2013年7月13日土曜日

2013 INDYCARレポート 第12戦トロント Day1 予選1:ダリオ・フランキッティがポールポジション!佐藤琢磨は予選12位

Photo:INDYCAR (Chris Jones)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
Day1 第12戦 予選
天候:快晴
気温:22~25℃


フランキッティ、トロント5回目、自身32回目のポール獲得

 ダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)が今シーズン3回目のポールポジションをトロントで獲得した。自己ベストを更に更新する59秒6756を最後のアタック・ラップ=9周目にマークしたのだった。まだ今年は1勝も挙げていないフランキッティだが、得意としているトロントのコースで本領を発揮した。
 「今年は苦しい戦いが続いている。今朝のプラクティスでもアクシデントを起こしていた。それだけに今日のこのポールポジション獲得はとても気分がいい。ブラックとレッド、どちらのタイヤでも速かったという点でも嬉しい」とフランキッティは語った。デビューイヤーだった97年、零細チームのホーガン・レーシングのレイナード・メルセデスベンツに乗り、彼はトロントでキャリア初となるポールポジションを獲得した。今日のポールはフランキッティにとってトロントでの5回目、キャリア32回目(歴代6位タイ)となった。


2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント51 第12戦・第13戦トロント Day1 プラクティス1:「クルマをあまり感ずることができなかったですね。結構大幅に変えました。ちょっと予選に向けて行き過ぎている部分を戻したりとか、あまりまとまったセッションにはなっていませんでした」

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
Day1 プラクティス1 20位 01分01秒7904 23周走行
天候:快晴
気温:22~25℃


「とりあえずデータを取っただけで、全然まとまっていない感じがする」

Jack Amano(以下――):トラブルがあったようでしたね?

佐藤琢磨:はい。トラブルがありましたね。ちょっと電気関係なんだけど、エンジンサイドのマネジメントコントロールにちょっと支障があったみたいで、それで何度か変更したり、コンピューター・ボックス自体も換えたりとかしてました。

――それで走る時間が減ってしまいましたね。

佐藤琢磨:全体的に、周りと比べてかなり周回数が少ないセッションになってしまいましたね。で、イニシャルセッティングの状態でのクルマの動きがあまり良くなかったので、新しく路面がコンクリートの部分が変わったんだけど、もう恐ろしく滑るので、そこにちょっと手を焼いて、クルマをあまり感ずることができなかったですね。結構大幅に変えました。ちょっと予選に向けて行き過ぎている部分もあるから、それを戻したりとか、あまりまとまったセッションにはなっていませんでした。

――最後にニュータイヤで出て行く前のセッティング変更でマシンは良い方向に向かったということではなかったんですか?

佐藤琢磨:とりあえずデータを取っただけで、全然まとまっていない感じがする。ここから追いかけるのは結構大変かな、と思います。
以上

2013 INDYCARレポート 第12戦・第13戦トロント Day1 プラクティス1:昨年度ウィナーのライアン・ハンター-レイが最速!佐藤琢磨は20番手

Photo:INDYCAR (John Cote)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
Day1 プラクティス1
天候:快晴
気温:22~25℃


快晴の中、久々のストリートコースの走行がスタート

 テキサス、ミルウォーキー、アイオワ、ポコノとオーバルでのレースが4戦続いた後、インディーカー・シリーズは久しぶりのストリートイベントを迎えている。カナダ、オンタリオ州トロントは朝から快晴に恵まれ、プラクティス開始から気温はジワジワと上昇。汗ばむコンディションでの走行となった。
 湖畔のストリートコースで始まったプラクティスでは、昨年のトロント・ウィナー、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が最高の出足を見せた。1分00秒6082のベストラップをセッション終了間際にマークしてトップに立ったのだ。
 2番手にはハンター-レイと同じく31周を走り、その31周目にベストを記録したジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)がきた。彼のベストは1分00秒6851だった。
 3番手にはパンサー・レーシングでの5戦目=ストリートコースでの3戦目に出場するライアン・ブリスコーが1分00秒6890のベストで食い込んできた。彼は37周を走り、やはり37周目のベスト記録だった。どのチームも2セット目のタイヤをセッション終盤に投入し、それでベストを記録したパターンだったようだ。


2013 INDYCAR レポート 佐藤琢磨 第12戦・第13戦トロントダブルヘッダーに向けて:「このコースは、ストリートコースにおける典型的なものですが、マシンのフロント側の安定感も大きく必要だという点も鍵です」

AJ・フォイト・エンタープライゼスのリリースより

――トロントでのレースについて

佐藤琢磨:このストリートコースはトリッキーです。なぜなら、コースの舗装が何種類もあり、それぞれでグリップレベルが違っているからです。とつのコーナーの中で、です。だからマシンが安定することはなく、ドライバーたちはコクピットの中で大忙しとなるわけです。このコースが求めるマシンセッティングは、スタビリティとトラクションを確保しながらメカニカルグリップも最大限にするというストリートコースにおける典型的なものですが、マシンのフロント側の安定感も大きく必要だという点も鍵です。このコースには長いストレートも何本かありますから、そこを速く走るためにはダウンフォースは小さくせねばならず、それがコーナーをより難しいものにしています。トロントは伝統のあるレースですし、ファンは非常に情熱的で、とても素晴らしいイベントだと思います

――トロントの街について

佐藤琢磨:いいレストランがトロントにはたくさんあります。レストラン選びで失敗するのは難しいと思いますが、私は日本食レストランが好きなのと、どこと比較しても最高のひとつに数えられるステーキハウスがあります。

――スタンディングスタートについて

佐藤琢磨:インディーカーでは、この冬のテストで何回かスタンディングスタートをやっただけですから、金曜日のプラクティスで、少しでもパフォーマンスを向上できるよう、何回かスタート練習をやってみると思います。僕はスタンディングスタートをキャリアの中で数多く経験してきましたが、インディーカーとは異なるマシン、異なるシステムで、でした。大排気量ターボエンジン搭載マシンでのスタンディングスタートの経験はありませんから、学ぶべきことがたくさんあります。その手順については問題ないと思います。

*佐藤琢磨の過去のトロントでのパフォーマンス*
 佐藤のベストスタートとベスト・フィニッシュは、ともに昨年記録された。いずれも9位。
 AJ・フォイト・エンタープライゼスは、予選よりも決勝で好パフォーマンスを見せてきている。09年にライアン・ハンター-レイは12番手スタートで7位フィニッシュ。10年にビトール・メイラは26番手スタートで11位フィニッシュ。翌11年のメイラは14番手スタートで5位フィニッシュ。そして昨年、マイク・コンウェイは11番手スタートで3位フィニッシュし、表彰台に上った。

*クルーチーフのトム・ホウアットはイギリスで生まれ、7歳の時にトロントに移住*
 トムはトロントの北西14マイルのミッシソウガで育ち、スポーツカーのメカニックとしてレースの世界に入った。1985年、カナディアン・タイヤ・チームでインディーカーのメカニックとなった。ドライバーはジャック・ビルヌーブ(F1ドライバーだったジルの弟。95年インディー500ウィナーの叔父)。トムの良き思い出のひとつは、85年にジャックとともにロード・アメリカで優勝したこと。30年間のレース・キャリアで、トムはパトリック、グラナテッリ、トゥルースポーツ、パンサー、ロケットスポーツなどで働いてきて、08年からフォイトとともに戦っている。

2013年7月12日金曜日

2013 INDYCAR レースプレビュー 第12戦・第13戦トロント:ココで強いのはハンター-レイ、フランキッティ、パワー、ウィルソン。彼らに挑むヒンチクリフ、コンウェイ、パジェノー、琢磨


この週末、シーズンが大きく動く予感!

 19戦のチャンピオンシップはもう後半戦に入っている。トロントのダブルへッダーは12、13戦目で、タイトル争いに大きな影響力を持つものとなりそうだ。
 トロントの歴代ウィナーは以下の通り。
 2012年 ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)
 2011年 ダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)
 2010年 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)
 2009年 ダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)
 フランキッティが2回優勝している。彼は初ポールもトロントだった=1997年! マシンはホーガン・レーシングのレイナード97i・メルセデス・ベンツ。タイヤはファイアストンを装着していた。いやぁ、懐かしい。
 2008年はレース開催ナシで、2004年から2007年のチャンプ・カー時代にはパワー、セバスチャン・ブルデイ、ジャスティン・ウィルソン、AJ・アルメンディンガーが勝っている。

2013年7月8日月曜日

2013 INDYCAR佐藤琢磨コメント50 第11戦ポコノ Race Day 決勝:「ダウンシフトとともにブレーキングしていた時にロックしてスライドしてしまった。ただ、僕自身も限界までブレーキングを我慢してました。で、それによって判断を誤ってしまったというのも事実です。完全に自分のミスですね」

ポコノ・インディーカー400・フューエルド・バイ・スノコ
ポコノ・レースウェイ
ペンシルバニア州ロングポンド
全長2.5マイル(約4.023Km)×160周
7月7日 Race Day 決勝 22位 66周 コンタクト


「かなりいい感じで前を追えるかな?
と考えていた矢先にアクシデントになってしまいました」

Jack Amano(以下――):アクシデントになってしまいました。ピットロードでライアン・ハンター-レイにぶつかったのですが、佐藤選手も速かったかもしれませんが、ハンター-レイが異様に遅かったようにも見えたんですが?

佐藤琢磨:遅かったように見えましたね。でも、彼はそうは言ってなかったです。

――ブレーキをかけたらマシンが横を向いた……ということですが、すごく急激に接近していった感じでしたね?

佐藤琢磨:そうですね。パイロンと同じぐらい場所に相手はいました。

――あそこまではとてもよいレース展開で、3位までいったん上がって、トニー・カナーンに抜き返されましたが、序盤にして上位に食い込むというのはレース前に話していたとおりのレース運びができていたということだと思います。

佐藤琢磨:スタート直後、エリオと順位争いをして、最終的にリスタートでうまく順位を上げて、レース自体はものすごく安定していたというか、膠着状態になってはいましたけれども、周回遅れが出始めた時に、ピッパ・マンかな? 彼女が周回遅れになった時に一瞬ヒヤッとするシーンがあってTKに先にいかれてしまいました。その後も自分たちのレースをコントロール下に置いていたというか、ペース的には先頭に出ると厳しいけれど、ずっと追いかけることはできるという状態でした。マルコは見えていたし、ハンター-レイも見えていて、目の前がTK。僕としては追いかけている分にはペースがよくって、タイヤマネジメントも非常にうまくいっていました。マシンのバランス自体はすべて完璧というわけではなかったけれど、ピットストップでリヤウィングをちょっと寝かせました。最初はスピードが伸びなさ過ぎてたのでね。1回リヤウィングを寝かせてからは、次のピットで調整をすればかなりいい感じで前を追えるかな? と考えていました。そんな矢先にアクシデントになってしまいました。

「ハンター-レイとの間隔をブレーキで詰めて、
ピットストップで逆転しようと瞬間的に思っていました」

――インラップ、かなりタイム短縮に気合いを入れていたってところでしょうか?

佐藤琢磨:そうですね。アンダーグリーンでのストップだったので。マルコとの距離も縮まっていたので、射程内に入ったというか、頑張りたいって思ってました。特に、最初のストップもグリーン下だったんですが、ものすごくコンサーバティブに止まっていた。むしろ手前過ぎるぐらいだったので、2回目はどんぐらいプッシュすればいいのかはわかっていたつもりだったんですけどね。あの時は、ちょうどTKが目の前でピットに入るってことになっていまいた。彼に合わせて2台でピットに入っていくんだろうなって考えてたんです。ところが、TKの前のハンター-レイがピットに入ったことでTKはもう1周って方針変更しました。それで自分の前がかなりオープンなスペースになってたんです。それでピットに向いました。ハンター-レイとの距離は結構あったんだけど、ブレーキで詰めてって、僕としてはそこで十分に差を縮めて、ピットストップで逆転しようっていう風に瞬間的に思っていました、ウーン、見た感じ、僕のオーバースピード。自分の完全なミスでクルマを横に向けてしまった。リヤがロックしてしまったのでクルマが横に向いてしまって、スライドさせてライアンに当たってしまいましたね。

――バンプがあるとか、リヤがロックしたのには何かキッカケがあったんですか?

佐藤琢磨:いや、バンプがあったかどうかはわからない。ダウンシフトとともにブレーキングしていた時にロックしてスライドしてしまった。ただ、僕自身も限界までブレーキングを我慢してました。で、それによって判断を誤ってしまったというのも事実です。完全に自分のミスですね。

――ポコノの最終コーナーはすごいスピードでアウトにはらんでいきますよね? そこからピットロードへと一気に切り込んでくる。ちょっと他のオーバルとは違うピットインですよね?

佐藤琢磨:インディアナポリスと似ていますね。ある意味、横Gが残っている状態でブレーキなので、左、左に回りながら右側にGが残っている状態でブレーキで、その後にクルマをまっすぐにしなくちゃいけないんだけど、今度はGが左側にいく。その時にリヤが持たなかったみたいでしたね。自分がマシンのコントロールを失っちゃったわけだから、すごく反省しています。残念です。

「まさか後半があのような展開になるとは予想できなかったけど
完全な燃費レースになってもシフトできていたと思います」


――いいレースを戦えていただけに悔しいですね。

佐藤琢磨:あのようなレースの序盤の展開では、まさか後半がこうなるとは考えられませんでしたよね。だからプッシュしてプッシュして、トラック上で自力で前に出ていこうと思ってました。

――意外や、燃費レースになっていましたね? 佐藤選手としては、燃費の方はどうだったんですか?

佐藤琢磨:おそらく、ブッチギれていたと思います。勝ったのは僕と同じホンダ勢でしたからね。序盤はシェビー勢の後ろを走っている時には燃費セーブをしていました。レースが半分ぐらいまできたところで全体像がわかってくるだろうから、チームからの指示が来て、完全な燃費レースになると思ったらシフトできていたと思います。実際、僕が走っていたポジションで見ると、ガナッシ勢はもっとずっと後ろにいたでしょ? そういう意味では僕らに選ぶオプションはたくさんあったと思う。燃費レースにシフトしたければ、リードを保ったままそれを行うことができていたと思います。まぁ、これは後になってるからいえることですけどね。あの時はシボレー勢との燃費がこれほどに違うとはわからなかったし、彼らの圧倒的なスピードというか、それに対抗するのは結構大変だなっていうレースを考えていたので、だからリヤウィングも寝かせましたね。そして、そこからさらに色々調整をしていくつもりでした。

「こういうチャンスがあった時に自分のミスでレースを失ったことはつらいです」

――今日は暑かった。それもシボレー・エンジンに影響があったのかもしれませんね?

佐藤琢磨:もともとクーリングにシビアなのが彼らのエンジンの去年からの傾向ですが、ここ数戦は暑いレースでも向こうのパフォーマンスがかなり高かった。でも、今日はどうだったのかな? ボーダーラインを越えてしまって、一気に厳しくなったのかもしれません。こういうチャンスが結果的にあった時に、自分のミスでレースを失ったというのは非常に辛いです。
以上

2013 INDYCAR レポート 第11戦ポコノ Race Day 決勝:スコット・ディクソンが今季初勝利! チップ・ガナッシ勢の表彰台独占=ホンダの1-2-3フィニッシュ

今季、11戦目にして初優勝を遂げたディクソン。シーズン8人目のウィナーだ Photo:INDYCAR(Chris Jones)クリックして拡大
ポコノ・インディーカー400・フューエルド・バイ・スノコ
ポコノ・レースウェイ
ペンシルバニア州ロングポンド
全長2.5マイル(約4.023Km)×160周


17番スタートのディクソン、「今日勝てると思わなかった」

 ポコノでの1989年以来となるインディーカー・レースを制したのは、スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)だった。
 ディクソンはペンシルベニアとの相性がいいらしい。彼がインディカー初勝利を飾ったのは、ポコノから45分ほど南に走ったところにあるナザレス・レースウェイ(現在は閉鎖)だった。2001年のことだ。そういえば、ナザレスも三角形に近いシェイプをしたコースだった。
 エンジン交換を行ったために17番グリッドからスタートしたディクソン。彼が勝つことは予想しにくかった。彼自身ですらレース後に、「今日勝てるとは正直思っていなかったよ」と告白していた。
 マルコ・アンドレッティは今回も優勝候補の筆頭に挙げられていたが、またしても勝つことができなかった。レースが燃費勝負になるとは、彼も彼のチームも想定していなかったからだ。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント49 第11戦ポコノ Day1 ファイナルプラクティス:「1コーナーの走り方と、ツールの使い方次第で、3コーナーの入り口で抜けるってわかっていれば、ターン1へのアプローチから相手をセットアップできます。最後のスティントになる時に3、4、5番手あたりにいたい」

初のコースでファンとともに Photo:INDYCAR (Chris Jones)
 ポコノ・インディーカー400・フューエルド・バイ・スノコ
ポコノ・レースウェイ
ペンシルバニア州ロングポンド
全長2.5マイル(約4.023Km)×160周

7月6日 Day1 ファイナルプラクティス 2位 41秒1308 34周走行

トップタイムはここでもマルコ!2位は佐藤琢磨!!
チップ・ガナッシ勢もいよいよ4、5番手に浮上!!


 予選が終わり、インディーライツのレースが開催された後、30分間のファイナル・プラクティスが行われた。ここでもトップタイム=41秒0734(219.120mph)を出したのはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)だった。これで決勝レースで勝てば、ポコノは完全制覇になるが、果たして……。
 2番手タイム=41秒1308(218.814mpph)を出したのは佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)だった。
 以下、3番手は予選3位のジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)、4番手は予選7位だったスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)と続き、
5番手にはダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)が来た!


「シボレー相手でもポジショニングによっては勝負できる!」

Jack Amano(以下――):ファイナル・プラクティスでも良い感触が得られたようですね?

佐藤琢磨:結構レースになるなぁ、と。いい感じでした。やっぱり、シボレー勢の速さが際立っていたとは思いますが、完全に道が途絶えたワケではない……というか。シボレー相手でもポジショニングによっては勝負ができるというのが確認できた点がすごくよかったです。

――2番手タイムが出ました。あのラップは何かあったんですか?

佐藤琢磨:アレはトラフィックの中でグチャグチャ走ってた時に出たタイムで、ちょっとトウが効いてたと思います。誰かを追っかけている時に出たんじゃないかな? ほぼ自分のペースで走れてて、プラス、コース全体の洗濯機みたく空気が流れてた、それに乗ったというか……。

2013年7月7日日曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント48 第11戦ポコノ Day1予選:「スピードに関してはあんまり満足度は高くないです。それでも、ホンダ勢の中ではかなりの上位になれるだろうし、トップ10には食い込んで行けると思います」

Photo:INDYCAR(Bret Kelley)
ポコノ・インディーカー400・フューエルド・バイ・スノコ
ポコノ・レースウェイ
ペンシルバニア州ロングポンド
全長2.5マイル(約4.023Km)×160周

7月6日 Day1 予選 8位 219.124mph(1周目:41秒0777  2周目:41秒0676)

「予選シュミュレーションが1回しかできない中で、
チームはホントにすごくいい仕事をしてくれました」


Jack Amano(以下――):219mph台が出ました。狙った数字が出せたって感じでしょうか?

佐藤琢磨:狙ったとこでしたね。素晴らしい。アレ以上は、風向きが変わらない限り速くはならないですよ、僕らは。

――朝より風が強いコンディションでしたね?

佐藤琢磨:そうですね。

――予選の満足度はかなり高い、ということですね?

佐藤琢磨:はい。もちろん、スピードに関してはあんまり満足度は高くないです。アンドレッティの2台が飛び抜けて速いのでね。それでも、ホンダ勢の中ではかなりの上位になれるだろうし、トップ10には食い込んで行けると思います。クォリファイング・シミュレーションが1回しかできなかったことを考えると、ホントにすごくいい仕事をチームがしてくれました。1コーナーと3コーナーでクルマのバランス、全然違うんです。レース・トリムでダウンフォースをつけている時はそこそこで、バランス・シフトもそんなにないんだけれど、予選用にダウンフォースを削り取ると、1コーナーは物すごいアンダーステアで、3コーナーはすごいオーバーステア。こんなに激しくアンチロールバーとウェイトジャッカーを1周の間に動かしたことってないです。インディアナポリスでは、もちろん風向きによって1ノッチぐらいずつ変えるんです。それが今日の場合、フロントとリヤで、1から10へと一気に逆転させるぐらいの感じでした。それぐらい違うんですよ、1コーナーと3コーナーは。結構勇気が要りましたけど、乗ったフィーリングはものすごく良かった。そういう意味での、僕らなりの満足度っていうのはとっても高いです。
以上

2013 INDYCARレポート 第11戦ポコノ Day1 予選:マルコ・アンドレッティが地元で今季2回目のポールポジション

アンドレッティ・オートスポートが25年ぶりの同一チームによるフロントロウ3台独占!Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大
ポコノ・インディーカー400・フューエルド・バイ・スノコ
ポコノ・レースウェイ
ペンシルバニア州ロングポンド
全長2.5マイル(約4.023Km)×160周 

天候:快晴
気温:27~28℃


揺るぎないマルコ・アンドレッティの強さ!
AA勢も好調を維持しフロントロウ・スウィープ達成!

 蒸し暑い1日だったが、強めの風によって過ごし易いコンディションとなっていた。
 風の強さは予選アタックにも影響を与えるが、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)の強さは揺るがなかった。木曜のオープン・テストで最速ラップをマークし、今日の予選前のプラクティスではテストの時以上のトップタイムを悠々と記録、ポール最有力候補と目されていたマルコは、3番目にコースインすると2周平均221.273mphという堂々たるスピードを出してポールポジションを獲得した。
 マルコに最も接近する220.892mphをマークしたのはチームメイトのライアン・ハンター・レイで、予選3位もチームメイトのジェイムズ・ヒンチクリフだった(スピードは220.431mph)。アンドレッティ・オートスポートがフロントローの3グリッド・スウィープをやってのけたのだ。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント47  第11戦ポコノ 7月6日Day1 プラクティス1:「ポコノはドライバーにとってもチャレンジングだし、チームのエンジニアリングにとっても非常に大きなチャレンジですね」

Photo:INDYCAR(Bret Kelley)
ポコノ・インディーカー400・フューエルド・バイ・スノコ
ポコノ・レースウェイ
ペンシルバニア州ロングポンド
全長2.5マイル(約4.023Km)×160周

7月6日 Day1 プラクティス1 8位 40秒8832 25周走行 

「あと一項目テストしたかったですが順調にクルマ作りもできたし
予選シミュレーションもできました」

Jack Amano:1時間のセッションで25周を走りましたが、そのプログラム、仕事の進み具合はどうでしたか?

佐藤琢磨:一昨日のオープン・テストで初めてポコノを走ったんですけど、そこで基本的なクルマ作り、データ収集は大分できました。それをもって、今日は新たにクルマのセットアップを進めた感じなんですけど、ちょっと途中赤旗、あるいはイエローが長かったので、あの分、ホントならもう1個他の項目をテストしたかったんです。それができなかったのは残念だったけど、それ以外は順調にクルマ作りもできたし、予選シミュレーションもできたし、唯一はトラフィックの中でほとんど走れてないんだけど、それは今日の夕方のファイナルプラクティスで様子を見れるかなって思ってます。

2013 INDYCARレポート 第11戦ポコノ 7月6日Day1 プラクティス1:プラクティス1も最速はマルコ・アンドレッティ。ホンダ勢も巻き返し、佐藤琢磨は7番手!

好調を維持するマルコ Photo:INDYCAR(Bret Kekkey)

ポコノ・インディーカー400・フューエルド・バイ・スノコ
ポコノ・レースウェイ
ペンシルバニア州ロングポンド
全長2.5マイル(約4.023Km)×160周


天候:快晴
気温:26~27℃

快晴の下、マルコは最初の走行でテストのラップタイムを更新!
 
 木曜日にポコノ・レースウェイ(全長2.5マイル)で行われた オープン・テストで最速だったのは、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)だった。彼は今日、快晴下、そしてやや強めの風が吹くコン ディションでの公式プラクティス1でも最速ラップ=40秒5620をマークした。平均時速は221.883mphだった。テストでの彼のベストは平均時速 が220.963mphだったから、今日のマルコはさらに速いラップを記録したというワケだ。


2013 INDYCARレポート 第11戦ポコノ:佐藤琢磨 ポコノに向けて「ポコノに来る前、AJから、ターン1とターン3にターゲットを絞り込んでセットアップするコツを教わりました」

Photo:INDYCAR (Bret Kelley)

AJ・フォイト・エンタープライゼスのプレス・リリースより

「ポコノのドライビングに大きな挑戦を感じ、楽しんでいます」

――ポコノ・レースウェイについて?

佐藤琢磨:初めてポコノに来て、このとてもユニークなオーバルコースを走ることを楽しんでいます。すべてのコーナーが異なる性格の持ち主で、どれもが大変チャレンジングです。インディアナポリスとほぼ同じスピードで走れていますから、フロントストレートはかなり速い。しかし、コースが幅広いのでそれを感じない。走っていて見えるのは美しい山、そして木々。とても開放的な景色です。