2014年5月24日土曜日

2014 INDYCAR レポート 第98回インディー500 5月23日 カーブ・デイ: 強豪が実力発揮!! チップ・ガナッシがカナーンとディクソンがワンツー! 佐藤琢磨は23位

Photo:Naoki Shigenobu 
5月23日 カーブ・デイ
天候:快晴
気温:19~20℃

好天の下、33台がマシンの最終確認!
チップ・ガナッシ勢、決勝セットアップが大きく前進


いよいよインディー500の最終プラクティスの日がやって来た。今年は珍しく、今日のカーブ・デイで始まる週末3日間に関して、雨の降る心配が一切ない。
 青空の下、11時ちょっと過ぎに1時間のプラクティスが行われた。今日はインディーライツのレースが開催され、その後にはインディーカーのピットストップ・コンテストが予定されているとあって、多くのファンが朝からスピードウェイに詰めかけていた。

 晴天でありながら、気温は20℃前後。心地よいコンディションの下で出場33台が多くの周回をこなし、レースに向けて最後の調整、確認を行っていた。その中から今日のトップタイムをマークしたのは、昨年度ウィナーのトニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)だった。47周を走り込んだ彼は227.838mphという高いスピードをドラフティング利用で記録した。
 2番手タイムを出したのはスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)。彼はカナーンより多い50周を走り227.77mphを記録した。なんとターゲット・コンビが1-2だった。彼らの予選順位はカナーンは16位で、ディクソンは11位。予選までではスピードが今ひとつ出し切れてい
なかったが、決勝用セッティングはギリギリのタイミングで上々のものに仕上げてみせたということだ。

2014年5月22日木曜日

2014 INDYCAR 佐藤琢磨コメント30 第98回インディー500 5月19日 プラクティス8:[ 今日は後半全く走れなかったのですが、どこがダメなのか原因がわかったところなので、金曜にはもっともっと良くはなると思います。カーブ・デイはトラブル・フリーで走り込みたいですね」

決勝グリッドが隣になるピッパ・マンと取材を受ける琢磨 Photo:INDYCAR (Jim Haines) クリックして拡大
5月19日プラクティス9
29位 :40秒3890    222.833mph(=約358.538km/h) 46周走行


「どこがダメなのかということがわかりました。これはすごく良いこと」
Jack Amano(以下――):今日は46周でした。もっと走る予定だったのでは?

佐藤琢磨:最終的にはホンダのリクエストがあって、ホンダ・ユーザー全員がストップだったんですが、その原因は現在調査中で、まだ完全に判明はしていません。でも、カーブ・デイまでには解決してくれることと思います。それで今日は後半に走行がまったくできませんでした。

――1回ガレージに戻って、もう1回走ろうと用意をしていたら……ということですね?
佐藤琢磨:はい。午後3時ぐらいだったと思います。あの後、ホンダ勢は誰も走ってなかったでしょ?

――走行ストップを告げられる前までのプラクティスでは、こなしていたプログラム、マシンのフィーリングなどはいかがだったのでしょう?
佐藤琢磨:まってくダメでした。もうヘロヘロでした。でも、ダメなことがわかったのは非常に良かったんです。先週は雨が多かったので、クルマのセットアップが大きく進んでいたわけじゃなく、とりあえずできる範囲の中でのベストパッケージにすることができていました。それで予選のセットアップも進めて、予選を戦いました。で、その予選で全然スピードが伸びなかった。いったいどういうことなのか……というのを色々考えて、今日は先週ホントはやりかったけれど、やることのできなかったセットアップをトライしたんです。僕らに可能性の残されているメカニカルグリップ向上を目指したものです。それが全然ダメでした。しかし、ダメはダメなりにデータとしてそれはシッカリ残っていて、どうしてどこがダメなのかっていうのがわかったので、これはすごく良いこと。だけど、その後に、じゃダメっていうのがわかったので、1回木曜日の状態に戻して、ベースラインをやって、そこから今日最初にやったのと真逆のことをやって行こうとしたんだけど、それができずに終ってしまったんです。エンジン補機類のイシューがあったので……。

2014年5月20日火曜日

2014 INDYCAR レポート 第98回インディー500 5月19日 プラクティス9:特別プラクティス、最速はジョセフ・ニューガーデン!しかし、ホンダ勢はプラクティス終盤を走らず

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
天候:晴れ
気温:19~22℃

今年から始まった予選翌日のプラクティス
 今年から新たに設定された予選終了の翌日、月曜日に行なわれるプラクティス。エントラントたちに2日間の予選日には予選に集中してもらうよう、決勝用のセッティングを充分に行なえるだけの時間を提供しようというグッドアイディアだ。走行開始は正午。ただし、走行終了は予選前のプラクティスより1時間早い午後5時とされた。
 今日もインディアナポリスは快晴で、走行が始まった時の気温は、昨日までよりも明確に暖かい19℃となっており、ジリジリと上昇して行った。
 グリーン・フラッグが振られると共に多くのマシンがコースイン。集団を作っての走行でトラフィック内でのマシンの動きを確認、セッティングを進めて行った。

2014年5月19日月曜日

2014 INDYCAR 佐藤琢磨コメント29 第98回インディー500 5月18日予選終了:今朝はトウに入って230mph台だったから、単独だとそれは絶対に出ないってことになってました

Photo:INDYCAR (Walter Kurn)
5月18日 予選10位-33位
14位(トータル23位)    2分37秒0671    平均速度229.201mph(=約368.784km/h)

Jack Amano(以下――):朝のプラクティスが気温の低い中であり、予選も大きく気温が上がらないコンディションで行なわれました。朝はどんなことをやっていた
のでしょうか?

佐藤琢磨:昨日の予選、僕らは2回目のアテンプトができなかったんですが、1回目のアタックを終えた後にセッティングを結構変更していました。なので、その確認から今朝のプラクティスは始めました。もちろん、コンディションとしてはすごく気温が低くて路面も冷たかったので、直接比較はできないんですけど、どうなるのかなっていうのはだいたいセオリー上では見えていたところだから、実際の走行で確認する作業をしていました。そこから、今日の予選に向けてクルマを更に速くするっていうコトをトライしていました。

2014 INDYCARレポート インディー第98回インディー500 5月18日 予選 ファスト9シュートアウト:トップ9による一発勝負を制したのは、またもやエド・カーペンター!第98回インディー500の33グリッドがすべて決定

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
5月18日 予選トップ9シュートアウト
天候:快晴
気温:17℃

最後にアタックしたカーペンター

今年最速の平均速度231.067mphで2年連続PP達成
 
 午後2時になっても、気温は10位から33位を決めた予選時と変わらなかった。晴天も保たれ、涼しいコンディションでのポール・ポジション争奪戦は行われた。
 昨日のトップ9が、保有スピードの遅い順に1人ずつ、4周連続のアタックを行った。
 前日に速いスピードを実現している者ほど、今日も高いスピードを出す可能性は高い。アタックが進むに連れてスピードが上がって行く戦い、次第に興奮の高まって行く展開が期待され、実際にその通りの熱戦が繰り広げられた。

2014 INDYCARレポート 第98回インディー500 5月18日 予選2日目 グループ1:モントーヤ、231mphでこのセッショントップ、予選10番手を確定!2番手はディクソン、3番手はブッシュ!

231mphに乗せ、モントーヤが予選10位を確保 Photo:INDYCAR (Forrest Mellott) クリックして拡大
5月18日 予選10-33位 
天候:快晴
気温:15〜17℃

予選2日目はアタックできるのは1回のみ
 午前11時過ぎ、第98回インディー500のスターティング・グリッド、10番から33番を決める予選が始まった。昨日の予選で記録したスピードの遅い順に、1台ずつが4周連続のアタックを行なうのが今年からの新・予選ルールだ。
 予選1日目だった昨日はアタックは何回でもし放題だったが、予選2日目の今日は対照的にアタックできるのは誰もがたったの1回だけ。2日の間に明確な違いをつけてメリハリを……との思惑なのだろうが、せめて2回はアタックを行えるルールにしないと、あまりに素っ気ないと感じる予選となっていた。予選2日目のメインディッシュは、午後2時からのトップ9によるポール・ポジション争いだから、ということもあるのだろうが。

2014 INDYCARレポート 第98回インディー500 5月18日予選2日目 プラクティス:ロシア人ルーキーが今年最高スピード232mphをマーク! 佐藤琢磨も230mph!

Photo:INDYCAR (Walter Kurn)
5月18日 プラクティス8
天候:快晴
気温:11~12℃


アレシン、ニューガーデンが232mph台に

 今日はポール・デイ。今年からの新ルールで、予選2日目の日曜日に決勝グリッドはすべて決まることになった。
 10番手以降のグリッドを決めるもの、ポール・ポジションを含むトップ9グリッドを決定するもの、ふたつの予選が今日は行なわれる。
 それらを前に、朝にプラクティスが行なわれた。気温は11℃。今日は青空が広がり、雨の心配はなさそう。しかし、昨日に続いて寒い1日となりそうで、スピードを出すにはもって来いのコンディション。風も朝の間は穏やかだった。


 朝の最速はミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。ロシア人ルーキーが11周したうちの3周目に記録した平均時速232.917mphは、今年のインディーでの最速ラップとなった。
 2番手はジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)の232.340mph。こちらも昨日までの最速だったマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)の232.239mphを上回った。


2014 INDYCAR 佐藤琢磨コメント28 第98回インディー500 5月17日 予選1日目終了:「ラップ・タイムを捨ててまでアタックに行くほどコンディションは最後は上がって来ていなかった。だから最終的にアタックには行かないって方向になりました」

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)クリックして拡大
「一番のチャンスは残り一時間ちょっとあった時点でしたね」
Jack Amano(以下――):2回目のアタックはせずに……という結論になりましたが……。
佐藤琢磨:なりましたね。

――でも、実はもう一度アタックしたかったんじゃないでしょうか?
佐藤琢磨:行きたかったですね。すごい行きたかった。でも難しい状況でした。最後はもう、残り30分になった時点でどうしようもなかったです。あそこから動いても、多分、太陽が出て来ちゃって、気温が上がって来ちゃったので、ラップタイムはもうほとんどみんな上がりにくくなっていた。上がった人も中にはいましたけどね。一番のチャンスは残り1時間ちょっとあった時点でしたね。雨が止んで、空気がすごく冷えていて、出る人、出る人みんな230mphを出してた。今行くしかないよって言ってたんですよ。

2014年5月18日日曜日

2014 INDYCAR 佐藤琢磨コメント27 第98回インディー500 5月17日 予選アタック1回目:「周りとのスピードで比べるともうちょっと伸ばしたかった」

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
アタック1回目 4周平均 228.785(=約368.117km/h)

「自分たちの絶対的なスピードとしては狙っていたところに行けました」
Jack Amano(以下――):1回目のアタック、いかがでしたか?

佐藤琢磨:ウーン、自分たちの絶対的なスピードとしては狙ってたところに行けたと思います。だけど相対的に、周りとのスピードで比べるともうちょっと伸ばしたかった。もうちょっと伸びてもいいかなって期待感がスタート前にはありましたね。

――アタック順は遅かったのですが、そんなにコンディションが悪くなったりはしていませんでしたね?
佐藤琢磨:そうでしたね。比較的安定していて、多少雲がかかって、太陽が顔を出したか、影になったかっていうぐらいで、大きく気温も風向きも変わらなかった。僕の前にも後にも速いスピードを出しているチームもあったので、非常に安定したコンディションだったと思います。

「もう一度アタックする可能性はあるとおもいます」

――アタック4周は、もうちょっとインプルーヴできた部分があったと走行直後に話していましたが、セッティングを変更してもう一度アタックをっていう感じですか?
 

佐藤琢磨:そうですね。可能性はあると思います。ラップタイム自体は非常に安定していたんですけど、ハンドリングのバランスが結構大きく動いて、1周目と4周目では真逆っていうぐらいに動きました。それはあまり好きじゃない部分でした。その部分をひとつにまとめれば、多少スピードは上がると思います。どれぐらい上がるかっていうのは、データを見て計算してからじゃないと……。230mphオーバーっていうのは残念ながら、ちょっと今は見えてないけれど、229mph台には載せたいなって個人的には思ってます。

――今のアタックだと少しずつラップ・タイムが下がって行ってましたが、ツールを使ってのアジャストも行なって……ということですか?

佐藤琢磨:1周目から色々と動かして行きました。最後の方はリヤがスライドを始めちゃったので、その分食われてスピードが伸び悩んだところはありました。

――今の感じだと、もう1回行くって感じに聞こえますが?
 

佐藤琢磨:そうですね。早めに何をどうすればっていうのが見つかれば、列に並ぶ可能性はあると思います。最後の最後まで待たなくても、今日はずっと気温も低いままだと思うし。行けるところまで行きます。
以上