2015年4月4日土曜日

2015 INDYCAR レポート:開幕戦セント・ピーターズバーグを見て

開幕戦終了後のシモーナのマシン。ノーズの傷がコースのあちこちで接触が発生した乱戦ぶりを物語る Photo:INDYCAR(Chris Owens)
エアロ・キットでインディーカーは本来の姿を取り戻す
 エアロ・キット装着での初レース、ファイアストン・グランプリ・オヴ・セント・ピーターズバーグでは、ホンダのロードコース用フロント・ウィングが接触に弱いと判明したが、コレってインディカーの未来にプラスに働くかもしれない。

2015年4月3日金曜日

2015 INDYCAR ニュース 4月2日:シモーナ・デ・シルヴェストロ、インディー500出場決定

TEコネクティヴィティは年間売上140億米ドルのグローバルカンパニー。自動車、電力、産業機器、通信ネットワーク、家電製品、ヘルスケア、航空宇宙・防衛といった主要産業向けにエレクトロニクス接続の中核となる製品を設計・製造する会社だ。クリックして拡大
 TEコネクティヴィティがインディー500用スポンサーに名乗り

 4月2日、アンドレッティ・オートスポートが「シモーナ・デ・シルヴェストロ(26歳)のインディー500参戦決定」を発表した。
 TEコネクティヴィティがメイン・スポンサーとなり、彼女の乗る29号車(セント・ピーターズバーグでは25号車だったが)は鮮やかなオレンジがメインのカラーリングを纏う。

2015 INDYCAR ニュース 4月2日:ABCサプライがポコノ500のスポンサーに

昨年のポコノを快走する琢磨。今シーズン第15戦はABCサプライの冠に Photo:INDYCAR (Chris Owens)
ウィスコンシンに続いてシーズン2レース目の冠イベントに

  トリッキー・トライアングルのニックネームを持つペンシルヴェニア州の三角形をしたオーバル・コース=ポコノ・レースウェイは4月1日、今年の8月22日~23日に開催されるインディーカーのイベントがABCサプライをスポンサーに迎えたことを発表した。レース名はABCサプライ500となる。
 建設関連企業のABCサプライは、今年でAJ・フォイト・エンタープライゼスのスポンサー活動を始めて10周年を迎える。05年のインディー500が最初のレースだった。


2015年4月1日水曜日

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント6 R1 セント・ピーターズバーグ Race Day 決勝:「上位入賞を実現できなかったのは非常に残念です。それでも、ある程度の手応えを掴むことはできました」

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
「ウイング交換後、クルマのバランスがかなり崩れてしまって……」
Jack Amano(以下――):お疲れさまでした。残念な展開になってしまいました。
佐藤琢磨:AJ・コイン……。

――デイル・コイン・レーシングからフロント・ウィングをアッセンブリーで借りての走りになってたんですね。しかし、そこが厳くなってたようでした。パーツ不足の折り、よく貸してくれるチームがあった……と言うこともできると思いますが?

2015年3月30日月曜日

2015 INDYCAR レポート R1 セント・ピーターズバーグ Race Day :開幕戦勝者はファン・パブロ・モントーヤ

好天の下、2015年シーズンがスタート! Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
パワー、80周目までレースを完全にコントロール

 ポール・スタートだったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は110周のレースの80周目までを完全にコントロール下に置いていた。レース序盤の2番手はエリオ・カストロネベス、中盤からはそれがファン・パブロ・モントーヤに変わった。どちらも自分のチームメイトだったが、彼らはチームメイトであるからではなく、パワーに並びかけるだけのパフォーマンスを備えていなかったため、レース・リーダーの座を奪い取るべくアタックを仕掛けることは一度もなかった。レース終盤までチャンスを待つしか道はなかった。同じチームだからマシンの実力は拮抗、打つ手なく後方を走り続けていた。

2015 INDYCARレポート R1セント・ピーターズバーグ Race Day :スタート・タイヤをグリッドでチェック

カストロネベスは左フロントだけフレッシュ・レッド Photo:Masahiko Amano
1    パワー    ユーズド
22    パジェノー    ユーズド
3    カストロネベス 左フロントだけフレッシュ
2    モントーヤ    ユーズド
14    佐藤琢磨    ユーズド
11    ブルデイ    ユーズド
10    カナーン    ユーズド
28    ハンター-レイ    ユーズド
67    ニューガーデン    フレッシュレッド
25    シルベストロ    ユーズド

27    アンドレッティ    ユーズド
83    キンボール    フレッシュ
26    ムニョス    ユーズド
20    フィリッピ    ユーズド

41    ホウクスワース    ユーズド スカッフのみ
19    ドラコーネ    ユーズド スカッフのみ

2015 INDYCARレポート R1セント・ピーターズバーグ Race Day :スタート・タイヤ

1    パワー     オルタネート
22    パジェノー オルタネート
3    カストロネヴェス オルタネート
2    モントーヤ オルタネート
14    佐藤 オルタネート
11    ブルデイ オルタネート
10    カナーン オルタネート
28    ハンター-レイ オルタネート
9    ディクソン オルタネート
67    ニューガーデン オルタネート
25    デ・シルヴェストロ オルタネート
27    アンドレッティ オルタネート

83    キンボール プライマリー
26    ムニョス オルタネート
15    レイホール オルタネート

5    ヒンチクリフ プライマリー
4    コレッティ プライマリー
8    カラム プライマリー
20    フィリッピ オルタネート7    ジェイクス プライマリー
41    ホウクスワース プライマリー
98    シャヴェス プライマリー
19    ドラコーネ プライマリー
18    ウェルタス プライマリー

オルタネート:15台
プライマリー:9台

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント5 R1セント・ピーターズバーグ Race Day ファイナル・プラクティス:「完全に満足ではないですが、そこそこ良いセットアップになっていたと思います」

Photo:INDYCAR (John Cote)
「ストレートの追い風に合わせこむ必要がありますね」
Jack Amano(以下――):30分間のファイナル・プラクティス、何をトライし、成果はどうでしたか?
佐藤琢磨:初めてフル・タンクで走りました。それに合わせてライド・ハイトとか、スプリング・パッケージも決勝を見据えた仕様で行きました。

――成果、あるいは満足度は?

佐藤琢磨:データを見ないとわからないところもありますけど、そこそこ良いセットアップになっていたと思います。完全に満足って感じではなかったですね、クルマの動きとか全体的なバランス、グリップ感も。

――路面が午後更に熱くなったら影響は出ますか?

佐藤琢磨:そうですね。熱くなるとダウンフォースがなくなって、タイヤがタレる方向になりますね。それより、今日は風向きが結構変わってましたね。

――ストレートが追い風でした。
佐藤琢磨:はい。それによってコーナーでのマシンのバランスが大きく変わって来てました。そこを合わせ込む必要があります。

2015 INDYCAR レポート R1セント・ピーターズバーグ Race Day ファイナル・プラクティス:最速はグレアム・レイホール

Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
ホンダ勢、今季初のセッショントップタイム

 決勝日の午後12時12分、インディーカーのファイナル・プラクティスが行われた。
 今日も天気は快晴。気温は20℃、路面温度37℃で走行は始まった。
 30分間のセッションで最速ラップ=1分1秒4648を記録したのはグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だった。オープン・テストでホンダ勢でトップの7番手につけたグレアム。しかし、開幕戦の予選は失敗して15位に沈んだ。しかし、決勝を前にして再びスピードを秘めていることを見せた。ホンダ・ドライバーがセッション・トップになるのは、これが今シーズン初めてとなった。

2015 INDYCAR レポート R1セント・ピーターズバーグ:ファイアストン・タイヤ情報

プライマリー、オルタネートともに昨年のセント・ピーターズバーグと同スペック

 2015年開幕戦セント・ピーターズバーグの冠スポンサーでもあるファイアストン、エントリーは24台あり、フロリダ州のストリート・コースに彼らは1,500本プラスのレーシング・タイヤを持ち込んでいる。
 

・各エントリーに供給されるプライマリー・タイヤは8セット。
 (ルーキー、あるいはランキング・トップ10圏外エントリーにプラス1セットというルールは今回のレースでは適用されない)
・オルタネート・タイヤは各エントラントに3セットずつ。
・レイン・タイヤは各エントリーに5セットが行き渡るだけ用意。

2015年3月29日日曜日

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント5 R1セント・ピーターズバーグ Day2 予選:「エンジニアリングも含めて、チーム全体のこの週末のパフォーマンスの上がり方というのはとても調子良く来ているので、明日に向けてそれは非常に好材料です」

Photo:INDYCAR (John Cote) クリックして拡大
 「ここまでの結果を出せたのは2台体制だったことが大きかった」

Jack Amano(以下――:予選向けのセッティングをどうするかではかなり悩みましたか?
佐藤琢磨:そんなに大きく悩んではいませんでしたが、確かに2回のプラクティスからベストを持って来るのは簡単ではなかったですね。昨日のデータに関しては2台のものを非常に有効に使えたんですが、今日に関して言えばジャック(・ホウクスワース)の方がちょっとペースが上がらなかったので、予選に関しては自分たちのクルマで得られたデータだけでやりました。でも、ここまでの成績が出せたのは、やっぱり2台いたことが大きかったですね。自分たちのそれぞれのセッティングに良い部分と悪い部分があるのはわかってたんですけど、両方の良いところを取るっていうのはできないんで、差を縮めるような努力をして、実際にマシンとラップ・タイム、両方をベストに持って行けたんじゃないかと思っています。

2015 INDYCAR レポート R1セント・ピーターズバーグ Day2予選:ウィル・パワーがポール・ポジションを獲得!佐藤琢磨は予選5位

Photo:INDYCAR (Chris Jones)
ペンスキー、4カー体制の初戦で予選1-4位を独占!

 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が13年間も保持されて来たセント・ピーターズバーグのコース・レコード(1分0秒6509)を予選の第1セグメントで打ち破り、それを更に上回るラップをセグメント2で記録。そして、最終ステージでも最速ラップを叩き出し、2015年シーズン開幕戦のポール・ポジションを獲得した。予選2位はペンスキーに加入したばかりのシモン・パジェノー。3位はエリオ・カストロネヴェスで4位はファン・パブロ・モントーヤと、ペンスキーによる予選トップ4独占が達成された。ロジャー・ペンスキー率いるチームが4カー体制を敷くのは今年がチーム史上で初めてだが、いきなりの予選1-2-3-4をやってのけた。

2015 INDYCARレポート R1セント・ピータースバーグ:予選 セグメント1 グループ分け

グループ1
22  シモン・パジェノー
14  佐藤琢磨
28  ライアン・ハンター-レイ
15  グレアム・レイホール
83  チャーリー・キンボール
10  トニー・カナーン
4    ステファノ・コレッティ(R)
20  ルカ・フィリッピ(R)
67  ジョセフ・ニューガーデン
41  ジャック・ホウクスワース
25  シモーナ・デ・シルヴェストロ
19  フランチェスコ・ドラコーネ(R)

グループ2
1    ウィル・パワー
3    エリオ・カストロネヴェス
2    ファン・パブロ・モントーヤ
9    スコット・ディクソン
11  セバスチャン・ブルデイ
26  カルロス・ムニョス
8    セイジ・カラム(R)
27  マルコ・アンドレッティ
5    ジェイムズ・ヒンチクリフ
7    ジェイムズ・ジェイクス
18  カルロス・ウェルタス
98  ギャビー・シャヴェス(R)

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント4 R1セント・ピーターズバーク Day2 プラクティス2:「予選は他のチームも合わせ込んで来るでしょうから、自分たちとしては2列目までに入ることを狙って行きます」

「昨日こうあってほしいなというところにマシンがポンと来ていました」
Jack Amano(以下――):走り出しから速いラップタイムが出ていました。とても良いセッションになっていたのではないですか?
佐藤琢磨:良かったですね。昨日の1回のプラクティスだけしか走ってないので勿論不安な部分もあったんですが、とても良いデータを2台で取れていたので、それを組み合わせて非常にポジテイブなセッションにできましたね。

2015 INDYCAR レポート R1セント・ピーターズバーク Day2 プラクティス2:ペンスキーが昨日に続いて1−2−3。佐藤琢磨がそのすぐ後ろの4番手

昨日から好調を維持するパワーだが、ホンダ勢も琢磨を筆頭に調子を上げている Photo:INDYCAR (Chris Jones)
佐藤琢磨がプラクティス序盤からリーダーに
 朝から快晴。しかし、気温は低めというのが走行2日目のコンディション。風向きも少し変わっていた。
 午後12時30分の予定から少し遅れてスタートしたプラクティスは、昨日と違って45分と短い。気温は20℃、路面は36℃でセッションは始まった。
 今週2回目のプラクティスで佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は3周目に早々と1分2秒0290と昨日の自己ベストを上回り、トップに立った。すぐにライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オート)が1分1秒6368を出して琢磨からトップを奪ったが。琢磨のマシンはセッティングが良好らしく、4周目にも1分1秒台を記録した。