2012年7月21日土曜日

2012 INDYCAR インサイド情報&ニュース:R11 エドモントンDay2「雨の予報はどこへ??」

今日は予選日。朝から雨の予報だったので、超早起きをした。早めにサーキット入りし、スタックしない安全な場所にクルマを停めたいと思って。
 ところが、朝起きてカーテン開けると……晴れてるじゃん! 早速ネットで天気予報をチェック。「朝5時から雨模様ってなってる。降雨確率70パーセント。早起きし過ぎて、まだ雨が降り出してないってコトでもないらしい。

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 56:R11エドモントン プラクティス2「予選が雨になったら、去年の再現。晴れだったら逆ポールの可能性もあるけど。雨は常にウェルカム。走行は順位的にあまりパッとしないが、いくつかニュータイヤで試したかったことをやった。確実に午前のセッションと比べると良くなっている」

 プラクティス2、1時間の走行でトップタイムをマークしたのはエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)はプラクティス1より2周多い22周を走行。ベストはそのうちの5周目に出した1分16秒9741で、プラクティス1での自己ベストよりコンマ6秒以上も速くなった。しかし、午後のプラクティス、そして今日の2回のプラクティス総合での順位は18番手と午前中より4つポジションを下げた。

2012 INDYCARレポート:R11エドモントン プラクティス2・カストロネベスがトップタイムをマーク、2セッション総合でも1番時計

プラクティス2回目は、天気予報の通り晴天下で行われた。気温も路面温度も幾分上昇。しかし、暑いと感じるほどではなく、心地よいコンディションでのセッションとなった。

走行時間は1時間。ここでトップタイムを出したのはエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)だった。午前中のトップ=シモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)の1分16秒5391を破る1分16秒4920をベテラン・ブラジル人ドライバーはマークした。
2番手タイムはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が記録した。1分16秒4947と、もうカストロネベスの間に差はほとんどなかった。

2012 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 55:R11エドモントン プラクティス1「マシンの初期セッティングは目立った問題ってところがない。ないって言うか、ソコソコちゃんとした範囲内に収まってるのに、意外とタイムが伸びてない。優先順位としては次のプラクティス。それが終わってから、予選をどう戦うかは考える」

 昨年ポールポジションを獲得している佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だけに、エドモントンでの走行初日はどうなるか? 楽しみにしていた。
 20〜21℃と涼しい中で行われたプラクティス1、トップタイムを記録したのはシモン・パジェノー(シュミット・ハミルトン・モータースポーツ)=1分16秒5391だった。25周を走ったうちの25周目に記録されたタイムだったから、2セット目のタイヤ投入があってのことと見て間違いないだろう。
 琢磨は20周を走り、そのうちの10周目に自己ベストとなる1分17秒6276をマークした。25台出走中の14番手にランクされるタイムだった。一気にスタート・ダッシュとは行かなかったが、どんなセッションだったんだろうか?

2012 INDYCAR レースプレビュー:R11 エドモントンは3デイ・イベント

カナダでの2戦目、エドモントン・インディーは空港をコースとして使うレース。今日、金曜日から走行開始で、プラクティスは今日だけで2回、合計2時間ある。朝方の天気は曇りで、晴れ間が時折り見えていた。時間が経つに連れて少しずす良くなるとの予報だが、どうやら曇り空が暫くは続きそうな気配。日中の気温は摂氏21~24度と、涼し目の1日になりそうだ。

 予選は明日=土曜日。午前中に1時間のプラクティスがもう1回ある。予選前に3時間も走れるからマシン・セッティングも進むだろう‥‥と思うだろうけど、そうは行かない可能性がある。明日は1日中雨の予報だからだ。どれぐらい強く降るのかは不明。水たまりができて予選開催不可能、とならないことを祈る。ウェットで速いのは誰かを見たい。
 決勝日は1日ずっと晴れの予報だから、各エントラントとも、今日の2時間のプラクティスで決勝用セッティングをガッチリ固めたいところだ。

2012年7月20日金曜日

2012 INDYCAR レースプレビュー:R11 エドモントン・インディー プレビュー 注目はハンター‐レイ vs ウィル・パワー。ロード用マシンセッティングも仕上がってきている佐藤琢磨の活躍にも期待大!

ウィル・パワー、悲願のタイトルに向け正念場の一戦

 去年、佐藤琢磨がキャリア2回目、ロードコース初のポールポジションを獲得したコース、それが新しいエドモントン・インディーのコースだ。同じ街中の空港を使いながら、一昨年までのコースとはレイアウトをガラリと変えている。
 それでも、チーム・ペンスキーとかから「ウチはエドモントンで何勝……というスタッツが出てくる。基本的に無視してください、そういうのは。去年の彼らは確かに1-2フィニッシュだったけど。
 今年のエドモントンの注目は、何といってもライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)の4連勝がなるか? そして、ポイントリードをトロントで手放したウィル・パワーが勢いを取り戻す優勝を飾れるか?
 パワーは去年のウィナー。2年続けて逃したチャンピオンの栄冠を手に入れるためには、エドモントンが踏ん張りどころだ。青島のレースがキャンセルになって、残りレース数はエドモントンを含めて5戦だ。「ミスは許されない」とパワーは気合いを入れてエドモントン2連勝を目指す。
 RHRはストリートで速い。しかし、去年のエドモントンでは琢磨に無謀なオーバーテイクを仕掛けて接触、ペナルティを課せられた。チャンピオン争いをしている身として、今年は慎重なドライビングが必要だ。


佐藤琢磨、2年連続PPへ調子は上々! ハンターーレイにはご注意
 もうひとつ注目したいのは、ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングが今回こそマトモにレースできるのか? という点。スコット・ディクソン、ダリオ・フランキッティともにスタートからゴールまでキッチリ戦うところを今週末こそ見たい。彼らが早々にリタイアとかだと、やっぱりレースが薄味になってしまう。
 忘れちゃならないのが、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)の走り。去年は「雨で走行時間がほとんどなく、初めて使われるコースで……と誰にもアドバンテージがない状況だったから」とポール獲得を謙遜して見せてる琢磨だが、そういう状況で、そんなに慣れてないマシンでポール獲ったところは誇っていい。
 ストリート。コース用マシンセッティングも向上して来ているようなので、ポールを狙っての全力アタック! 期待したい。そして、レースでもトップグループで、RHRにブツケられずに戦い抜いて欲しい。

2012年7月19日木曜日

2012 INDYCAR インサイド情報&ニュース:エアロキット導入は、どうやら2013年も見送りへ

エアロキット導入による技術競争は幻に

  まだハッキリと発表されてないけど、インディーカー・シリーズに出場するチームのオーナーたちは、エアロキットの来年度の導入を拒絶する意向を固めたらしい。なんだか最近、アンチ・オーナーの話ばっかりになってるなぁ。
 ま、仕方ないか。
 で、残念なことに、インディーカーはというと、オーナー案をまたも呑んでしまったようなのだ。
 今年のレースがかなりエキサイティングになってるので、エアロキット導入でそれがパーになっちゃうのを恐れて……というのが表向きの理由。でも、実際はまたもオーナー群に押し切られちゃったんである。
 本当なら今年から始まるはずだったエアロキットによる技術競争は、オーナーたちの要望で1年遅らせられることになって、さらには2013年もナシにされてしまった。

この着地点は仕組まれていたのか??

 トロントとエドモントンの間には1週間のインターバルがあるんで、色んなことを考える時間がある。それで思いついたのが、「もしかして、エアロキット導入反対じゃなく、最初っからエアロキットなんて導入しないって路線を狙ってる人間なり集団があったんじゃ?」ってこと。
 オーナーの総意で2年連続エアロはなし……となったって我々は思い込まされてるけど、実は、「最初っからエアロなんてやらない!」って強い意思を持ってた輩がいたのかも。で、その人たちは他のオーナーたちをコトバ巧みに味方につけ、あるいは、上手に雰囲気を作り上げて、空力競争の勃発を防ごうとしている。なぜなら、空力競争が始まった途端に自分たちが不利に追い込まれることを知っているから。
 こういう話、アメリカにはレースに限らず結構あるからねぇ。自分たちが有利になる超・超長期的なシナリオを密かに用意して、それに合わせた策をあらゆる方面から少しずつ着々と行って行くっていうヤツ。
 なんて考えてたら、何やら色々見えて来た気がする。

ターボの数にも理由が潜んでいるのか??
  例えば、ターボの数が二手に分かれた理由とか。V型エンジンの両バンクにターボをひとつずつ配するパッケージは、エンジンのレスポンスが良い=ドライバビリティで有利と、ロードレースの存在などから考えるとロジカルに思える。でも、エンジン廻りのシャシー・デザインの自由度を考えると、実は不利。シングルならベルハウジング内にスッポリ納められるので、アンダートレイをクリーンにデザインでき、有利。つまり、ツインにした陣営って、エンジンを設計する前からエアロキットの導入がないことを知っていたんじゃないの? 勘ぐり過ぎかな?? こんぐらいのこと、ヘーキでやると思うよ、XxXXX・XXXXXとかXXXxXX・XXXXXは。

2012年7月17日火曜日

2012 INDYCAR ニュース:「ダラーラのパーツ代が高過ぎる!」と出場チームがインディカーに抗議

ダラーラ、DW12のパーツの独占供給権も保有
 今年から採用されているダラーラのシャシー=DW12だが、シリーズでは今、「パーツ代が高過ぎる!」とチームオーナーたちから不満が噴出している。
 この件に関しては、オーナー達は非常に理論的で、ルール違反の件のように傲慢に振る舞っているワケではない。
 DW12のローリングシャシーは、2011年までに使われていたIR07よりも低く値段設定されているのだが、シャシーの単独供給権を手に入れた際、ダラーラはインディーカーにパーツの独占供給権もチャッカリ契約に加えさせる事に成功した。これが大失敗だった。DW12のパーツ価格がIR07のものと比べるといずれもバカ高く、「ランニングコストがかかり過ぎ。これじゃコスト抑制という目標がまるで達成されていない!」とオーナーたちは怒り心頭。彼らは結集し、「パーツの値段は今より4割は低くすべき!」という主張をインディーカーに叩き付けた!


あまりにもエグい!? ダラーラの値付け

 「4割引き」って数字だけ聞くと、なんだかメチャクチャな話を強要しているように思える。そもそも、商品の値段を買う側が決めるっていうのは実におかしな話だ。しかし、そうじゃないんである。ダラーラの値付けがそこまでメチャクチャだということ。なにしろ、パーツによっては、ダラーラから買う必要ゼロの、普通に世間に流通しているものがあって、その巷での値段がダラーラで買う場合の5分の1! なんてヒドい例もあるという。アメリカのレーシングチームはパーツを自製できる施設を整えているので作れるものは自分のチームで作って来た。DW12の場合も、ダラーラから買うより、自分たちで作った方が8割も安くできるケースさえあるという。さらに、インディアナポリスにはパーツを安く作ってくれる会社が幾つもある。

バーンハートはチームオーナーの要求に応えられるか?
 ダラーラをシャシーのサプライヤーに選んだのはインディーカーなので、彼らサンクショニングボディーは、ダラーラとオーナーの間で板挟みになっている。しかし、この問題をインディーカーがマジメに解決する気があるのか、去年まで競技担当社長をやっていたブライアン・バーンハートをその任に充てている。果たして彼は、インディーカー、ダラーラ、オーナーたちのどちらを向いて仕事をしているのか? 交渉のスタートとして、彼はパーツの値段を1~2割下げられないかという打診をダラーラに対して行ったようだが、そんな値引きでは、仮にダラーラが受け入れても、オーナーたちが首を縦に振る可能性はゼロだ。やっぱりバーンハートじゃダメだ。オーナーたちは、「4割ダウン死守」という看板をすでに掲げている。
 60台以上も売れているDW12だというのに、ダラーラの儲けは非常に小さいという。インディアナポリスにファクトリー設立という投資も行なっている彼らだが、パーツで儲けるというビジネスモデルは完全ナンセンス。それを許したのはインディーカーなのかもしれないが、これではオーナーたちが怒るのも当たり前。この問題、どういう解決に至るんだろう??

2012年7月15日日曜日

2012 INDYCAR レポート:なぜ、インディカーは弱腰なのか? レースシリーズ主催者と出場チームオーナーの関係を考察

アメリカンオープンホイールの歴史は
シリーズ側とチームオーナー側の権力闘争史? インディーカー・シリーズを所有、運営しているのはインディーカーで、インディアナポリス・モーター・スピードウェイとは親子関係にある(スピードウェイが親)。
 チャンピオンシップがないと、チームオーナーはレースに出場できない。しかし、シリーズ側としても、多くのチームが出場してくれないと盛り上がらない。
 両者は持ちつ持たれつの関係にあり、力関係をどう保つかは非常に難しい。
 70年代に終わりにCARTができたのは、オーナー側の意見が強くなり過ぎてしまったパターンだった。シリーズ側であったUSAC(ユナイテッド・ステイツ・オート・クラブ)にも悪い点はあっただろうが、出場する側が主張を強くし過ぎる状況になって、自分たちでシリーズ運営を始めてしまった。
 残念ながら、CARTはオーナー尊重が過剰になって、シリーズの長は操り人形化。自動車メーカーが複数参戦し、彼らの意向が強く働いていた時代にはまだ何とかなっていたが、ダメ・シリーズ化に歯止めがかけ切れずになり下がって行った。そんなだから、スピードウェイのトニー・ジョージが新設したインディー・レーシング・リーグ(IRL)なんていうCART以上にダメなチャンピオンシップと競い合い、最終的に負けてしまった。


いまだに克服できないトニー・ジョージ時代の負の遺産
 IRLは最近、INDYCAR=インディーカーに名称&体制変更。ランディ・バーナードがインディーカーのCEOに現在は就いている。ジョージはお家のお金を浪費し過ぎたと批判を受けて権力を奪われた。
 しかし、ジョージ時代の負の遺産として、シリーズ主催者=サンクショニングボディーには弱腰の気風が残されている。ジョージが多くの部門に適材でない人材を起用していたものだから、オーナーたちの意見の方が正しかったり、あるいは、彼らの強く押す意見が通ってしまうことが多くなり、今もその悪影響が残ったままになっている。08年からほぼ全部の元CARTチームも参戦するようになって、またまたオーナーたちは力をつけ始めている。
 バーナードは、技術を含むレース運営面で良い人材採用をやって来ている。それが今年のエキサイティングなレース実現に繋がったと思う。
 次は商業部門の強化が必要だ。IZODは今年限りでタイトル・スポンサー降りてしまうなんていう噂もあることだし(5年契約のはずなのに、途中で解約?)。ついでに書くと、メディアを担当する陣営ももう少し勤勉なものへと体制変更、あるいは強化をして欲しい。


エアロキット導入問題はこのまま実現しないのか?
 オーナーたちの権力増強は、エアロキット導入に関して顕著に現れている。ようやく今年から導入された新型シャシーは、どのようなシャシーとするか、どのコンストラクターに任せるか、などを決定するためのグループ(=アイコニック)をインディーカーが作って、彼らがセイフティセルのサプライヤーとしてダラーラを選んだ。アイコニックは、新シャシーはエアロキットの競争とセットで導入することを決めた。ところが、オーナーたちの反対によって今シーズンのエアロキット導入は拒まれ、来年も2年続けて採用ナシということになりそうだ。オーナーたちが「お金がかかり過ぎる」と反対しているからだ。もしかしたら、このままエアロキット導入は、DW12時代には実現しないかもしれない。

インディカーよ信念を持て!良いお手本はNASCARにあり
 こうしたオーナーの声などズバーンッと却下して、自分たちの作ったグループ=アイコニックの決めたことを実現しなくちゃ。そういう気概、信念がインディーカーには欲しい。
 サンクショニングボディーは、もっともっと今よりも強くなくちゃいけない。そういう点でNASCARは良いお手本だ。「文句のあるヤツは出場してくれなくて結構!」という強気ぶり。もちろん、出場メーカーは時として協力し合い、シリーズがヘンな方向へと向かい始めた場合には、それを修正すべくサンクショニング・ボディーに働きかけている。オーナーたちも集まって陳情、要請ということは行っている。NASCARは完全な専制君主として君臨しているのではなく、オーナーたちとの協議を行っている。
 インディーカーは、ルール違反をしたチームにもっと厳格に対応しなくちゃダメだ。今のままでは、フェアプレーが行われていないシリーズという印象を世間に持たれてしまいそうだ。