを迎えたい」とシーズン終盤3戦での活躍を宣言していた。

 パロウが手堅く速さを示しているが、ルンドガールドの彼を超えるパフォーマンスにより、チームメイトのオーワードはおおいに勇気づけられたことだろう。今日の二人のマシンの良かったところを、明日のマシン・セッティングに取り入れ、パロウ&ガナッシを予選で上回り、アドヴァンテイジを持って決勝に臨みたいところだ。
以上

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