2017年5月27日土曜日

2017 INDYCARレポート 第101回インディー500 5月27日:ボーグ・ウォーナー・トロフィーのレプリカ

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
純銀製ボーグ・ウォーナー・トロフィーの行方

 インディアナポリス500のウィナーにはボーグ・ウォーナー・トロフィーが贈られま………せん!!。手袋した人が大事そうにビクトリー・レーンでマシンの真横へと運び込み、ウィナー撮影会でもずっとマシンの佇み続ける巨大トロフィー、歴代ウィナーの顔の彫刻がグルリと貼り付けられた、あの非常にユニークなトロフィーはインディアナポリス・モーター・スピードウェイのミュージアムに展示(保管)され続けています。ウィナーには、ベイビー・ボーグと呼ばれる高さ50センチほどのレプリカが贈られるんですよ。しかも、優勝してから届くまでに、なぜか半年ぐらいかかります。

2017 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第101回インディー500 5月26日 カーブ・デイ:「とにかくバッド・ラックがないようにシッカリと走って、みんなが口を揃えて言うように、最後のスティントを全力で走れるようなクルマとポジションになれるよう、レースを組み立てて行きたいです」

Photo:INDYCAR (Joe Skibinski)
「マシンの感触は良かった。予想外の挙動は全くなし」

――1時間の走行でしたね。決勝前に走れる最後のチャンスでしたが、セッション前半はスピードがあまり上がらなかったように見えていましたが?
佐藤琢磨:いや、あんなものですよ。最後にスピードは上がりましたけど、あれはダウンフォースが軽過ぎ。スピードはあまり意味がないですよ。あのスピードではレースできないですからね。

――マシンの全体的な感触は?

佐藤琢磨:良かったですね。予想外の挙動とかはまったくなくて、セッションをプラン通りに進めることができました。ロング・ランという意味では、あまりロング・ランになりませんでしたけど、フルタンクでダウンフォースもハイ・ダウンフォースとロー・ダウンフォースを両方試すことができて、狙った場所を狙った通りにどこでも走ることのできるマシンになっていました。とても広い範囲に及ぶテストを行うことができたと思います。

2017 INDYCARレポート 第101回インディー500 5月26日 カーブ・デイ:最速はエリオ・カストロネヴェス!佐藤琢磨が2番手!!

カストロネヴェス、カーブ・デイで今大会初のトップタイムをマーク! Photo:INDYCAR (Forrest Mellott) クリックして拡大
天候:快晴
気温:23~24℃

ヒンチクリフ、ここにきてエンジン・ブロー!

 決勝前の最後の走行セッション、カーブ・デイの1時間のプラクティスが行われた。青々とした空の下、風もさほど吹かない最高のコンディションで出場33台のドライバーたちはマシンの最終確認を行った。
 アクシデントはなかったが、ジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)のエンジンがブローした模様。彼はエンジンを積み替えて決勝にブッツケ本番で臨まなくてはならなくなった。グレアム・レイホールやオリオール・セルヴィア(ともにレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ・アンドレッティ)など、ホンダのエンジンにトラブルが幾つか出ている点は決勝に向けて気懸りだ。

2017年5月26日金曜日

2017 INDYCARレポート 第101回インディー500 5月25日 メディア・デイ:アロンソ語録

プレスカンファレンスでメディアに囲まれるアロンソ Photo:INDYCAR (David Yowe)
「最初のターンを回ったところでインディーカーには慣れていた」
 


 今日はメディア・デイ。33人のドライバーたちは世界中から集まった記者たちの質問に答えた。会場はパゴダ裏のスウィート・ルーム。ドライバー1人ずつ座れるスペースが用意されていて、記者たちはそれぞれが取材したいドライバーのところへと赴くスタイルが採られている。
 フェルナンド・アロンソは1グループ目。記者たちの大半が彼を目当てとしているので、彼が会場に現れると、一気にそこは黒山の人だかりとなった。
 そこでのコメントと、今日までアチコチで拾って来たF1チャンピオンの言葉を今日は御紹介。

――スペインGPを走って来て、今日からはインディーカー。慣れるのにはどれぐらい時間がかかりましたか?

アロンソ:最初のターンを曲がったところまでで、もうインディーカーに慣れていた。

2017年5月23日火曜日

2017 INDYCARレポート 第101回インディー500 5月22日 Day8 プラクティス8:マックス・チルトンが最速だった月曜プラクティス


決勝用マシンセッティングを試すこの日のプラクティスでも佐藤琢磨の好調は揺るがない Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
ホンダ勢、ドラフティングの中でも1-2-3

 チップ・ガナッシ・レーシング・チームズのマックス・チルトンが月曜日のプラクティス8ではトップだった。今日は昨日までの2日間の予選とは違い、決勝用セッティングを試すための1日。ここでホンダ勢は1-2-3だったが、そのトップがチルトンで、2番手がルーキーのエド・ジョーンズ(デイル・コイン・レーシング)、3番手はポール・ポジション・ウィナーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)だった。

2017 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 5月22日 ポール・デイ::佐藤琢磨、自己ベストの予選4位獲得までを語る

アタックする佐藤琢磨。ウォールに2回かするほどの極限の走りだった Photo:INDYCAR (Forrest Mellot) クリックして拡大
「これまで出いちばん気合の入った予選となっていました」

Jack Amano(以下――):7年目のインディー500で予選は自己ベストとなる4位。今の気持ちは?
佐藤琢磨:今年の予選は攻め込みました。やっぱり、フロント・ロウを目指してチャレンジをしたたので、これまででいちばん気合いの入った予選になっていましたね。総合4番手。勿論、フロント・ロウを目指してたから悔しさもありますけども、ここまでチーム全体がとても良い仕事をしてくれています。僕自身も攻め切ることができたと思います。

――昨日の予選とのコンディションの違いはどうでしたか?
佐藤琢磨:路面温度も気温も今日の方が高く、コンディションは大分違っていました。風も今日はターン1からターン2に向けて強く吹いていました。予選アタック中は全コーナーでツールのアジャストを行いますが、それは勿論今日も変わりませんでしたが、昨日よりもより大きく動かさないとダメでしたね。ターン2ではマシンが完全に流れて行ってしまってました。他のドライバーたちもそれは同じだったと思います。

2017年5月22日月曜日

2017 INDYCARレポート 第101回インディー500 5月21日 ポール・デイ:今年のポールポジションはスコット・ディクソン

家族とともに3度目のインディー500PPを喜ぶディクソン Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大


ディクソン、232.164mphと頭抜けたスピードでキャリア3回目のインディー500PP
グループ1ではハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が最速

 今日は陽も照りつけて暑いコンディションとなった。グループ1は昨日のアタックで10~31位だったドライバーたちと、昨日は走らなかったザック・ヴィーチ(AJ・フォイト・エンタープライゼス)。セバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)の18号車は、代役を立てての走りを行わなかった。
 最初に10~33番グリッドを決める予選が行われ、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が最速となる231.442mphを出し、予選10位に。全4ラップを231mph台に乗せたアタックはこれが今年初。ファスト9にはアタック順の不運もあっては入れなかったハンター-レイが意地を見せた。

2017 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第11回インディー500 5月20日 予選1:「流れとしては非常にポジティブ!このチャンスを活かして、フロント・ロウを目指して頑張りたい」


Photo:INDYCAR(Chiris Jones)
「今日はトップ3につけれただけでも最高」

Jack Amano(以下ーー):予選1日目は2番手! でも、やっぱり一番がよかったですか?

佐藤琢磨:いや、もうここまでの成績だったら全然贅沢は言いませんね。トップ3ですからね。今日はトップ9が目標でしたから、トップ3につけただけでも今日は最高のリザルトだったと思います。

2017年5月21日日曜日

2017 INDYCARレポート 第11回インディー500 5月20日 予選:予選1日目は雨で延長戦に。最速はエド・カーペンターで、佐藤琢磨が2番手!



雨のため予選は5時間遅れ、1回だけのアタックに
 
   予選1日目は午前11時にアタック開始予定だったが、雨のために約5時間の遅れでスタートした。朝のプラクティス後に降り出した雨はものすごい勢いで、今日こうして予選が行えるとは思えないほどだった。予選が予定どおり2日間に渡って行なわれる点については歓迎したい。しかし、走行時間が大幅に減ったことでインディーカーが予選方式に変更を加えざるを得なかったのはとても残念だ。どう変わったのかと言うと、各ドライバーは昨日クジ引きで決まった順番で1回だけしかアタックを許されないことになった。本来なら、トップ9入りを狙って何人もがアタックを繰り返し、逆転のドラマが幾つか見られるはずだったが…………。全員が1回限りのアタックでファスト9に入れるか入れないかは決まる。それがすべて。今日の時点ではスターティング・グリッドはまったく決まらない。

2017 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第101回インディー500 5月19日 Day5 プラクティス5月

Jack Amano(以下ーー):今日(金曜日)は予選シミュレーションばっかり、ということで、3、4回やれていましたね?

佐藤琢磨:3回ですね。

ーー最後は平均が230mph台に乗っていた。

佐藤琢磨:はい、230mphが全ラップで出てましたね。

ーー乗っていても、とても良い感じでしたか?

佐藤琢磨:良くなってきましたね。そこに至るまで、チームメイトの走行データをしっかりと反映させていたので、割と期待値どおりでした。逆に、そこにヘンなサプライズは無い方がありがたいんですよね。スピードは速い分には予選だったら勿論いいんだけれども、逆にターゲットにしていたところどおりにクルマができ上がってきたので、エンジニアとしてはクォリティーの高いデータが採れたと思うし、僕自身も明日の予選に向けて、非常に心強い材料というか、安心材料になりましたね。

ーー今日のコンディションは、風は昨日より弱かったのですが、依然として吹いていたし、湿度も高かったり、どうだったんでしょう?

佐藤琢磨:今日は風向きが、これまでの4日間と180度違いましたから、ちょっと最初はやっぱり様子を見ながら走りましたけども、特に3回目のシミュレーション、あれは雨の降った後、前のシミュレーションから2~3時間経っていて、風向きがまた45度ぐらい変わっていました。ある意味で、今日はインディイーで有り得るすべての、3方向からの風向きで走れたっていうのは、すごくいい準備になったかな、と思います。