2022年7月30日土曜日

2022 INDYCARレポート R13 ギャラガー・グランプリ Day1 予選:ギャラガーGPのポールポジションはフェリックス・ローゼンクヴィストのものに

午前のプラクティスでは7位にとどまっていたローゼンクヴィストが今シーズン2回目のポールポジションを獲得Photo:Penske Entertainment クリックして拡大

ローゼンクヴィスト、今季テキサス戦に続き2回目のPP獲得
シヴォレー、13戦目にしてポール・ポジション実に9回!

 インディアナポリスのロードコースで行われるギャラガーGPの予選が今日行われ、フェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)が今シーズン2回目、キャリア3回目のポール・ポジションを獲得した。今シーズン最初のPPはテキサスのハイ・スピード・オーヴァルで記録。キャリア初PPは2019年、今回と同じインディのロードコースでだった。シヴォレーは13戦で9個目のPP獲得を達成した。

今シーズン第5戦のGMRグランプリでは予選6位、決勝6位。2019年のインディーカー・グランプリで初ポール・ポジションを獲得するなど、ローゼンクヴィストはインディーのロードコースとは相性が良い Photo:Penske Entertainment クリックして拡大

プラクティスでは今一つだったローゼンクヴィスト
「Q1でアタックを1回しか行わず、レッド・タイヤのライフをQ3のためにセーヴした物事が計画通りに進んだ」


 朝のプラクティスでのローゼンクヴィストはブラック・タイヤで17番手、レッド・タイヤで7番手と決して目立った速さを見せていたわけではなかった。チームメイトのパト・オーワードはブラックが18番手、レッドが21番手とさらに悪かった。こなした周回数も決して多くなく、レース用セッティングにフォーカスしていた……というわけでもなさそうだった。

 「とてもスムーズな1日だった。こんな日はインディカー・シリーズでは珍しい。自分でも驚いている。予選Q1でアタックを1ラップしか行わず、レッド・タイヤのライフをQ3のために温存した。その後も物事は計画通りに運んだ。こんな日は稀だよ。今日はやるべきことをキッチリこなせた1日だった。チームが素晴らしい準備を行ってくれたおかげだ」とローゼンクヴィストは喜んでいた。「インディーのロードコースは自分にとってのベストじゃないけれど、ここで2回目のPP獲得が今日なった。しかし、レースのリザルトは良くないんだ。レースでは少々苦戦してきている。ここでは年に二度レースがあるので、チームとしてマシンを良くすることに傾注してきた。昨年、インディのロードコースでのパフォーマンスを向上させないと、とチームで決意し、それ以来、少しずつ良くなってきていた。そして事前テストにきて、そこでとても良いセッティングを見つけたんだ。今日はその状態からスタートし、スムーズな1日になった」。

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 来年もマクラーレンに残る契約が発表されたローゼンクヴィストだが、乗るのはインディーカーではなく、マクラーレンが来年から始めるフォーミュラEだとの説が流れている。マクラーレンはアレックス・パロウとサインしたことを発表しているが、彼との契約が2023年まで残っていると主張しているチップ・ガナッシ・レーシングとドライヴァーの取り合いになっていて、それはおそらく訴訟騒ぎにまで発展するだろう。もしパロウのチーム移籍がならなかったら、ローゼンクヴィストはインディーカーに参戦し続けることになると思われる。彼はマクラーレンとの契約を延長したのでインディーカーの他チームに移ることはない。

ロッシ、ホンダ勢最上位の予選2番手に
「今回は予選がよかったので決勝が楽しみだ」


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 最後のアタック・ラップで1分10秒5030を叩き出して2位に食い込んだのがアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)だった。プラクティス1最速の勢いを保ち、1分10秒6092を出していたパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)を予選2位のポジションから押し出した。マクラーレン、そしてシヴォレーのフロント・ロウ独占を阻んだかたちだ。彼は来年アロウ・マクラーレンSPに移籍することに決まっているわけだが……。ロッシは、「先月行ったテストが良かったので、その成果を今日結果で示せてホッとしている。チーム感謝する。ホンダ・エンジンのパワーも自分たちにとって大きな武器になると感じているので、明日どんな戦いができるか乞う御期待だ。PPを獲得したフェリックス・ローゼンクヴィスとのラップは凄い。あそこまでのタイムは自分たちには無理だった。今日の予選での彼のパフォーマンスには脱帽だ。我々はここでのレースで大抵は好いペースで走れている。しかし、予選が良くなかった。今回は予選が良かったので、明日のレースが楽しみだ」と語った。

パワー、ニューガーデンが予選4位、5位に
ファスト6今季初進出のルンドガールドは6位

Q2はトップタイムでクリアしたパワーだったが、予選4位でセカンド・ロウからのスタートに Photo:Penske Entertainment クリックして拡大

 予選4位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)=1分10秒6224、予選5位は今朝のプラクティスの後に予選、さらには決勝への出場許可がインディーカーのドクターたちから降りたジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が1分10秒6968のベストで確保し、予選6位は今シーズン初のファスト6進出となったルーキーのクリスチャン・ルンドガールド(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)の1分10秒7280だった。

プラクティスでは好調だったレイホール、アイロット
マクロクリンらがQ1敗退に

 今日の予選ではQ1のグループ1で、今朝のプラクティスで調子の良かったグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング))、カルーム・アイロット(フンコス・ホリンジャー・レーシング)、スコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー)が脱落。グループ2ではスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、ロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート)、佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)、そしてポイント・リーダーのマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)がQ2進出を逃した。彼らの予選結果はレイホールが17位、琢磨が18位、亜h¥位が19位、ディクソンが20位、グロジャンが22位、エリクソンが25位だ。おもしろいことに、PPと最後尾がどちらもスウェーデン出身ドライヴァーとなった。
 チームに契約問題で訴えられていながら出場は続けさせてもらっているパロウは、Q3進出をギリギリ逃し、予選7位につけた。


佐藤琢磨、予選18位だがトップ・グループとの差を詰める
「朝のセッティングから変更が少し行き過ぎてしまいました
明日のウォームアップで良いバランスにして決勝に臨みたいです」

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 琢磨は、「朝のプラクティスで走ったマシンとは異なるセッティングにしたので、その確認もあってブラックで4周、レッドで3周のアタックをすることとしていました。ところが1周しただけでレッド・フラッグが出てしまったため、マシンの確認も十分にできなかったし、燃料も多めに搭載した状態でレッド・タイヤによるアタックを行わなくてはなりませんでした。セッティングは朝のものからの変更が大き過ぎたのか、ちょっと行き過ぎてしまっていましたが、朝に比べれば良くなっていたのは確かで、トップ・グループとの差が縮まっていました。明日のウォーム・アップでそこを少し戻して、良いバランスにして決勝に臨みたいですね」とコメントした。
以上

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