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2014年4月26日土曜日

2014 INDYCAR 佐藤琢磨コメント10 第3戦アラバマ Day1プラクティス1:「マシンフィーリングは問題あり。今からもう一度データをよく見ます」

Photo;INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
第3戦 ホンダ・インディー・グランプリ・オフ・アラバマ
4月25日 Day1 プラクティス1
1分10秒1867 20位 10周走行


「計測できたのは3周だけ。タイヤが全然温まらなかったですね」
Jack Amano(以下――):金曜日最初のプラクティス、ここはテストをしているコースではありますが、10周は少なかったですね?

佐藤琢磨):はい。それに、10周といってもイン・アウト、イン・アウトが多かったので、計測できたのは3周だけだったかな? 最後もみんながタイミングを合わせよう、スペースを作ろうとしていて、タイヤが全然暖まらなくて、ちゃんとしたラップはできなかったですね。

――開幕前に二度テストをしていることで、こうした状況でも焦らずに済んでいますか?

佐藤琢磨:それはそうなんですけど、やっぱり、テストは冬でしたからね。今回は大きく気温が変わっていて、持って来ているクルマもテストの時とはちょっと変えて来ているので、それの確認がちゃんとできなかったっていうのは痛かったです。

フルコメントは、ジャック・アマノのインディーカー・レポート メールマガジン・プレミアムをご購読ください。

2013年4月20日土曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント15 R3 ロング・ビーチ Day1 プラクティス2 「トラブルが出ましたが、午前と午後の総合でもトップ10に入れていて、悪くはないと思います」

プラクティスを終えオートグラフセッションの一コマ Photo*INDYCAR(Chris Jones)
 トヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチ
ロング・ビーチ市街地コース
カリフォルニア州ロング・ビーチ
1周1.968マイル(=3.167㎞)×80周 

4月19日 Day1 プラクティス2 1分9秒9197 10位 6周走行
天候:快晴/気温:26~27℃


「時間不足ですがそれなりに学ぶことができました」

Jack Amano(以下――):トラブルですか? 6周しかできませんでした。

佐藤琢磨:それでも得るものがありました。ピットの出入りが多くなって、最終的にはアタックラップ中にトラブルが出てしまった。まだ幾つか直したいところはあるけれど、このセッションでもそれなりに学ぶことができました。ちょっと時間不足なことは確かだけど。

――45分のうちの27分以上がレッドでした。

佐藤琢磨:そうでしたね。今週末はイニシャル(最初)セットアップが良かったのでね、2セッション目でも9番手のタイムを出せて、午前と午後の総合でもトップ10に入れてます。だから、悪くはないと思います。

「予選ラップタイムは去年に比べてものすごく上がるでしょうね」

――予選はどんなものになりそうですか?

佐藤琢磨:結構ブラックタイヤでもすぐにウォームアップしてタイムがポンッと出るので、レッドにしたらさらにその間隔が縮まるから、去年に比べてラップタイムはものすごく速くなるでしょうね。ちょっとタイヤの使い方も、セント・ピーターズバーグで幾つかやってるんで、慎重にいきたいですね。

――タイヤはセント・ピーターズバーグとまったく同一。しかし、気温、路面温度ともに今週はかなり高いです。耐久性に対する影響が大きいのでは?

佐藤琢磨:今週の方が全然暑いですね。でも、ロングランをしてないのでわからないけど、耐久性に対しての影響は大きくあるかもしれないですね。ただ、ロング・ビーチはタイヤにそんなに厳しくないんですよね、グリップが低いので。サーフェイスがサラサラなんですよ。だからトレッドの温度は上がっちゃうんだけど、構造自体にものすごく負荷がかかるワケじゃないんで、そんなにタイヤの性能劣化、デグレデーションは大きくはないと思うんですよね、セント・ピーターズバーグほどはね。

「このコースに関して言えば、ブラックの性能がかなりいい」

――去年はレッドとブラックの差があまりないロング・ビーチでしたが、今年は差が広がるはずなんですよね?

佐藤琢磨:そうですね。ただ、ブラックがかなり性能がいいんですよ、このコースに関して言えば。だから、ちょっとまだわからないですね。レッドの方が全然速いとは思うんだけど……。

――タイヤ・チョイス、タイヤ・ストラテジーが難しいレースになりそうですね?

佐藤琢磨:ウーン、そうですね。でも、やっぱりレッドの方が速いんじゃないかな、多分……わからないけど。

以上

2012年9月17日月曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント79 R15 MAV TV 500フォンタナ 決勝 「レースの時々のコンディションにうまく合わせることができて、非常に良かったですね。最後のふたつのリスタートではボルティモアと同じようにエンジンの息付きが始まって、苦しくなってしまいました」

R15 MAV TV 500
カリフォルニア州フォンタナ
オートクラブ・スピードウェイ
2マイル・スーパースピードウェイ×250周

決勝 7位 249周 クラッシュ リードラップ6周

21番グリッドから一気にトップ・グループへ
そして優勝争い、トラブル発生、そして悪夢の……


 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、フォンタナでも目覚ましいパフォーマンスを見せた。21番グリッドからスタートし、第1スティント終了時点でトップに立った。マシンを仕上げるエンジニアリングが良く、それにプラスして燃費良く走り続けた結果だ。
 しかし、最後の最後に落とし穴が待っていた。ターン1~ターン2で琢磨がグリップを失ったのは、4位の座を賭けたバトルの中でだった。そして、それは今年のインディー500とまったく同様に最終ラップでの大きな出来事となってた。


「最後は純粋なトップスピード勝負になりましたが、
伸びしろがもう残ってなかった」

Jack Amano(以下――):最終ラップにクラッシュしてしまったのは本当に残念でしたね。

佐藤琢磨:はい。すみません。

――21番スタートからオーバーテイクを重ね、楽しいレースになっていたと思うんですが、どんなクルマになってたんですか?

佐藤琢磨:予選までであまりにもプラクティスが短かかった。1ヵ月前のテストでたくさんの収穫が得られてはいたんですけど、クルマ作りで後手々々に回ってしまっていて、レースに向けての満足の準備っていうものはできなかったんですけど、それでもプラクティスと予選、そして昨日の最後のプラクティスで非常に有用なデータ、感触を得て、そこから今日に向けてかなりまた大きくクルマを変えました。 

 もちろん、それでクルマが良くなると信じてエンジニアと一緒にやったんですけど、実際に走ってみないとマシンが良くなっているかはわからないっていうのが正直なところですよね。それでスタートをして、今日もまた暑いコンディションで、まだ陽がある中で結構クルマがスタビリティを持っていたので、思い切って攻めることができたし、それによって順位をひとつずつ上げることができたのはすごい良かったと思います。

 一番心配していたのは、陽が落ちて気温が下がってからのクルマの動きでした。それに対しても、何とかレース中に調整をしながら、時々のコンディション、コンディションにうまく合わせられたと思います。そのあたりは非常に良かったですね。
 ただ、最後はどんどん路面のグリップが上がって、全体的にペースが上がって来ると、ちょっとトップスピードが伸び悩んでる感じがあって自分たちは苦しかったのと、あと、最後のふたつのリスタートではボルティモアと同じようにエンジンの息付きが始まってしまったんです。今、その原因を調べてもらってますけど、あれによって順位を上げるどころか、大きく下げてしまった点はかなり苦しかったです。

――トップグループに入って行くのが早かった。第1スティントを終えるところでトップに立ちましたよね? 燃費もすごく良かった。スタート直後から本当にクルマが良かったという感じだったんですか?

佐藤琢磨:いや、徐々に良くなって行った。最後は伸びしろがもう残ってなかったというか、最後は本当に純粋なトップスピードの勝負になっていたので。路面もできあがって、路面温度も落ちて、結構色々なラインをみんなが取れるようになってから結構スピード勝負になっちゃって、エドとはかなりやり合ってたし、ガナッシの2台を抜いてタグリアーニと争ってたあたりが僕らとしてはベストの状況でした。あの後に最後のリスタートがあって、リスタートがあって、ちょっとトラブルが出始めて非常に苦しい展開になってしまったって感じです。あと、僕の走り方も、昨日のプラクティスだけでは練習時間が足りなくて、ハイレーンはまったく走れなかったんですけど、それが徐々にできるようになって、ラインをみつけて走っていました。レースを戦う上で、そういうマシンにできていた点は良かったです。

――最後は優勝が難しくなった感じもありながら、3位争いができていましたよね?

佐藤琢磨:そうですね。エンジンの息つきがなければリスタートで2、3位は行けてたと思います。さらに1位まで行けてたかどうかはちょっとわからないですけどね、やっぱり、リスタートでポンポンッと順位をふたつずつぐらい落としてしまって、最後の方は順位を確保するだけという苦しい戦いになっていました。

「赤旗解除でレースが再開された時、
僕のエンジンも息を吹き返していたので
よし、あと5周で上を狙うぞ、と思ってました」

――アクシデントはどのように?

佐藤琢磨:最終ラップで1~2コーナーへと入って行く時、僕とライアン・ハンター-レイサイド・バイ・サイドで、彼が僕の真上にいたんですけど、ふたりともラインをコーナーのエイペックスに向けて降ろして行くところでね、自分のリヤが旧にフラついてスピンしてしまいました。

――最後に赤旗が出て、もう一度リスタートをして、グリーンでゴールを迎えることが目指されましたが、佐藤選手としては、4位であのまま終わるより、チャンスを与えられることを希望してましたか?

佐藤琢磨:ちょっと微妙でした。あの時はもうトラブルが出始めてたから。一端ストップして、またエンジンをかけてっていう戦いができるかどうか、不安があったんですよ。でも、赤旗解除でレースが再開された時、僕のエンジンも息を吹き返していたので、よし、あと5周で上を狙うぞ、と思ってました。


「ものすごく良い経験となったシーズンでした
来年いい形でインディーカーにカムバックできるようオフを過ごしたいです」



――今シーズンはこれで終了ですが、どんなシーズンでしたか?

佐藤琢磨:悔しい、惜しいレースがたくさんあった1年。ただ、その代わり非常にコンペティティブに走れたところがたくさんあった。何度もレースをリードして、何度か表彰台を狙えれるチャンスがあったというところは大きな収穫だと思います。自分自身はようやく表彰台に乗り始めて、残るはもう優勝のみ。今日は、予選を戦った後までは非常に苦しいレースになるかな、とも思ったんですけど、レースは最後までわからないもので、終盤に僕らは良い走りができていました。ものすごく良い経験になったシーズンでした。

――来年については?

佐藤琢磨:シーズンが終わったばっかりですが、今シーズンの本当に良かったところ、悪かったところ、すべての反省点をもう1回見直して、僕自身、また来年のインディーカーで走れるように精一杯の良い形でカムバックできるようにオフを過ごしたいと思います。今年これだけ、何度もトップを奔って、可能性というか、チームと一緒にやって来てポテンシャルを見せられたと思うので、来年こシッカリ結果を残したいと思います。

2012年9月16日日曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント78 R15 MAV TV 500フォンタナ Day1 プラクティス2「サバイバル度が高いレースになると思いますが、今回のプラクティスでいいデータが取れたのでそれで臨みます」

R15 MAV TV 500
カリフォルニア州フォンタナ
オートクラブ・スピードウェイ
2マイル・スーパースピードウェイ×250周

Day1 プラクティス2
14位 210.940mph(=約339.402km/h)

エンジン交換で決勝は21番グリッドからのスタートに

 金曜日夕方のファイナルプラクティス、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は40周の走り込みを行なった。ベストは210.940mphで14番手だったが、多くのデータを収集。それらをレースに向けてのセッティングに役立てることとなる。エンジン交換のペナルティで10グリッドの降格がある琢磨は、決勝レースに21番グリッドから
スタートして行く。


「良くなるであろうというセットアップをかなり施して行ったんだけど、
完全に手放しで喜べるほどではまだないですね」
Jack Amano(以下――):40周を走ったファイナルプラクティスでしたが、トラフィックを走れた度、その中でのマシンに対する満足度はどうでしたか?
佐藤琢磨:うーん、そんなに激しいトラフィックに入れなかったんですよね。なんだかまた、例によってタイミングが悪くて。単独走行に近い状態と、数台の後ろに着いたりはしたんだけど、結構抜くのは難しいですね。

――タイヤはどうでしたか?
佐藤琢磨:最初のフレッシュの状態の時はすごいグリップもあって、古いタイヤで走っているマシンとのスピード差も大きい。1回走って来て、次に出てく時のタイヤはもう全然グリップ感がない。フレッシュにしても最初の3、4、5周ぐらいでもうタイヤのグリップがダーッと落っこちちゃう。

――落っこちた後はどうなるんでしょう?
佐藤琢磨:厳しいですよ。最初に右フロントがギブアップしてアンダーステアが酷くなって行くんですけど、それを例えばツールを使って直そうとしても、リヤのスタビリティがどんどんなくなっちゃう。そうなると今度は右リヤが酷くなって来て、どっちにも動けないってことになりますね。

――落ち始めてからは全体的にどんどん落ち続けて行くって感じですか。じゃ、ラップタイムも1スティントの中で大きく変わって来る。
佐藤琢磨:うん、10マイル近く差があるかもしれない。

――だからってピット回数を多くしてフレッシュタイヤを多く投入したら有利になるってものでもない。
佐藤琢磨:そう。グリーンの状態でピットストップが2回とか増やした場合、そこまでコース上でリカバーできないと思う。さっき言った通り、タイヤは5ラップぐらいしか本当に高いグリップが持たないから、あまり意味ないですよね。ニュータイヤはすごい速いんだけども、そのグリップに頼っている走りだとヤッパリ厳しい。クルマのメカニカルグリップを上げて、エアロダイナミクスの安定感も出してあげないと。そういう意味では、良くなるであろうというセットアップをかなり施して行ったんだけど、完全に手放しで喜べるほどではまだないですね。

――このセッション、結構ステイアウトしていたというか、長く走ってたのはタイヤの状況を一番見たいと考えたからなんですか?
佐藤琢磨:そうです。あと、トラフィックに入った時のクルマの動きを見たかったっていうのもありましたけど、でもやっぱり後ろに着くとフロントのグリップもなくなるし、全体的なスタビリティもなくなって、バンプを越える時にクルマが簡単にスライドし始めるし、ドライビングはすごく難しいですね。

「ボトムのラインは一番グリップが高い感じ
第2レーンは滑りやすい。第3レーンは安定するけど
それなりのマシンと練習が必要で難しい」

――バンプっていうのはコース全体で結構あるんですか? 画像だとバックストレッチがかなりすごいみたいですけど?

佐藤琢磨:バックストレッチでみんな跳ねてるでしょ? その状態のまま、揺れが残ったまんまコーナーに入って行かなきゃならない。不思議なことにボトムのラインは一番グリップ感じは高いですね。第二レーンは滑り易い。コースに繋ぎ目があるんですけど、そこに入るとマシンがフラフラになっちゃう。それを避けて第三レーンに行くとちょっとは安定するんですけど、第三レーンは高いスピードを維持して行くにはそれなりのマシンと練習が必要。僕も少しトライしたけど、相当難しいですね。何人かが高いところをキープして速く走ってますよね。でも、彼らもアクセルは結構抜いている。まぁ、抜いてても下でグチャグチャしている時には、上を走れる人はストレートに出た時に有利ですよね。僕はそこまではまだ行けてなかったですね。

――明日のレース中、タイヤラバーがさらに乗って、気温も路面も温度が低くなって行くと、コンディションとしてはタイヤには多少優しくなるんですよね?
佐藤琢磨:でグラデーションは大分落ち着くでしょうね。でも、そうなると今度はペースも上がって来るのでね、またタイヤに対しては厳しくなっちゃうところがある。ただ、タイヤの劣化は小さくなるでしょうね、気温が下がれば。

――夕日がターン4に沈みますが、視界はかなり厳しいですね、レース序盤。
佐藤琢磨:全然見えない、逆光で。レーススタートしてから1時間半とかになるのかな?

――バック・ストレッチでターン3側が見えない。
佐藤琢磨:バックストレッチからターン3へのターンインが見えないです。イエローも見るのは大変。ランプが点いても薄暗いというか……。

――かなりサバイバル度の高いレースになりそうですか?
佐藤琢磨:うーん、そうですね。ここはあんまりイエローが出ないことで有名だったみたいですね、過去のレースでは。でも、今回極端にダウンフォースが低いので、プラクティスでもクラッシュが続出している通り、レースでもその可能性はあります。ただ、気温が下がってからは安定すると思いますけど。

――フィニッシュすることが第一の目標というところですか?
佐藤琢磨:はい。まぁ、今日のファイナルプラクティスでかなり良いデータは取れたと思うので、それでやるしかないです。

2012年9月15日土曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント77:R15 MAV TV 500 フォンタナ Day1 予選「プラクティスからマシンを変えたので、あまりにもわからない状態で予選に臨むことになり相当緊張感のある予選となりました。ピットからコースへと出て行って、グリップ感とバランスを確認して、グリーンフラッグからアタックに入る時には、かなり攻め込んで行けるだろうなっていうのは予想できました」

Photo:INDYCAR LAT USA

R15 MAV TV 500
カリフォルニア州フォンタナ
オートクラブ・スピードウェイ
2マイル・スーパースピードウェイ×250周

Day1 予選
16位 1分07秒5354  213.222mph(=約343.072㎞/h)


予選16位ながら、トップとの差はプラクティス1から大幅に接近

 プラクティス1でトップだったライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキーのベスト・ラップは平均時速217.517mph(=約349.985㎞/h)だった。対する佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)のプラクティス1で出したベストは、平均時速210.939mph(=約339.401㎞/h)。スピードで時速6.5mph(=約10.5㎞/h)、時間だと2マイルのコースを1周走っただけで1.0323秒もの差をつけられていた。
 しかし、予選ではポールポジションのマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)に対し、琢磨はスピードで2.847mph(=約4.581㎞/h)差まで詰め寄ってみせた。2ラップ連続アタックのラップタイムの差を1周平均約0.4550秒にまで縮めたのだ。19周しか走れなかった予選日午前中のプラクティス1のデータから、琢磨&RLLはマシンを大幅に向上させた。もちろん、まだトップ争いには程遠いタイム差が存在するが、レースウィークエンド期間中にトップチームとの差を削り取ることができるのは、そのチーム及びドライバーの持つ能力を証明するものだと言える。
 この調子でファイナルプラクティスを走り、更に集めたデータを基にマシンを作り上げることができれば、明日の決勝、琢磨は上位でのバトルを行えることとなる可能性が十分にある。


「予選としてはほぼ満足いくバランスで、僕も攻め込めました」

Jack Amano(以下――):213mph台までスピードを伸ばしました。自らの予選をどう評価しますか?

佐藤琢磨:良かったと思いますよ。もちろん、スピード的には満足できるもいのじゃないかもしれないけど、あまりにも走れてないプラクティスで、
1ヶ月前のテストから、ほとんどのチームが水曜のテストを走って仕上げて来ているのに対して、僕らはもう午前中にやりたいことが山ほどあったのにできない状態でほとんどブッツケ本番という状態でクォリファイとなってたから、予選としてはほぼ満足の行くバランスで、僕自身としても攻め込めたと思います。

――マシンセッティングの方向性もだいたい定まったというところですか?

佐藤琢磨:そうですね。それは非常にポジティブだったと思います、今朝のプラクティスでは確認ができなかったんだけれども、予選に向けて良いだろうとされえる幾つかのセッティングを組み合わせて、結果的にこれまでここを走った中でベストのスピードが出ているので、これをキープして、夕方のセッションでもうステップ、スタビリティのあるクルマにして行きたいです。

――今日のうちにファイナルプラクティスがありますが、そこでは何をしますか?

佐藤琢磨:気温はまだ高いと思いますが、マシンがトラフィックの中でどういう動きをするのか、やったことがないので、そこを知って、良くする事がレースを戦う上では鍵になりますね。

――プラクティス1から予選へマシンセッティングを変えた。すると、走ったことのないセッティングですから、アタックへと向かうウォーム・アップ・ラップから難しいものになっていたんじゃないですか?

佐藤琢磨:そうですね。あまりにもわからない状態で予選に行くということになったので、相当緊張感があった予選になってました。まぁ、ピットからコースへと出て行って、ウォーム・アップ・ラップからグリップ感とバランスを確認して、グリーン・フラッグからアタックに入る時には、かなり攻め込んで行けるだろうなっていうのは予想できました。

「これで次のセッションに向けて自信を持って車のセットアップに取り掛かれます」

――コンディションはどうでしたか? 風の状況とか。

佐藤琢磨:朝の最後よりは風も穏やかだったと思いますし、路面の温度はほとんど変わらなかったと思いますけど、僕が感じたグリップ感じみたいのはかなり上がってる。それはクルマも相当変えてったっていうのもあるので、非常に朝のプラクティスを考えれば良い方向に向かったと思います。

――では、ファイナルプラクティスを前にホッとできた予選になってたわけですね?

佐藤琢磨:少し安心できたというか、これで次のセッションに向けて自信を持ってクルマのセットアップに取りかかれるというかね、有用なデータをこの予選で穫れたと思います。

――今朝の時点では1台で走るのも大変という話でしたけど、2列でのスタートなど、レースに向けてはどうでしょう?

佐藤琢磨:スタートはスピードがそんなに高くないので大丈夫だと思いますけど、多くのマシンが前にいるので、ある程度の不安はあります。それよりもパックになった時ですね、問題があるとすれば。ファイナルプラクティスでトラフィックの中でも動きの良いマシンとでたら、インディーの時みたく追い上げて行くレースができると思います.

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント76 R15 MAV TV 500 フォンタナ Day1 プラクティス1「ほとんど何もできないまま終わってしまいました。予選は様子を見ながら、テストセッション的な要素が大きいものになりそうです」

R15 MAV TV 500
カリフォルニア州フォンタナ
オートクラブ・スピードウェイ
2マイル・スーパースピードウェイ×250周

Day1 プラクティス1
17位 34秒1331 210.939mph(=339.401km/h) 19周走行


予選前唯一のプラクティスで思うように周回数をこなせず

 インディーカーは水曜にフォンタナでのテスト(参加は任意)を設定したことから、公式日程の金曜は走行セッション数が少ないスケジュールを採用した。ただし、各セッションの時間は長めにセットされている。1回目が90分間、ファイナルは45分間だ。
 予選に向けた準備ができるのは今日の最初のセッションだけ。レース用セッティングのファインチューニングは予選後のファイナルプラクティスでやれ、ということだ。
 佐藤琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、90分間のプラクティスで狙っていた通りのマシンを作り上げることができなかった。限られたデータから予選用セッティングをひねり出さなくてはいけない。

「ダウンフォースはすでに目いっぱいですが、まったく踏めません」

Jack Amano(以下――):90分あったプラクティス・セッションでしたが、意外と周回数は少なかったですね。19周でした。
佐藤琢磨:少なかったですね。走りたかったんだけど、走れなかった。最初、1回目のランで3~4周でピットに帰って来たのは、前のテストと比べて風向きも変わった事もあって、全体的なスピードも上がってたんでギヤレシオの交換をしたんです。その後には、ホンダ・ユーザーの間でマッピングのキャリブレーションをしなくちゃいけなくて、それで待ちの時間が長かったですね。それから、イエローも何度か出たし、コース上でのアクシデントもあったりで、ほとんど出て行けなかった。テスト・アイテムは山のようにあるんですよ、僕らは一昨日のテストがを走れなかったのでね。でも、ほとんど何もできないままでした。最後の走行もニュータイヤで出てったんだけど全然スピードが伸びなくて、クルマはフラフラだし……次は予選て言われてもね、2010年のもてぎの予選みたいだね、まったくわからない状態のまま試さないと行けないんで。ホント、どこまで(アクセルを)踏んで行けるかわからないですね。非常に不安定で怖いです。

――ソノマでのレースの前に来たテストの時と、今回のフォンタナ用にインディーカーが決定したエアロパッケージは結構違うんですか? 似てるんですか?
佐藤琢磨:えーっとねぇ、僕らは同じですね。ほぼ同じ。ソノマのテストの後に来た時は非常に軽いダウンフォースをみつくろってやったので、インディーカーはその後もディフューザーのストレークとかを着けたり、着けなかったりを色々なドライバーたちで試して、その後にテストを1回やって、一昨日のテストで最終的に決定したんですけど、基本的には全部(ダウンフォースを生み出すパーツは)外すってこと。ダウンフォース的にはものすごく軽い状態なので、(僕らのマシンは今日、ウィングの角度とかは)全部つけてるんです。ウィングの角度も全開だし、これ以上ダウンフォース上げられないんだけど、まったく踏めないですね。どうやって(ライアン・ブリスコーみたいに)217マイルなんて出すのかわかんない。最後、僕はニュータイヤで206とか207mphだったからね(*実際には206~208mph台)。

「レースが長いので、とにかくそれに合わせたクルマ作りをやっていきます」

――今日は風がかなり強い。それもドライビングを難しくしていますか?
佐藤琢磨:そうですね。走り出しの時の方がまだ風は落ち着いてたと思う。ただ、ラバーがまだ載ってなかったんだけど、自分のベストラップもホントに出てってすぐだった。インスタレーションラップが終わって、出てった時の2周目ぐらいだったでしょ? その頃は風は穏やかだったので走り易かった。その後、風が吹き出してマシンはかなり不安定になって来ちゃいました。

――予選はどんぐらい行けそう?
佐藤琢磨:ウーン……ちょっと今収集したデータがあまりにも少ないので、そこからもうもちろんベストでやって行きたいけど、無理もしたくないし……まぁ、もう煮え切らない感じというか、思い切り攻めれるような予選状態では全然ないですね。様子を見ながら、とりあえずはテストセッション的な要素が非常に大きい予選になりそうな気がします。少なくとも僕たちはまったく準備ができてない、残念ながら。

――夕方のファイナルプラクティスと併せて……みたいな考え方ですか?
佐藤琢磨:そうですね。夕方のセッションはもう正直言って、もう完全にトラフィックの中を走らないといけない。でも、単独でもフラフラなのにどうやって集団の中で走れるのか、ちょっと今わかんないんだけど、まぁ夕方になれば……。でも、5時でしたっけ? まだ華氏100度オーバーの可能性がある。まだ暑そうなので、どうなるかわからないです。
とにかく安定したクルマ、レースが長いので、それに合わせたクルマ作りをやって行きます。

2012年9月3日月曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント75 R14 グランプリ・オブ・ボルティモア 決勝「トップを走っている限り抜かれる気はしてなかったから、トップを死守する自信はありました。作戦的にもうまく行くと思ってたし」

リスタートからトップを快走する佐藤琢磨。後続を7秒まで引き離したが……。Photo:INDYCAR LAT USA
 R14 ボルティモア・グランプリ
ボルティモア市街地コース
2.04マイル(=約3.282㎞)×75周
 

決勝 21位 50周走行リタイヤ

雨を味方につけ、的確なレース戦略で
トップを快走した琢磨だったが……

 2戦連続で後方には1台しかいないグリッドからスタート。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)の今シーズンは、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)やライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)と変わらない不運に見舞われている。
ボルティモアでのレース、琢磨は24周でトップに立った。ピット・タイミングの良さ、タイヤ戦略の的確さ、濡れた路面での優れたドライビング、リスタートの巧さで2位を7秒も突き放したほどだった。しかし、結果はトラブル発生で失速。レース途中でマシンを降りるしかなかった。


「チームが無線でウェットかドライかと聞いて来たけど
僕はもうドライしかないと思ってた」

Jack Amano(以下――):雨に対する作戦が成功し、トップ争いに加わりました。トップ10はもちろん、トップ5も十分可能な戦いになっていましたね!

佐藤琢磨:もっと上だよ。グリーンになる周にピットに飛び込んだ作戦はかなり無謀にも思えたけど、チームを信じてた。今日はピットストップのシークエンスを変えないと前に行くことはできないと思ってた。順当に同じ戦略で順位を上げて行くのは難しいと思ってたんだけど、最初のピットストップ以降、雨が落ちて来たのは僕らにとってすごくプラスでしたね。

――雨が降り出して、コースはどういうコンディションになってたんですか?

佐藤琢磨:だんだん雨脚が強くなっていたんだけど、コースの表と裏で全然コンディションが違ってた。ある部分は乾いてて、ある部分はすごくウェットだった。メインストレートのシケイン手前あたりからはものすごく濡れていて、走るのはかなり難しくなってました。チームが無線でウェットかドライかと聞いて来たけど、僕はもうドライしかないと思ってた。レーダーはどうだ? って聞いて、雨はすぐ止むとも聞いたので、だったらもうドライのまま乗り切るのがいいだろうって考えた。

――ウェットの方が良い状況もあったのでは?

佐藤琢磨:一時、確かにウェットの方が速そうな状態になってたけど、それじゃ絶対に僕らは勝てないって考えてたんで、ドライで走り続けることにした。それもあって自分の前から10台ぐらいがいなくなって、一気に上位にポジションを上げて、リスタートでパスして、次のリスタートでまたパスをしてレースをリードすることになりました。

――後続を7秒以上リードしてトップを走りました。

佐藤琢磨:あの頃からは燃費セーブもして、本当に順調に、あと1回のストップでゴールまで行けることになってました。レースが終盤に入ってからも燃料についてはかなり自信のある戦いができていました。優勝も見えていたレースになってましたね。

「フューエルセーブを始めたあたりからエンジンが息をつき始めました」

――トップで迎えたリスタートで5番手に落ちたシーンは、もうマシントラブルが始まっていたということですか?

佐藤琢磨:そう。その前のフューエルセーブを始めたあたりからだったと思います。燃費を抑えた走りをしている時、何かスロットルがおかしいと感じて、エンジンが息つきを始めた。でも、まだその時点ではよくわからなかったですね、燃料セーブしてるからかな? とも考えてた。それが、リスタートの時、2速の時点でもう全然パワーがついて来なかった。アクセルを踏んだのに失速してて、バーッと一気に4台ぐらいに抜かれた。その後は、回転が落ちるヘアピンとかでアクセルを踏んでもまったく反応しなくなって、何とか走り続けてたんですけど、だんだん悪くなって行きました。警告ランプが点いてもリセットボタンを押せば殺せるんです。でも、3秒おきに「フューエルプレッシャーが低い」って盛んにメッセージが出てて、最後はギヤもセレクトできない、ブリッピングもできないぐらいの燃圧になっちゃって、ストップせざるを得なかった。

――今朝のウォームアップセッションの後、エンジン周辺の部品をかなり大掛かりな作業で交換してましたが?

佐藤琢磨:そうです。昨日から今日にかけてエンジン交換をして、補器類も換えました。でも、今朝のウォームアップで止まっちゃったのも燃圧のトラブルによってでした。それでセッションの後、また部品を交換したんですけど、同じトラブルが出てしまった。本当のトラブルの原因はまだわからないんですが、フューエルポンプなどの燃圧に関わるエンジン補器類のトラブルであったことは間違いないと思います。

――決勝でのマシンの仕上がりはどう感じていましたか?

佐藤琢磨:ドライで勝負をできてないので、正直言ってわからない。でも、悪くはなかったと思います。路面が濡れている状態では引き離せたし。ただ、リードをしてからはフューエル・セーブに入っていたし、最後のドライの状態ではエンジンがもう咳き込んでいたので……。レース終盤が厳しい戦いになるのはわかっていた。それでも、トップを走っている限り抜かれる気はしてなかったから、トップを死守する自信はありました。作戦的にもうまく行くと思ってたし。

「最終戦では、少しでもマシンがコンペティティブになるようにがんばります」

――最終戦フォンタナに向け、テストをしたんですよね。2マイルオーバルは初めてですね?

佐藤琢磨:インディーとはまったく違う。なんだろう? カンザスともてぎぐらいの感じもある。もてぎぐらいのバンク角なのに、でもDシェイプなのでカンザスっぽくもある。そこをインディー500と同じエアロパッケージで走るから滅茶苦茶ダウンフォースが少なくて、コースはすごいバンピーでしたね。テストでは1回も1周を全開で回れなかった。

――インディー500的なレースというよりは、テキサス的なレースになるってことですか?

佐藤琢磨:そう、テキサス的。ちょっとリーグ(インディーカー)はダウンフォースを落とし過ぎだと思いますね。幾つかの空力効率関連のパーツを取り外してるんですよね。例えばディフューザーの中のフィンだとか整流板を。そういうのを全部取っ払うことでとんでもなくダウンフォースが落ちるんですよ。それらを装着してニューガーデンとかパジェノーはテストをしてて、僕らは装着しないという担当で、彼らはタイヤのデグラデーションなどを見ているようでした。

――テストの段階では、まだフォンタナ向けのエアロパッケージが確定していなかったんですね?

佐藤琢磨:はい。最終戦に向けてまだエアロパッケージは確定してないですね。ブルテンも出てないし。次の12日のテストでの結果をもって、最終戦のウィークエンドの始まる木曜日に発表じゃないですかね。

――健闘を期待しています。

佐藤琢磨:500マイルと長いレースですしね。僕らの場合、走り始めはまだクルマができてないだろうと思います。テストをした時間が少なかったし、インディアナポリスとは全然違ったから。同じような500マイルレースといっても、テキサスのようなローダウンフォースでの戦いになるので。それを考えると、僕らにはまだものすごい量の仕事が待ってる感じですね。それを片づけて、ちょっとでもコンペティティブになるように頑張ります。あとはエンジン交換によるペナルティがあるし、フォンタナではさらにエンジンを決勝前に交換するって話にもなっています。

――最終戦でも新スペックが出て来るということですか?

佐藤琢磨:ホンダ勢はそうなると思います。噂によると、シボレーもそうなんじゃないかってことです。

――じゃ、ロータスがポールポジション・スタートに?

佐藤琢磨:そうかもしれない。 フォンタナはグリッドはあまり関係ないと思いますよ。

――テストではかなりの周回数をこなせたんですか?

佐藤琢磨:いや、あんまり。風も強かったし。ある程度は走れたけど、1台で走るだけで背一杯だった。それでも全開で行けなかったから、2台で近寄りたくなんか絶対になかったですね。いつ飛んでくかわからない感じだった。

――テストは1日だけ?

佐藤琢磨:そうでした。他のチームはまたテストに行くみたいですよ。ウチは行けない事情が色々あるようですけど。

――最終戦、高速オーバルでの激しいバトル、そして上位フィニッシュを楽しみにしています!

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント74:R14 グランプリ・オブ・ボルティモア Race Day ウォームアップ「朝のセッションでトラブルが出切ってしまったと祈るしかないですね。多分、大丈夫だと思います」

R14 ボルティモア・グランプリ
ボルティモア市街地コース
2.04マイル(=約3.282㎞)×75周

Race Day ウォームアップ
13位 1分19秒9059 11周走行


100マイルをすでに走行したエンジンに載せ替え

昨日の予選の後、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングはエンジンの積み替えを行なった。今週末から投入したフレッシュエンジンがトラブルを起こしたからだ。詳細な事情は不明だが、それで新たに供給されたエンジンは新品ではないとのことだった。インディーカーにはホンダのフレッシュエンジンがまたプールされているはずだが、今週末の15号車用へとデリバリーされた2基目は、新品ではなく、何100マイルかをすでに走っているエンジンとなった。
 ところが、この新たに積んだエンジンがまたしてもトラブルを出した。セッション開始からエンジンは完調ではなかったようだ。走行終了後、HPDとRLLは問題の原因を発見したようで、ガレージではエンジンはシャシーに搭載したまま、補器類の交換作業が行われていた。


「バランスは一応チェックできたけど、また変えたいってことで
スプリングパッケージも見直して、変更をしてもらってます」


――セッション後半にエンジントラブルが出てしまったようでしたね?

佐藤琢磨:はい。そうでした。

――セッションの半分で赤旗が出て、前半はブラック、後半はレッドタイヤでの走行というカタチになっていたと思うんですが、エンジン以外のマシンの状況はどうでしたか?

佐藤琢磨:今日は最初からエンジンにトラブルが出ていました。ピットに入ってニュートラルにしたらエンジンが止まってしまった。でも、すぐにはどうしようもできなかったんです。レッドタイヤで出て行った時も最初にブレーキロックがあって。2台一緒に1コーナーの外側を回ったんですよ。そうしたらコースマーシャルは1台ずつ一時停止させてコースに戻さなくちゃいけなくて、そこでもクラッチを引いて、走り出そうとしたらまた止まっちゃった。もう、どうしようもできない。直結したカートみたくずっと動いてなくちゃいけなくて、で、何とかエンジンをかけてもらって、リスタートしてレッドタイヤで3周ぐらいできたのかな? でもトラフィック待ったから事実上測れたラップは1周だけでしたね。最後は、ヘアピンを回ったところでエンジンが、ギヤがエンゲージした状態で完全に止まっちゃった。だから、このセッションはほとんど収穫がない。バランスは一応チェックできたけど、いい部分と悪い部分の両方があって、結構また変えたいなってことで、スプリングパッケージも見直しして、変更をしてもらってます。そういう意味では、順調なセッションとはできなかったですね。

――決勝に向けて、エンジンの問題が解決されればいいんですが。

佐藤琢磨:朝のセッションでトラブルが出切ってしまったと祈るしかないですね。多分、大丈夫だと思います。

――またエンジン交換をしたのではないですよね? 補器類を変更した、ということだったんですか?

佐藤琢磨:エンジンは今日のエンジンは昨日までのものとは違って、他チームがテストで使った中古になっているんですよ。

――何らかの事情で、特例的に新品ではないエンジンを使う状況になっているわけですね?

佐藤琢磨:まぁ、テストで走った実績があるので、問題なく走れるエンジンなんだとは思います。今朝の問題は補器類に出ていたようですし。

――中古といっても、すごいマイレージを重ねちゃってるエンジンてことはないですよね?

佐藤琢磨:ソノマのテストとレース、フォンタナでのテストを走ったのと同じぐらいの距離は出ているものみたいですよ。スペック的には、今週の最初から使っていたものと同じです。そして、このエンジンがスーパー・デューパー・エンジンでないことは、今朝のスピードトラップでの数字で証明されてます。時速5マイルでしたから。

――トラブルが解消されたエンジンで、上位へとのし上がって行くレースを期待しています。

佐藤琢磨:はい。見ていてください!

2012年9月2日日曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント73:R14 グランプリ・オブ・ボルティモア Day2 予選 「レッドタイヤのバランスも見れなかった。これはすごく残念ですね。明日は後方からのスタートですけれども、巧く順位アップしていきたいです」

R14 ボルティモア・グランプリ
ボルティモア市街地コース
Day2 予選
第1セグメント敗退 1分18秒9672 トータル19位


ファスト6進出が見えていた佐藤琢磨だったが
思わぬ不運で予選は第1セグメント敗退


 今シーズンの佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、ストリート・コースでは良いフィーリングで戦えて来ている。それは、サン・パウロとエドモントンでの表彰台登壇が証明している通りだ。ところが、ボルティモアのストリートでは、走行初日の順位が25台中の21番手と、予定していた好スタートを切れなかった。それでも、コース改修の必要が出て走行時間が制限される悪循環を乗り越え、走行2日目のプラクティス3で琢磨は4番手のタイムをマーク。予選をギリギリ前にして体制を一気に立て直す事に成功した。
しかし、不運が琢磨を襲った。予選第1セグメント、同グループで走っていたグレアム・レイホール(チップ・ガナッシ・レーシング)がシケイン出口でハードクラッシュ! 赤旗が出され、まだアタック・ラップを1周も終えていなかった琢磨は第1セグメントでの敗退を余儀なくされたのだ。その結果、ロードコースが不得意でセッション開始から走り続けていたエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)と、スポット参戦のために少しでもコースとマシンに慣れようと、同じく多くの周回をこなしていたブルーノ・ジュンケイラ(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)が共に初の第2セグメント進出を果たした。


「アタックラップに張ったところで赤旗でした。
こればっかりは予想もできないし、悔しいですね」

――アタックを始めたか、始めようというところで赤旗でしたか。


佐藤琢磨:はい。コースに出てって、ウォームアップをやって、アタックラップに入ったところで赤旗が出ました。だから、上に上がってったドライバーたちっていうのは、全員2ラップ目に入ってた。それが、僕らより半周ぐらい前だったのかな? ちょっとしたタイミングでしたけども、こればっかりは予想もできないし、悔しいですね。

――非常に珍しいケースですよね、赤旗で計測時間が今日ほど大幅に削られるのは。

佐藤琢磨:そうですね。だから、今日の僕らがコースインが遅かったといっても、それがそんなに大きなギャンブルであったわけではないんです。先にアタックを始めていたドライバーたちといっても、彼らは僕らとほぼ同じタイミングで出てっていたわけで、そんなに大差はなかったから。

――トップ6も狙えた状況下、上位のグリッドを獲れなかったことも悔しいと思いますが、1周のアタックすら終えていないということは、レッドタイヤについての情報収集も行えていないんですよね。
 

佐藤琢磨:そう。アタックさえしてない。レッドタイヤのバランスも見れなかった。それは非常に残念ですね。

――良いことがあるとすれば、レッドの新品が2セットあって、3セット目もほとんど使っていない状態だということぐらいですか?

佐藤琢磨:まぁ……もうちょっと今日は上のグリッドを獲得できると思っていたから非常に残念です。マイク(・コンウェイ)は、最後はクラッシュしちゃってたけど、あそこまでタイムを出せてた。今日の午前中、自分はマイクとほぼ同じぐらいのところにいたから、そういう意味では、自分たちも高いとこまで行けたと思うんですけどね。

――今日の予選ではシケインで何台かが大きなアクシデントを起こしていました。

佐藤琢磨:今日の朝に雨が降っちゃったために、路面がクリーンな状況で、そこからレッドタイヤ装着で、走る毎にかなりサーキットは良くなって行っている感じは受けましたね。出るたびにコンマ5秒ぐらいのタイムアップができていたので。多分、また予選では次元が変わって行ってたと思うんですけど、それが見れなかったのは残念でした。その中で、昨日仮設シケインを作って、今日から縁石になった状況でみんなギリギリのアタックをしたので、ちょっとアクシデントが多くなっていましたね。明日はまた同じような事故が起こらないとは限らないので、後方からのスタートですけど、それをうまく使ってポジションアップをして行きたいです。

――明日のウォームアップのテーマはどういうものになりますか?

佐藤琢磨:レッドタイヤをあんまり使いたくないとはいえ、バランスはしっかりと見ないといけないと思うので、今日予選を走った中で、何かを学ぶのは非常に難しかったんですけど、予選に向けてプラクティス3までで作ってきたクルマの方向性っていうのは、わりとポジティブになって来たので、このまま作業を続けて、ウォームアップでもう一段前進させたいですね。

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント72:R14 グランプリ・オブ・ボルティモア Day2 プラクティス3 「ボルティモアはストリートなのにロードコース・テイスト。その辺のうまくバランスを取っていくようにしてその結果良い感じが得られるようになりました」

R14 ボルティモア・グランプリ
Day2 プラクティス3 
4位 1分20秒2109  15周走行



スリック装着の最後のラップで自己ベストを更新

  昨日とは一転、ウエットコンディションで始まったプラクティス3だったが、セッション中に路面は徐々にドライへと変わって行き、最後はスリックタイヤでの走行が可能になった。予選はドライ・コンディションで争われる見込みだが、明日の決勝は雨の可能性アリ。今日のプラクティスはウェットとドライ、どちらのコンディションでも走っておくのが得策という、珍しい状況となっていた。佐藤琢磨は15周を走行。スリック装着の最後のラップで自己ベストをマークし、4番手につけた。苦境から一気に抜け出し、予選での好パフォーマンスが期待できることとなった。

「シケイン2個目の縁石は要注意ですね」

Jack Amano(以下――):ウェットで始まりドライになるプラクティスでした。昨日ドライで苦戦していた佐藤選手としては、予選が行われるであろうドライで長く走りたかったと思いますが?

佐藤琢磨:そうですね。雨は予選まで降らないでって願っている感じでした。クルマは昨日から大きく変えてるし、ドライで走りたかった。最初は雨で始まって、それでも見れるところはあるので、幾つかパラメーターをチェックして、最終的にはラスト4、5周をドライで走れました。そこはすごく収穫が大きかった。

――ドライで一気に良いタイムを出せたのは、昨日のデータを研究し、かなり良い発見があったということですか?

佐藤琢磨:そうです。ここずっとミド‐オハイオ、ソノマと苦しんで来たレースで、自分たちの殻から中々抜け出せないでいましたよね。そんな中で少し違うことをトライしつつ、でも、今までのストリートでのパフォーマンスがそこそこ良いところに行ってたので、それを殺さないように幾つかのことをトライしました。それがようやく良いカタチに現れて来たかな? ボルティモアはストリートなのにロードコース・テイスト。ブラジルみたいな純粋なストリートって感じの動きをマシンがしないので、そこらへんをうまくバランスを取って行くようにしてみた。その結果、プラクティス3で良い感じが得られたのは良かったですね。

――新しく設置されたシケインはどうですか?

佐藤琢磨:昨日のタイヤよりは全然いいですね。でも、かなりハイスピード。右、左と、ちょっと行き過ぎて、特に2個目の縁石に乗るとヒルデブランドみたくなっちゃう(マシン左側を大破させるハードクラッシュ!)。僕も最終ラップ、リヤがひっかかってマシンがポーンッと弾けて、飛びそうになったのでレースでも非常に気をつけなきゃいけないとこですね。

「予選ではうまく走れればいいなと思っています」

――明日のレースが雨になる可能性もありますが、このコースでウエットレースとなったら、かなり難しいですか?

佐藤琢磨:新しいアスファルトの部分が、ドライではすごいハイグリップで、コンクリートはロー・グリップになっちゃうんですけど、雨になると真逆で、コンクリートのセクションが表面がラフなのでグリップして、アスファルトのところはオイルが出るのかスムーズなのに全然(タイヤが路面を)喰わない。だから、すごく難しいですね。トランジションというか、ちょうどウェットからドライ、あるいはドライからウェットへと変わる時には、どれだけのグリップを期待できるのかという判断が難しいし、ピット近くのシケインも、僕を含めた何人かがスピンしたように、かなり気をつけないといけないセクションになりますね。

――レースはウェットならウェット、ドライならドライという同一コンディションとなった方がシンプルで戦い易いと思いますが?

佐藤琢磨:やり易さはありますけど、僕らとしては雨が降れば良い方向に行くかもしれな。予選で僕らがどれだけ行けるかわからないけど、トップ10目指して行っても、それでも10グリッドダウンのペナルティを受けるから、どう転んでも後方からのスタートになる。雨が降ればピットストップの回数が増えるだろうし、展開を味方につけられる可能性が増える。まずは予選で、ひとつでも上のポジションに行きたい。ここまで、あまりにも不甲斐ないパフォーマンスが続いているので。チームとしてもかなり苦労してましたけど、今日の予選ではうまく走れればいいな、と思います。

2012年9月1日土曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント71:R14 グランプリ・オブ・ボルティモア Day1 「去年が結構よかったんでその感覚で行くと全然しっくりこないですね」

Photo:INDYCAR\LAT USA
ボルティモア・グランプリ
ボルティモア市街地コース
Day1 プラクティス1         1分23秒0918      13位     6周走行
         プラクティス2         1分23秒1126      20位      13周走行


タイヤシケイン新設!午後のプラクティス2は30分の走行に

シケインをとっぱらった新レイアウトとした開催2年目のボルティモア・ストリート・コースだったが、今朝インディーカーが走り出すと、シケインのあった線路を越える部分でマシンが大きくジャンプ。それが危険なレベルにあるとの判断が下された。急遽、路面をスムーズにする作業が始められ、最終的にシケインを設置する事に決定。午後のプラクティス2は予定よりも1時間ほど遅れて、走行時間も1時間から30分に半減されて行われた。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、午前中のプラクティスで6周を走行。午後には13周を走り、結果は21番手だった。


「あまりよくないですね。これからデータをもう1回全部見直して、明日に備えます」

Jack Amano(以下――):タイヤでシケインが作られてのセッションでした。
佐藤琢磨:あの部分でのスピードを落とさせるためです。
――結構な高さにタイヤを積み上げた仮設シケインで、走りにかったりはしませんでしたか?
佐藤琢磨:あくまでもテンポラリーなもので、明日にはちゃんとしたシケインが設置されるということなので、今日のところは特に気にしていませんでした。


プラクティス1終了後、急きょタイヤでシケインを設置。
Photo:INDYCAR\LAT USA
――マシンの調子はどうですか?
佐藤琢磨:ウーン、あんまり良くないですねぇ。まぁ、全体的なバランスとグリップ感と、トータルのパッケージですけども、去年が結構良かったんでね、その感覚で行くと全然しっくりと来てない。すごい跳ねちゃうし、接地感がないっていうのかな? (タイヤの)ロックもし易いし。
――午後のプラクティスは30分間でした。走行時間が短くされる週末となってしまいました。
佐藤琢磨:そうですね。やることはいっぱいあるんですけどね。そういう意味で、こういう状態の中で得られるデータって相当限られてますし、もうちょっとスタートから良い位置に行きたかった。今、ちょっと(置かれている状況は)厳しいですね。
――ストリートは今年は調子良く来ていたけれど、今回は走り出しが苦しい。
佐藤琢磨:なんか、出だしのパッケージがあんまり良くないっていうか……。ボルティモアってちょっと特殊なんですよね? 去年、KVレーシングは市街地とか、ロー・グリップのところはうまく行かなかったけれど、ここだけは良かった。ボルティモアのコースはグリップ感も他のストリートと比べると高い。今年はストリートに関してはバランスが良かったのに、今日走り出してみると良くなかった。そこはロードコースっぽい方向にセッティングを持ってかなきゃいけないのかな、というところがあって、でも、自分たちはロードコースであまり今、良いデータってないから。これからデータをもう1回全部見直して、明日に備えます。なかなか厳しい状況です。

2012年8月28日火曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント70 R13 ゴープロ・インディー・グランプリ・オブ・ソノマ 決勝「今日のスタートの時点からエンジンがもうおかしくて、ヘアピン回った時に全然出力が出て来なくて、その後一気に壊れてしまった。2周持たなかった。すごく残念ですね」

ほぼ最後尾の26番グリッドからスタートした決勝は、
わずか2周目にしてエンジン・トラブル発生、無念のリタイア


インディーカー・シリーズに来てオーバル・レーシングの大きな魅力を知った佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だが、日本とヨーロッパでレースをして来たドライバーとして、ロードコースを走ること、ツィスティなサーキットでバトルすることの楽しさは未だに彼の中で非常に大きなものとなっている。
ところが今年の琢磨は、本来得意とするロードコースサーキットで実力を発揮できていない。それは、過去2年続けて好パフォーマンスを見せて来たミッドオハイオでの苦戦に象徴されていた。
今度こそ! と乗り込んだソノマでは、マシンセッティングが定まらない上にエンジントラブルが重なり、フラストレーションの溜まる戦いを余儀なくされた。


「7基目になるのでボルティモアでは10グリッド降格です。納得できない……」

Jack Amano(以下――):2周目にしてエンジントラブルでストップということでしたが、突然壊れてしまった感じだったんでしょうか?

佐藤琢磨:そうですね。もう完全に壊れちゃったんです。今日の朝も話したけども、週末を通してミスファイアが止まらなくて、それは前回のテストから続いてるんですけど、でも、色々なパーツなど、ホンダとしても原因究明をしていたので、僕の口からはトラブルが出ていたことは言ってなかったんだけれども、トラブルを抱えている状況だったんです。ただ、ミド‐オハイオの後に交換したエンジンだったから、テストを走っただけで今回、ソノマでの1戦を走ったわけですけど、今日のスタートの時点からもうおかしくて、ヘアピン回った時に全然出力が出て来なくて、その後一気に壊れてしまった。2周持たなかった。すごく残念ですね。

――今日のウォームアップまでは何とかオッケーで、レースで壊れちゃったとのが残念ですね。しかし、レース中に壊れたとはいえ、また新しいエンジンを投入すると、7基目になるから ボルティモアでも10グリッドペナルティってことになるんですよね?

佐藤琢磨:そう。すごくそこが納得行かない。僕も最初は、レース中に壊れたからペナルティはないと思ってたんだけど、結局7基目のエンジンになるってことのペナルティを受けるんですよね。おかしいですよね。

――二重のペナルティになっちゃってますもんね。

佐藤琢磨:今日、決勝前に壊れたとしても、結局ボルディモアでの10プレースペナルティは変わらないワケですよ。7基目になるから。

――だったら換えちゃってた方が良かった、結果論では。

佐藤琢磨:そう。結果論では。

――そこがルール作りの難しいところというか……。

佐藤琢磨:はい。

「ストリート用タイヤでは今季、調子が良いので、ボルティモアは駆けますよ!」

――しかし、まったく戦えないうちに終わるレースとなってしまいましたね。次戦ボルティモアに賭ける意気込みもより強まったことと思います。

佐藤琢磨:もう最後のストリート、その後に残すのはフォンタナのオーバルなので、ここソノマはすごく楽しみにしていて、結果がこんな風になってしまって本当に残念なんですけども、ただ、まったく特性の異なるストリートに次はなります。そして、ストリート用のタイヤでの自分たちは今シーズン、ここまで調子が良いところの方が多いので、ボルティモアは駆けますよ。思い切り頑張ります。ちょっと予選はね、どんなに頑張っても後方からのスタートになりますけど、でも追い上げられるレースを是非見せたいし、チームも本当に最後の2戦に賭ける意気込みは強いので、また頑張ります。

――上位でクォリファイすれば中団からはスタートできます。

佐藤琢磨:そうですよね。そういう意味ではチャンスはまだまだあると思うので。ソノマよりはずっとああるわけだから、頑張ります。

――去年とはコースレイアウトが変わるんですよね?

佐藤琢磨:安全性は向上してますよね、きっと。最終コーナー前のクィックシケインがなくなってるので。で、あとはストレートのシケインがなくなって、ストレートになってる分、どうなんだろう? 追い抜きは増える可能性もある。ちょっと、走ってみないと何とも言えないけども。

――では、ボルティモア、期待しています。

佐藤琢磨:はい、頑張ります!

2012年8月27日月曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント69 ゴープロ・インディー・グランプリ・オブ・ソノマ ウォーム・アップ 「細かいミスファイアが止まらない。エンジン以外ではだいぶよくなったと思います」

 30分間と短いウォーム・アップだが、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は19ラップと多くの周回を走った。2回のプラクティスと予選で得られたデータを基に作り上げた決勝用マシン・セッティングは、フィーリングの向上がなされていたのだ。しかし、新たな問題も表面化した。

「フォンタナのテストからエンジンの具合が悪いです」

Jack Amano(以下――):HPDのエンジニアたちが走行後に集まっていましたが、何かトラブルがあったんですか?
佐藤琢磨:はい。
――実は、今週ずっとそういう状況に置かれていたとか?
佐藤琢磨:そうなんです。補機類を色々変えて原因を探ってるんですけど、細かいミスファイアが止まらないんです。
――それが今週はスピードの出ない理由のひとつになってるんですね?
佐藤琢磨:ちょっとそれも関係してますね。それと、燃費が恐ろしく悪い。
――その症状はこの週末からのものですか?
佐藤琢磨:はい。このエンジンになってから。
――ミド‐オハイオでは出ていなかったもの。
佐藤琢磨:そうです。テストからですね、フォンタナでの。
――ミド‐オハイオと今回でエンジンのスペックは新しくなってますか?
佐藤琢磨:いや、まったく一緒です。
――では、今回デリバリーを受けた個体の持つ問題なんですね? 決勝スタートまでにエンジンを換えますか?
佐藤琢磨:それはない。今換えたらボルティモアでも10グリッドのペナルティになっちゃうから。
――このレースは我慢、てことですか?
佐藤琢磨:いや、今日のレースに向けてトラブルを直してもらわないと困る。
――原因解明、そして問題解消はマストってことですね。
佐藤琢磨:はい。

「P2Pのディレイは意味が分からない」
――エンジン以外ですが、ウォームアップでのマシンの状況はどうでしたか?
佐藤琢磨:大分良くなったと思いますよ。初めてじゃないかな、今週末で。最終的にレッド履いた人が上行っちゃったけど、ある意味で良かった。フィーリングとしては大分クルマは良くなってたし、純粋なスピードとしての上がりしろは少ないけれども、フィーリングとしては良くなってた。
――今日の琢磨選手のレースを見る場合、ターン7とターン11、どちらのオーバーテイクポイントがより可能性がありますか?
佐藤琢磨:どうだろうな? どっちもあんまり自信ないけど、五分五分じゃないですか? 結構、どちらもその前のコーナーが難しいんで。向こう側だとターン6という長い高速コーナーで前のクルマについて行くのがすごく難しいし、最終コーナーの場合はターン9(シケイン)の新しい出口がヘンな形状で、そこに乗るとトラクションかかんないから、前にくっついてって抜くってのは、タイヤが違わない限り厳しいかもしれないですね。
――今回から3.5秒遅れで作動するプッシュ・トゥ・パス(P2P)は?
佐藤琢磨:もう最悪。だって、結局ボタンを押して、ブレーキしてコーナー入ってってアクセルを踏むまでが3秒から4秒なんですよ。だから、ブレーキする前に押すと、コーナー立ち上がって行ってアクセル踏んだら、もういないから、P2Pが。
――スロットル戻すとP2Pは解除になっちゃうんでしょう?
佐藤琢磨:それは、アクティベートされる前は関係ない。問題は、5秒の時はコーナー入る前にラッチさせて、アクティベートさせてコーナーを出て来れたんだけど、ディレイが短くなって、結局コーナー立ち上がってから押したんじゃ間に合わないし、意味ないです。
――やっぱりタイム・ラグ=ディレイはない方がいいんですね?
佐藤琢磨:ディレイは意味わかんないですよ。

2012年8月26日日曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント68:R13 ゴープロ・インディー・グランプリ・オブ・ソノマ Day2 予選 「今日までのところは圧倒的にスピードが足らなかったです」

R13 ゴープロ・インディー・グランプリ・オブ・ソノマ
カリフォルニア州ソノマ
ソノマ・レースウェイ3.837㎞×85周

Day2 予選第1セグメント敗退
1分19秒.2821 4周走行 第1セグメント敗退


ミッド・オハイオに続いて思わぬ苦戦を強いられているソノマ
予選でもマシンを向上させた琢磨陣営だったが、結果は24位


 予選は午後2時半にスタート。空は快晴だったが、風があり、気温は摂氏20度と低いコンディションだった。
 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は第一セグメントの第2グループで走行。第2セグメントへと進む6番手に入ることを目指した。朝のプラクティス2から予選に向け、さらなるセッティング変更を施し、ソフトコンパウンドでグリップの高いレッドタイヤを装着することで大きな飛躍を期待したが、予選結果は24位という厳しいものとなった。
 新シャシーが導入された今シーズン、琢磨とチームはロードコースで予想もしなかった苦悩を味わっている。そして、彼らのパフォーマンスはシーズンが進むに連れ後退をして来てしまった。
 しかし、明日のレースでも琢磨陣営はマシンの向上を狙ったトライを続け、作戦も駆使して上位フィニッシュを目指す。


「決勝ははブラックタイヤでスタートすることになります」

Jack Amano(以下――):15分間の予選第一セグメント、残り9分ぐらいでlコースインして、4周の走行でしたね?
佐藤琢磨:はい、3ラップでしたね、計測ラップは。クルマは朝のプラクティスからまた変えて出て行って、少し良くなっていました。ジリジリとだけれど上位を追いかけてはいますね。だけど、今日までのところは圧倒的にスピードが足りませんでした。バランスも著しく良くはなっていないですし、厳しいですね。
――少しのゲインが予選でも感じられたんですね?
佐藤琢磨:そうですね。全部が相対的なものですけど、他のクルマとのラップタイムを比べて、少し縮まっているかな、と見えていました。
――レッドタイヤに対する評価が今日の予選では大きなポイントとなっていたと思いますが?
佐藤琢磨:そう。レッドでのマシンのバランスを見たかったというのはあります。ただ、レッドを決勝に向けて温存したいっていう考え方もあります。
――ブラックとレッド、レースでは両方を使わねばならないルールですが、どんな印象で、どのようなストラテジーを考えていますか?
佐藤琢磨:今年のレースは周回数が増えていて、3ストップになります。僕らはおそらくブラックをスタートで使うことになると思うんですけど、その後は、どのようにピットストップのシークェンスを変えて行くかっていうところがチームによって少しずつ違って来るだろうし、イエローが入ればまたそれによっても変わるだろうから、その間にどれだけコース上で追い抜いて、どれだけストラテジーで前に行けるのかがやってみないとわからないところですね。
――ブラックでしタートして、その後はレッドを3連続で投入ってパターンですか。
佐藤琢磨:一番多分僕らがスタートするポジションとしては、それが最もオーソドックスなやり方じゃないですかね? スタートで幾つかポジションをゲインできれば、そこから後は他のクルマの戦略次第で、自分たちのピット・タイミングをチームが決めて行くことになると思います。
――明日に向けてのマシン作りですが、ここまで様々なことをトライして来た結果として、どうして行くんでしょうか?
佐藤琢磨:これから考えます。毎セッション大きく変えて来た。今度こそ良くなるだろうって方向性を変えて来て、少しずつ良くなって来た。予選でトップに最も近づいた。だから、ここまでの良いところを取ってマシンをセットアップしないと。予選でも良くなかった部分はあったので。方向性が定まってファインチューニングをして行くというより、結構大きくセットアップをシフトさせてマシンの具合を見て来たから、あんまり大きくはもう変えることができないし、大きなゲインを期待することも残念ながらできませんね。今僕らが持っているパズルのピースをどううまく組み合わせるかっていうことだと思います。
――ストリートでは非常に速いのに、常設サーキットで苦しんでいる。
佐藤琢磨:全滅ですよね、ミッド・オハイオ、バーバー、ソノマ……全部好きなコースなのに。初年度はソノマ以外全部トップ6入ったところ。だから余計納得行かない。でも、しょうがない。ストリートコースとロードコースではタイヤのサイドウォールの固さも明らかに違うし、コンパウンドも違う。だから、タイヤの作り方のフィロソフィー自体が違うワケですよ。それにクルマが著しく合ってない。それはもうわかってるんです。でも、それに対応してどうマシンを変えたらいいのかがわかってない。
――タイヤへの対応が一番大きな原因であると。
佐藤琢磨:そうですよ。ロードコースのタイヤにした瞬間に僕らはダメなの。逆に言えば、ストリートはうまくタイヤを使えていて、トップコンテンダーと変わらない走りができている。例えばインディー500とかのスーパースピードウェイはそこそこ良いけれど、テキサスとかアイオワとか、要するにダウンフォースを着けて行くタイプのオーバルではまったくダメ。そこらへんにももしかしたら関係性があるかもしれない。それはもう今後に向けてのチームにとっての大きな課題ですね。当面の自分たちとしては、今回が最後のロードコースなので、持っているものでベストを尽くします。

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント67:R13 ゴープロ・インディー・グランプリ・オブ・ソノマ Day2 プラクティス2 「マシンフォールはかなり前進してきていますけど、足らを立てればこちらが立たずみたいな感じで、不具合が出ているという点では変わらないです」

R13 ゴープロ・インディー・グランプリ・オブ・ソノマ
カリフォルニア州ソノマ
ソノマ・レースウェイ3.837㎞×85周

Day2 プラクティス2
1分17秒4777  23位 20周走行


佐藤琢磨陣営、依然苦境から脱却できず
 プラクティス2は1時間。コンディションは昨日以上に気温、路面温度ともに低いものとなっていた。サン・フランシスコ近郊のベイエリア特有の気候だが、今日は平年よりさらに気温の低い1日となっている。
 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は20周を走り、19周目に1分19秒4777をマークした。昨日の自己ベストと比べ、一気に1.4123秒も速くなったが、ライバル勢もタイム更新を果たしており、順位は23位で変わらなかった。琢磨陣営の苦戦は依然として続いている。


「根本的に何かズレてるみたい」

Jack Amano(以下――):プラクティス2での周回は20周。昨日よりラップタイムはかなり縮まりましたが?
佐藤琢磨:周りも縮まってるから……。でも、ちょっと追いついた? コンマ2~3秒ぐらい?
――かなり大幅なラップタイム向上をみんな果たしてますが、その要因は?
佐藤琢磨:気温が全然低いし、路面温度も低かった。セッションの最初は冷えている状態で、最後は陽も出てサーフェイスだけ暖まってたから、コンディションとしてはすごく良くなってた。
――昨日と随分違うクルマにして走ったセッションだったんですよね?
佐藤琢磨:うん。かなり。かなり変えましたね。
――マシンのフィールは?
佐藤琢磨:かなり前進はしてると思いますけど、やっぱりあちら立てればこちらが立たずみたいな感じでね、やっぱり不具合が出てるっていう点は変わらないですね。問題の出ているポイントが変わって来たりとか。今まではスタビリティが十分あったところでそれが無くなって来たりとか、今までもう少しこうした方いい、もう少しグリップとかバランスが欲しいっていう時に、今は良くなってるけど、他の部分が良くないとか。両方をクッとうまく上げないと、周りに追いつかない。
――このセッションではかなり色々なセッティングを試したようですが、なにか仄かな明かりみたいなものは見えましたか?
佐藤琢磨:データをよく見比べてみないとなりませんね。フィーリング的にはそんなに大きく変わっていないので。根本的に何かがズレているみたいだから。

2012年8月25日土曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント66 :R13 ゴープロ・インディー・グランプリ・オブ・ソノマ 8月24日 Day1 プラクティス1「新しいコースレイアウトはポジティブ。ただ、それ以外の部分で僕らはよくないです」

R13 ゴープロ・インディー・グランプリ・オブ・ソノマ
カリフォルニア州ソノマ
ソノマ・レースウェイ

3.837㎞×85周

Day1 プラクティス1
1分20秒8900  23位 19周走行


セッティング変更に時間を費やし、セッション終盤走れず

 佐藤琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、事前テストを行って臨んだソノマで厳しい走行初日を過ごした。トップのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がテスト時より速い1分18秒6887というベスト・ラップ・タイムをマークしたのに対し、1分20秒8900がベストと2秒近い差を突きつけられたのだ。
 パワーらトップ5がベストを記録したセッション終盤、琢磨はマシンのセッティング変更を行っていて走行しておらず、その作業を終了してからもアタックラップを重ねることはできなかった。時間が足りなかったのだ。この路面状況がかなり良くなっていたセッション終盤に走り続けていなかったためにトップとのタイム差が大きくなってたのは確かだが、そうした条件を差し引いても、琢磨陣営の置かれている状況は厳しい。


「根本的なバランスに問題を抱えているというか
全然グリップ感がなくて踏んでいけません」

――事前テストの続きという感じで今回も走っているのでしょうが?

佐藤琢磨:もちろんその通り。だけど……おかしいなぁ。KVは調子良くなっちゃいましたね、去年まで2年間ソノマはダメだったのに。

――予想外の苦戦になっているんですね?

佐藤琢磨:そう。でも、なんでだろうねぇ? なんでしょう? ちょっと遅過ぎるね。

――テストでのマシンのフィーリングはどうだったんですか?

佐藤琢磨:テストからあんまり良くなかったんですね。しっくり来てなくて。そういう意味で今日は大きく色々と変更をして試したいっていうところがありました。今日は先週のテストでやり切れなかった部分を持って来て、もうちょっと深く掘り下げてやろうと。それで幾つかセットアップも変えて来たし、今日のセッションの中でも変更を少ししてったんですけど……。ウーン、何か根本的なバランスに問題を抱えてるというか、全然グリップ感がなくて踏んで行けない。

「明日は大ナタ!」

――新しくなったレイアウトっていうのは、走り易いんですか? 難しくなってますか?

佐藤琢磨:あんまり変わらない。ただ、一番奥のターン7? あそこはダブルエイペックスの長いコーナーで、進入で抜くのが難しくて、でも出口はずーっとマシンが横を向いてるんでトラクションをかけづらかった、特にタイヤが劣化してからは。それが新しいレイアウトだと、すごいタイトなヘアピンになって、ほとんどまっすぐブレーキングして、向きを変えてまっすぐ出て来る。オーバーテイクの可能性も増えてると思います。レイアウト変更は非常にポジティブですね。ただ、それ以外の部分で僕らは良くない。

――今日の路面はテストより良くなかったんですか?

佐藤琢磨:いや、テストよりコンディションは良くて、風向きもテスト時より良かった。だから全体的にラップ・タイムは上がってるんですけど、僕らはある意味変わってないから。よろしくないですね。

――厳しい状況下、明日は何を?
佐藤琢磨:大ナタ!

――大きな好転がなされることを期待してます。

2012年8月6日月曜日

ジャック・アマノのINDYCARレポート メールマガジン・プレミアム:佐藤琢磨コメント65 ミド‐オハイオ決勝 「今回の結果はやはり残念です。来週はテストを行う予定なので、ソノマはがんばります」

ホンダ インディー200 アット ミド‐オハイオ
ミド‐オハイオ・スポーツカー・コース
オハイオ州レキシントン
コースタイプ:ロードコース
全長:2.258マイル(=約3.633km)×85周

13位 85周完走

予選17番手から4ポジションアップの13位でフィニッシュ

 タイヤマネジメント、ピットタイミング、マシンセッティング、どれもベスト中のベストと呼べるものとはできなかった佐藤琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングだったが、17番手スタートから琢磨はアグレッシブに85周を戦い抜き、4つポジションを上げて13位でゴールした。

「最初から3ストップで行こうと決めていました」

Jack Amano(以下――):3ストップ作戦で戦ったレースでしたが?

佐藤琢磨:インディーカーじゃなくなって来たね、フルコースコーションが全然入んなくて。

――自分たちの作戦はどうだったでしょう?

佐藤琢磨:2ストップで走り切るためには長いフルコースコーションが必要だったので、最初から3ストップで行こうと決めていました。うまい感じでイエローが入れば、変則的に2ストップに変更しようという考え方でした。3ストップで行くには、行くところまで行って最後に継ぎ足す方法と、序盤にピットに入る方法があるんですけど、まずはブラックタイヤでスタートしてポジションを上げられるだけ上げて行って、様子を見て、なるべく早めにピットインして、クリーンな、誰も目の前を走っていない状態でフレッシュの赤を続けて投入してタイムを稼いで前を追いかけようっていう作戦でした。

「レッドに変えてから、ポジションを上げたいときに
順位を上げることができませんでした」

――第2スティントで苦戦をしていたように見えましたが、実際はどうでしたか?

佐藤琢磨:最初はコースに泥とかが流れ出て来ていて、まったくグリップしないような状況でした。ブラックでスタートした僕らを含め得たドライバー達はかなり苦労をしました。それでも、レースが安定してからはラバーも乗ってペースも上がって、ブラックからレッドに換えてすぐからペースアップをしたかったんですけど、ちょうどピットインに入る他のドライバーとのタイミングとかがうまく行かなくて、順位を上げたい時に上げることができませんでした。レッドに換えてすぐはペースがすぐに上がって行かない感じもしていて、徐々にコースができ上がって行ってマシンのバランスが良くなって行って、僕のラップタイムも上がって行ったって感じでした。

――今日は雨は降らないと、スタート前にほぼわかっていたんでしか?

佐藤琢磨:そうですね。レースがスタートしてからも雨雲がなかったし。

――では、セッティングはもう完全なるドライ仕様だったんですね? 万が一降ったら主にタイヤ交換だけで対応しようという?

佐藤琢磨:そうでした。

――期待していた雨が最初から降らないとわかっていたんですか。

佐藤琢磨:そこらへんは残念でしたね。

――ジョルジョ・パンターノとの接触などがあったようでしたが?

佐藤琢磨:いや、ライアン・ハンター-レイでした。

――エンジントラブルの彼がヘアピン進入時に目の前で、かなり遅いペースで走っていましたね?

佐藤琢磨:そうですね。僕とジョルジョが争っていて、彼が内側にいて、僕は真ん中になった。3台並んでコーナーに入って行くことになっちゃいましたね。ライアンとしては僕のことしか見えてない。ジョルジョは2台の間隔をどう見ていたのかわからないけど、こっちとしては真ん中に入るカタチになってしまって、どうすることもできなかったですね、あれは。

――接触でマシンに問題は出ませんでしたか?

佐藤琢磨:ダメージはなかったです。

「現状ではロードコース用のタイヤでのパッケージが強くないですね」

――17番手スタートで13位フィニッシュ。自己評価としては、どうですか?

佐藤琢磨:あんまり嬉しくないです、やっぱり。残念ですね。

――タラレバになりますけど、どういうところが自分たちとして改善、あるいは違う戦い方ができた点ですか?

佐藤琢磨:シーズン前にここでテストをしたチームも幾つかあったという話だけれども、基本的に、ミド‐オハイオでの走行距離にはそんなに変わるわけじゃない。僕らも先週テストに来ていたとう中で、やっぱりスピードが足りないと感じましたね、全体的な。予選はフレッシュレッドの性能を使った何とかタイムを良くしていたけれど、総合的にクルマが出来上がってない。バーバーから数えて、今回がロードコースでのレースはわずかに2戦目なんですよね、ロードコース用のタイヤを使ってレースをするのは。その条件で自分たちはあんまり強くないですね、ロードコースのパッケージが。

――プラクティス1での苦戦を決勝まで引きずってしまったという風にも見えましたが?

佐藤琢磨:はい。そうでしたね。

「次回のソノマはエンジン交換するので10グリッド降格です」

――次のソノマに向けては、来週テストを行うことになっているんですよね?

佐藤琢磨:そうです。とても楽しみにしています。ロードコース用タイヤのコンストラクションというか、パッケージをもうちょっと理解度を深めないと。ボルティモアは自分たちも結構良いと思うんだけど、ソノマはキツそうなのでシッカリとクルマを仕上げたいです。

――次はエンジン交換ですか?

佐藤琢磨:そうです、今回でこのエンジンのマイレッジは終わったので。そうか、ソノマは頑張っても10グリッド降格なんですね、6基目のエンジンになるので。予選で頑張っても後ろからのスタートになりますね。もっとも、今日のレースで最後までエンジンが持ってくれたことは良かったと思います。

――では事前テスト、そしてソノマでの第13戦、頑張ってください。

佐藤琢磨:はい、頑張ります!

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント64::R12 ホンダ インディー200 アット ミド-オハイオ Day3 ウォームアップ ウェットのウォーム・アップで佐藤琢磨は5番手タイムをマーク

 一度はキャンセルのアナウンスされたウォームアップだったが、天候が悪い状態は思ったほど長く続かなかった。雲の合間を使い、最初のスケジュールよりも1時間40分ほど遅れて、20分間だけだがウォーム・アップは開催された。
 赤旗が2回も出されたため、十分な走行を行えたチームはなかった。しかし、ミッド・オハイオのウェットコンディションというものを初めて体験できたドライバーは多くいた。佐藤琢磨もその一人だった。
 トップは完全ウェットセッティングで走ったライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。女性ドライバーのシモーナ・デ・シルベストロ(ロータス・HVMレーシング)が4番手につける走りを見せた。そして、琢磨は5番手とまずまずの順位につけた。


Jack Amano(以下――):赤旗2回でまともに走れないセッションになっちゃいましたが、感触は?
佐藤琢磨:すっごい滑る。それで、滑るところと滑らないところのラインの差が激し過ぎる。ちょっと何周か走って、うまく走れる場所を見つけないと。飛んでもなく変なラインで走ることになると思うので。

――ミッド・オハイオというコースの持つキャラクターとして、ラインが変則的になっちゃうんですか?
佐藤琢磨:そう。濡れている場所によって全然グリップが違う。
――セッティングはどうでしたか?
佐藤琢磨:ちょっと、セッティング語るほどじゃなかった。でも、ちょっとくルマが固過ぎる気がした。ドライ寄りに過ぎてる感じがするから。特にライアン・ハンター-レイの後ろを走った時とか、彼のクルマは凄い柔らかくて前にスッと進んでたから。そこで僕らは彼の真後ろから横に出てしまったので、まともにトラクションのかからない状態になってしまった。
――レースはウェット期待、ですか?
佐藤琢磨:うん、そうですね。とにかく、まぁ17番手からのスタートで、ドライでは非常にパッシングが限られるコースなので、なかなか順位を上げるのは難しいと思う。だから、ウェットに期待するところは大きいです。
――実際に今、チームが掴んでいる天気の情報では、レースはどうなるとの感触を持っているんですか?
佐藤琢磨:まぁ、幾つか雲の帯が来ているんですよね。だから、それらがうまくレースのスタートの時に重なればウェットレースになると思います。
――レースを通してウェットになる、あるいは、途中からドライにって可能性もあるわけですね?
佐藤琢磨:考えられますね。
――どういうセッティングにしてスターティング・グリッドに着くべきか、判断が難しいですね? 逆に、おもしろいとも見る側としては言えてしまうわけですが?
佐藤琢磨:まぁ、おもしろいし、ギャンブル性が高まるし、そこでセッティングがピタリと合う、ヤマが当たるチームと、当たらないところが出るかもしれないですね。
――では、当たる事を祈っています。
佐藤琢磨:はい。当たらぬも八卦、当たらぬも八卦ですね。

2012年8月5日日曜日

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント63::R12 ホンダ インディー200 アット ミド-オハイオ Day2 予選「フィーリングそのものは悪くなくて、グリップレベルの上がり方に合わせたバランスも悪くなかったのですが、いかんせんスピードが不足していました」

R12 ホンダ インディー200 アト ミド‐オハイオ
ミド‐オハイオ・スポーツカー・コース
オハイオ州レキシントン
コースタイプ:ロードコース
全長:2.258マイル(=約3.633km)×85周
Day2 予選 1分06秒4404 第1セグメント敗退 8周走行
走行レッドタイヤでのフィーリングはまずまず
決勝はレースストラテジーも重要に

   得意のはずのミド‐オハイオ、佐藤琢磨は意外にも予選18位という結果に終わった。テスト時と異なる路面コンディションが影響してなのかグリップが得にくく、スピードが伸び悩んだ。予選前のプラクティス2でマシンを大きく向上させられなかったところが今回の苦戦に繋がっている。しかし、予選で装着したレッドタイヤでは得られたフィーリングはまずまず。ここまでの走行で得られたデータを基にウォームアップ用セッティングを決定し、そこでのデータをさらに検討に加えて決勝レースへと臨む。現状からどれだけマシンを進歩させられるか? そして、レースではチームのストラテジーも大きなファクターとなりそうだ。

「プライマリータイヤで大きなベースアップが必要」

Jack Amano(以下――):第1セグメントの通過ならず、18位という結果になりました。
佐藤琢磨:非常に残念ですね。でも、プラクティスと予選を走ったところから学べるところがあるので、明日のウォームアップでどこまでマシンを仕上げられるか、ですね。プライムタイヤの方で結構大きなペースアップをしなくちゃいけない。そこがポイントです。

――レッドタイヤのフィーリング、マシンセットアップとのマッチングはどうでしたか?

佐藤琢磨:フィーリングそのものは悪くなくて、グリップレベルの上がり方なども予想通りでした。それに合わせたバランスもそんなに外してはいなかった。でも、いかんせんスピードが足りなかった。スピードトラップも遅かった。ウィングは寝かせて行ったんですけども、届かなかったですね。

――今回、エンジンの使用距離がもう終わりに近いんですよね? それが影響している可能性もありますか? ホンダとシボレー、両陣営ともライフの終わりではパワー、耐久性ともに少々心配な状況があると言われていますが?

佐藤琢磨:ちょっとわからないです。確かにエンジンのライフは終わりの方です。今回のレースに向けてエンジンを換えるところまで行けなかったんですよ、実に微妙なところで。例えば、テストで雨が降ってしまったりだとかがあって……。それで今回もこのエンジンのままで行かざるを得なくなってるんです。次のソノマでは今季6基目のエンジン投入となるので、自動的に10グリッド降格のペナルティを受ける。本当は、もしここで今回みたいにあまり予選が良くなかったら、エンジンをここで換えちゃうって10グリッドバックを受けることも考えていたんですけど、それはできなくなっています。状況は厳しいですね。

――明日に向け、明るい見通しは何があるでしょう?

佐藤琢磨:今日の予選で大幅にタイムアップをできたところ。相対的に、もうちょっとスピードが欲しかったところが今日はありましたから、それを明日のウォームアップ前までに、どうしてそうなっているのかをキッチリと見直して、決勝に向けた対処を行いたいです。

――今回は作戦でリカバーする戦い方も必要になりそうですね?

佐藤琢磨:燃費が相当厳しそうだから、多分、2ストップで走り切るにはかなりタイミング良くフルコースコーションが、それなりの長さでないとならない。2ストップで行けるところも出るかもしれないけど……。

――全員が3ストップになったとしたら、ピットタイミングを活かして上位へと進出することが可能ですね?

佐藤琢磨:そうだと思います。

2012 INDYCAR レポート&佐藤琢磨コメント62:R12 ホンダ インディー200 アット ミド‐オハイオ Day2 プラクティス2 プラクティス2最速はジャスティン・ウィルソン。佐藤琢磨は25台中の24番手と苦悶

1分06秒台に16人がひしめく
 昨年、このコースのターン1でコース・オフしたジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)は、芝生に隠れたバンプにジャンプしたマシンが引っかかって急激に停止。その大きな衝撃によって背骨を傷めた。そんなコースであるといのに、今日、ウィルソンは素晴らしい速さを見せた。一気にタイムは1分06秒3018まで縮まった。
 2番手は昨日4位のタイムを出していたたシモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)、3番手は昨日トップだったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。4番手にはジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)が来た。昨日は17番手だったというのに。
 5番手は昨日2番目に速かったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。1分06秒台に入ったドライバーは、昨日はパワーひとりだけだったが、今日は一挙に16人にも増えた。


佐藤琢磨は昨日のタイムを超えられず
 ポイント・トップのライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は昨日の16位から6位にまで大きく挽回。逆に、昨日3番手だったマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)は11番手に下がり、またもやチーム内の最下位となってしまった。
 ただし、今日のタイムの善し悪しは、セッション終了間際にクリア・ラップを取れたか否かにかかっていた。グリップが最後の最後で急上昇したかのように、多くのドライバーたちが一気にタイムが縮めていたのだ。
 ところが、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、その最後の最初の2分間を走らず、ピットに入ってマシンを降りてしまった。19周をこなしたが、今日のベストは昨日の自己ベストを上回れなかった。トラブルがあったわけでもないのに、非常にフラストレーションの溜まるプラクティスとなってしまっていた。


「マシンとしてはよくなっているが、相対的なところで速くなっていません」

Jack Amano(以下――):何が起きちゃっているのでしょうか?
佐藤琢磨:タイミングも悪かった。みんな、ほとんどがファイナルラップでしょ、ベストを出したのは。セッションの最後の10分、自分たちは先に出てって、先にピットに帰って来ちゃった。ちょっとこれは納得できない。セッションの使い方がうまく行ってない。マシンはバランスとしては昨日より良いんですよ。でも、グリップ感がない。スピードトラップを見ても僕らはやっぱり遅いんですよね。ダウンフォース的に、僕らはつけてる方だけれども、決して飛び抜けてつけてるワケじゃないし、ほとんど周りと変わらないんだけど、スピードトラップがちょっと遅過ぎるんで困ってます。
――セッション終了間際にフレッシュを2セット、パパッと投入したようでしたが?
佐藤琢磨:いや、1セットだけ。2セット入れたかったんだけど、エリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)がイエロー出したことで時間切れ……みたいな感じになっちゃいましたね。
――予選に向けては、セッティングに関して、今までの2セッションとは考え方を大きく変えて、ということになりますか?
佐藤琢磨:予選はレッドタイヤになるので、そこら辺で状況は大きく変わるだろうと見てます。いずれにしてもセットアップは変えなきゃいけないんですけど、この2セッションで試したかったことが試し切れていないのは辛いですね。今日のこのデータをもって明日のウォームアップに挑むんですけど、そこでどういう風に決めて行くか、次の予選でのセットアップでのマシンの反応を見て、決勝のマシンのセッティングを決めて行く事になると思います。
――難しい週末になっていますね?
佐藤琢磨:思っていたよりうまく回っていないですね、今週末は。マシンのバランスは良くなって来ているのに、相対的なところで、自分たちが速くなってなくて、周りがタイムをアップさせているということなんです。
――予選でのマシンセッティングが一気に良くできるといいですね?
佐藤琢磨:はい。頑張ります。