2017年12月22日金曜日

2017 INDYCARレポート 12月22日:さらに増えるか、カーリン卒業生=ジョーダン・キング参戦の可能性

ジョーダン・キングは1994年生まれの23歳。19歳で英国F3を制している Photo:MP Racing 
ECRとDCR、シートが1つ確定していない両チームと交渉開始!

 エド・カーペンター・レーシング(ECR)の20号車ロードコース要員(オーバルはエド・カーペンターが担当)と、デイル・コイン・レーシング(DCR)の19号車=セバスチャン・ブルデイのチームメイト。この2シートが現在オープン。どちらの候補にも挙がっているのがコナー・デイリー(アメリカ)だが、強力なライバルが出現したようだ。
 2013年イギリスF3チャンピオンのジョーダン・キングがインディーカー・シリーズへの参戦に興味を示し、上記のチームとの交渉を開始したのだ。

2017年12月20日水曜日

2017 INDYCARレポート 12月19日:2018年向けチーム体制の現状 ユニヴァーサル・エアロキットと新チーム参入

3チームが新たにフルエントリーをスタート
現時点でシボレー勢は11台確定、ホンダ勢は12台でレギュラーは23台以上に

 早いもので、もう年末。2018年シーズンに向けたチーム体制も前回の1ヵ月ほど前のレポートの時より幾らかの進展があったので、情報をおさらいしてみよう。

2017年12月13日水曜日

2017 INDYCAR ニュース 12月13日:カーリンがインディーカーに2カー体制で参戦し、マイケル・シャンク・レーシングも6戦に出場

インディーカー・ドライバー多数輩出のカーリン
いよいよ2018シーズンより本格参戦へ


 佐藤琢磨がイギリスF3でチャンピオンになった時のチーム=カーリンがいよいよインディーカー・シリーズへの挑戦を開始する。トレヴァー・カーリン率いるチームはイギリスFだけでなく、GP2、GP3、フォーミュラ・ルノー3.5などで活躍して来ており、現在のインディーカー・ドライバーでは琢磨の他にもウィル・パワー、マックス・チルトン、エド・ジョーンズ、チャーリー・キンボール、ジョセフ・ニューガーデン、コナー・デイリーを走らせた実績があり、2018年にシュミット・ピーターソン・モータースポーツからフル参戦する予定のロバート・ウィッケンズ、同じく2018年に6戦の参戦を行う予定のジャック・ハーヴィー(この記事の後半でレポート)、2017年の途中までシュミット・ピーターソン・モータースポーツのレギュラーだったミカイル・アレシンもカーリン卒業生の一人だ。

2017年12月12日火曜日

2017 INDYCARレポート 12月12日:Takuma Club Mereting 2018大盛況! そして、ボーグウォーナー・トロフィーは故郷に飛び立つ

佐藤琢磨のファンミーティングで12日間に及ぶボーグウォーナー・トロフィーも終了 Photo:Naoki Shigenobu クリックして拡大
ボーグウォーナー・トロフィーに日本ツアーもついに終了

 本日12月12日、世界一の歴史を誇る自動車レース=インディアナポリス500マイルを象徴するボーグウォーナー・トロフィーが成田空港から母国アメリカに帰って行った。デトロイトまでひとっ飛びして、後は陸路で移動。夜にはインディアナポリス・モーター・スピードウェイ内のミュージアムに戻る予定だ。

2017年12月4日月曜日

2017 INDYCARレポート 12月4日:ボーグウォーナー・トロフィーがアメリカ国外で初お目見え

ボーグウォーナー・トロフィーとともに茂手木のファンの前に凱旋を報告する佐藤琢磨 Photo:Naoki Shigenobu クリックして拡大
ツインリンクもてぎにボーグウォーナー・トロフィー降臨!
 
 12月3日、栃木県の”ツインリンクもてぎ”でホンダのファン感謝イベントであるサンクス・デイが開催され、世界一の歴史を誇るインディアナポリス500の優勝トロフィー=ボーグウォーナー・トロフィーが日本のファンの前に初お披露目された。

Photo:Naoki Shigenobu クリックして拡大
 この歴史と価値のあるトロフィーがアメリカ国外に出るのは、今回がなんと初めて。そのベールは今年のインディー500ウィナーである佐藤琢磨と、来日したボーグウォーナー社マーケティング担当副社長のスコット・ジレット氏だった。

2017年11月27日月曜日

2017 INDYCARニュース 11月27日:ボーグウォーナー・トロフィーの来日決定

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
11月30日に成田着! 12月12日まで日本をツアー 

  82年の歴史で初めて、ボーグウォーナートロフィはアメリカの地を離れます!このトロフィーは一度もアメリカ合衆国から出たことがありません。カナダやメキシコにも旅したことはなく、イギリスやイタリアへと行ったこともありません。今回の日本遠征は、この火曜日、11月28日に始まります!

2017年11月25日土曜日

2017 INDYCAR ニュース 11月21日:ダニカ・パトリックのインディー500参戦はチップ・ガナッシから?

今年のブリックヤード400でのダニカ・パトリック。NASCARでは近年苦闘が続いたが、2018シーズンのインディー500復帰への動きにファンの期待も高まる Photo:INDYCAR (Joe Skibinski)
「デイトナ500とインディー500でキャリアを閉じる!」
 
 インディーカー・シリーズで7年戦って1勝(2008年のツインリンクもてぎ)しているダニカ・パトリックは、2012年からストック・カーの最高峰シリーズで戦って来たが、2017年いっぱいでレギュラー・シートを失うことになった。6シーズンを過ごしたが、残念ながら勝利はゼロ。ポールポジションは1回したが……(デビュー戦のデイトナ500で!)。
 先週、フロリダ州ホームステッドでの2017年ストックカー最終戦の週末に記者会見を行ったパトリックは、「2018年にはデイトナ500とインディー500に出場する計画」と話し、それらが彼女の「キャリアを閉じるレースになる」ということだ。

2017年11月19日日曜日

2017 INDYCAR ニュース 11月19日:フォイトの2人目にブラジル人ルーキー

ルーキーとしてAJ・フォイト・レーシングに加わったマット・レイスト(左)とラリー・フォイト、カナーン(右) Photo:AJ Foyt Racing クリックして拡大
最年長と最年少のドライバー・コンビネーションが誕生

 噂になっていた通り、AJ・フォイト・エンタープライゼスはトニー・カナーンの相棒に彼と同郷のルーキー・ドライバー=マット(マテウス)・レイストを起用すると発表した。これで現役最年長と現役最年少ドライバーという面白いコンビネーションが誕生する。
 レイストは、「自分のキャリアでも特別な瞬間。今でもまだAJ・フォイトのチームで走る事になるなんて信じられない。さらには、トニー・カナーンがチームメイト。彼は僕の子どもの頃からの憧れの存在。こちらもまた信じられないほどに嬉しい」とコメントしている。

2017年11月15日水曜日

2017 INDYCAR レポート 11月15日:2018年向けチーム体制の現状

ほぼ固まってきた2018シーズンの陣容!残るシートは3つのみ!

 2018年に向けての体制作り、今は小康状態といったところか? 2016年のレギュラー・チームを見渡すと、確定していないシートは3つのみ。新規参戦チームがどんな規模になるかなど、すでに確定しているところを見て行こう。
 まずはシボレー勢。2年連続でチャンピオンを生んだチーム・ペンスキーは1台マイナスの3カー体制になる模様。ライン・アップはウィル・パワー、シモン・パジェノー、ジョセフ・ニューガーデンと豪華。走らせる3人全員が元チャンピオンというところはすごいが、3人ともタイトルは1回のみだし、インディー500ウィナーはゼロ(!)。そのインディー500にはスポーツカーに戦いの舞台を移したエリオ・カストロネヴェスも出場する。同じくスポーツカーで走るファン・パブロ・モントーヤもインディに出るのかは不明。チーム・ペンスキーでは彼が一番最近のインディー500で優勝したドライバーなのだが……。

2017年10月29日日曜日

2017 INDYCAR ニュース 10月28日:ガナッシの10号車にエド・ジョーンズ

インディーカー2シーズン目にして、チップ・ガナッシ入りを決めたジョーンズ Photo:INDYCAR (Joe Skibinski)
噂のニュージーランダーはF1に行き、代わりにジョーンズを起用
 
 2017年のルーキー・オブ・ザ・イヤー=エド・ジョーンズはデイル・コイン・レーシングで2シーズン目を送るものと見られていたが、一転チップ・ガナッシ・レーシング・チームズの10号車に乗るドライバーに選ばれた。噂になっていたブレンドン・ハートリーはF1にシート確保し、インディーカーに来なくなったということのようだ。

2017年10月18日水曜日

2017 INDYCARレポート 10月17日:佐藤琢磨の銀製の顔が完成、ボーグウォーナー・トロフィーに

完成したボーグ・ウォーナー・トロフィーとともに Photo:Dan R. Boyd クリックして拡大

例年より2ヵ月も早くボーグ・ウォーナー・トロフィー完成
この秋、海を渡って日本にもやってくる !!

 12月に行われるのが恒例のインディ500ウィナーの顔の彫像お披露目だが、今年は10月半ばに開催されることになった。世界で最も有名なトロフィーは、この秋に日本にやって来る。カナダも訪れたことのないトロフィーが太平洋を渡るため、全ての作業が早められた。アーティストは大変だったろうが、集まる人々は12月よりも随分と温暖な気候に恵まれた。トロフィー製作の様子はこちらをクリック


2017 INDYCARレポート 10月16日:動き始めた佐藤琢磨の2018シーズン! レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングでシート合わせ


コクピット両サイドにはもう日の丸と「SATO」の文字があり、ウィンドウ・スクリーン前には「Panaconic」のロゴも。チームこういう気遣いはドライバーにとって嬉しいものだろう Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
2018年のレース・エンジニア、エディー・ジョーンズと対面

 10月16日(月)、佐藤琢磨はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)のワークショップを訪れ、チーム・メンバーたちと会い、シート合わせを行なった。
 インディアナポリス・モーター・スピードウェイからクルマで20分ほど西へ行ったブラウンズバーグという町にショップはある。ドラッグ・レース・チャンピオンのジョン・フォース、スポーツ・カー・チャンピオンのウェイン・テイラー・レーシング、そして、ホンダ・パフォーマンス・デベロップメントのシミュレーターなどもあるエリアだ。



2階のエンジニアリング・ルームから見たショップの作業エリア。同時に5台をメインテナンスできるベイがあり、右奥はマシン・ショップ。右の壁の向こう側にトランスポーター2台を停めるスペースがある Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
 琢磨は朝9時にショップ入り。2018年に彼のレース・エンジニアを務めるエディー・ジョーンズと会った。彼らが互いに深く尊敬しているのは、その会話に現れていた。来シーズンの状況やそれに対する期待、RLL及びジョーンズのフィロソフィーなどなど、様々なことを話し合って二人はコミュニケーションを深めていた。

2017年10月16日月曜日

2017 INDYCARレポート 特別編 レッド・ブル・エア・レース・ワールド・チャンピオンシップ最終戦 決勝:室屋義秀選手がエア・レースでワールド・チャンピオンに!

レッド・ブル・エア・レースの2017年シーズンのチャンピオンとなった室屋義英選手と応援に駆け付けた佐藤琢磨専守。二人の歴史的な日本人ウイナーが今年、インディアナポリスから生まれた Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
逆転、また逆転! ドラマティックな戦いを制し
室屋選手がシーズン4勝目をあげ世界チャンピオンに

天候:雨のち曇り
気温:8℃

 雨の後には風。もうレースは行えないかも……と心配になる天気でした。雨天順延がエア・レースにはなく、もしそうなったら予選結果が正式結果になって、ポイントは半分だけが与えられるルールとか。それじゃあまりに尻切れトンボ。トップカテゴリーのチャンピオン争いは是非とも最後まで戦い抜いて欲しい、と会場のみんなが願ってました、メディアも含めて。
 そして午後2時過ぎ、無事に競技が開始され、ラウンド・オブ14、ラウンド・オブ8、ファイナル4の3段階が無事にすべて行われたワケですが、「こんなシナリオ書けないよ!」というぐらいにドラマティックな展開になってましたね。手に汗握る、とはまさにこのこと。逆転、また逆転でハラハラ・ドキドキした末、予選11位だった室屋義秀選手が4勝目(年間8戦の半分勝っちゃった!)を挙げて日本人として初めてエア・レースのワールド・チャンピオンに輝きました。おめでとう!

2017 INDYCARフォトリポート 特別編 レッド・ブル・エア・レース・ワールド・チャンピオンシップ最終戦 その2

室屋選手の機体にはパーツの接合部の隙間を埋めるテーピングが施される。空気抵抗を減らす努力はインディーカーと同じ Photo:Masahiko Amano クリックして拡大

2017 INDYCARフォトリポート 特別編 レッド・ブル・エア・レース・ワールド・チャンピオンシップ最終戦:

朝起きたら雨。コンディション不良ならレースなし=予選結果が最終結果=とエア・レースには大胆なルールがあるので、なんとか晴れて欲しいところ。朝9時前、ダウンタウン側の雲にポッカリ穴が空いて陽が差し込んで来て、「これなら大丈夫!」と思ったらすぐに小雨が降って来た Photo:Masahiko Amano クリックして拡大

2017年10月15日日曜日

2017 INDYCARレポート 特別編 レッド・ブル・エア・レース・ワールド・チャンピオンシップ最終戦 Day2 予選:室谷義秀選手(チーム・ファルケン)は予選11位。ポイント・リーダーのマーティン・ソンカ(レッド・ブル・チーム・ソンカ)は予選4位で、明日イキナリ室屋と直接対決

予選1位となったマット・ホール選手のフライト Photo:IMS クリックして拡大

イベントはヨーロピアン、ハードはアメリカン
 
 今日で2日目。関係者の皆様のお陰でいろいろわかって来ました。
 ヨーロッパの匂いがするエア・レースですけど、レース・プレーンはアメリカ製ですね。ジブコ・エアロノーティクスってオクラホマ州にある会社が作るエッジ540のV3というモデルを今やエントラント全員が使用しています。インディー・レーシング・リーグ時代にGフォースが淘汰されてダラーラのワンメイクになったのと同じ状況だと言えますね。


2017 INDYCARレポート 特別編 レッド・ブル・エア・レース・ワールド・チャンピオンシップ 最終戦インディアナポリス:佐藤琢磨がエア・レースの室屋義秀選手を訪れて激励

室屋選手のハンガーを訪れ、ツーショットに収まる佐藤琢磨 Photo:IMS クリックして拡大
「室屋選手に会えることを楽しみにしていました
チャンピオンになれるよう、全力で、精一杯応援したい」
 
天候:快晴
最高気温:27.3℃

 インディアナポリス500が行われるインディアナポリス・モーター・スピードウェイで昨年から開催されているレッド・ブル・エア・レース・ワールド・チャンピオンシップ。今年の最終戦には日本人パイロットの室屋義秀がチャンピオン候補として乗り込んでいるが、その彼を今年のインディー500ウィナーである佐藤琢磨が訪問した。予選日の朝9時過ぎ、スピードウェイのインフィールドに設けられたハンガー・エリアに琢磨は登場。チーム ファルケンの室屋を激励した。



2017 INDYCARレポート 特別編:エア・レース@インディアナポリス

Photo:INDYCAR クリックして拡大
インディアナポリスで人生初のエアレースを取材

 インディアナポリス・モーター・スピードウェイは言わずと知れたインディーカー・レースの故郷ですが、1994年にNASCARのストック・カー・レースを始めたのを皮切りに1年に一度だけビッグ・イベントを行う伝統をかなぐり捨て、2000年にはF1グランプリを開催し始め、2007年にそれが終わるとモーターサイクルの世界GPを2008年から2015年まで開催、アメリカのスポーツカー・レースまで行なうに至って、去年からはレッド・ブル・エア・レース・ワールド・チャンピオンシップの舞台になっています。と言うことで、私Jack Amanoは人生初のエア・レース取材に参りました。

2017年10月14日土曜日

2017 INDYCAR ニュース 10月13日:2018年スケジュール17戦が発表に

開幕は3月11日セント・ピーターズバーグ
最終戦は9月16日のソノマ


 やっと出ましたね、2018年のインディーカー・シリーズ日程。


1) 3月11日    セント・ピーターズバーグ(ストリート)
2) 4月7日    フェニックス(1マイル・オーバル)
3) 4月15日    ロング・ビーチ(ストリート)
4) 4月22日    バーバー(常設ロードコース)
5) 5月12日    GPインディアナポリス(常設ロードコース)

6) 5月27日    インディアナポリス500(スーパー・スピードウェイ)
7) 6月2日    デトロイト1(ストリート)
8) 6月3日    デトロイト2(ストリート)

9) 6月9日    テキサス(1.5マイル・オーバル)
10) 6月24日    ロード・アメリカ(常設ロードコース)
11) 7月8日    アイオワ(8分の7マイル・オーバル)
12) 7月15日    トロント(ストリート)
13) 7月29日    ミッド・オハイオ(常設ロードコース)
14) 8月19日    ポコノ(スーパー・スピードウェイ)
15) 8月25日    ゲイトウェイ(1.2マイル・オーバル)
16) 9月2日    ポートランド(常設ロードコース)*オレゴン州
17) 9月16日    ソノマ(常設ロードコース)


2017年10月11日水曜日

2017 INDYCARニュース 10月11日:プティ・ル・マン優勝はスコット・シャープ組のニッサンDPi! チーム・ペンスキーはPPから3位フィニッシュと大健闘

ビクトリー・マージンはわずか7秒!
マイク・コンウェイ組のキャディラックを制す


 ジョージア州アトランタ郊外ブラセルトンにあるロード・アトランタ(全長2.54マイル/コーナー数=12)で開催された2017年IMSAウェザーテック・スポーツ・カー・チャンピオンシップ最終戦=10時間耐久レースのプティ・ル・マン・パワード・バイ・マツダで優勝したのは、スコット・シャープ(インディーカー9勝の)/ブレンドン・ハートリー/ライアン・ディール組ニッサンDPiだった。2位はエリック・キュラン/デイン・キャメロン/マイケル・コンウェイ(インディーカー4勝の”マイク”)組キャディラックDPi。ウィナーとは同一の402ラップをこなしたが、7秒633の差で敗れた。そして、総合3位でゴールしたのは、今回がスポット参戦だったチーム・ペンスキーのインディーカー・スーパー・トリオ=エリオ・カストロネヴェス/シモン・パジェノー/ファン・パブロ・モントーヤが乗るオレカLMP2だった。彼らは2018年シーズンの開幕戦デイトナ24時間レースでアキュラDPiをデビューさせ、そのままシリーズにフル・シーズン・エントリーする計画で、そのための準備として今回は参戦したが、予選ではカストロネヴェスがポールポジションを獲得し、レースでは表彰台に上ってチームとしてのポテンシャルの高さを証明した。

2017年10月5日木曜日

2017 INDYCAR ニュース 10月4日:エリオ・カストロネヴェスのスポーツカー転身が決定

今シーズン、アイオワで2014年シーズン以来の勝利を飾り、念願のタイトル獲得に向け最後まで奮闘したカストロネヴェス。今シーズン限りでインディーカーのレギュラーを降り、朝鮮の主戦場をスポーツカーに移すことに Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
18シーズンにわたるインディーカー・シリーズへのフル参戦に幕
 10月4日、チーム・ペンスキーは彼らのチームで18シーズンに渡ってインディーカー・シリーズを戦い、インディー500で3勝を挙げたエリオ・カストロネヴェスが、2018年には彼らのスポーツ・カー・プロジェクトにフルタイムで参画すること、つまりはインディーカー・シリーズからの引退(インディー500はスポット参戦を予定)を発表した。

2017年10月4日水曜日

2017 INDYCAR ニュース 10月3日:IMSA最終戦にチーム・ペンスキーが参戦

チーム・ペンスキーが今週末、ロード・アメリカで走らせるオレカ07-ギブソン Photo:Team Penske クリックして拡大
ドライバーはカストロネヴェス、モントーヤ、パジェノー!
 来る2018年からスポーツカーのアメリカ最高峰シリーズ=IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップにフル・エントリーするチーム・ペンスキーは、オレカ07・ギブソンで今年の最終戦=第20回プチ・ル・マンに出場することになった。ドライバー・ライン・アップは10時間レースということもあり、ファン・パブロ・モントーヤ、エリオ・カストロネヴェス、シモン・パジェノーという超豪華トリオで臨む。カー・ナンバーは「6」。同じLMP2カテゴリーにはオレカが彼らの他に2台、リジェが1台エントリーしている。なお、今回のエントリーでエリオのスポーツカー転身が決定……というわけではない。現時点ではまだエリオがスポーツカーに行くのか、インディーカーでもう1シーズン戦うのか、来年度の去就は明らかにされていない。

2017年9月20日水曜日

2017 INDYCAR ニュース 9月20日:佐藤琢磨の来シーズン体制発表


以下のリリースがレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)より届きました。
エキサイティング!

2017年インディ500チャンプの佐藤琢磨が

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングと契約
 2017年9月19日、アメリカ・インディアナ州ブラウンズバーグ。
 レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)は本日、今年のインディー500チャンピオンである佐藤琢磨が2018年より我がチームに復帰することを発表します。琢磨は2012年にもチームに在籍、インディー500の最終ラップでダリオ・フランキッティと激闘を演じたことでも知られています。

2017年9月19日火曜日

2017 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Race Day 決勝 その2:「アンドレッティ・オートスポートというトップ・チームで、レギュラー・シーズンは4カー、インディ500では6台体制で走った経験を生かして2018年シーズンも最高の走りを目指したいと思っています」

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher) クリックして拡大
「インディー500で優勝できた、素晴らしいシーズンだったと思います」
――今シーズンは今まで以上に色々ありましたが?
佐藤琢磨:今年も大きなアップダウンはありましたが、やっぱり素晴らしいシーズンだったと思います。インディ500で優勝できた。本当に特別なレースで勝てたのはクルーたちのおかげです。26号車の一員であったことを誇りに思うし、アンドレッティ・オートスポートには本当に感謝をしています。開幕戦から色々ありましたけれど、結果は非常に良かったと思います。スピードを見せることのできたシーズンだったし。決勝での不運は確かに多くのレースでありましたが、キチンと戦える時には、チャンスを活かしてリザルトを残すことができたと思うので、このアンドレッティ・オートスポートというトップ・チームで、レギュラー・シーズンは4カー、インディ500では6台体制でした。この経験を生かして2018年シーズンも最高の走りを目指したいと思っています。

2017 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Race Day 決勝 その1:「本当に残念。今シーズン最後のレースだっただけに、最後までいい戦いをしたかったです」

Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
「ターン5でロッシが思い切り幅寄せしてきてダートに落ちてしまった」
――スタートではスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)、続いてアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)とのバトルがありました。
佐藤琢磨:そうでしたね。映像で見たでしょう? ターン3でディクソンのチェック・アップがあったので接近して、アレックスとサイド・バイ・サイドになったんですよね。 その後ターン4からターン5、それからターン6で左に行くじゃないですか。そのターン5で彼が思い切り幅寄せして来て、こっちはダートに落ちちゃったんですよ。まったく意味がわからない。ターン5であんなに膨らむことって普通はないんですよ。だから今、彼と話をしに行って来たんですけど、あちらの言い分としては、ターン4で僕が幅寄せして来たからターン5で同じことをしたって言うんですよ。でもそれはおかしい。まったくその意図がわからない。

2017年9月18日月曜日

2017 INDYCARレポート 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Race Day 決勝:レースで勝ったのはシモン・パジェノー、しかしタイトルはジョセフ・ニューガーデン

4ストップ作戦での最終戦を制したパジェノー。タイトルは逃したものの、表情がこの勝利の手ごたえを物語る Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
パジェノー、4ストップ作戦を完全に遂行しての勝利
 予選3位だったシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)は、スタート直後に新品のレッド・タイヤを履いた先輩チームメイトのエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)にパスを許して4番手に後退したが、11周を終えたところでピット・ロードへ滑り込み、タイヤをブラックからユーズド・レッドへとスイッチした。そこからのパジェノーはユーズド・レッド、フレッシュ・レッドとレッドを3連続投入! 1回多い4ストップ作戦でトップ、そしてゴールを目指した。この作戦は完璧に嵌り、パジェノーは3スティント目にしてチームメイト3人を大きくリードした。

2017 INDYCARレポート 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Race Day プラクティス・ファイナル:プラクティス・ファイナル最速はグレアム・レイホール

Photo:INDYCAR (Richard Dowdy) クリックして拡大
レイホール、レッド装着で圧倒的タイムをマーク

 30分のプラクティス・ファイナル。今日は午前11時半からと遅い時間帯。それだけ気温/路面温度は高めになっていた(session終了時が21/38℃)が、レースのスタート時までにはまだまだ上がる。昨日の予選時の最高は26/42℃。
 そのコンディションで最速ラップをマークしたのはグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。1分16秒98608はレッド・タイヤ装着で記録したものだが、同じくレッド使用で2番手となったスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)に0.7033秒もの大差をつけていた(=1分17秒6641)。ちなみにレイホールの予選順位は9位で、ピゴットは17位だ。

2017年9月17日日曜日

2017 INDYCAR佐藤琢磨コメント 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Day 予選:「僕自身、今日は結構いい走りができたんじゃないかなって思います」

予選でターン7にアプローチする佐藤琢磨。Q1からQ3まで安定した速さを見せて予選ホンダ勢最上位に Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
佐藤琢磨、ホンダ勢最速の予選5番手に
 
 最終戦ソノマ。快晴。気温26度。北からの風……というコンディションで予選は行われ、佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)はQ1をジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)に次ぐラップ・タイム=1分16秒5644で4番手通過。続くQ2では1分16秒0497までタイムを縮めてシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)、ニューガーデン、エリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)、パワーの後ろの、やはり4番手で通過。テストからずっとペース・セッターとなって来ているチーム・ペンスキーの4人に続く5番目に速いドライバーとしてファイアストン・ファスト6入り。もう一人のホンダ・ドライバー=スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)とQ3に臨んだ。そして、ホンダ勢最速となる予選5位となり(タイムは1分16秒2208)、ソノマでの自己ベスト・グリッド獲得を喜んだ。

2017 INDYCARレポート 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Day2 予選:ジョセフ・ニューガーデン、今シーズン初のPP獲得

ニューガーデン、ライバルを寄せ付けずポール・ポジション獲得 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ペンスキー、Q2でトップ4を独占! ファスト6もそのまま上位4位独占
 
 最終戦ソノマの予選は午後3時30分と遅めのスタート。快晴、気温が26℃、路面温度42℃でQ1・グループ1のセッションは始まった。
 グループ1、グループ2ともにプラクティス・タイムの上位6人ずつが順当にQ2へと進出し、Q2でのバトルは非常に見応えあるものになった。ファイナルへの進出を決めた6人は、シモン・パジェノー、ジョセフ・ニューガーデン、エリオ・カストロネヴェス、ウィル・パワーのペンスキー・カルテットと、佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)、そしてスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)だった。
 ペンスキー勢x4人=シボレー軍団はエアロ・パッケージで優位にあり、Q2でトップ4ポジションを独占。Q3も彼ら4人によるポール・ポジション争いになるものと見られ、実際にその通りになった。

2017 INDYCARレポート 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Day2 プラクティス3:ソノマのプラクティス3最速はシモン・パジェノー

プラクティス3でパジェノーがいよいよトップに躍り出た Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
パジェノー、ニューガーデンの最速ラップを更新

 「若いのを調子づかせちゃマズイ」と思って手綱を引き締め直したのか、木曜のテストで最速だったシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がプラクティス3でトップ・タイムをマークした。気温&路面温度低めというコンディションが助けになっているとはいえ、昨日ニューガーデンがレッド・タイヤ装着で出した最速ラップ=1分16秒2485を上回る1分16秒0329を出して今週の最速ラップ・ホルダーとなった。

2017年9月16日土曜日

2017 INDYCAR レポート 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Day1 プラクティス2:最終戦、プラクティス2もジョセフ・ニューガーデンが最速

ニューガーデン、トップと譲ることなく最終戦の初日を終える Photo:INDYCAR (Richard Dowdy) クリックして拡大
ニューガデン、午後のセッションでコースレコード更新
 
 ポイント・リーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がプラクティス2セッション連続でのトップ・タイムで勢いづいている。木曜のテスト・デイは9番手と目立たない存在だったが、プラクティス1ではブラック・タイヤで最速、プラクティス2には予選を睨んでのレッド・タイヤでの走行でもトップ・タイムを刻んだ。気温の上がった午後に記録された今日のベスト・ラップは1分16秒2485で、去年の予選でシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)によって記録されたレコード=1分16秒2530を僅か0.0015秒だが上回った。

2017 INDYCAR レポート 第17戦 ゴープロ・グランプリ・オブ・ソノマ Day1 プラクティス1:ソノマのプラクティス1最速はジョセフ・ニューガーデン

ニューガーデン、プラクティス1から好タイムをマーク Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ポイントリーダーのニューガーデン、順調に週末をスタート
 
 とうとう今年も最終戦。舞台はいつものソノマ・レースウェイ。朝は寒くて昼はギラッと暑い。
 今年もテスト・デイ1日アリ(=木曜日:エントリーしている全22台が参加)で今日からが公式日程。プラクティス1は午前10時から45分間で、トップ・タイムをマークしたのはポイント・リーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)だった。


テストではトップタイムヲマークしていたパジェノー、プラクティス1ではニューガーデンに差をつけられた Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
 昨日のテストではシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がトップ。彼は去年ここで優勝して初タイトルを獲得している。そのパジェノーの昨日のベスト=1分16秒6511を悠々と上回る1分16秒3950を今日のニューガーデンはマークした。丸1日の走行後でラバーが乗っている路面、18℃と涼しい気温なども影響してのことだろう。

2017年9月13日水曜日

2017 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 9月11日:ボーグウォーナー・トロフィー用・佐藤琢磨の顔の彫刻 その2 「もう、すごいの一言!」

粘土像と並んで、同じ笑顔で記念撮影 Photo:2017 Scott R Lepege All rights reserved クリックして拡大
「トロフィーに顔が乗るプロセスを知るのはとても貴重なこと
粘土で顔の皺一本まで作っていくプロセスとウイリアムの技術がすごい」

Jack Amano (以下――)ついに自分の「顔」と対面しましたが、その感想は?

佐藤琢磨:もうすごいの一言。でも、ちょっと実物より良く作り過ぎてる(笑)。こんな貴重な体験ができるなんて夢みたいです。まず、トロフィーに顔が乗ること自体が本当に信じられないようなことなのに、そのプロセスをね、こういう風にやっているんだというのを知るだけでも非常に貴重なことだと思うんですね。 

2017 INDYCAR レポート 9月13日:佐藤琢磨選手の来シーズンの動向について――マイケル・アンドレッティの発言をめぐって

佐藤琢磨の来季RLL入りはすでにアメリカでは既成事実化しているようだが……Photo:INDYCAR (Bret Kelley)
  琢磨選手の来年について読者のみなさんからいろいろご質問が寄せられています。そこで、マイケル・アンドレッティの『佐藤琢磨選手RLL入り』発言をめぐって、現状でお話ししたいと思います。

アメリカでは決定事項として報道も

琢磨陣営からは何も発表なし
 
 佐藤琢磨選手のレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)移籍について、もうアメリカでは決定事項としての報道がされています。琢磨選手陣営はまだ何も正式に発表をしていませんし、「移る」とも「残る」ともコメントはしてません。アンドレッティ・オートスポート(AS)との契約上、それはできないことになっているからです。しかし、チーム・オーナーのマイケル・アンドレッティの方は、幾つかのインタビューに「琢磨はウチに残らない」、「レイホール行きはもう決まっている」、「琢磨サイドが再交渉のチャンスを与えてくれないのはアンフェア」などとコメントをし、マネジャーの実名まで出して批判。そういうのが契約違反になっちゃうのでは? と心配になるほどです。

2017年9月12日火曜日

2017 INDYCARレポート 9月11日:ボーグウォーナー・トロフィー用・佐藤琢磨の顔の彫刻 その1

ボーグウォーナー・トロフィーを背に、制作中の彫像を挟んで作者のベーレンズ氏と記念撮影 Photo:2017 Scott R Lepege All rights reserved クリックして拡大 
スターリング・シルバー製のボーグウォーナートロフィーは時価3億円以上!
 インディー500の優勝トロフィーはウィナーに贈呈されない。インディアナポリス・モーター・スピードウェイのホール・オブ・フェイム・ミュージアムに常時展示されている。時々プロモーションで遠征するが…………。ウィナーはベイビー・ボーグというニックネームのつけられた小型のトロフィーを授与される。本物は家に飾るには大き過ぎ。そして、このベイビー・ボーグが実にかっこいい。

2017年9月4日月曜日

2017 INDYCAR レポート 第16戦 インディカー・グランプリ・アット・グレン Race Day 決勝:アレクサンダー・ロッシのロードコース初勝利=キャリア2勝目

 「今日の僕らには圧倒的パフォーマンスを持ったマシンがあった」 と語るロッシ。昨年のインディー以来の勝利を手にした Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ポール・ポジションスタートから運も味方につけての優勝

 アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)がワトキンス・グレン・インターナショナルでポール・トゥ・ウィンを達成した。ウェット・タイヤで始まったレースは雨に見舞われる予報が出ていたが、雨雲はサーキットを避けて通り抜け、60周のレースはそのほぼすべてがスリック・タイヤを履いての戦いになった。

2017 INDYCAR レポート 第16戦 インディカー・グランプリ・アット・グレン Race Day プラクティス・ファイナル:ウェット・コンディションでのプラクティス・ファイナル最速はセバスチャン・ブルデイ


Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
ブルデイ、走ったタイミングも良くトップタイム

 ワトキンス・グレン・インターナショナルでの2017年ヴェライゾン・インディーカー・シリーズ第16戦は、どうやらウェット・レースとなりそうだ。
 決勝日の朝、午前9時から30分間行われたプラクティス・ファイナルは、曇り空とウェット路面で始まり、レーシング・ラインが乾いて行った頃に小雨が降り出し、それが若干だが強くなって路面を再び濡らし、スリック・タイヤで走れる状況にはならなかった。
 セッション序盤はカルロス・ムニョス(AJ・フォイト・エンタープライゼス)による1分49秒台がベスト。路面が乾いて行く中でスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)が1分47秒台に突入。1分46秒台を最初に記録したのはムニョス。1分45秒台にはポール・シッターのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が一番乗り。それをセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)が上回ってトップを奪い、セッション終了となった。


2017年9月3日日曜日

2017 INDYCAR レポート 第16戦 インディカー・グランプリ・アット・グレン Day2 プラクティス3:ザ・グレンでのプラクティス3、最速はまたもスコット・ディクソン

キャリア初のポール・ポジション。昨年のワトキンスグレンは予選15位だった Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
セッション終了間際にロッシがトップタイムをマーク
 17℃、路面温度が32℃まで上がった午後3時から、完全ドライ・コンディションで素晴らしい予選が繰り広げられた。そして、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)がキャリア初のポール・ポジション獲得を果たした。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)の2年連続、2回目のワトキンス・グレン・インターナショナルでのポール・ポジションがほぼ確定したかと思われたセッション終了間際、ロッシが頭ひとつ飛び抜ける1分22秒4639をマークした。

2017 INDYCAR レポート 第16戦 インディカー・グランプリ・アット・グレン Day2 プラクティス3:最速はまたもスコット・ディクソン

2日目も安定した速さを見せるディクソン。2年連続ポールなるか? Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
昨日よりも若干暖かくなったワトキンスグレン
午後遅くからは雨の予報も


 今朝起きて最初にしたのが気温のチェック。外気温を“Siri”に尋ねると「寒~い! 3℃です」との答えが返って来た。空は昨日以上の快晴。インディーカーのプラクティス3開始の午前10時半までに気温は13℃まで上がった。昨日より1℃だけ高いが、風が弱いからか断然暖かく感じた。セッション終了時=11時15分の気温は14℃。路面は28℃で、若干だが昨日より高くなっていた。
 このまま明日に向けて天気が好転し続けてればいいのだが、良いのは今日の予選までぐらいで、午後遅くからは雨になる予報。ハリケーン・ハーヴィの余波といったところか。ネットで調べても、サーキットで聞いて回っても、「日曜日の午前中までで雨雲は通り過ぎる」という人や、「明日は午前中だけじゃなく、レースもずーっと雨」と言う人がいる。山の天気だけに予報は難しいようだ。

2017年9月2日土曜日

2017 INDYCAR レポート 第16戦 インディカー・グランプリ・アット・グレン Day1 プラクティス2:プラクティス2最速はスコット・ディクソン

11コーナーにアプローチするディクソン。ブラックタイヤで自らのラップ・レコードに迫るタイムを叩き出した Photo:INDYCAR (Mike Harding)クリックして拡大
ディクソン、ブラック・タイヤでベストラップをマーク
 
 青空だが気温はなかなか上がって行かない。ワトキンス・グレンの金曜日はそういう1日になった。午後になって風がやや弱まったこともあり、体感温度も午前に比べれば随分と快適になっていた。それでも結局、気温は16℃までしか上がらなかった。
 今シーズンからファイアストンのレッド・タイヤが走行初日にも1セットの使用が許されることになっているが、ワトキング・グレンでは後輪の新しい構造がブラック、レッド共に採用され、コンパウンドはレッドが耐久性を向上させた新しいものに変わった。そのタイヤのチェックもエントラントは行ったが、おもしろいことに午後のプラクティス2での最速ラップはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)が“ブラック・タイヤ”でマークした1分22秒6187だった。昨年ディクソン自身が予選で記録したコース・レコード=1分22秒5259に迫るものだ。

2017 INDYCAR レポート 第16戦 インディカー・グランプリ・アット・グレン Day1 プラクティス1:ワトキンス・グレンでのプラクティス1最速はグレアム・レイホール

ワトキンスグレンで渦中の人となった佐藤琢磨 今回はスぺh去るカラーのヘルメットで登場 Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
*アンドレッティ・オートスポートは“2018年もホンダ・パワー”と発表
**アレクサンダー・ロッシがアンドレッティ・オートスポート残留を発表
***佐藤琢磨が2018年にどのチームで走るかの公式発表は依然ナシ


気温11℃! 9月とは思えぬ寒さの中でプラクティスがスタート

 
 ワトキンス・グレン・インターナショナル(全長3.37マイル)での最初のプラクティスは、気温=11.5℃というクレイジー・コンディションで始まり、セッション終了時点でも13℃にしか達しなかった。カナダと国境を接するニュー・ヨーク州の山中にあるコースではあるが、9月1日にここまで気温が下がるのは珍しい。その上、今日は風もあって体感温度をさらに低くしていた。明日の朝はもっと寒くなると予報も出ている。

2017年8月27日日曜日

第15戦 ボマリート・オートモーティブ・グループ 500 Race Day 決勝:ジョセフ・ニューガーデンの4勝目はチーム・ペンスキー内部に波紋?

今シーズン4勝目一番乗りを果たしたニューガーデンだったが、その勝利はペンスキー内部に亀裂をもたらしかねないものだった Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ポール・ポジションスタートのパワー、まさかの瞬間リタイヤ

 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が1回目のリスタート直後にまさかのクラッシュ! 予選2位だったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)にアウトサイドからパスされ、ターン2出口でタービュランスを浴びてのことだった。

低い路面温度のため、ウォームアップ・ラップでカナーンが単独クラッシュ。アンダーイエローでレースが始まり、最初のグリーンフラッグの1ターン立ち上がりで、ニューガーデンにアウトからパスされたパワーがスピンしてクラッシュ。後方からカーペンターと佐藤琢磨がスピンしながら突っ込むマルチクラッシュに Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡 
 タイヤが暖まり切る前…………って事情はわかるが、ポールスタートでこのミスはナシでしょ…………。参戦間もないってドライバーでもないんだし。これで2度目のタイトルは消えたか??

第15戦 ボマリート・オートモーティブ・グループ 500 Day1 プラクティス・ファイナル:ジョセフ・ニューガーデンが最速

PPこそ逃したが、プラククティス・ファイナル最速と、ニューガーデンは全セッション安定した速さを見せる Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ニューガーデン、シーズン4勝目に向け順調
 
 レースが夜8時40分と遅いスタートのため、プラクティス・ファイナルも予選の後、レースと同じ時間帯の夜9時から1時間に渡って行われた。走行開始時で空はすでに完全に暗くなっており、気温は23℃、路面の温度も32℃まで下がっていた。それらがセッション終了時には気温22℃、路面29℃まで更に冷え込んだ。
 スムーズでバンプのほぼない路面、低い温度という好条件下で21台のインディカーはトラフィックでのパフォーマンスをチェック。チャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)は最多の96ラップをこなし、トラブルのあったセバスチャン・サーヴェドラ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)でも44周を走った。
 最速ラップは予選2位だったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)の184.079mph。ポイント・リーダーは61周を走り、セッション終了間際の59周目にベストをマークした。シーズン4勝目への一番乗りを果たすことはできるか。

2017年8月26日土曜日

第15戦 ボマリート・オートモーティブ・グループ 500 Day1 予選:ウィル・パワーが今シーズン6回目、キャリア50個目のポール・ポジション

ウィル・パワー、カストロネヴェスと並ぶ通算50回目のPP獲得Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
ペンスキー4人によるポール・ポジション争いをパワーが制す
  ポコノでは佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)が最後のアタッカーとしてコース・インして逆転ポール・ポジションを獲得したが、ゲイトウェイでも最後に走ったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がポール・ウィナーとなった。
 ゲイトウェイでのチーム・ペンスキーの速さは予選でも飛び抜けており、結局ポール・ポジション争いは彼ら4人だけの間で行われた。シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が5番目に走って186mph台の連続2ラップでトップに立ち、それを14番目にアタックしたエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)が上回って187mph台でトップ。しかし、16番目に走ったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は2ラップとも188mph台をマーク。そして、最後の21番目にアタックしたパワーは両ラップを189mph台に乗せ、平均時速189.642mphでポール・ポジションを手に入れた。今季6回目のポール・ポジションは、キャリア50回目のPPで、エリオ・カストロネヴェスと並んで歴代3位タイとなった。

第15戦 ボマリート・オートモーティブ・グループ 500 Day1 プラクティス1:ゲイトウェイ最初のプラクティス、ウィル・パワーを先頭にチーム・ペンスキーが1−2−3−4

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
パワー、ドラフティングも利用しながらトップタイムをマーク
ニューガーデンもパワーに僅差の2番手に

 全長1.2マイル、新舗装のゲイトウェイ・モータースポーツ・パーク。現地時間の午後4時から1時間のプラクティスが行われ、前戦ポコノのウィナー、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が最速ラップ=24秒2521=平均時速185.551mphを記録した。40周を走ったうちの36周目。つまりはセッション終盤。多くのマシンが周回する中でドラフティング効果も十分に得てのスピードであった。二度目のタイトル獲得に闘志を燃やすパワー。彼が連勝を狙って意気込んでいることがひしひしと感じられたセッションだった。 

チャンピオンシップに向けて前進を続けるニューガーデン Photo:INDYCAR (Bret Kelley)
  しかし、2番手はポイント・リーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。ペンスキー1年生はなかなかにしぶとい。このままチャンピオンまで突っ走る可能性も見えて来た。パワーとの差はほとんどないに等しい0.0114秒だった。

2017年8月21日月曜日

2017 INDYCARレポート 第14戦ABCサプライ500 Race Day 決勝:ウィル・パワー・パワーがポコノ2連勝

パワー、手応え十分な勝利!Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
パワー、ラップダウンに陥りながら、巧みな戦略で劇的逆転勝利
 
 まだレース序盤の66周目、トラブルを抱えたフロント・ウィングを交換したためにラップ・ダウンに陥ったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だったが、116周目に出たイエローのおかげてリード・ラップに復活。更には、順位が後方なのを利用してイエロー中にピット・ストップを繰り返し、燃費セーブの心配から解放された。この作戦は大きな効果があり、大量リードを手に入れた。レース展開を見事に味方につけたパワー陣営は、アクシデントを回避した際に追突されて破損したリヤ・ウィングの効果までも行い、大逆転優勝へと突っ走った。レース終盤にはチームメイトのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)に接近を許したが、豪快かつ巧みなライン採りでアタックのチャンスを与えなかった。

2017 INDYCAR佐藤琢磨コメント 第14戦 ABCサプライ500 Day1 プラクティス・ファイナル:「今のセッションで自分たちはポジションを上げて行くことができていなかったですよね。空気、つまりはウィングが重過ぎて」

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
「単独ではペンスキー勢が1マイルちょっと速い」
プラクティス・ファイナルを11番手のスピードで終えた琢磨に聞いた。

Jack Amano(以下――)最後にスピードがポンッと上がりましたね?

佐藤琢磨:それはトウを使ってのものでした。でも、みんなもそんな感じだったと思います。単独ではペンスキー勢が1マイルちょっとぐらい速い。彼らの方が明らかにダウンフォースが少なかったんだけど、彼らは前のクルマに近づいて行くこともできていて、抜いてっちゃってましたね。僕らはダウンフォースつけてたけど抜き返せなかった。ちょっとそこが引っかかります(注:このセッション、トップはウィル・パワーで、P2はシモン・パジェノー)。

――マックス・チルトンも速かった(注:このセッション、チルトンは3番時計)。
佐藤琢磨:速かった。チップ・ガナッシ・レーシング・チームズもかなりウィング寝かしてってたようですね。多分、ガナッシとペンスキーは似たようなダウンフォース・レベル。ウチはもう1ステップ、ヘビー。でも、ヘビーで抜けるワケじゃなかった。誰かのマシンの後ろに入ると結局空気が(当たら)なくなってバランスが崩れて、最終コーナーも曲がれなくなっちゃってた。

2017年8月20日日曜日

2017 INDYCAR佐藤琢磨コメント 第14戦 ABCサプライ500 Day1 予選:「アウト・ラップで、グリップ感が結構ありました。1周目の速さという貯金もあったので、2周目にスピードが落ちてもポールを獲るに十分な速さになっていたと思います」

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
「本来なら上位に来るドライバーが苦労していたので
コンディションがトリッキーであることは分かっていました」
 

Jack Amano(以下――)おめでとうございます! 今季2回目、キャリア7回目、ポコノでの初ポール・ポジション‼︎

佐藤琢磨:スーパースピードウェイは初めて。それも嬉しい。エリオ・カストロネヴェスとかマルコ・アンドレッティとか、普段とてもスーパースピードウェイで速い、本来なら上位に来るようなドライバーたちでも苦労をしていたので、それだけコンディションがトリッキーなのはわかっていました。チームメイトの走りは、アレックス(・ロッシ)のものしか実際には見ることができませんでした。他の2人は僕の1個前、2個前の順番だったので、僕もコクピットに入っちゃってましたからね。

2017 INDYCARレポート 第14戦ABCサプライ500 Day1 予選:ポコノで佐藤琢磨がポール・ポジション獲得

佐藤琢磨、堂々のポール・ポジション獲得! Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
午後1位、路面温度が高まり、風も強くなる中で予選がスタート
 
 インディーカーのレースがポコノに復活して以来、ずっと速さを見せてきていた佐藤琢磨(ベスト・リザルトは決勝が6位、予選が3位)が、アンドレッティ・オートスポートからの参戦でついにポール・ポジションを手にいれた。
 予選開始は午後1時。空は朝から続く快晴で、照りつけ続けた日差しで路面温度はプラクティス1の開始時より20℃も高くなっていた。風は午前中と同じか、やや強くなっており、どこまで空力をトリムすべきかの判断、そしてドライビング自体も非常に難しい戦いとなった。

2017 INDYCARレポート 第14戦ABCサプライ500 Day1 予選:速報! ポコノで佐藤琢磨がポール・ポジション

劇的なPP獲得を果たした琢磨をマイケル・アンドレッティが出迎える。 Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

 ラストアタッカー佐藤琢磨、今シーズン2回目、キャリア7回目のPP奪取
 
 8月19日 ペンシルヴェニア州ロング・ポンド。ポコノ・レースウェイ=全長2.5マイル/トライアングル・オーバル
 2017年シーズンも500マイル・レースはインディアナポリス500マイルとABCサプライ500の2戦のみ。ポコノでの予選が今日、快晴の下で行われ、佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)が2連続ラップのアタックで219.235mphを記録してポール・ポジションを獲得を果たした。

2017 INDYCARレポート 第14戦ABCサプライ500 Day1 プラクティス1:ポコノのプラクティス1最速はライアン・ハンター-レイ

プラクティス終盤にチームメイトのアンドレッティを逆転し、ハンター-レイがトップタイム! Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
快晴の下、プラクティスがスタート
  ABCサプライ500。三角形をしたポコノ・レースウェイでのレースは2デイ・イべントで、プラクティスは予選前に1回こっきり。予選の後にもプラクティス1回で明日の決勝を迎える。
 快晴。風やや強め。気温が21~22℃というコンディションでの走行は75分間。ギャビー・シャヴェス(ハーディング・レーシング)が出場してるんで、今回のエントリーは22台。シュミット・ピーターソン・モータースポーツの7号車にはトロントに続いてセバスチャン・サーヴェドラが搭乗している。彼はプラクティスで最多の43周をこなし、19番手だった。ロシアのミカイル・アレシンは、クラッシュ多過ぎで、今年は乗れないことになったようだ。ポコノは去年彼が勝ちかけたレースなのに乗せてもらえないんだから、状況はかなり深刻なんだろう。