2017年5月4日木曜日

2017 INDYCAR ニュース 5月3日:フェルナンド・アロンソのインディ500ルーキー・テスト終了

早速ROPに臨んだアロンソ Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
アロンソ、オレンジのマクラーレン・カラーのマシンでインディーに降臨
 5月3日、インディアナポリス・モーター・スピードウェイでフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ・アンドレッティ)が初走行。オレンジにペイントされた29号車で1時間ほどを走り、ルーキー・オリエンテーション・プログラム(ROP)を修了。晴れて今月末の第101回インディアナポリス500・プレゼンテッド・バイ・ペングレイド・オイル(=インディー500)への出場権を手に入れた。“ルーキーは公式練習前に1日だけプライベート・テストをしてオーケー”というルールがあるとのことで、アロンソのテストは依怙贔屓によるものではないそうだ。

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
  38年ぶりのブリックヤード復帰を果たすマクラーレン……ということでマシンはマクラーレン・オレンジにペイントされたが、チームメイトのライアン・ハンター-レイ車と遠目だと似ていてスポッター泣かせかも。今年は佐藤琢磨、アレクサンダー・ロッシ、AJ・フォイト・エンタープライゼスの2台、エリオ・カストロネヴェスのAAA号など青系統が多いが、まぁそれはレースにもよる。カラーリングがレースによって変わるケースが近頃は多いので。

2017年4月30日日曜日

2017 INDYCARレポート R4 デザート・ダイアモンド・ウエスト・ヴァレー・フェニックス・グランプリ Race Day 決勝:シモン・パジェノーがフェニックスで今季初勝利=オーバル初優勝


完璧に仕上がったマシンと、冷静なレース運びでパジェノーがオーバル初優勝 Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
チーム・ペンスキー、全250周でリードラップ

 予選順位はチーム・ペンスキーの4台で最も後ろの5位だったシモン・パジェノー。しかし、彼は2月の合同テストの時点から今日のレースに強くフォーカスしていた。昨年のここでのレースでスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)に続く2位フィニッシュした彼は、長い歴史を持つ難しいショート・オーバルに対する大きな自信をつけていたのだ。
 決勝日もフェニックス・インターナショナル・レースウェイには風が吹き付けていた。予選日と同じくターン1からターン4、あるいはターン1からターン3に向けてコンスタントに風は吹き、グランドスタンド上の旗をなびかせていた。
 ポール・ポジションからスタートしたエリオ・カストロネベスに始まり、バーバーで勝ったばかりのジョセフ・ニューガーデン、予選2位だったウィル・パワー……とペンスキー・ドライバーたちが次々とトップを走った。そして、パジェノー250周のレースの137周目に初めてトップに躍り出、そのままゴールまで逃げ切った。今日のレースではチーム・ペンスキーが全250周でリード・ラップを記録した。

フェニックス・グランプリ Day1 その2:「決勝では間違いなく完走したいですね。あまり良いポジションは期待はしていないけど、ベストを尽くします。しっかりと良いデータを残したいし、ランキングも守りたいので頑張ります」

安定したラップを刻むことができたが……
 琢磨のアタック順は6番手。先に走るホンダ勢はチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)の2人だった。キンボールは平均速度を190mph台に載せたが、レイホールは189mph台止まり。対照的にパワーは194mph台で大差のトップ。パジェノーも193mph台を出して見せた。そして琢磨のアタックがスタート。ウォーム・アップ・ラップは182.202mph。パワーはその時点でもう187mphをマークしており、差は歴然だったが、それでも計測1周目が19.3940秒(=平均189.708mph)、2周目が19.3786秒(=同189.849mph)と安定したアタックとした。安定し過ぎ……とも言えるが、マシンを壊さずに決勝に駒を進めるのが今回の琢磨陣営としてはひとつの大きなテーマであるとも言えた。

2017 INDYCAR 佐藤琢磨コメント R4 デザート・ダイアモンド・ウエスト・ヴァレー・フェニックス・グランプリ Day1 その1:「最終的にはそこそこのペースで走れたので、予選シミュレーションには程遠いですけど、一応の確認はできました」

プラクティスで十分な周回が重ねられず
AA勢のショート・オーバルの苦境は続く


 2時間の長さ、しかし予選前唯一のプラクティスで佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)は59周を走った。最多ラップはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)の79周で、その他のペンスキー勢も多くのラップをこなしていた。セッション・トップだったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)と3番時計だったエリオ・カストロネヴェスが69周、シモン・パジェノーは71周を走った。2月の合同テストで1-2だったエド・カーペンター・レーシング( ECR)は、JR・ヒルデブランドが56周を走って2番手につけたが、オーナー兼ドライバーのエド・カーペンターはトラブルにより17周しか走れず.
レースに向けた準備で明らかな差がついた。