2016年6月4日土曜日

2016 INDYCAR レポート 第7・8戦 シボレー・デュアル・イン・デトロイト Day1 予選:シモン・パジェノー、今シーズン4回目のポール・ポジション

パジェノー、プライマリー・タイヤによるPP奪取 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ファスト6で2台のマシンがプライマリー・タイヤを選択!

 ヴェライゾン・インディーカー・シリーズは、2016年シーズンの第7、8戦を開催するためにアメリカ自動車業界の主都ミシガン州デトロイトを訪れている。カナダとの国境を流れるデトロイト・リヴァーに浮かぶベル・アイルの公道を使った全長2.35マイルのコースでは、今年もダブルヘダー=2レースが行なわれる。22台のインディーカーは、プラクティスを1回走った後、レース#1用に3段階の予選を行った。

2016 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第7・8戦 シボレー・デュアル・イン・デトロイト Day1 プラクティス1:「クルマのフィーリングは悪くないのですがちょっとトップとの差が大きいのが心配です。まずは、すでにマシンを合わせ込んでいるホンダ勢に追いつかないといけないですね」

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「ライドハイトを決めるまでに時間がかかってしまいました」

Jack Amano(以下――):コースに変わったところはありますか?

佐藤琢磨:ないですけど、バック・ストレートが随分バンピーになってる。眼球が飛び出そう(笑)。

――では、サスペンション・セッティングがまた大変ですね?

佐藤琢磨:もうライドハイトが全然狂っちゃった。去年よりマシンにダウンフォースが出てるっていうのも影響してるのかもしれないけど。すごい底打ちが酷くて、なんか随分時間がかかっちゃいましたね、ライドハイトを決め切るまでに。

――クルマのフィーリングはどうですか?

佐藤琢磨:悪くないんですけど、でもちょっとトップとの差が大きいので心配です。

2016 INDYCAR レポート 第7・8戦 シボレー・デュアル・イン・デトロイト Day1 プラクティス1:プラクティス1最速はウィル・パワー

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予選前1回だけのプラクティスは赤旗頻発で走行時間が細切れに

 インディー500の翌週はデトロイト……というカレンダーもそろそろ定着した印象? 今年で5年目。ダブルヘダーは4年目。去年からはシリーズ唯一の2レース開催イベントになっている。
 今日のプラクティスは午前中に1回のみ。午後はもうレース#1用の予選が行われる。プラクティスは1時間15分がスケジュールされていたが、赤旗が頻発して走れない時間が15分もあった。短過ぎる1時間弱の走行で各チームとも予選用のセッティングをひねり出さねばならないワケだ。天候は快晴。気温は走行開始の午前10時45分で23℃。セッション終了時には25℃になっていた。

2016年6月3日金曜日

2016 INDYCAR ニュース 6月2日 :北京でのエキシビジョン・レースはナシに

またしてもインターナショナル・レースがボツに

 インディカーが今年の10月中の開催を検討していた中国の北京市内でのストリート・レース(エキシビジョン)は、どうやら消滅したようだ(ホッ)。
 インディーカーは、2~3月にアメリカ国外でのレースを2戦開催したい……という意向を持っているが、チームのスポンサーはほとんどがアメリカ国内をマーケットにする会社&ブランド。インターナショナル・レースは、そのレースが行われる国出身のドライバー以外にはほとんどメリットがない。
 中国といえば、2012年に青島でのレースを公式戦として開催するはずだったが、1ヵ月前にキャンセルされた。

2016年5月31日火曜日

2016 INDYCAR レポート 第100回インディー500:賞金発表! ロッシは245万ドル獲得!!

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1 アレクサンダー・ロッシ 2,458,743ドル
2 カルロス・ムニョス 788,743ドル
3 ジョセフ・ニューガーデン 574,243ドル
4 トニー・カナーン 445,743ドル
5 チャーリー・キンボール 423,243ドル

2016年5月30日月曜日

2016 INDYCAR レポート 第100回インディアナポリス500 Race Day 決勝:第100回インディー500ウィナーはアメリカ人ルーキーのアレクサンダー・ロッシ

燃費走行に懸けたロッシが、第100回インディー500にふさわしいオーバー・ナイト・サクセスを実現 Photo:John Cote クリックして拡大
インディー500初出場、オーバル・レース2戦目!の勝利

 11位スタートだったアメリカ人ルーキーのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)が記念すべき第100回目のインディー500で優勝を飾った。
 昨年のロッシはF1グランプリに5戦出場したが、今年はライドがなく、開幕が近くなってインディーカーへの参戦が決定。そんなロッシにオーバル・レーシングのキャリアはなく、4月のフェニックスでの第2戦が初めてのものだった。彼にとって幸いだったのは、フェニックスとは大きく異なるインディー500=インディアナポリス・モーター・スピードウェイでは、アンドレッティ・オートスポートのマシンがプラクティス開始から非常に良い仕上がりになっていたことだった。彼には経験豊富な4人のチームメイトもおり、短時間で超高速ドライビングに慣れることができた。
 それがまさかの優勝に繋がるとは!

2016 INDYCAR レポート 第100回インディアナポリス500 決勝:アレクサンダー・ロッシ、初出場でインディー500を制す!

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
第100回インディアナポリス500は、ルーキーのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・ハータ・オートスポーツ)が優勝した。

ロッシ、燃費走行でラスト36周を走り切る!

 序盤から激しいポジション争いが繰り広げられたが、トップ・グループが164周目にピットインを行ってからレースは燃費競争の様相に一転する。
 164周目に最後のピットを行ったロッシは、同じピットタイミングで給油をしていたカナーン、ムニョス、ニューガーデンらが次々スプラッシュのためにピットインしたことで197周目にトップに浮上。そのままフィニッシュまで燃料を持たせることに成功し、初出場でインディー500優勝を果たした。
 2位はカルロス・ムニョス、3位はジョセフ・ニューガーデン。
 アンドレッティ・オート・スポートとホンダは記念すべき第100回インディー500で1-2フィニッシュを達成した。



記念すべき第100回インディー500はスタートから激しいポジション争いが繰り広げられた Photo:INDYCAR (Chris Owens)クリックして拡大
 佐藤琢磨は序盤、中位集団に埋もれてて苦しい戦いが続いたが、次第にマシンの状態を向上させトップ5圏内まで浮上する力強いレースを展開。ピットタイミングで再び順位を下げ、再び集団戦となった164周目に単独でクラッシュし、レースを終えた。

佐藤琢磨のコメント
「終盤になってマシンの感触がよくなってきて、これからというところでクラッシュしてしまいました。ピットタイミングで、後方に順位が下がったところで、タービュランスでグリップを失いました。ファンの皆さんには朝早くまで応援ていただいたのに残念な結果になってしまいました」


以上(文責:編集部)

2016 INDYCAR フォト・レポート 第100回インディアナポリス500:街中もレース・ムード

ショッピングモールに行ったら1984年のスコッティ・ブレイトン車=ローラ・ビュイックが Photo:Masahiko Amano

2016年5月29日日曜日

2016 INDYCARニュース 第100回インディアナポリス500 5月28日 :インディー500にNASAが来た

スペシャル・ヴィークルのプロモーションのため、開発を担当した若いNASAエンジニアたち自らインディー500会場に遠征して来ている。Photo:Masahiko Amano
NASA開発の電気自動車がインディーに登場

 今年のインディ500会場を不思議な自動車が走っている。NASAが開発した電気自動車だ。4輪それぞれにモーター装備。ブレーキもモーターを使ったものだという。ステアリングもフライ・バイ・ワイヤで、しかも4輪が180度切れる。駐車スペースに真横に入る事さえ可能ということだ。東京のように狭いところで、この技術は役立つと思う。車の前後に10センチずつのスペースがあれば楽々駐車できちゃうので。