2016年9月9日金曜日

2016 INDYCAR ニュース 9月8日:2017年のテスト・レギュレーション発表

ソノマで最終戦に向けてのワンデー・テストが行われた9月8日、来シーズンのテストのスケジュールとルールが発表に Photo:INDYCAR (Mike Finnegan) 

シーズン中に実施されるオープンテストは4回に

 9月8日、インディーカーは来る2017年シーズン用のテスト・レギュレーションを発表した。柱となるのは、4回のオープン・テストをシーズン中に開催することと、シーズン中のテスト日数の大幅削減だ。

 オープン・テストの日程は以下のとおり。


 2月10~11日:フェニックス・インターナショナル・レーウェイ(1マイル・オーバル) *レースは4月29日
 3月21日:バーバー・モータースポーツ・パーク(常設ロードコース) *レースは4月23日
 5月2日:ゲートウェイ・モータースポーツ・パーク(1.25マイル・オーバル) *レースは8月26日
 9月14日:ソノマ・レースウェイ(常設ロードコース) *レースと同じ週末=予選は9月16日で、決勝が9月17日。


 テストの大半をシーズン中のオープン・テストによって賄うことで、クルーへの負担を減らす。それが最大の目的だ。

2016年9月6日火曜日

2016 INDYCAR ニュース 9月5日:2017年からブレーキ・サプライヤーが変更に

ブレンボに代わってアメリカのパフォーマンス・フリクションが採用に
 ワトキンス・グレン・インターナショナルでの走行初日、インディーカーは来年から全出場マシンのブレーキが、これまでのブレンボ(イタリア)からパフォーマンス・フリクション・コーポレーション=PFC(アメリカ)にスイッチされると発表した。契約は複数年だ。

2016年9月5日月曜日

2016 INDYCARレポート レポート 第15戦 インディーカー・グラン・プリ・アット・ワトキンス・グレン・プレゼンテッド・バイ・日立 Race Day 決勝:ディクソンが完勝

ディクソンは走行初日から決勝レースのフィニッシュまで、完全に今年のワトキンス・グレンを制圧 Photo*INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
走りでも燃費でもディクソンがライバル勢を圧倒

 ポール・ポジションからスタートしたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)がワトキンス・グレン・インターナショナルで完勝を飾った。60周のレースには3回のフル・コース・コーションが出されたが、ディクソンは後続に10秒、15秒という大差をつけてリードし続け、50周のリード・ラップとともに優勝。最終スティントでは、スピードだけでなく、燃費でも他を圧倒して見せた。完敗を喫したチーム・ペンスキーをはじめとするライバル勢は、大きな衝撃を受けたのではないだろうか。

2016 INDYCARレポート レポート 第15戦 インディーカー・グラン・プリ・アット・ワトキンス・グレン・プレゼンテッド・バイ・日立 決勝スタートタイヤ:プライマリーをチョイスしたのは4台のみ!

トップ14がオルタネート・タイヤ(=レッド・タイヤ)でスタート
グリッドでNEWかUSEDかをチェック

1  スコット・ディクソン  NEWオルタネート
2  ウィル・パワー  NEWオルタネート
3  セバスチャン・ブルデイ  NEWオルタネート
4  エリオ・カストロネヴェス  NEWオルタネート
5  トニー・カナーン  オNEWルタネート
6  マックス・チルトン  NEWオルタネート
7  シモン・パジェノー  USEDオルタネート
8  ファン・パブロ・モントーヤ  NEWオルタネート
9  ジャック・ホウクスワース  NEWオルタネート
10 ミカイル・アレシン  NEWオルタネート
11 RC・エナーソン  NEWオルタネート
12 ジョセフ・ニューガーデン  NEWオルタネート
13 ジェイムズ・ヒンチクリフ  NEWオルタネート
14 チャーリー・キンボール  NEWオルタネート
15 アレクサンダー・ロッシ  NEWプライマリー16 カルロス・ムニョス  NEWオルタネート
17 コナー・デイリー  USEDオルタネート
18 マルコ・アンドレッティ  NEWプライマリー
19 ライアン・ハンター-レイ  NEWオルタネート20 グレアム・レイホール  NEWプライマリー
21 スペンサー・ピゴット  NEWオルタネート22 佐藤琢磨  NEWプライマリー

プライマリー・チョイスは22台の中で僅かに4台のみ! 佐藤琢磨はその中の1人。レッドを路面のグリップの高まっている最終スティントで使う作戦か?
USEDレッドを選んだのはパジェノーとデイリー。他はブレックもレッドも新品投入。

2016 INDYCAR 佐藤琢磨コメント第15戦 インディーカー・グラン・プリ・アット・ワトキンス・グレン・プレゼンテッド・バイ・日立 Race Day プラクティス・「ファイナル:レース終盤体力が切れたらアクセルを踏んでいけない。そこがチャンスになるかもしれません」

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
「クルマはボチボチ。まだあんまりしっくりきてはいません」
Jack Amano(以下―-):レッド・タイヤで走るチームも多かったプラクティス・ファイナルでしたが、佐藤選手はブラックでの走行でした。

佐藤琢磨:レッドはなかったので。

――レース用にスクラビングはしていましたね

佐藤琢磨:はい、しました。

2016 INDYCARレポート レポート 第15戦 インディーカー・グラン・プリ・アット・ワトキンス・グレン・プレゼンテッド・バイ・日立 Race Day プラクティス・ファイナル:最速はスコット・ディクソン

レース前のファイナル・プラクティスをレッドで走行。またしてもディクソンがトップタイムをマーク Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
ディクソンはじめ14台がレッドタイヤで走行!
 決勝日の午前中、21℃、路面温度29℃と涼しいコンディションで始まったプラクティス・ファイナル、最速タイムはまたもスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)が記録した。セッション前半の10周目に1分23秒7172をマークしてトップに立ち、それを破る者は最後まで出なかった。
 興味深いことに、ディクソンのベストはレッド・タイヤ装着で記録された。ワトキンス・グレン・インターナショナルでの2010年以来となるレースでは、多くのエントラントたちが新しいブラック・タイヤと、それに合わせて用意されたレッド・タイヤ(GPオヴ・インディー、ロード・アメリカ、ミッド・オハイオで使われたブラックと同コンパウンド)のコンビネーションの性能把握を充分に果たせていないようで、今日の30分間のプラクティスでは14台以上のマシンがレッド・タイヤで周回を重ねていた。

2016 INDYCAR 佐藤琢磨コメント レポート 第15戦 インディーカー・グラン・プリ・アット・ワトキンス・グレン・プレゼンテッド・バイ・日立 Day2 予選:「このところのロードコース数戦ではストラテジーで上位に進出する"なんちゃって作戦”になることが多い。今回も、“振り向けば作戦”で上位に上がって良いレースをしたいと思います」

Q1で敗退後、予選のタイミングモニターを見る琢磨。幸いマシンのダメージは軽微だった Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
「非常にコンペティティブなラップを刻めていましたが……」
Jack Amano(以下――):今回はレッド・タイヤで最初から行きましたね?
佐藤琢磨:グループ1でマックス・チルトンが赤1セットでずーっと行って、7周目がベスト・ラップだったんですよ。毎ラップ速くなってていた。もちろん、トラック・コンディションが良くなって行ってたんでしょうけど、それを差し置いても、レッド・タイヤのパフォーマンスがずっと落ちなかったので、最初からレッドでアタックしようということになりました。ところが、走り出してみたらHANSデバイスがちゃんとポジションに収まってなくて、シート・ベルトから外れてしまったんですね。だから、自分でベルトを緩めて、HANSを戻したんだけど、安全のためにしっかりと装着してもらいたくてピットに戻って来ました。それでピットしたのが2周目で、3周回目にまた出て行って……って感じになりました。その時のタイヤは、走り出した時と同じタイヤでした。時間は十分に残されているとも思ってました。それでウォーム・アップをして、次のラップでプッシュしました。ラップ自体は良かったんです。あの時点でP2に入れてるラップになっていたので。非常にコンペティティブなラップを刻めてたワケですが、7番コーナーでスピンしました。

2016年9月4日日曜日

2016 INDYCAR レポート 第15戦 インディーカー・グラン・プリ・アット・ワトキンス・グレン・プレゼンテッド・バイ・日立 Day2 予選:ディクソンがポール・ポジション獲得

危うくQ2敗退というところを勝ち上がり、終わってみればディクソンが堂々のPP獲得!Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
天候:快晴
気温:22~23℃


ディクソン、ファスト6で新コース・レコード樹立

 3回のプラクティスでトップを取り続けたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)が三段階の予選のファイナル・ステージで新コース・レコードとなる最速ラップを記録し、ポール・ポジションを獲得した。1分22秒5259というコース・レコードは、2009年にライアン・ブリスコーが予選で記録した最速ラップ=1分28秒1322より5.6063秒も速い。路面の全面改修と、インディーカーのエアロ・パッケージの性能アップによって、これだけのスピード・アップは果たされた。

2016 INDYCAR レポート 第15戦 インディーカー・グランプリ・アット・ザ・グレン・プレゼンテッド・バイ・日立 Day2 予選:Q1グループ分け 佐藤琢磨はグループ2に

 予選直前のプラクティス・セッションの順位によってグループ分けはなされる。最速だったドライバーには先に走るグループ1とするか、後に走るグループ2かを選ぶ権利が与えられ、グリップが高まり、よりQ2にコンディションの近づくグループ2を今回のディクソンのように選ぶのが普通だ。
 それにしても、今シーズンはQ1のグループ分けが何やら不公平な感じになることが多い。今回もグループ2の方が明らかに厳しい顔触れになっている。そして、佐藤琢磨はまたしても、そちらのグループに組み入れられている。

2016 INDYCAR レポート 第15戦 インディーカー・グランプリ・アット・ザ・グレン Day2 予選:日立がワトキンスグレンのスポンサーに

 ワトキンス・グレン・インターナショナルでの走行初日、インディーカーは今週末のレースの冠スポンサーに日立がついたことを発表した。日立はチーム・ペンスキーのエリオ・カストロネヴェス車のスポンサーをこの5年間、フル・シーズンのメイン・スポンサーではないが務めて来ている。イベント名は“インディーカー・グラン・プリ・アット・ワトキンス・グレン・プレゼンテッド・バイ・日立“となる。

2016 INDYCAR レポート 第15戦 インディーカー・グランプリ・アット・ザ・グレン Day2 プラクティス3:3セッション連続でディクソンがトップ・タイム

ここまで首位を守り続けるディクソン。さらに自己ベストを更新 Photo*INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
2日目も安定した速さを見せるディクソン!しかしライバクも接近!!

 ボストンでのストリート・レースがキャンセルされたことを一番喜んでいるのはスコット・ディクソンとチップ・ガナッシ・レーシング・チームズかもしれない。昨日のプラクティス1から今朝のプラクティス3まで彼らは最速の存在であり続けている。プラクティス2では唯一人1分23秒の壁を破ったディクソンだったが、摂氏18度と昨日より更に涼しいコンディションで始まったプラクティス3で僅かながらタイムを短縮し、トップを取った。