2021年5月21日金曜日

2021 INDYCARレポート Day3 第105回インディアナポリス500マイル・プレゼンテッド・バイ・ゲインブリッジプラクティス4:レース・ブーストでのインディー500プラクティス3日目、最速はトニー・カナーン

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アクシデントが2件発生!

 第105回インディアナポリス500マイル・プレゼンテッド・バイ・ゲインブリッジのプラクティス3日目、走行が始まる前にインフィールドのプレスルームで記者会見が開かれ、NTTがインディーカー・シリーズのタイトル・スポンサー契約を複数年延長したことが発表された。

 プラクティスは正午から夕方6時まで。
 今日はついにアクシデントが起きた。それもふたつ。
 最初のアクシデントはコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)がターン4の壁に軽くヒットしたもの。チーム・ペンスキーから出場のルーキー、スコット・マクロクリンのマシンにも接触があったようだった。

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事故の原因はRLLの3台並走記念写真撮影

 この事故が起きたのは、マクロクリンの前方でレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのマシン3台が並んでストレートを走っていたからだった。チーム創立30年ということで記念撮影でもしていたのだろう、3ワイドでスピードをそんなに上げずに走っていたところへシモーナ・デ・シルヴェストロ(パレッタ・オートスポート)がターン4で追いついて減速。彼女の後ろを走っていたマクロクリンはその外側へ避けたが、タイミング悪く、100mphほどしかスピードの出ていない状態のマクロクリンの後方に時速200mphで急接近したハータは、激突こそ何とか避けたが、マクロクリンと外側の壁の間の狭いところへと飛び込み、マシン右側を壁にヒットさせた。
 ハータの怒りはごもっともだが、スロー走行しているマシンがコース上にいるなんていうのは、いつだってあること。まだプラクティス中でスポッターがターン3にしかおらず、ターン4の先は死角になっていたために起こったアクシデントと言える。並んで走るマシンが3台の存在をいる。そうした指示は一切ハータに届いていなかった。


RLLには明日のプラクティス走行時間短縮のペナルティが

 プラクティス終了後、インディーカーはレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングにペナルティを課した。ハータはガレージでマシン修復、マクロクリンもガレージでの確認作業が必要になった。被害者が出てしまったために、このようなプロモーション撮影をしているチームは、例えばチーム・ペンスキーのように今年も存在していたが、RLLにはペナルティが言い渡された。必要以上に低速での走行を行う許可をチームがインディーカー・オフィシャルから得ていなかったこと、自分たちのやろうとしていることを他チームに説明していなかったことをインディーカーは問題とした。明日のプラクティス走行開始から30分間、RLLのマシンは3台ともコースを走ることが許されないこととされた。

午後4時すぎ、ターン2でフェルッチが単独クラッシュ

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 ふたつ目のアクシデントは夕方の4時過ぎ。集団走行を行っていた多くのマシンの中からサンティーノ・フェルッチ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が単独クラッシュした。ターン2へのアプローチで突然リヤが流れた感じだった。
 「ターン2の典型的アクシデントだった。突風で何の前触れもなしにマシンがバランスを崩した。明日の朝、もう一度検査を受ければ走れるはず。クルーが一生懸命にマシンを用意してくれているので、明日また頑張りたい」とフェルッチは語った。

このセッション最速はトニー・カナーン
「いろいろなことにトライし、成果の大きな一日にできた」

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 6時間に及ぶプラクティスで最速ラップを記録したのは最ヴェテランのトニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。夕方の5時過ぎに225.341mphをマークした。またしてもガナッシ勢にトップから引き摺り下ろされたのはコナー・デイリー(エド・カーペンター・レーシング)だった。
 カナーンは、「今日は3日間で一番暑い日になったので、あれこれセッティングを試し、予選と決勝の両方に備えた。色々なコンディションで走り、その時々でどんなセッティングによってマシンがどんな動きを見せるのか。それらを知ることで予選、決勝、それぞれのコンディションに合わせたマシンにすることができる」と語り、「今日は色々なことをトライし、成果の大きな1日とできた」と締めくくった。

ホンダに復帰したカナーン、カストロネヴェスに注目

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  2018年からAJ・フォイト・エンタープライゼスからエントリーしていたカナーンだが、今年はチップ・ガナッシ・レーシングに復帰したことで、ホンダ・ドライヴァーへの復帰も果たしている。
 おもしろいことに、TKのインディー・ライツ時代の盟友(1996年と1997年)、エリオ・カストロネヴェスも今年は久しぶりにホンダ・エンジンで走っている。彼もまた長年走り続けたチーム(2000年から2020年まで所属したチーム・ペンスキー)からではなく、今年はメイヤー・シャンク・レーシングからエントリーし、2011年以来となるホンダ・エンジン使用となっている(2006~2011年はホンダが全エントラントにエンジン供給。2009年のカストロネヴェスのインディー500/3勝目はホンダ・エンジンで記録)。

安定して速いガナッシ勢
ディクソン、エリクソンは3日連続トップ10キープ


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  今日は走行3日目。ホンダ勢が2、3日目の2日連続でトップ・タイムをマークした。チップ・ガナッシ・レーシングの2日連続トップと言うこともできる。
 今日もガナッシ勢は速く、午後3時前頃にはトップ4を独占していた。そして最終的にはカナーンがトップで、スコット・ディクソンが5番手=224.666mph。マーカス・エリクソンが224.273mphで8番手にいつけ、アレックス・パロウが223.679mphで11番手だった。2日連続での4人全員トップ10とはならなかったが、ディクソン、エリクソンは3日連続でのトップ10入りを果たした。明後日の予選では彼らがポールポジション候補となる。
 ガナッシ勢以外で3日連続トップ10を達成したのはデイリー、ただ一人だけ。3日連続トップ10はこの3人。


佐藤琢磨、9番手タイム
「自分たちは高いスピードを安定感を持って保つことができる」


 今日はまだレース・ブーストでの走行だが、多くのチームが予選シミュレーションを日中に行ない、夕方には集団走行でのデータ収集に努めていた。
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 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は9番手だった。スピードは224.232mph。93ラップをこなした。
 「ブーストは低いままですが、3回シミュレーションをやって、そのタイヤを使ってセッション後半にグループ・ランをやりました。今日も色々と試し、良い感触を得ました。スピードはまだあと少し欲しいところです。アンドレッティ・オートスポートとかが速かった。シヴォレー勢も。自分たちはトップのスピードはなくても高いスピードを安定感を持って保つことができる。そこが去年からの強みなので、そこを更に良くしたい」と琢磨は話していた。空力ルールは変わったが、昨年のルールが基本となっているため、優勝者の彼は、去年の自分たちのマイン・セッティング、つまりは最速マシンを基本として、そこからどう調整を施すかという戦い方になっており、マシンを着々と自分たちの思うものに近づけて行っているようだった。


ニューガーデン、意地の4番手タイム
しかしペンスキー勢全体はいまだ苦境に


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 今日はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が4番手に食い込み、ペンスキー勢が2日続けてトップ10には入れない……という事態は避けられた。セッションの途中までは他の3人もトップ10入りした時があったが、今日の最終結果ではマクロクリンが13番手、ウィル・パワーが15番手、シモン・パジェノーが23番手と苦戦は続いているように見えている。

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 明日、木曜日もプラクティスは正午から夕方6時。エンジンのターボ・ブーストが予選用に上げられるので、今日までの走行時よりエンジン・パワーは50馬力ほどアップする。
以上



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