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2011年10月17日月曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント95 第17戦 IZOD インディーカー・ワールドグランプリ・アット・ラスベガス 決勝「シーズン最後のレースを力強く戦いたかったですが、今シーズン最後まで満足のいくリザルトを残せなかったことは悔しいです。ただ、チームも含めてすごくポテンシャルを示せたという点では3年目への手ごたえを感じています」

ラスベガスで少年ファンにサインする琢磨
Photo:INDYCAR(Shawn Gritzmacher)
インディーカー2年目はランキング14位でシーズンを終了
 不幸なアクシデントが発生し、ダン・ウェルドンが亡くなった。悲しく、辛いラスベガスでの最終戦となってしまった。フィニッシュ順位によってはファイナル・ランキングでのトップ10入りも可能だった佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)だったが、最終戦がキャンセルとなったため、デビュー2シーズン目はランク14位で終えることとなると見られる。レース直後、サーキット全体が悲嘆に暮れている中だったが、琢磨選手に自らのシーズンを振り返ってもらった。

自分自身がもっと前進できるように頑張っていきたい
Jack Amano (以下――):今シーズンを振り返ってください。2回のポールポジションがありました。不幸なアクシデントの直後で申し訳ないのですが、自己評価はどのようなものになるのでしょう?
佐藤琢磨:まぁ、そうですねぇ……後はこういう形になったので何とも言えないんですけど、一個前のケンタッキーでのレースがね、スピードが伸びないマシンであったけれども、ドライバーとしてできる部分でのオーバルでのパフォーマンスは見せることができたと思います。今日はクルマも大分スピードを上げて行けていたので、シーズン最後のレースを力強く戦いたかったんですけどね……。最後まで満足の行くリザルトっていうのを残せなかった点はすごく悔しいです。チームも含め、すごくポテンシャルを示せたシーズンにできていたと思いますので、今年の経験や勢いを是非とも3年目に繋げたいなという風に希望しています。
――こんな時ですが、ファンへの言葉とか、ありますか?
佐藤琢磨:シーズンを通してずっと応援をしてくれたファンの皆さん、そしてスポンサーの方々にはとても感謝しています。今シーズンは、去年はできなかったような走りが自分でもできるようになったし、非常に自分自身としても期待値が上がるレースができたので、そういう走りができたことは本当に幸せでした。今年は日本で大きな震災があって、大変な時代になっていますが、そんな中でもレースをして、最後のインディ・ジャパンもしっかりとイベントとして行うことができて、すごく良いシーズンだったと思います。後は、自分自身がもっと前進できるように頑張って行きたいと思います。

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント94 第17戦 IZOD インディーカー・ワールドグランプリ・アット・ラスベガス 決勝 「トラックはバンクが急でコーナーの半径が大きいので、集団で走っても3ワイドになりやすい面はありました。実際に、何がどういう状況で多重アクシデントに繋がってしまったのかは、僕もまだリプレイを見てないし、事故自体が僕より後ろで起きたのでわからないんですけど、お互い非常に接近してたので、こういう事故になってしまったのかな、とは感じます」

ウェルドン追悼のためのパレードラップを走る琢磨(左手前)
Photo:INDYCAR(SはwんGritzmacher)
好感触だったレース序盤。その直後にアクシデントが

 予選16位から走り出した佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)は、マシンに好感触を得ていた。アンダーステア傾向はあったが、ピットでのセッティング変更などで対応可能な手応えをつかんでいたのだ。しかし、わずかに10周を走っただけで多重アクシデントが発生。名手ダン・ウェルドン(ブライアン・ハータ・オートスポート/サム・シュミット・モータースポーツ)が帰らぬ人となってしまった。レースは赤旗中断から終了、すなわち不成立となった。アクシデントに遭わず、まだ走れる状態にあったマシン郡がウェルドンに哀悼の意を示すために5周回のパレード・ラップを行った。ピット・ロードにはチームのクルーたち、ホンダやファイアストンのスタッフ、そしてファンが並び、5周を見守った。

Jack Amano(以下――):事故後にインディーカーがドライバーたちを集めたミーティングを行っていましたが、そこでは何が話し合われた、あるいはインディーカーから何かが告げられたのでしょうか?

佐藤琢磨:まずは正確な状況を伝えてもらって、その上に立って、どうするべきかというのを話し合いました。まぁ、ドライバー同士の決め事と、主催者を含め、どうするのがベストなのか……ということで。そして、ダン・ウェルドン選手への追悼の意を表するためのパレードを行なって、レースというか、シーズンを終えようということが決まりました。

――そうした決断にはドライバー側から何らかのインプットがあったのでしょうか?

佐藤琢磨:まぁ、レースをするべきだっていくことと、止めるべきだという話があって、レースをするなら、とにかくクリーンなレースをしなければいけない。いろいろなシナリオがありましたけど、最終的には追悼パレードに決まりました。

――アクシデントまで10周プラス、非常に短いレースでしたが、佐藤選手はどういう戦いぶりになっていたのでしょう? また、そこまでのレースをどう感じていたのでしょうか?

佐藤琢磨:そうですねぇ、スタートから長いレースになることはわかっていましたし、ずっと集団で行くのもわかっていたので、無理をせず、ただ、お互い接近をしている状態だったのでね、レース自体は非常にエキサイティングだったんですけど、僕自身も少しずつ、周回ごとに順位を上げて行って、クルマの調子も集団の中でとても良さそうだったし、前を追って行くことは十分だという手応えをつかんでいました。

――今までのレースとは違ったリスクは感じていましたか?

佐藤琢磨:ウーン……確かにトラックはバンクが急でコーナーの半径が大きいので、本当に集団で走っても3ワイドになりやすい面はありました。僕も今日、3~4回、3ワイドになることがあったんだけれども、お互いにリスペクトしてポジションをしっかりホールドして……タフだけれどもクリーンなレースができていました。実際に、何がどういう状況で多重アクシデントに繋がってしまったのかは、僕もまだリプレイを見てないし、事故自体が僕より後ろで起きたのでわからないんですけど、お互い非常に接近してたので、こういう事故になってしまったのかな、とは感じます。

――これまでにもインディーカー・シリーズでは不幸な事故が起きてきましたが、琢磨選手が参戦するようになってからは初めてと思います。ウェルドン選手に対して、あるいは御家族に対しての言葉はありますか?

佐藤琢磨:本当に辛いです。ダン選手はもちろんインディーカーに来る前から、彼はイギリス人で、僕はイギリスF3をやってたこともあって、まるで繋がりがないってことじゃなかったし、500のウィナーとして今年も力強いレースをしていて、家族もまだ本当に小さな子供が二人いて、非常に辛い状況だと思います。御冥福を御祈りします。本当に残念ですけど、今日こうしてパレードを行うことで、このレース自体は終えることができたし、ダン・ウェルドン選手にとっても、残された家族は辛いですけど、まずは一区切りになるのかな、と思います。これからドライバー同士ででき得るサポートっていうのは、これから何があるのかわからないですけど、最大限、彼の家族のサポートをして行きたいと思います。

2011年10月15日土曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント93 第17戦IZODインディーカー・ワールド・チャンピオンシップ・アット・ラスベガスDay2予選「昨日のプラクティス1回目はクルマの動きとしてはよかったが、純粋なスピードが伸び悩んでいる。クルマは空気抵抗、あるいは機械抵抗の差でタイムの違いができている状態で、動きとしては不満は無いけど、単純に速くない……」

第17戦 IZODインディーカー・ワールド・チャンピオンシップ・アット・ラスベガス
IZOD INDYCAR World Championships at Las Vegas

ラスベガス・モータースピードウェイ
ネバダ州ラスベガス
全長:1.5マイル(=約3.218km)×200周

Day2 予選 16位

 オーバルレーシングというのは本当に不思議な、そして技術的に奥深いものである。2011年シーズン最終戦ラスベガスの予選は、そう強く感じさせるものとなった。佐藤琢磨の予選順位は、16位という中団グリッドからのスタートを余儀なくされることとなったのだが、チームメイトのトニー・カナーンがポールポジションを獲得し、チャンピオン争いを行っているチームはというと、琢磨と同様にスピードの獲得に苦労をしていたのだ。ポイント2位のウィル・パワーは琢磨のひとつ後ろの予選17位で、ポイントリーダーのダリオ・フランキッティは、さらにもうひとつ後方、琢磨の真後ろの18番グリッドから明後日の決勝レースをスタートすることになったのだ。

2011年10月14日金曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント92 第17戦IZODインディーカー・ワールド・チャンピオンシップ・アット・ラスベガスDay1プラクティス1「パックの中でどれだけダウンフォースを落として走れるかを色々やった。そんなに悪くないが凄くスピードが伸び悩んでいる傾向は改善されてないみたいで、単独でのスピードはある意味、苦しい」

Photo:INDYCAR(Bret Kelly)
第17戦 IZODインディーカー・ワールド・チャンピオンシップ・アット・ラスベガス
IZOD INDYCAR World Championships at Las Vegas

ラスベガス・モータースピードウェイ
ネバダ州ラスベガス
全長:1.5マイル(=約3.218km)×200周

天候:快晴
気温:25〜30℃
路面温度:28〜45℃

Day1 プラクティス1
17位 25秒0424 47周走行

 第16戦ケンタッキー、佐藤琢磨とKVレーシングテクノロジー・ロータスはスピード不足に悩まされた。最終戦の行われるラスベガスは、より高速の1.5マイルオーバル。KVレーシングテクノロジーは何か新しい発見をしなければライバル勢と戦うことができない。彼らは果たして、どんな秘策を今回持ち込んだのだろうか?

2011年10月3日月曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント91 第16戦 ケンタッキー インディ300 決勝 「本当に苦しいレースで、とにかくスピードが足りませんでした。苦しい戦いでしたがクルーがピットで本当にいい働きをしてくれて、チームにとってはよい経験になったと思います。この1週間でなぜ我々のマシンが遅かったのかを分析して、最終戦は気持ちよく走りたいと思います」

3ワイド、4ワイドとなる展開の中、集団についていく琢磨。
Photo:INDYCAR(Bret Kelley)
第16戦 ケンタッキー インディ 300
2011 IZOD INDYCAR SERIES R16 Kentucky Indy 300

ケンタッキー スピードウェイ
ケンタッキー州スパータ
コースタイプ:スーパースピードウェイ
全長:1.5マイル(=約3.218km)×200周

Race Day 10月2日
決勝 15位フィニッシュ 1時間42分04秒8991(2秒1166遅れ)


  朝から快晴が広がって路面温度が上昇。レースでのタイヤのグリップに関する心配は薄れた。22番手スタートの佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)としては、まずはトラフィック内でのハンドリングが勝負の重要なポイントだった。しかし、思惑とは逆にスタート直後から彼はトラフィック内のハンドリングに苦労を強いられたようだった。
 昨年は1周目のターン3でクラッシュした琢磨。それだけに、今年は完走に対する意識を高く持っていた。もちろん、琢磨の場合はゆっくり慎重に走って完走を目指すということはない。あくまでも全力で戦い、1台でも多くオーバーテイクをしての完走が目標であった。



スタート直後はすごいオーバーで、いつスピンしてもおかしくないような状況

Jack Amano(以下――):インフィールドでレースを見ていましたが、とても苦しそうでした。一時7位に上がったものの、また順位を下げてしまった。どんな戦いをしていたんでしょう?

佐藤琢磨:ホントにキツかった。最初にスタートしてすぐ、クルマがものすごいオーバーステアで、1周目のターン2ではステアリングをフルカウンターに2度しました。その後も、いつスピンするかわからない状態が続いてました。そんなだったから、KVレーシングのマシンは3台ともものすごい勢いで後ろ行っちゃったと思うんですよ、同じようなカタチで。まぁ、周回が少し進んで、少し路面ができて、タイヤの内圧が上がってからは良くなってったんですけど、とにかくスピードが出なかったですね。リスタートでは何台か抜いてポジションを上げることができて、シングルのポジションまで行ったんですけど、ペースが安定して来るとどんどん抜かれてっちゃう。前のクルマにとにかくくっついてって、引っ張ってもらって、それでもオーバーテイクボタンを使って何とかついて行くって感じでした。
――ピットクルーは奮闘をしていましたね?
佐藤琢磨:はい。非常に苦しいレースだったんですけど、クルーがピットでいい仕事をしてくれていました。順位が上がったり下がったり忙しいレースだったんですけど、状況を考えれば、チームとしてはすごく力強くレースを運べたので、良い経験になっていたと思います。

――レース中のセッティング変更はどんなものを施したんでしょう?
佐藤琢磨:基本的には、もうフロントウイングだけしかできないんですけど、僕のクルマは途中でウェイトジャッカーが壊れてしまって、それが使えなくなった。だから、アンチロールバーで何とか補正はしてったんだけど、すごいキツかったですね。バランスがそれで何とか調整できたとしても、単純にスピードがあんなに伸びないとはね。そういう意味ではとても苦しいレースでしたね。悔しいです。
――硬いという評価がドライバーたちから出ていたファイアストンの新タイヤですが、レースを戦ってみてどうでしたか?
佐藤琢磨:硬いコンパウンドで、そのためにマーブルがほとんどなかった。それは良かったと思います。そのおかげで、レース終盤になっても3ワイド、4ワイドとかあって怖かったんですけど(笑)、タイヤはそういう意味ではコンシスタントでしたね。ただ、リスタートだけは気をつけなきゃいけなかった。一度走り出してしまえばグリップそのものは大丈夫でした。ていうか、このコースはすごいグリップが高いので……。レースを終えた今、腕はパンパンだし、脇腹も痛いぐらいだから、かなりのGがあるってことですよ。タイヤは暖まってしまえば問題はなかったんですけど、再スタート直後のバランスが一番の鬼門というか、課題というか……。今日の場合は晴れてて路面温度が上がったので助かりましたけど、空気は冷たかったので、ペースカーの後ろを走るとどんどん温度が下がっちゃってた。それだけ気をつけないといけなかったですね。
――今回の苦戦は、新しいタイヤが導入されたことに対して、チームが調整をうまく行えなかったということですか?
佐藤琢磨:いや、違いますね。そっちではなくて、予選のスピード、決勝で自分が苦労したところを見ると、単純にスピードが足らない。
――KVレーシングテクノロジーのエアロパッケージに何か問題があると?
佐藤琢磨:そうなんでしょうけどねぇ、これ以上ダウンフォースってほどんど削れないんですよ。これ以上削ったら曲がりきれなくなる。だから、そういう意味では、やっぱりメカニカルグリップをシッカリとつけるしかない。それで取れるものは全部取って行くって方法しかないんですよ。それにしても今日、周りはすごく速かった。ホンと、何でなんだろう?

――最終戦も1.5マイルオーバルですから、何か対策を見つけないとなりませんね。
佐藤琢磨:はい。僕らのクルマがなんでこんなにスピードが出ないのか、それをこの1週間で分析して、最終戦は気持ちよく走りたいと思います。

2011年10月2日日曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント90 第16戦 ケンタッキー インディ 300 Day1予選「マシンには予選用のトリムを施してあってので本来であればスピードが伸びるはずだったが。プラクティスで集団の中を走っていた限りでは、マシンは悪くなかったので、それがレースでもうまく行くことを願う」

第16戦 ケンタッキー インディ 300
2011 IZOD INDYCAR SERIES R16 Kentucky Indy 300
ケンタッキー・スピードウェイ
ケンタッキー州スパータ
コースタイプ:スーパースピードウェイ
全長:1.5マイル(=約3.218km)×200周
予選  22位 49秒3662

「去年の14位という予選結果は上回る」とプラクティス2回を走った佐藤琢磨は語っていた。それだけの手応えを?んでいたのだ。しかし、予選順位は22位と、1年前よりも大きく後方となってしまった。今回は29台とエントリーが多いとはいえ、22番手グリッドは納得の行かないところだ。チームメイトたちもトニー・カナーンが19位、EJ・ビソが23位と揃って芳しくない。

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント89 第16戦 ケンタッキー インディ 300 Day1 プラクティス2 「かなり路面温度が低く、風も出てきているので車が不安定になって来ていますが、プログラムの進捗状況としてはステップ・バイ・ステップで悪くはないと思います」

Photo:Naoki Shigenobu
第16戦 ケンタッキー インディ 300
2011 IZOD INDYCAR SERIES R16 Kentucky Indy 300
ケンタッキー・スピードウェイ
ケンタッキー州スパータ
コースタイプ:スーパースピードウェイ
全長:1.5マイル(=約3.218km)×200周
Day1  プラクティス2 :9位 24秒3784 (平均速度218.554mph=約351.653km/h) 48周走行

変わらぬ寒さの中でスピードアップには成功

 プラクティス2回目もトップタイムはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)は9番手。プラクティス1よりもスピードを伸ばすことに成功している。このセッションも寒さは変わらず。予選は夕方の6時からの開催。気温の低下が心配される。琢磨は12番手。チームメイトはEJ・ビソが10番手で、トニー・カナーンは14番手……と互いに接近しているのでドライバー同士の情報交換は難しそうな状況だ。

Jack Amano(以下――):プラクティス2回目、プログラムの進行具合はどうですか?

佐藤琢磨:まぁ、ステップ・バイ・ステップですけど、悪くはないですね。

――予選も本当に難しいコンディションとなりそうですが?

佐藤琢磨:かなり路面温度が低いのと、風も出て来てるので、ちょっとクルマが不安定になって来てますけど。でもまぁ……予選はどうでしょうねぇ? 今、完全な予選トリムってできなかったので、ちょっと予選までそれがお預けなんですけど、多分、もうちょっとスピードアップできると思います。

――バンプが大きくなっている、ピットのイン・アウトのレイアウトが変わっている……の他に、何か去年と違う印象のところはありますか?

佐藤琢磨:いや、そんなにない……っていうか、去年は……。

――レースは早く終わっちゃいましたが……。

佐藤琢磨:でも、予選もここは最悪だったから。一番悪かったので、そこからは脱出したいですね。

――それは行けそうなんですよね?

佐藤琢磨:うん、それは大丈夫だと思う。

――最後はウィッカーの変更をやってましたたが?

佐藤琢磨:あそこからは、もうドラッグはちょっとしか減らない。でもダウンフォースはすごく失うので、空力効率は悪いんですけど、今、もう外せるものは外して行かないと……っていう状態なので、予選はもうちょっと、ハーフステップぐらい行けるのかな? それでも大丈夫だと思います。

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント88 第16戦 ケンタッキー インディ 300 Day1 プラクティス1 「テキサス以来の1.5マイルスーパースピードウェイなのですごく速いですね。クルマ自体はそんなに悪くないです」

Photo:Naoki Shigenobu
第16戦 ケンタッキー インディ 300
2011 IZOD INDYCAR SERIES R16 Kentucky Indy 300
ケンタッキー・スピードウェイ
ケンタッキー州スパータ
コースタイプ:スーパースピードウェイ
全長:1.5マイル(=約3.218km)×200周
Day1 プラクティス1 :24秒3925 (平均速度218.428mph=約351.451km/h) 68周走行

気温10℃!という寒さの中でのプラクティス開始

 ケンタッキー・スピードウェイでのシリーズ第16戦は、寒さの中で始まった。なんと、気温10℃でセッションは始まった。
 今日から10月だが、この寒さは少々季節外れ。セッション終了前には幾分暖かくなったものの、まだ気温は12度しかなかった。
予選は夕方の6時スタートなので、日中に気温が上がったとしても、そのころにはまた寒くなっているだろう。
そして、明日のレースも気温はあまり高くない中でのものとなりそうだ。スタートは午後2時45分だ。


Jack Amano(以下――)どうだったでしょう、68ラップも走れたプラクティスは?

――朝からのこの寒さはどうですか? 影響は出てますか?
佐藤琢磨:かなりありますよ。タイヤの暖まりが悪いし、ピットへのエントリーとピットからの出口が去年までとレイアウトが変わっちゃってて、ものすごく危ないっていうか、怖いっていうか……。もうピット出口は1車線あるかないかで、路面も右と左で違うし、結構危険ですけど、寒さはそういうところでタイヤに対して特に気をつけないといけない。走り出してしまえば、そんなに酷くはないんですけどね。
――風の影響はいかがでしょう?
佐藤琢磨:風もちょっとありましたけど、でも、思ったほどは悪くなかった。風もそんなに今回のセッションでは強くなかったので。
佐藤琢磨:久しぶり。スゴイ久しぶり。テキサスでのダブルヘッダー以来でしょう、1.5マイルは? ずーっとショートオーバルだったんで。だから、速い。速くて怖いね(笑)。けど、まぁクルマとしては悪くない。先週テストをやった人からの情報だと、なんかすごいバンピーで、タイヤのコンパウンドが今回ものすごく硬くて、リヤ・ウィングのアングルも去年12度だったのが10度になってて……と、コンビネーションとしてはものすごく滑り易い方向に全部行っちゃってる。それで最初、結構コンサバティブにダウンフォース着けてったんですけど、意外に周りが速くて、どんどんセッション中にスピードを上げて行く方向でした。最終的に出たベストっていうのは、ドラフティングを使ってのタイムだったけど、クルマとしてはそんなには悪くない。まだちょっとクルマの動きが不安定なところはあるので、まぁ次のセッションは予選トリムもやるけれど、ちょっとそこらへんを見直します。

2011年9月21日水曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント87 第15戦インディ ジャパン ザ ファイナル Race Day 決勝レース後記者会見 「僕としては非常に苦い最後のインディジャパンになった。だから、次こそファンのみんなに思い切り「ありがとう!」と言えるレースを見せたいというか気持ちが強くなっています。それが今後、インディジャパンで叶えられないのは残念です」

Photo:Naoki Shigenobu

アクシデントがなければ上位進出は十分可能だった……

 予選11位からレッドタイヤ装着でスタートした佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)だったが、実はそのレッドは予選で使ったユーズドのレッドだった。予選のトップから9位までがフレッシュレッドを装着。琢磨はちょっとしたギャンブルに出たのである。もっとも、彼の前からスタートしたマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は、それ以上に大胆なフレッシュブラックでのスタートを切っていたが……。
 琢磨は最初のスタートでそのアンドレッティの前に出るつもりだったが、それには失敗した。二列スタートはツインリンクもてぎの最終コーナーがS字状のため、トップから3列ぐらいまでしか整列しないうちにグリーンフラッグとなるからだった。

2011年9月18日日曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント86 第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル Day3 決勝「最後のリスタートのチャンスをつかめなかったことが悔しいです。今日は目指すところまで行けませんでした。応援してくれているファンのみんなのために、もうちょっと良いところを見せたかったですが、最後のインディ ジャパン、難しい中でゴールまで走り切れたことは良かったかなと思います」

Photo:INDYCAR(LAT)
第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル
2011 IZOD INDYCAR SERIES Round15 INDY JAPAN THE FINAL

栃木県 ツインリンクもてぎロードコース
コースタイプ:ロードコース
全長:4.801㎞×63周

Day3 9月18日
決勝 10位 1時間56分51秒1294(10秒1187遅れ) 63周完走

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント85 第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル Day3 ウォームアップ 「予定していたセッティングの確認や調整などができませんでした」

Photo:Naoki Shogenobu
第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル
2011 IZOD INDYCAR SERIES Round15 INDY JAPAN THE FINAL

栃木県 ツインリンクもてぎロードコース
コースタイプ:ロードコース
全長:4.801㎞×63周

Day3 9月18日
ウォームアップ 1分40秒7471 20位 9周走行

佐藤琢磨、ウォームアップも不完全燃焼の20位

 快晴の空の下、昨日までより蒸し暑いコンディションでファイナルプラクティス=ウォームアップセッションは行われた。燃料を多く積んだ決勝用セッティングの最終確認、ブラックとレッドの両タイヤの評価、決勝用のタイヤのスクラビングなどが行なわれる重要なセッションだが、これは30分間と短い。しかも、今回は2台のマシンのコースオフにより、実際に与えられた走行時間は12分程度となっていた。
 佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)はいつも通りにブラックタイヤの新品を履いてセッション開始。1ラップでスクラビングを終え、ユーズドのブラックへとタイヤを交換。マシンのチェックを始めた。しかし、4周を走ってピットインすると、ここで長い時間ストップ。この間にイエローが出て、それが解除されてコースに復帰すると、すぐさま2回目のコーション。最後は残り1分プラスでの走行再開となったが、ここからは走れたのは2連続のラップだけ。結局、琢磨は9周が計測されたが、ベストは最終ラップの1分40秒7471で、26台数中の20番手にランクされるものだった。このラップがなければ彼は今週2回目のセッション最下位となるところだった。チームメイトのEJ・ビソは18番手、トニー・カナーンは21番手と、3人揃って決勝直前のプラクティスでのパフォーマンスは芳しくなかった。


Jack Amano(以下――):あまり走れませんでしたね?

佐藤琢磨:そうなんですよ。

――ピットに長く留まっていましたが、何かマシンにトラブルが出たんですか?

佐藤琢磨:トラブルっていえばトラブルでした。自分たちが考えていたプログラムで、替えるべきものがあったんですけど、それが準備されていなかったんです。

――決勝に向け、タイヤの評価、セッティングの確認や調整などができなかったということですね?

佐藤琢磨:全然できなかった。タイムを取れたラップはハッキリ言って最後の1ラップだけだったから……。

――最後はレッドタイヤを装着しての走行でした。その1周で得た感触は?

佐藤琢磨:それはそこそこに良かった。でも20番手ですよ。

――決勝を前に苦しい状況になってしまっていましたが、頑張ってください。

佐藤琢磨:はい。頑張ります。

ウォームアップの最後、レットタイヤで走行する佐藤琢磨。
Photo:Naoki Shigenobu

2011年9月17日土曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント84 第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル Day3  予選 「予選11位は非常に悔しいです。ファスト6進出を目指していましたが、それを叶えられなかった。ど真ん中のグリッドなので明日は追い上げのレースを行いますが、今日に関しては残念な結果でした」

険しい表情を見せる佐藤琢磨。
Photo:Naoki Shigenobu
第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル
2011 IZOD INDYCAR SERIES Round15 INDY JAPAN THE FINAL

栃木県 ツインリンクもてぎロードコース
コースタイプ:ロードコース
全長:4.801㎞×63周

Day2 9月17日
予選 11位(第2セグメント敗退) 1分38秒9124 トータル9周走行

スコット・ディクソンがポールポジション
予選2位はウィル・パワーで、ダリオ・フランキッティは9位に低迷
佐藤琢磨は11位、武藤英紀は22位


 雲が広がって幾分涼しくなったコンディションで予選は行われた。ポールポジションはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が獲得し、予選2位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)のものとなった。その一方でダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)は9位に沈み、ポイント・リーダーの座が危うくなった。
日本勢は佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)が11番手、武藤英紀(AFS/サム・シュミット・モータースポーツ)は22番手だった。佐藤はKVレーシングで唯一、予選の第2ステージに進んだのだが、ファイナルへと駒を進めることは果たせなかった。レッドタイヤのパフォーマンスをフルに引き出すことができなかったのだ。


Jack Amano(以下――):朝のプラクティス2で一気に苦戦モードとなりましたね?

佐藤琢磨:今日は結構厳しいスタートになっていましたね。昨日の状態はそんなに悪くはなかったんですけど、まぁクルマが滑る状態で、対策を施して今日のプラクティス2に臨んだつもりだったんですけど、朝のプラクティスでまさか最下位になるとは思っていなかった。あそこで大きな課題が幾つかできましたね。それでも、予選直前のプラクティス3回目で何とか課題を幾つか克服できました。チームの3台のデータを照らし合わせて、ポジティブなものをピックアップするという、これまで僕らがずっと戦ってきた作業をしました。苦しい展開がずっと続いていましたが、予選前のプラクティスの最後になってニュータイヤでアタックをしてみたら、そこそこ手応えをつかめた。あれは良かったですね。

――昨日と今日、違いは何だったんですか?

佐藤琢磨:セッティングを変えていました。昨日見た方向性に合わせて、3台がそれぞれ役割分担をやったんですけど、僕らが良いと思っていたことがうまく働かなかった。それが残念でしたね。プラクティス2とプラクティス3では、結構順位がガラッと変っていたりしていましたよね。今日は朝一番の空気が重かった。路面温度も低い状態で、そこで動きの良かったクルマが、温度が上がって来たら不具合を出すようになった。逆に僕らのクルマは、午前中には乗りづらかったんだけれども、午後に向けては少しずつ良い状態が戻って来っていう感じでした。

――KVレーシング・テクノロジーととしては、3台を使ってのセットアッププログラムを行ったが、今回は少しずつズレてしまった感じでしたか?

佐藤琢磨:そうですね。3台でプログラムを分けるのはいつものことなんですけど、どちらかというとTK(トニー・カナーン)と僕はいつも同じようなクルマを好んで、EJ・ビソだけちょっと違うところにいたりします。それが今回は、EJのスピードが乗っていたし、僕はもちろんEJの好みのクルマでも乗ることができるので、それは去年もやっていたことなので、そのあたりでお互いに良いところを出し合って予選に挑みました。ただ、いつもと同じですけども、予選で使うソフトコンパウンドのレッドタイヤを事前にトライすることができないので、その辺り、どこに目標において行くのかっていうのは、いつもどおりに難しかったです。

レッドタイヤ装着のマシンに乗り込み、予選に臨む。
Photo:Naoki Shigenobu
――ブラックでは滑って苦労しましたが、予選は初めて使ったレッドはどうでしたか?

佐藤琢磨:午前中はライバル勢について行けない状態でしたが、午後になって路面も大分でき上がって来た。路面温度が低い時にはグリップが高いんですけど、温度が上がって来たらグリップが落ちて、プラクティスの最後の方では路面が良くなってって、自分のクルマがポジティブな感じで動き出しました。それを持って僕らはレッドタイヤを使う予選用のクルマ作りというものをやってみたんですけど、うーん、難しい予選でしたね。第1ステージをクリアするのも本当にギリギリだった。バランスとしては、そんなにプラクティスの時と大きく変らないまま、グリップレベルだけが上がった。もちろん、タイヤが持つグリップが前後で比率が異なるので、クルマは予選トリムといってソフトタイヤに合わせたセットアップを施さないといけないんですけど、それは今まで行って来たのと同じフィルターでやって、ほぼバランスが変らなかったっていう点では自分たちの狙いどおりだったんですけど、純粋なスピードっていう意味で今の僕らはかなり苦労をしていますね。

――予選結果は11位でした。率直な感想は?

佐藤琢磨:悔しいです、非常に。昨日は現実的な目標として、もちろん走るからにはトップを目指すけれども、現実的には予選でファイナルステージに進むっていうのが大きな目標というか、かなり困難だけれども、それを目標に頑張りたいっていうことを言ったんですけど、それを叶えられなかったのは残念だし、11番手というのはど真ん中なので、明日は追い上げのレースを行いますけど、今日に関しては残念な結果でした。

――明日、レッドタイヤのレースでのパフォーマンスはどうなりそうですか? ブラックとの性能差が非常に大きいのですよね?

佐藤琢磨:ブラックはファイアストンが持っている一番硬いコンパウンドなんじゃないですかね? 本当にどうしちゃったんだろうっていうぐらいにグリップしないんですよね。でも、今日、あまり変らないだろうと言われていたモテギの路面が、ラバーが乗って来たことによって結構変って行ったんです。予選直前のプラクティスの最後の方では、ブラックでも1周目から結構タイムは出せてました。そして、その後数周はコンシスタントなラップがあって、その後には大分落ち込んでしまうっていう傾向でした。レッドの方は、グリップも高いですし、かなりコンシスタントでしたね。各ドライバーが1周目、2周目だけじゃなくて、4周目とかにタイムアップをするドライバーも多かったし、自分自身も最後はタイヤの内圧の関係とかで良いところに来なかったんですけど、最初のアタックではかなりコンシスタントなラップを刻めてました。走った感じ、おそらくレッドはレースタイヤとしてのポテンシャルはずっと高いと思います。周回を重ねてフロントがなくなるか、リヤがなくなるかはそれぞれのマシンのバランス次第という感じ。明日の朝、どれぐらいのロングランができるかわからないけれども、そこで見極めをしたいと思います。

――オーバーテイクポイントは?

佐藤琢磨:昨日、今日走った感じだと1~2コーナーは割りと進入で態勢を崩し易いというか、どんなクルマでもニュートラル傾向になるんですね。それで2コーナーでアンダーが出るっていう症状はあんま変ってなくて、その辺り、みんなエイペックスを1コーナーに取ったり、2コーナーに取ったりと結構分かれてたんですけど、そこでうまく先行するクルマに合わせて行くことができれば、3コーナーのブレーキは結構ハードなので、そこでの可能性はあるかもしれないし、同じように、3コーナーから4コーナーへの立ち上がりが非常に滑り易くてなかなか踏んで行けないので、その先の5コーナーでもチャンスはあるかもしれない。あとはまぁ、最も一般的なバックストレートエンドのブレーキング。でも、どうだろう? 走った感じでは、あそこで飛び込んで行くのは結構難しいかもしれない。それから、このコースはブレーキにかなり厳しいので、スティント後半とか、レース終盤にはオーバーテイクのチャンスが増えるかもしれないです。

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント83 第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル Day3 プラクティス3 「今のプラクティスで大分戻って来たので、次の予選、レッドタイヤは未知数ですけど、どこまで行けるか」

Photo:Naoki Shigenobu
第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル
2011 IZOD INDYCAR SERIES Round15 INDY JAPAN THE FINAL
栃木県 ツインリンクもてぎロードコース
コースタイプ:ロードコース
全長:4.801㎞×63周

Day2 9月17日
プラクティス2 1分40秒4353 26位 17周走行
プラクティス3 1分39秒6641 11位 20周走行
プラクティス1~3総合 13位

今度はニューマン・ハース・レーシングがワン・ツー

 プラクティス1はチーム・ペンスキーが1-2、プラクティス2は一転してチップ・ガナッシ・レーシングが1-2。予選直前のプラクティス3では、今度はニューマン・ハース・レーシングが1-2だった。トップはルーキーのジェイムス・ヒンチクリフ。タイムは1分39秒1074。ベテランのオリオール・セルビアは、プラクティス1が19番手だったが、プラクティス2で7番手まで上げ、プラクティス3で2番手と、見事な進歩ぶりを見せている。
 3番手につけたのはポイントリーダーのダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)。4番手はプラクティス3回すべてで4番手と、渋い安定ぶりだ。
 プラクティス1でトップだったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、このセッションで珍しく2回もコースオフ。それでも6番手につけた。そして、プラクティス2最速だったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は、このセッションでは5番手だった。


佐藤琢磨はトップと0.5567秒差の11位まで挽回

 佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)は、プラクティス1で10番手につけながら、プラクティス2では再開の26番手と大苦戦。ところが、プラクティス3では11番手まで挽回してみせたのだ。チームメイトのEJ・ビソはプラクティス2に続いて10番手。心配なのはトニー・カナーンで、プラクティス1が14番手、プラクティス2が24番手、プラクティス3が22番手といいところがない。 

Jack Amano(以下――):プラクティス2では苦戦していた様子でしたが、プラクティス3で挽回しましたね?

佐藤琢磨:プラクティス2でトライしたセッティングの方向性がコンディションにそぐわなかったんです。それでも、今のプラクティスで大分戻って来たので、次の予選、レッドタイヤは未知数ですけど、どこまで行けるか。最初のセッションよりクルマは今回の走行で随分と良くなっています。

――ブラックタイヤの扱いが難しいんですか?

佐藤琢磨:そうですね、かなりハードコンパウントでグリップが得にくいというか。ただ、今のセッションで路面がまた随分とできあがって来たので、そうなって来るに従ってクルマの反応も良くなって来てました。

――レッドタイヤはこのコースだと1秒以上ラップ・タイムが速くなるという読みですか?

佐藤琢磨:はい。おそらく1秒は上がると思います。

――レッドでの走りに対する自信は?

佐藤琢磨:今のままじゃ行けないから、またセッティングを変更します。

――予選に向けて、セッティングはもう1ステップ上がる必要があるという状況なんですね。

佐藤琢磨:そうですね。

2011年9月16日金曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント82 第15戦インディ ジャパン ザ ファイナル Day1 プラクティス1 「トップ10というのは、そこそこいいかなという感じですね。手放しで喜べるような状況ではないですが、課題もしっかり見えています。明日は、当然予選最上位を狙いたいんですが、現実的な線でまずはプラクティスをシッカリと走って、予選では少なくともファイナルに進むことを目指します」

Photo:Naoki Shigenobu

第15戦 インディ ジャパン ザ ファイナル
2011 IZOD INDYCAR SERIES Round15 INDY JAPAN THE FINAL
栃木県 ツインリンクもてぎロードコース
コースタイプ:ロードコース
全長:4.801㎞×63周
Day1 9月16日
プラクティス1 1分40秒4435 10位 25周走行

初セッションから精力的に走行

 インディーカー・ドライバー、佐藤琢磨にとって2回目となる凱旋レースが始まった。今日はプラクティスが1回。彼が母国でのレースに大きな意気込みを持っていることは、このプラクティスから感じ取ることができた。1時間15分のセッションで25周も走り込んだのだ。最多ラップこそルーキーのアナ・ベアトリス(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)の27周に譲ったが、25周はその次に多い数字だった。同じく25周を走ったのは、いつも多く走ることで知られているビットール・メイラ(AJ・フォイト・レーシング)、今回がインディーカー・デビューとなるスポット参戦のジョアオ・パウロ・デ・オリベイラ(コンクェスト・レーシング)のふたりだった。
 琢磨のベストは25周走ったうちの24周目。タイムは1分40秒4435で、トップのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)との間には0.9690秒と大きな差があった。予選のファイナルに進む=3列目より前からスタートすることを目標としている琢磨とすれば、6番手までに食い込むことが必要になる。そこで今日6番手だったアレックス・タグリアーニ(サム・シュミット・モータースポーツ)との差を見ると、わずかに0.1745秒しかなかった。


Jack Amano(以下――):走行初日はどうでしたか?

佐藤琢磨:オープニングセレモニーが朝の9時からありましたが、本当に多くのファンの人たちが朝の9時から来てくれて、お昼前にまたすごく増えて、サイン会では並んでくれた人たちの半分ぐらいにしかサインできなかったんだけれど、すごく応援をしてもらって、やっぱり日本で走るのはいいなって改めて感じました。

Photo:Naoki Shigenobu
――もてぎのコースはどんな印象ですか?

佐藤琢磨:F1マシンでのデモランで走ったことはありましたが、インディーカーで走ってみると全然景色も違ってました。今日のプラクティスはとてもスムーズなセッションになってました。トラブルもなく、今日は初めてのサーキットに行った時にやるべき幾つかの項目、ライドハイトを合わせる、全体的なバランスを整えるといったことをこなしていました。今日のために用意していたプログラムはスムーズにこなせましたね。今日は初日っていうこともあるのか、持ってきたタイヤと路面のバランスなのか非常に滑り易くて、クルマをコントロールするのにかなり苦労してました。そうした中でギリギリ、トップ10につけました。まずは、そこそこの手応えをつかめた初日だったと思います。

――コースのどこがおもしろく、どこが難しいですか?

佐藤琢磨:もてぎの路面は恐ろしくスムーズですね。今回は軽トラックに乗っての下見が許されていて、エンジニアたちと乗りました。普段は歩いて、見えるバンプとかをチェックするんですけど、もてぎでは見えるバンプっていうのはほぼゼロで、軽トラックで走ってもすごくスムーズで、エンジニアも驚いていた。だから、これまでのアメリカでのコースにおけるセットアップというか、アプローチとは大分違う。車高なんかはものすごく下げられるし、必然的にバネレートも上がって行く。そういう意味で今までとは違う感じですよね。それと、普段走っているアメリカのロードコースよりもグリップ感がない。非常にサラサラしてるというか……。それは、今回ファイアストンが持って来たタイヤのスペックにもよると思うんですけど、少なくともブラックタイヤに関して言えば、非常に硬そうなコンパウンドですね。これだけ気温が高いのでウォームアップさせることにはそれほど苦労はしないし、コースも広く使えるのですが、全体的にグリップ感は乏しいので、クルマを操るのに苦労をしてました。今後、そのあたりをセッティングでどの程度良くできるのか……。路面のコンディションがどれぐらい良くなるのかもわからない状況です。

――楽しいと感じたところは?

佐藤琢磨:やっぱりファンの皆さんの応援ですね。プラクティス走っていても、いろんなコーナーで見えるんですけどね、みんながフラッグを振ってくれたり、裏の方でジャンプをしてくれてたりとか、そういうのを見るのはうれしいですね。本当に良い走りをしたいな、という思いを強くしました。

――今日の10番手というポジションについては、どう捉えてますか?

佐藤琢磨:トップ10というのは、そこそこにいいかな……という感じですね。そんなに手放しで喜べる状況ではないですけども、悪くも無いって感じです。直さなければ行けない課題っていうのはすでに結構明確になっています。まだチームメイト2人のデータは見てなくて、軽く話をした程度だから、彼らの得たフィーリングぐらいしかわかってないんですけどね。それでも、明日に向けて、ジャンプアップをできる要素っていうのは幾つか持っています。その部分を明日はキチッと押さえたいです。もちろん、他のチームも今日は走行初日で色々と探っている状態で、不具合とかもあったところだと思います。その辺り、明日はさらにコンペティティブなセッションになるでしょうね。予選前に2回プラクティスがあるので、そこでキッチリとしたクルマ作りをして予選に臨めるようにしたいですね。今日、初日にシッカリとデータが取れた。それは良いことだったと思います。

――予選での目標は?

佐藤琢磨:レッドタイヤでどれぐらいのパフォーマンスアップするのか。おそらく、タイヤを換えるだけで1秒は速くなると思うんですよ。というのも、ブラック・タイヤが今回はかなりハード傾向だと思えるので。タイヤだけで多分1秒以上速くなるだろうし、明日は路面のコンディションももっと良くなるはずです。そうなった時には、またクルマのフィーリングとかも変わるでしょう。そこも難しいところです。自分としては、当然予選で最上位を狙いたいんですけど、今日の感覚からすると、チーム・ペンスキー勢がかなり速そうなので、まずはプラクティスをシッカリと走って、予選では少なくともファイナルに進むことを目指します。それは現実的な目標だと思います。

2011年9月5日月曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 81 R14 ボルティモア グランプリ Race Day 決勝「ダウンシフトで問題が昨日から出ていたが、マシンのバランス自体は好かった。チームの戦略もうまくいき、最終的な結果は良くないが、追い上げるレースができたし、課題も克服できているので、日本では最高の走りをしたい」

Photo:INDYCAR
第14戦 ボルティモア グランプリ
The Inaugural 2011 Baltimore Grand Prix

メリーランド州 ボルティモア
コースタイプ:ストリート
1周2.04マイル(=約3.283km)×75周

Race Day 9月4日
決勝 18位 73周リタイア

 前戦と同じく序盤にピットインする作戦を採用したトニー・カナーン(KVレーシングテクノロジー・ロータス)は、最後列スタートから3位まで駆け上がって表彰台をものにした。佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー・ロータス)は、カナーンより1列前のグリッドからスタート。彼とは正反対の、できる限り最初のピットストップを遅くする作戦で戦い、こちらもまずまずの成果をレース中盤までは挙げていた。

2011年9月4日日曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 80 R14 ボルティモア グランプリ Day2 予選 「まだまだラップタイムは削れたと思うので、それがかなわなかったことがすごく悔しいです。明日の決勝は、スタートとリスタートで確実に生き残って、順位を上げて……という戦い方になると思います。いかにうまく作戦を使うかが鍵になるでしょうね」

第14戦 ボルティモア グランプリ
The Inaugural 2011 Baltimore Grand Prix

メリーランド州 ボルティモア
コースタイプ:ストリート
1周2.04マイル(=約3.283㎞)×75周

Day 2  9月3日
予選 01分25秒3139 第1セグメント第2グループ14位敗退(トータル28位) 7周走行

ベスト2ラップが剥奪に

 プラクティス2回目、佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)は目指す成果は挙げられなかったようだった。しかし、そこで得られたデータを活用し、予選には新たなセットアップを施したマシンで登場。エンジニアと琢磨が考え出したセッティングはマシンのパフォーマンスを見事に上げており、予選の第2セグメントへ進むのは間違いないラップタイムを刻んでみせたのだった。

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント79 R14 ボルティモア グランプリ Day2プラクティス2「まだクルマが不安定。このセッションでも色々なことを試したが、今、真ん中ぐらいなので、もちろんQ1は突破し、上位進出を狙って行く」

Photo:INDYCAR(Shawn Gritzmacher)
第14戦 ボルティモア グランプリ
The Inaugural 2011 Baltimore Grand Prix

メリーランド州 ボルティモア
コースタイプ:ストリート
1周2.04マイル(=約3.283㎞)×75周
2011年初開催

Day2
プラクティス2 11位 1分21秒8848 24周走行

天候:晴れ後曇り
気温:25℃
路面温度:29〜31℃

 プラクティス2は1時間。路面のグリップは昨日より上がり、マシンの仕上がりも昨日より良くなっている状況だ。ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は約1.12秒の短縮を果たして2セッション続けてトップ。佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー・ロータス)は昨日より約1.08秒の短縮にとどまったため、順位は7番手から11番手に下がった。上位グリッド獲得を目指すには、あと少しのジャンプアップを果たす必要がある。予選までのインターバルでどれだけマシンを向上させられるか、レッドタイヤの性能をどれだけ引き出せるマシンとして、ミスのない、あるいはミスの極めて少ないクリアラップ実現できるかの勝負だ。

2011年9月3日土曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント78 R14 ボルティモア グランプリ Day1 プラクティス1 「今回は走れば走るほどよくなっているという感じで、その中でクリアラップが取れた。チームとしては3台でいろいろやっているのでデータを見るのが楽しみですね」

第14戦 ボルティモア グランプリ
The Inaugural 2011 Baltimore Grand Prix
メリーランド州 ボルティモア
コースタイプ:ストリート
1周2.04マイル(=約3.283㎞)×75周

Day1 9月2日
プラクティス1     1分2秒9705          7位    26周走行

ボルティモアの市街地コースに残る路面電車の軌道敷の上を新たに舗装。
Photo:INDYCAR(Shawn Gritzmacher)

セッティング調整と2セット目のタイヤ投入で大きく前進
  初開催のコースでは、走り出しのマシンセッティングが極めて重要だ。ベースが良ければ、ドライバーとエンジニアはさらに良いものへと細かくチューニングをして行くことが可能となる。しかし、最初が悪い場合は、大きな方向転換が必要になり、それらが必ずしも成功するとは限らない。
 ボルティモアのレースはストリートで行われるものである上に、コース設営の問題から2回あるはずだったプラクティスが1回だけとなった。エントラントにとって状況はさらに厳しくなっていた。
 KVレーシング・テクノロジー・ロータスのボルティモア用イニシャル(最初の)セッティングは、1セット目のタイヤで佐藤琢磨のタイムが縮まらなかったために「外してしまったのか?」と思われたのだが、ダンパー&スプリントのセッティング調整を繰り返した後に2セット目を投入すると、琢磨は大きくタイムを縮めてみせた。イエローフラッグでセッションは何度か中断されたが、プラクティス後半も琢磨はリズム良く走れていたようで、最終ラップにセッションベストをマーク。28台出走中の7番手につけて初日を終えた。


Jack Amano(=以下――):初開催のコースだというのに、走行初日のプラクティスは1回だけになりました。そうした厳しい条件下で、なかなか良いセッションとできていたのではないですか?

佐藤琢磨:まぁ、そうですね。最初のセッションなので何とも言えないですけど、でも、まだまだタイムは伸びて行くと思うので、あのー……まぁ、トラブルが出なかったのが良かったですね。

――コースはどんな印象ですか?

佐藤琢磨:ふぅ……えーっとぉ、アスファルトの部分は割りとグリップが高くて、コンクリートのセクションになるとかなり滑りやすい。それと、ものすごい跳ねますね。めちゃくちゃバンピー。特にストレートの架設シケインの前のブレーキングとか、1コーナー、4コーナーの手前のブレーキングゾーンはひどいですね。

――今までのコースにない種類のバンピーさですか?

佐藤琢磨:そうですね、ピット前のストレートとかのセクションはすごいスムーズで、まるで性格の違うコースみたいなんです。

――最終ラップにベストが出た。これはセッティングが良い感じで進んでいると見ていいんですか?

佐藤琢磨:そうですね。セッションの半分ぐらいでフレッシュタイヤを入れているんで、最後にベストを出した時にタイヤとしてはベストの状態じゃなかったけれども、今回のコースは走れば走るほど速くなるような感じだし、自分はどんどんコースに慣れている途中だし、そうした中でクリアラップが取れたっていう感じでしたね。

――満足度のあるセッションでしたか?

佐藤琢磨:まぁ割りとシッカリ良いデータが取れたと思います。今回3台で結構色々なことをトライしているので、データを見るのが楽しみです。

――どんなところを今、改善したいですか?

佐藤琢磨:やっぱりバンプがすごいので、それに影響されない範囲でいかにクルマを低くするかっていうところと、まぁあとはトラクションを失わないでフロントエンドをどれだけコーナーの入り口でアグレッシブに攻めれるものにするかだと思う。今のところ、やっぱりクルマはまだ曲がりづらい状況が続いてので。はい。

――右フロントタイヤにブリスターが出ていたようでしたが、タイヤにキツいコースということですか?

佐藤琢磨:ブリスターなんか出てましたか? 多分、タイヤのロックからくるものだったと思います。

――ブラックタイヤの耐久性が低いとかではないんですね?

佐藤琢磨:そんなことはないし、割とタイヤはソフト傾向ですね、やっぱりストリートってこともあって。セント・ピータースバーグとかよりも全然暖まりも良いし、そんなにタイヤが大きな問題にならないと思う。あとは、暑くなった時にどれぐらいタイヤが持つか……ですけど、今はまだ路面コンディションが良くなっている最中なので。

――インディ・ジャパンでのピットボックス選択権ためにも、明日の予選順位は良いものが欲しいところですよね?
佐藤琢磨:確かにピットのことを考えるとね、確かにね。でも、予選はもてぎ向けに限らず、いつも良いポジションを獲得したいですよね。

2011年8月29日月曜日

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント77 R13 インディ グランプリ オブ ソノマ Race Day 決勝「今日の結果はとても悔しい。トニーの後ろを走り続けトータルで20秒以上もロスしたのが大きかった。コミュニケーションがうまく行っていなかった」

Photo:INDYCAR(Shawn Gritzmacher)
第13戦インディー・グランプリ オブ ソノマ
Indy Grand Prix of Sonoma
Infineon Raceway
インフィネオン・レースウェイ
カリフォルニア州ソノマ
コースタイプ:ロード
全長:2.303マイル(=約3.706km)×75周

Race Day 決勝
天候:快晴
気温:23〜27℃
路面温度:48〜49℃

 2ストップか3ストップか、作戦をフレキシブルに採用できる態勢を採ったKVレーシングテクノロジー・ロータスだったが、インフィネオン・レースウェイでのレース展開は琢磨陣営にとっては完全なる裏目に出てしまった。フルコースコーションがレース終盤まで出なかったというのに、大半のドライバーたちは2回のピットストップだけでゴールまでの75周を走ることができた。

2011 INDYCAR 佐藤琢磨コメント76 R13 インディ グランプリ オブ ソノマ Race Day ウォームアップ「今日はコンディションがこんな感じだったので、とにかくロングランで、赤いタイヤは今回は使わないで、ブラックだけに徹しました」

第13戦インディー・グランプリ オブ ソノマ
Indy Grand Prix of Sonoma
Infineon Raceway
インフィネオン・レースウェイ
カリフォルニア州ソノマ
コースタイプ:ロード
全長:2.303マイル(=約3.706km)×75周
Race Day 8月28日
ウォームアップ 23位 1分21秒2074 18周走行

佐藤琢磨、決勝レースでの作戦については語らず

 霧のため1時間15分の遅れで始まったファイナルプラクティス、佐藤琢磨(KVレーシングテクノロジー・ロータス)は18周を走ったが、そのベスト=1分21秒2074は23位にランクされるものだった。EJ・ビソは20番手、トニー・カナーンは24番手と3人揃って20位以下だった。しかし、そこには理由があった。