2015年4月18日土曜日

2015 INDYCAR フォトレポート R3 トヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチ編その1:ロジャー安川が久々にサーキットに登場!

Photo:Masahiko Amano 
ホンダのホイール・ガードがロング・ビーチでは新しいシェイプに。
……と言っても、実はカー・ナンバー横の部分が取り外されているだけ。こんな風に姿を変える構造になっていたとは……知りませんでした。


 そして、この部分を欠いていることがどんな効果をもたらすがのかも現時点では不明。 これから取材を継続します。



2015 INDYCARレポート R3 トヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチ :Day1 プラクティス2:ペンスキーが巻き返して1-2-3独占

僚友パジェノーとの激しい争いを制してパワーがトップタイムに Photo:INDYCAR (Richard Dowdy) クリックして拡大
セッション残り17分から、ペンスキー勢だけによる激しいトップ争いに

 最初のセッションでトップ2ポジションをチップ・ガナッシ・レーシングにさらわれ、チーム・ペンスキーの闘争心に火がついた? プラクティス2ではウィル・パワーがトップで、2番手はシモン・パジェノー。そして、3番手にエリオ・カストロネヴェスがつけ、1-2-3とした。路面コンディションの向上したセッション2の方がラップ・タイムが速かったため、走行初日はペンスキー勢によるトップ3ポジション独占という結果となった。

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント R2 トヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチ Day1 プラクティス1 「高いグリップの中でマシンのレベルを上げていかなくてはならない。そこが僕らはまだまだです」」

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
「いろんなことをやっていて、まとまってない状況です」

Jack Amano(以下――):プラクティス1が終わりました。走り出してすぐ、パッとタイムが出てように見えてましたが、その後はタイムが縮まって行きませんでした。
佐藤琢磨:あんまりクルマが良くなかったですね。

2015 INDYCARレポート R3 トヨタ・グランプリ・オブ・ロングビーチメールマガジン・プレミアム:デイル・コインが突然ルーキーを起用

遅れてきたルーキー、ロッキー・モランJr。父はインディー500に3戦出場 Photo:INDYCAR (Chris Jones)
35歳の2世ドライバー、ロッキー・モランJr
 デイル・コイン・レーシングの18号車に今週末はロッキー・モランJr.が乗ることになった。カルロス・ウェルタスは1レースだけお休みとなる。
 モランJr.はフォーミュラ・アトランティックで走っていた二世ドライバー。父ロッキーSr.はインディー500に3回出場したことがあり、スポーツカーではダン・ガーニーズ・オール・アメリカン・レーサーズ(AAR)のトヨタGTPマシンに乗っていた。彼は1993年のデイトナ24時間レースにイーグル・トヨタMk.Ⅲに乗って優勝するなどの活躍をしていた。


2015 INDYCARレポート R3 トヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチ Day1 プラクティス1:スコットディクソン、トニー・カナーンで1-2

出遅れたチップガナッシだが、ロング・ビーチではプラクティス1トップタイムと仕上がりをアピール Photo:INDYCAR (John Cote)
開幕戦時の後れを取り戻したガナッシ勢
 ニュー・オリンズとは違い、雨の心配ゼロでロング・ビーチの週末は始った。金曜のプラクティスは2回で、最初のものは12時半にスタート。気温23℃はセッションを通じて変わらなかった。路面は44℃で始まり、最後は47℃まで上がっていた。日差しは強いものの、海風が吹くと少し肌寒い、そんなコンディションだった。
 セッション最速はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)の1分8秒6458。去年の最初のセッションはジェイムズ・ヒンチクリフの1分9秒8110がトップだった。コンディションは去年の方が涼しく、どちらかというとタイムを出し易いものだった。エアロ・キットの登場で今年はイキナリ速い、という印象だ。


2015年4月17日金曜日

2015 ジャック・アマノのインディーな一日 ニューオリンズ編 今シーズン最初の食レポ

こちらが、ビステカ・アラ・メヒカーナ。真ん中にあるのは豆のスープ。左はアルミ箔に包まれてるフラワー・トルティーヤで、チョップしたステーキ&ベジタブルを巻いて食べる方式。トルティーヤ・チップスとサルサは、もちろん無料デス。テレビで人気になったシェフ、エメリルのレストランも行きたかったけど・・・。来年こそ! Photo:Masahiko Amano
 雨のためダウンタウンをあきらめてメキシカン・グリル通いに
 今年からインディーカーのカレンダーに加わったニュー・オリンズ。ダウンタウンにフレンチ・クォーターなんてエリアがあるのは、アメリカになる前にフランス領だったから。
 そのダウンタウンではレースと同じ週末にフレンチ・クォーター・フェスティヴァルなんてもんが開催されてたためかホテルが激高(!)、空港近くに滞在することに。


2015年4月16日木曜日

2015 INDYCARレポート 佐藤琢磨にQ R2 トヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチ:「だまざまな面でドライビングの正確さが求められるコース。歴史は繰り返すことを期待したい」

歴史的にもベテランが繰り返し勝利する傾向の強いロング・ビーチ。2年前の再現を狙う! Photo:INDYCAR (Chris Jones)
AJ・フォイト・エンタープライゼスのプレス・リリースより

ベストなストリート・コース、ロング・ビーチ

1996年にインディー・レーシング・リーグがレーシング・チャンピオンシップをスタートさせて以来、全274戦に出場して来ているのはAJ・フォイト・エンタープライゼスだけです。
今週末のロング・ビーチ・グランプリはフォイト・チームに取って275戦目、佐藤琢磨にとってインディーカーでの89戦目、ジャック・ホウクスワースにとってインディーカーでの20戦目にあたります。
佐藤はフォイトのチームで走り、2013年のロング・ビーチ・グランプリで日本人初のインディーカー・レース・ウィナーとなりました。

――ロング・ビーチのコースについて

佐藤琢磨:ロング・ビーチのコースは非常にバランスの良いレイアウトになっていると思います。高速コーナーと低速コーナーの両方を備え、長いストレートの終わりにはハード・ブレーキングが必要なデザインとなっているのでオーバーテイクのチャンスが産まれます。

2015年4月15日水曜日

2015 INDYCAR ニュース 4月15日:チップ・ガナッシ・レーシングにセバスチャン・サーヴェドラ

再びインディーカーのシートを得たサーヴェドラ。昨年PPを獲得したグランプリ・オブ・インディアナポリスにも出場予定だ Photo:INDYCAR (Chris Jones)
 セイジ・カラムに代わってロング・ビーチに登場

 チップ・ガナッシ・レーシングは開幕からの2戦にチームが育成ドライバーとして契約しているセイジ・カラム(20歳)を起用し、8号車に乗せて来たが、今週末のロング・ビーチでは彼の代わりにコロンビア出身のセバスチャン・サーヴェドラ(24歳)を走らせる。カラムは第4戦アラバマでは8号車に復帰するが、グランプリ・オブ・インディアナポリスは欠場。インディー500で再び復帰し、最終戦のソノマまでの全レースに出場することとなったようだ。

2015 INDYCAR ニュース 4月14日:オリオール・セルヴィアがインディー500出場へ

昨年に引き続きインディー500に参戦するセルヴィア。去年は決勝11位でフィニッシュ Photo:INDYCAR (Jone Cote)
キャリア7回目のインディー500出場決定

 レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは4月14日、来月開催される第99回インディー500にオリオール・セルヴィアをチームの2台目で参戦することを発表した。

2015年4月14日火曜日

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ 決勝:「レースが105分だとわかっていれば、もっと順位を上げられていたはず。戦って駄目だったわけではないので、とてももったいないレースでした」

レース序盤、ディクソンとポジションを争う  Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
「走ってみないとわからないような状況で
とにかく何とかしようとレースに臨みました」

Jack Amano(以下――):ウェットでスタートし、途中からドライにコンディションの変わったレースでしたが、スタート時のセッティングをどうするかは難しかったですか?
佐藤琢磨:悩みましたね。昨日のウェット・セッティングが合ってたか、合ってなかったか……と言えば合ってなかったんですけど、昨日の予選で経験したような失敗は避けるようにしていました。車高などの根本的なところは対応をして行きました。今日は午後からの天気が悪いって予報でしたけど、レーダーを見てると、朝の雨の後は晴れ間が出ると。レース・スタートの時刻が変わったとはいうものの、セッティングをドライ寄り、ウェット寄りのどっちにフルかは非常に難しかったですね。

2015 INDYCAR フォトレポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ : ピットでのブレーキ・クーリング・システムあれこれ

Photo:Masahiko Amano
KVSHレーシングがファン2連装の冷却ギアを投入

 ロードコースのブレーキはピット時に冷却されるのが2012年からインディーカーでは常識になってます。その冷却に最初に採用されたのは、いかにもアメリカな“ブロワー”ってツールでした。
掃除機の逆に空気をブワーッと吐き出し、落ち葉とかを吹き飛ばしちゃうアレです。フォイトなど、ソレを今も使ってるチームは結構あります。
  しかし、自分の敷地から他へ飛んでっちゃったらオッケー……って、いったいどういうメンタリティなんでしょうね?吹き飛ばしたのをちゃんと集めて処理……してるとか、あんまり見ませんよ。

2015 INDYCAR フォトレポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ:佐藤琢磨車のステアリングホイールをチェック! 

なんか去年のよりキッチリしてる印象。去年のは写真撮らなかったので、比較ができないんですけど。 Photo:Masahiko Amano クリックして拡大


2015 INDYCAR レポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ:シボレーのエンジン・トラブルはバルブ・スプリングだった

ペナルティでシボレーのマニュファクチャラーズポイントはマイナス92点

 開幕戦終了後、供給している12基のエンジンのうちの11基でパーツ交換を行う判断をしたシボレー陣営。これにより彼らはマニュファクチャラー・ポイントを220点も失った。開幕戦でトップ6を独占し、ポール・ポジションも最多リード・ラップも記録して大量128点を稼いだボウタイ軍団だったが、1基のパーツ交換に対して20点の減点というルールにより、開幕戦終了時点の彼らの獲得ポイントはマイナス92点になってしまった。


ライバルのホンダは開幕戦決勝での最上位が7位で、8位と10位にもユーザーがいたことで稼げたポイントは70点。1レースだけで58点もの差がついていたのが、一転してホンダが162点ものリードを持って第2戦が迎えられることとなった。
 ニュー・オリンズ入りしてから話を聞いて回ると、そのトラブルとはバルブ・スプリングという重要パーツの強度不足にあったということだった。

走行1500マイルでトラブル発生の可能性

 では、なぜ12基のうちの11基だけでパーツ交換を行ったのか。それは、開幕前の合同テストで開始早々にクラッシュ、ほとんど走っていなかったルーキーのセイジ・カラムのエンジンだけは、当分そのまま使い続けることと決めたからだという。今年のレギュレーションでも、各エントラントにはシーズン開幕前のテストから来シーズン前までで10,000マイルを4基のエンジンでカバーすることを義務づけている。つまり、1基につき2,500マイルをカバーする必要があるということ。どうやらシボレーの2015年シーズン用エンジンでは、その距離の3分の2ほどとなる1,500マイルあたりでバルブ・スプリングに不具合が出ると判明したらしい。


2015年4月13日月曜日

2015 INDYCAR レポート インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ 決勝:1時間45分に短縮されたレースでジェイムズ・ヒンチクリフが今季初優勝

ヒンチクリフはキャリア4勝目、移籍後初の勝利だ Photo:INDYCAR (Chris Jones)
レースは47周で終了!しかもアンダー・グリーンはわずか21周

 優勝おめでとう、ジェイムズ・ヒンチクリフとシュミット・ピーターソン・モータースポーツ!
 最初にコレを言っときます。彼らの勝利にケチをつもりなど全然ない。でも、インディーカーはなんで1時間45分でゴールとしなけりゃならなかったのか。そこは疑問だ。


2015 INDYCARレポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ Race Day:今週のマシン・カラーリングほか……VOL.2

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
9:スコット・ディクソンは 水の濾過器のBRITA(ブリタ)がメイン・フィーチャーの爽やかな青/白ツー・トーン。今年からターゲット号は1台だけなので(8号車でも同じようなコトやってますけど)、「9号車はスペシャル・カラーリングだと不運」とか縁起を担いではいられなくなったワケね。

2015 INDYCARレポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ Race Day:今週のマシン・カラーリングほか……VOL.1


Photo:INDYCAR (Bret Kelley)
 1, 2, 3 & 22:ペンスキー・カルテットは開幕戦と同じカラーリング。ロゴのサイズや配置、ラインの引き方などが段々洗練されて来てるのか、見慣れて来てるだけなのか……パジェノー号とか「意外にイイかも」と今年はワタシ、感じてます。今年もあるんデスかね、HAWKカラーとか、PPGカラーとか。ペンスキーをもってしてもフル・シーズン・スポンサーを全車に確保できてないんだから、大変な御時世になってマス。

2015 INDYCAR レポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ:エアロキットが強度増加バージョンに進化 

ホンダは金属製のパーツでウイングを連結して補強 Photo:Masahiko Amano

こちらはシボレー。ウイングレットのマウント部にフランジを設けて大胆にリベットで補強 Photo:Masahiko Amano
 ホンダとシェビーのフロント・ウィング写真は、両社の強度増加策です。ホンダのものは金属製パーツがアウト側の小型ウィングに連結され、シェビーのものはステイのボトム部分にフランジがついて、リベットで固定されています。
シェビーの方は最初の仕様がどうなっていたか記憶が定かでないのですが、リベット止めはいかがなものか……という感じです。強度はきっと増しているんだと思いますが。フランジ部分の盛り上がり方とか、空力に影響ないんかい? と思います。
一方でホンダのものは、空力にマイナス影響をほとんど与えることなく強度を増し、パーツ飛散防止にもアル程度の効果はありそうです。

2015 INDYCAR レポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ Race Day :朝から雨のニュー・オリンズ

朝のウォームアップを待つピットレーン。この後、走行はキャンセルに Photo*INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
朝の走行なしで、レーススタートも1時間早められることに

 午前10時15分、インディーカーは今朝のファイナル・プラクティス=30分間のキャンセルを発表した。予定を変更し、午前10時にスタートする予定となっていたプラクティスだが、降り続ける雨でコースに水溜まりができてしまい、それを除去し切れないとの判断がされたからだ。
 レースのスタート時刻も昨日の時点で変更となっている。午後2時半過ぎを予定していたスタートは午後1時45分に1時間ほど早められたのだ。今のところ、その予定に変更はナシ。ただし、全エントラントはファイナル・プラクティスでの走行をせず、いきなり決勝のスタートに臨まねばならないこととなった。

以上

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ Day2 予選:「明日がもしウェット・レースになっても、その雨量に関わらず準備ができるようになったのだから、今日の予選は決して無駄にはならなかったと思います」

フルウェットで予選を走る琢磨 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
「雨は救いになるかもと考えていました」
Jack Amano(以下――):ウェットコンディションとなった予選、琢磨選手の組み入れられていたグループ2はほとんど走れませんでしたね? 本当は思い切り戦いたかったところじゃないですか?
佐藤琢磨:そうでしたね。クルマのセットアップを換えたこともあってドライのプラクティスがうまく行っていませんでしたから、雨のコンディションでならもちろん番狂わせもあるだろうし、結構もがいている中で雨は救いになるかなって考えていました。

2015年4月12日日曜日

2015 INDYCARレポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ Day2 予選:予選途中で雷雨!明日のスターティング・グリッドは開幕戦のポイント順に決定

予選不成立になり、開幕戦のポイントランキングでPPスタートが決まったモントーヤ。ガレージ内でPPデカールを貼る Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
天候:雨
気温:21~22℃

ポール・ポジションはファン・パブロ・モントーヤ
佐藤琢磨は13番グリッド

 

 金曜からずっと雨は降っていたが、どのセッションもなんとか開催できていた。しかし、予選は雨で最後まで行えなかった。雨が雷雨に変わった。グランド・スタンドに陣取っていては危険なので、ファンには避難勧告が出され、ドライバーたちもピットに戻ってマシンを停めた。
 インディー・グランプリ・オブ・ニュー・オリンズは初開催。多くのファンがレース・ウィークエンドを楽しみにしていたようで、今日も雨の予報が出ていながら多くが集まっていた。
 夕方4時20分開始と、開幕戦に続いて予選の開始時刻が遅く設定されていた。それも予選を行なえなかった理由のひとつとなってしまった。時間を後ろにずらすことができないからだ。

2015 INDYCAR レポート R2インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ Day2 予選:雨によって安全が確保されるまで延期に

雨の中、ピットレーンで予選開始を待つハンター-レイ陣営 Photo:INDYCAR (Chris Owens)
予選が行えない場合はチャンピオンシップポイントでグリッド決定

 少し早目に始めよう・・・と思ったところで雨が襲来。昨日のようにファンに避難勧告を出さねばならなくなる可能性もあるため、インディーカーは各チームにマシンをパドックへと戻すよう要請した。
 天候が回復し、安全が確保されるまで予選は延期。
もし予選が行えない場合は、チャンピオンシップ・ポイント(エントラント・ポイント)でグリッドが決定する。開幕戦の結果がそのままグリッドになるということ。ポール・ポジションはファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)が手にする。

2015 INDYCAR レポート R2インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ:今年のドライバーたちの出身国は?

雨で遅れた予選開始を待つコレッティ。レギュラー12ヵ国目となるモナコの出身 Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
24人のレギュラー・ドライバーは12ヵ国から

 シモーナ・デ・シルヴェストロ(アンドレッティ・オートスポート)の復帰と、ステファノ・コレッティ(KVレーシング・テクノロジー)の参戦で、今年のヴェライゾン・インディーカー・シリーズを戦うドライバーの出身国にスイスとモナコが加わった。

2015 INDYCAR レポート R2インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ Day3 予選グループ分け: ペンスキー4台がグループ1!佐藤琢磨はグループ2

セグメント1
グループ1
22 シモン・パジェノー
1 ウィル・パワー
26 カルロス・ムニョス
10 トニー・カナーン
11 セバスチャン・ブルデイ
5 ジェイムズ・ヒンチクリフ
2 ファン・パブロ・モントーヤ
18 カルロス・ウェルタス
3 エリオ・カストロネヴェス
25 シモーナ・デ・シルヴェストロ
7 ジェイムズ・ジェイクス
19 フランチェスコ・ドラコーネ

2015 INDYCARレポート R2 インディー・グランプリ・オブ・ルイジアナ Day2 プラクティス3:スコット・ディクソンがトップタイムをマーク

ギャビー・シャベス、3番手タイムをたたき出しシボレーの上位独占を阻む Photo:INDYCAR (Joe Skibinsky)
蒸し暑いコンディションの中、ディクソンが初日のカナーンのベストを更新

 昨晩また雨に見舞われたニュー・オリンズ。雨は今朝もまた降った。しかし、午後12時半開始と予定されていたプラクティス3は15分少しの遅れで始まり、その時には路面がすでに完全なドライ・コンディションになっていた。


2015 INDYCAR佐藤琢磨コメント  R2グランプリ・オブ・インディアナ Day1 プラクティス2:この「セッションでセッティングのベース・ラインを向上させることができたのは良かったと思います」

Photo:INDYCAR (Chris Jones)
「フィーリングはかなり良くなってきました」

Jack Amano(以下――):プラクティス開始を目前にして雨が降りました。スケジュールは遅れましたが、プラクティス2は何とか行われました。走れてよかったですね?

佐藤琢磨:よかったですよ、ホントに。1回目のプラクティスの状態のままじゃ、“チーム最後尾”だったから。今のプラクティスはコンディションが大きく変わっていたので参考程度にしかならないところもありますが、少なくともプラクティス1回目に非常に苦労したバランスとグリップ感については多少良くなってました。もちろん、路面温度がかなり低くなっていたので、単純にラップ・タイムは上がっているはずでした。だから、トップのラップ・タイムがどれぐらい変わったかわからないけども……

――1秒4ぐらいです。

佐藤琢磨:じゃ、そういう状況で僕らも1秒ぐらい良くなっていたのだから、僕らは走れて良かったと思います。

2015 INDYCARレポート R2グランプリ・オブ・インディアナ Day1 プラクティス2:走行前に暴風雨がNOLAを襲う! 遅延し短縮もされたセッションでウィル・パワーが最速ラップをマーク

雨雲は切れたが水が溜まってしまったNOLAのピットレーン Photo:INDYCAR (Joe Skibinski)
乾燥作業で走行時間が削られ、ラバーも落ちてセッションベストは1秒落ちに

 午後4時15分のプラクティス・セッション2開始を目前にして、NOLAモータースポーツ・パーク上空に灰色の雲が広がり、強い雨が落ちて来た。風も一気に強まり、サーキットには「避難勧告」が出された。「グランド・スタンドから離れ、屋根のあるところ(場内の建物やバス)に避難してください」というものだ。
 雨は長くは続かないという予報で、実際に雨雲は短時間で移動してくれた。コースを乾かす作業がすぐさま始められ、午後5時27分過ぎ、プラクティス2開始のグリーン・フラッグは振られた。1時間20分が予定されていたプラクティス2だが、雨での遅延により60分間に短縮された。その上、実際に走り出してみると一部のセクションの乾き具合が不十分で、スピードが全然上がって行かなかった。そこでインディーカーはセッションに赤旗を出し、乾燥作業を再び行った。結局、走行が再開された時には残り時間がもう10分強しかなかった。それでも路面コンディションが向上していたのは明らかで、18台がコース・イン。彼らが周回を重ねると、ラップ・タイムは着々と縮んで行った。

2015 INDYCAR佐藤琢磨コメント  R2グランプリ・オブ・インディアナ Day1 プラクティス1:「根本的なクルマのバランスを取り直さなきゃいけないって状況でしたね」

Photo:INDYCAR (Bret Kelley)
「かなり良いと思ったパッケージで臨んだのですが……」
Jack Amano(以下――):NOLAモータースポーツ・パークでの最初のプラクティスが1時間半行われましたが、ベストは22番手。苦戦していますね?
佐藤琢磨:ここにはテストに一度来てるんだけど、それはエアロ・キットを装着したマシンのシェイクダウンでした。その時と今ではクルマに対する理解度が全然違ってます。バーバー・モータースポーツ・パークというロードコースも走ったし、セブリングでのテストもしました。それで今回は、かなり良いと思ったパッケージで来たんだけれど、それが全然ダメで、とにかく扱いづらいんですね。特にハイ・スピードになった時のクルマがスナップ・オーバーステアというか、安定感が全然なくて、中速から低速に落ちて来ると今度はものすごいアンダーステアでクルマが曲がんない。低速コーナーと高速コーナーでのマシンの安定度のレヴェルか大きく違ってる中、色々とマシンのセットアップを振ってみて、多少は良くなって、だますようにしてバランスは良くなって来てたんだけど、なんかレベルが低過ぎて、ラップ・タイムはもう全然でしたね。

――テストと今日ではコンディションも全然違ってるんですか?
佐藤琢磨:もちろん、今回の方が全然暑いし、路面温度も気温も断然今日の方が高くなってます。

――1コーナーがテスト時から少し改修がされたという話でしたが、それも影響がありますか?
佐藤琢磨:改修っていうか、外側の縁石がフラットなので、テストではみんながそこを突き抜けて戻って来るような走りをしていました。それが、タイヤふたつはコースに残っていなければならない。片側の2輪は白線の内側になければいけないってルールなので、それを取り締まるのに、最初はタイヤ・バリアを置こうって話だったけど、それじゃあまりにも危ないので、タイミング・ループを入れて、そこのビーコンを通るとコース外を走っていると判断されて、ラップ・タイムが無効になるんです。今、走っている状態だと警告だけで、コースから出たと判定されたら、それがすぐにチームにも伝えられて、そのラップはナシになります。みんな結構ギリギリのところをトライしてましたね。でも、ウォールがない分だけ、コーナーに入ってから、どこまでオッケーなのかっていうジャッジが難しいですよね。ただ、みんな条件は一緒です。僕らの場合は、そういうトリッキーなところで苦戦していたんじゃなくて、もっと根本的なクルマのバランスを取り直さなきゃいけないって状況でしたね。

――NOLAモータースポーツ・パークという新コース、その特徴や印象などを聞かせてください。
佐藤琢磨:とにかく起伏がない。幾つかハイ・スピードのコーナーがあって、速く走れれば楽しいコースだと思います。最後のセクションはものすごく細かく回るので難しいですね。

――今日は非常に蒸し暑く、ドライバーは大変だと思いますが?

佐藤琢磨:でも、暑いのは今日だけで、明日、明後日は雨だっていう予報もありますよね? 天気はどうなるかわからない。でも、ドライである程度クルマのセッティ
ングができてないと、イキナリ雨って言ったってね……。そのあたり、次のセッションまであまり時間がないので、エンジニアとデータを色々見たいと思います。


――わかりました。では、プラクティス2も頑張ってください。