2019年5月26日日曜日

2019 INDYCAR ニュース 第103回インディアナポリス500 5月24日:2020年からインディーカーはエアロスクリーン装備でより安全に

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 レッド・ブル・アドヴァンスド・テクノロジーズとのパートナーシップを締結
防弾ポリーカーボネード製でチタニウムフレームを備えモノコックに3点マウント

 第103回インディアナポリス500のファイナル・プラクティスが行われるカーブ・デイに、インディーカーが新しい安全装備についての発表を行なった。レッド・ブル・アドヴァンスド・テクノロジーズとのパートナーシップを新たに結んだインディーカーは、ドライヴァーの安全性向上のためのエアロスクリーンを共同でデザインし、これらを2020年から出場マシンに装着されることとなるという。
 

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 防弾ポリカーボネイト製で、反射防止コーティングが施され、曇り防止の機能も備えるエアロスクリーンは、上端にチタニウム製のフレームを備え、モノコック3箇所にマウントされる。また、ロール・フープにも繋がれるデザインとすることでF1ですでに採用されているHALOと同等のプロテクション性能が実現されるという。
 インディーカーは2016年からポリカーボネートなどのメーカーであるPPGなどと開発を行って来ていた。ここに来てレッド・ブルが開発に関わった経緯についての説明はなかった。

エアロスクリーン採用でAFPはお役御免に

 
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  スクリーンの汚れに対応すべく、テア・オフの開発も今後続けられるという。また、スクリーン装着でコクピット内が熱くなるため、ダラーラがクーリング・システムも開発がすでに始めている。
 インディ500の前のインディーカー・グラン・プリから全車に装着が義務付けられたAFP(アドヴァンスト・フロンタル・プロテクション)というデヴァイスは、スクリーンの登場で御役御免となるようだ。ただし、そのマウント部がスクリーン装着時にはシャシー・センター・ピラー用に使われることになるようだ。発表されたイラストではその辺りの詳細が分かりにくいのだが……。このデヴァイスは今年の夏の間に最終テストが行われ、秋にも全チームへのデリヴァリーが始まる予定だ。

レッドブルのクリスチャン・ホーナー
「エアロスクリーンのポテンシャルは大きい
今後数か月間で性能をさらに向上させ、完成させたい」
 

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  インディ500で1勝、インディーカー・シリーズでチャンピオンになること5回のスコット・ディクソンは、インディーカーに協力し、エアロスクリーンの開発に携わって来た。彼は、「インディーカーはドライヴァーの安全対策で常に先頭を走って来た。彼らは常に現状を評価し、次に何を行なうべきかを考えて来ている。自動車レースが始まった100年前から、時代が移り変われども、インディーカーはずっとそれを続けて来ている。エアロスクリーンは、その最新版だ」と語っている。
 
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  レッド・ブル・アドヴァンスト・テクノロジーズのCEOで、レッド・ブル・レーシング・チームの代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、「マシンが前方から衝突する際、ドライヴァーを守る装備としてエアロスクリーンが持つポテンシャルは高い。それは以前から明らかになっていた。インディーカーとパートナーになることで、エアロスクリーンの持つ可能性を最大限に引き出したい。この装備によって、ドライヴァーたちの負傷を軽減し、アメリカ最高峰シングル・シーター・レースにおける死亡事故も防ぐことになるかもしれない。今後の数ヶ月間、私たちとインディーカー、そしてインディーカーのドライヴァーたちと密接に働き、エアロスクリーンの性能を更に向上させ、完成させたい」とコメントしている。
以上

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