2012年9月1日土曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント71:R14 グランプリ・オブ・ボルティモア Day1 「去年が結構よかったんでその感覚で行くと全然しっくりこないですね」

Photo:INDYCAR\LAT USA
ボルティモア・グランプリ
ボルティモア市街地コース
Day1 プラクティス1         1分23秒0918      13位     6周走行
         プラクティス2         1分23秒1126      20位      13周走行


タイヤシケイン新設!午後のプラクティス2は30分の走行に

シケインをとっぱらった新レイアウトとした開催2年目のボルティモア・ストリート・コースだったが、今朝インディーカーが走り出すと、シケインのあった線路を越える部分でマシンが大きくジャンプ。それが危険なレベルにあるとの判断が下された。急遽、路面をスムーズにする作業が始められ、最終的にシケインを設置する事に決定。午後のプラクティス2は予定よりも1時間ほど遅れて、走行時間も1時間から30分に半減されて行われた。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、午前中のプラクティスで6周を走行。午後には13周を走り、結果は21番手だった。


「あまりよくないですね。これからデータをもう1回全部見直して、明日に備えます」

Jack Amano(以下――):タイヤでシケインが作られてのセッションでした。
佐藤琢磨:あの部分でのスピードを落とさせるためです。
――結構な高さにタイヤを積み上げた仮設シケインで、走りにかったりはしませんでしたか?
佐藤琢磨:あくまでもテンポラリーなもので、明日にはちゃんとしたシケインが設置されるということなので、今日のところは特に気にしていませんでした。


プラクティス1終了後、急きょタイヤでシケインを設置。
Photo:INDYCAR\LAT USA
――マシンの調子はどうですか?
佐藤琢磨:ウーン、あんまり良くないですねぇ。まぁ、全体的なバランスとグリップ感と、トータルのパッケージですけども、去年が結構良かったんでね、その感覚で行くと全然しっくりと来てない。すごい跳ねちゃうし、接地感がないっていうのかな? (タイヤの)ロックもし易いし。
――午後のプラクティスは30分間でした。走行時間が短くされる週末となってしまいました。
佐藤琢磨:そうですね。やることはいっぱいあるんですけどね。そういう意味で、こういう状態の中で得られるデータって相当限られてますし、もうちょっとスタートから良い位置に行きたかった。今、ちょっと(置かれている状況は)厳しいですね。
――ストリートは今年は調子良く来ていたけれど、今回は走り出しが苦しい。
佐藤琢磨:なんか、出だしのパッケージがあんまり良くないっていうか……。ボルティモアってちょっと特殊なんですよね? 去年、KVレーシングは市街地とか、ロー・グリップのところはうまく行かなかったけれど、ここだけは良かった。ボルティモアのコースはグリップ感も他のストリートと比べると高い。今年はストリートに関してはバランスが良かったのに、今日走り出してみると良くなかった。そこはロードコースっぽい方向にセッティングを持ってかなきゃいけないのかな、というところがあって、でも、自分たちはロードコースであまり今、良いデータってないから。これからデータをもう1回全部見直して、明日に備えます。なかなか厳しい状況です。

2012 INDYCAR レポート:R14 グランプリ・オブ・ボルティモア Day1 プラクティス1 路面が伴ピーすぎることが判明し、プラクティス1は予定された1時間を走らず終了

早くもシケイン復活か? まったく走らないドライバーも

 今年のボルティモアのウリのひとつは、ストレートのシケインをなくし、スピードアップさせてオーバーテイクを増やそうというものだった。しかし、シケインをなくしたストレートを実際にインディーカーが走り出してみると、スピードアップしたマシンが大きく危険なほどに跳ねてしまうことが判明した。
 「全開では走れない」とドライバー達は走行を切り上げることとなった。「背中や首を傷めかねない」、「尾てい骨への衝撃はひどい」とドライバーたちは話していた。
 因に、このセッションでのトップはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)の1分21秒0211だった。一切走らなかったドライバーもいた。それらは、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、グレアム・レイホール(チップ・ガナッシ・レーシング)、アレックス・タグリアーニ(ブライアン・ハータ・オートスポート)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)で、チャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング)は、コース・インした周にスピン&ストップで計測タイムなしだった。
 「走れない!」というドライバーがいる一方で、ルーベンス・バリケロ(KVレーシング・テクノロジー)は10ラップも走って2番手タイムをマークした。シモーナ・デ・シルベストロ(ロータス-HVMレーシング)も8周。アンドレッティとジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)は7周した。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は6周し、13番手のタイム。


「去年から今年にかけて、線路の形状が大きく変わってしまった」とレースディレクター

 レース・ディレクターのボー・バーフィールドは、「去年、シケインを間違ってまっすぐ走る抜けてしまったドライバーたちは、いわば今年のレイアウト使用に向けてのプレビューをやっていたわけで、彼らからの情報からすると、あのシケイン部をまっすぐ走り抜けても大丈夫だろうということだった。しかし、実際にはそうでしゃなかった。線路というものは、時間の経過とともに変化が起こり得るものだからだろう。去年から今年にかけて、路面の形状がかなり変わったと思われる。線路のところでの段差が大きく、インディーカーが大きくジャンプしてしまう状況を作り出しており、プラクティスを早めに切り上げることにした」と状況を説明した。
 「このまま今日の走行はなしにすべき。最初はそう考えた。しかし、午後のプラクティスは行う方向に考えを変えた。ただし、午後のプラクティスまでに何らかの対処をしなくてはならない。そして、今晩は大掛かりな工事をすることになる」ともバーフィールド。彼は、「線路の上を舗装してしまう手もあるし、シケインを復活させることも考えられる。明日、新しい舗装がトラブルを巻き起こし、現在と同じように対策に頭を悩ませるより、シケインを作るというアイディアの方が現実的だ」とも話した。

2012年8月31日金曜日

2012 INDYCAR ルーベンス・バリケロ インタビュー :ソノマでベストリザルトとなる4位フィニッシュを達成!来シーズンのチーム移籍も噂されているF1出身実力派がインディーカー1年目を語る

「ファスト6進出や、表彰台はこまでに何度もできていると思っていた」
 フォーミュラ1で11勝の実績を持つドライバー、ルーベンス・バリケロのインディーカー・シリーズ参戦は、今年の大きな話題のひとつだった。しかし、326グランプリ出場の経験を持ってしても、インディーカーでは驚くほどの苦戦を強いられて来ている。彼自身、そのパフォーマンスの低さには衝撃を受けており、「シーズンがここまで進むまでに、ファイアストン・ファスト6への進出や、レースでの表彰台登壇は何度も実現できていると思っていた」とミド‐オハイオでは語っていた。
 第12戦までの予選でのベストグリッドはミルウォーキーでの5位で、10位はインディー500とエドモントンの2回があるが、シングルグリッドは僅かに1回だけ。決勝ではさすがのしぶとさ、クレバーさを見せていて、アイオワで7位(第12戦まででのキャリア・ベスト)、バーバーで8位、ロングビーチで9位、サンパウロとミルウォーキーで10位フィニッシュを果たしているが……。
 バリケロのパフォーマンスは、彼のインディーカーへの順応能力が低いからではなく、KVレーシングというチームの実力の低さが最も大きな要因となっている。チームメイトのトニー・カナーンは5回ものトップ5フィニッシュを記録して来ているが、それは彼のシリーズトップを誇る経験量に頼るところが極めて大きい。

「まだ、望むマシンバランスをバッチリ得られたことがない」

 バリケロのインディーカー入りは、幼なじみにして親友のTKが尽力して実現したが、そのTKが自分のピットにチーム内ベストのスタッフをかき集めているため、3番目のドライバーとして開幕直前にチーム入りしたバリケロには、元々薄味のチームの、更に薄い部分しかあてがわれて来ていない。KVの作戦力の弱さは業界では良く知られたところで、バリケロの好走を台無しにしたレースは今シーズン何度も見られて来ている。救いは、シーズン途中にアンドレッティ・オートスポートから優勝経験を持つエンジニアのエディ・ジョーンズを引き抜き、彼のレース担当につけてもらったところぐらいだ。
 ソノマでのバリケロは、予選11位から4位でゴールした。表彰台には手が届かなかったが、予選からレースまで、今シーズン最もコンスタントに上位で戦い続けることのできた週末になっていたのだ。

 「今回のマシンはソリッドなものにできていた。まだスピードではライバル勢に劣っている。ダリオ・フランキッティ、そしてその前を走っていた2台のペンスキーのマシンは、リスタートで僕を一気に置いて行った」とバリケロはレース後に語った。
 今シーズンのここまでの苦悩について、バリケロはソノマでのレース後に説明した。「インディーカーでは、レースウィークエンドにマシンが大きく進歩する。コースのコンディションも、大きく向上したり、激しく変化することもある。だから、レースのスタートに臨む時に、自分たちの選択――マシンセッティング、タイヤチョイスを含めた作戦――が正しかったのかに自信を持てないことが多い。レースがゴールを迎えるまでにコースのグリップは高まるのが通常だけれど、時として上がらないこともある。とても多くの要素が変化し、それらは常に同じではない。このような状況下、僕はまだレースで自分の望むマシン・バランスをバッチリと得られたことがない。今日はかなり良いマシンとできていたけれど、まだ少しのアンダーステアが出ていた」。


このインタビューは、ジャック・アマノのインディーカー・レポート メールマガジン・プレミアムで8月28日に配信したものです。ジャック・アマノのインディーカー・レポート メールマガジン・プレミアムにご契約いただきますと、全文をお読みいただけます。
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9月1日から第14戦ボルティモアのDay1のレポートをお届けいたします。シーズンも大詰めとなり、白熱するチャンピオン争いをはじめ、残り2戦で念願の初優勝に向けてアタックする佐藤琢磨選手のコメントも、現地から生録りでお届けいたします。また、この時期になると気になる来シーズンの動向に関してもジャック・アマノが独自の取材網でぐっと踏み込んでいきます。ぜひご期待ください。
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