2021年5月16日日曜日

2021 INDYCARレポート R5 GMRグランプリ Race Day ウォームアップ:決勝前のウォーム・アップ・セッション、最速はリナス・ヴィーケイ

GMR グランプリのレース・デイ、IMSはきれいに晴れ渡った Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大

快晴で迎えたレース・デイ。朝の路面温度は低め

 決勝日の今日もインディアナポリスは快晴に恵まれている。午前10時45分スタートだった30分間のウォーム・アップ・セッション、気温はすでに19℃まで上がっていた。ただし、路面温度は26℃とまだ低い。昨日の予選時は43℃もあった。このセッションでレッド・タイヤを使用した者はなし。レース用に温存してのことのようだ。

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昨年同コースPP獲得のヴィーケイがトップタイム

 暖かだが路面の温度は低め……というコンディション下で最速ラップとなる1分10秒5598を記録したのはオランダ出身、20歳のリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)。彼にとってインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)のロードコースは特別な場所だ。昨年秋に今回と同じコースで開催されたハーヴェスト・グラン・プリのレース1でキャリア初のポール・ポジションを手にし、レースでもキャリア初となる表彰台登壇を3位フィニッシュで果たしている。

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  昨日の予選、ヴィーケイはQ1グループ1で最速ラップとなる1分09秒4890をマークして悠々とQ2進出。しかし、Q2では1分09秒815しか出せず7番手。6番手だったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)との差は0.0348秒しかなかったが、Q3へ駒を進めることができず、スターティング・グリッドは7番手となった。マシンの仕上がりは上々。4列目インサイドからキャリア初優勝を狙う彼がどんなレースを見せるか、楽しみだ。

予選4位のパロウ、ウォームアップも2番手タイム
Q1敗退のディクソンが3番手につける

 ウォーム・アップで2番目に速かったのはアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)。予選4位だったスペイン出身、24歳は1分10秒5924をマークした。ヴィーケイ以上に優勝に近い存在と見ていいだろう。

プラクティス2で発生したクラッチトラブルのおかげでレッドタイヤを試せず、予選まで後手に回っていたディクソンがようやくウォームアップで浮上 Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

 3番手はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。予選は16位と大失敗だった6タイム・チャンピオンは、レースでどんな走りを見せるのか?
彼らのタイヤ・ストラテジーにも注目。どこまでポジションを上げて来れるか?
 4番手は予選2位、昨年のハーヴェストGPレース2ウィナーでもあるジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。優勝候補の筆頭はこの人、ということになる。

 5番手以下にはエド・ジョーンズ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)、IMSロードコース3勝のシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)、ヴィーケイのチームメイトで予選6位のコナー・デイリー(エド・カーペンター・レーシング)、予選3位のジャック・ハーヴィー(メイヤー・シャンク・レーシング)、今シーズンは出足快調でポイント・スタンディングで5番手につけているグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が続いた。

ポールシッターのグロジャンは20番手!

PP獲得から一夜明けたグロジャンはコンディションの影響かタイムが伸びず Photo:INDYCAR (Chris Jones)クリックして拡大

 ポール・シッターのロマイン・グロジャン(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)は20番手のタイムしか出せなかった。路面温度の低いコンディションでマシンが思うように動いていなかった?
チームメイトのジョーンズは5番手と快調だったが……。

佐藤琢磨は12番手に

 プラクティス1で最速だったが、その後が振るわないアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)はウォーム・アップも11番手と目立たず。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)はセッティングの更なる進化を狙ったが、思惑通りに行かず12番手だった。
 

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 IMSロードコース4勝のウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は14番手。なぜだか今年のパワーはウォーム・アップでのパフォーマンスが良くない。何かにトライしているのか、だた単に思い通りに行っていないだけなのか……。バーバー・モータースポーツ・パークでの開幕戦では16番手、セイント・ピーターズバーグのストリートでも14番手だった。
 パト・オーワードとフェリックス・ローゼンクヴィストのアロウ・マクラーレンSPコンビもこのセッションでは17番手、19番手と苦戦していた。

ウォーム・アップ終了後の琢磨に聞いた。

ジャック・アマノ(以下――)昨日から変更を加えたセッティングはフィーリング、パフォーマンスなど、どうでしたか?

佐藤琢磨:速くないね。プッシュ・トゥ・パスを使ったラップで12番手。何もしなかったら19番手か20番手だから。ちょっと困りましたね。

――良くなると思って変えたところが、狙い通りの効果に繋がらなかった。

佐藤琢磨:あまり効果がなかった。

――では、レースは昨日のセッティングに戻して……となりますか?

佐藤琢磨:そこはちょっと気をつけないといけないですね。コンディションの影響もあったはずだから、一概にセッティングの方向性だけが間違っていたわけじゃないと思うんです。そこは15号車のデータも見て、慎重に考えたいところです。今回はスペアのリヤ・ウィングを使って、それを寝かせて行ったんだけれど、このセッションでのストレート・スピードが24番手だった。マシンのどこかで抵抗が発生しているところも解決しないといけない。
以上

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