2012年3月12日月曜日

2012 IZODインディーカー・シリーズニュース:佐藤琢磨のチームメイトは、GP2ランキング2位のルカ・フィリッピに

エントリーはインディー500から。実力あるドライバーと琢磨も評価

 3月6日、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングが2台目のドライバーを発表した。ルカ・フィリッピ。イタリア出身の26歳。GP2で去年ランキング2位となったドライバーだ。GP2での通算勝利数は「5」。GP2アジアでも1勝している。
 残念ながら、フィリッピは開幕戦からの出場はできない。彼が第96回インディー500から最終戦までエントリーすることとなった。カーナンバーは30番になるという。
 「レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの一員になれるなんて素晴らしい。レーシング・ドライバーであると同時に熱烈なるレースファンである身としては、ボビー・レイホールのような伝説的なチーム・オーナーの下で走れるのはうれしい驚きだ。彼は僕が今年、アメリカでの初めてのオープンホイールレースを戦う上で必要な新しい物事を学びとる上で大きな助けとなってくれるに違いない」とコメントしている。
 レイホールは、「ルカのGP2での活動を興味を持って注視して来ていた。彼はベストのエクィップメントを常に与えられていたわけではないが、高い競争力を発揮し、さらには勝てることさえ実証して見せていた」とフィリッピを賞賛し、チーム入りを喜んでいる。
 琢磨も「入っていたチームなどを考えると、グロージャンを相手にGP2でチャンピオン争いをしたのは実力があるから。ホンダF1でテストドライバーをやっていて、フィードバックも良かったと評価されている。自分としては、過去2年間で得られた経験からアドバイスをして、2人でマシンを良くして行きたい」とヨーロッパからのチームメイト加入を歓迎している。
 彼のマシンのスポンサー、担当エンジニアなど参戦大勢の詳細は未だ発表されていない。フィリッピは2月からRLLのプライベートテストに合流して見学。フルシーズンエントリーを行う体制を整え切れず、フルシーズン用のエンジンリース権=1台分をサラ・フィッシャー・ハートマン・レーシングへと譲らざるを得なかった。
 フィリッピはインディー500のルーキー・オリエンテーション・プログラムに参加する義務があるが、その前にどこかでテスト走行のチャンスを与えられる予定だ。

2012年3月11日日曜日

2012年IZODインディーカー・シリーズレポート 3月9日セブリングプレシーズンテスト4日目:4日間トータルでホンダのチップ・ガナッシ・レーシングが1-2。佐藤琢磨は最終日に自己ベストをマーク

3月9日
フロリダ州セブリング
セブリング・インターナショナル・レースウェイショートコース
コースタイプ:クローズドサーキット
全長1.67マイル(=約2.687㎞)


2日連続で最速はスコット・ディクソン

テスト最終日も最速はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)だった。4日間での最速は、昨日ディクソンが記録した51秒7923。彼は最終日の今日も51秒7938を夕方にマークしている。この4日まで51秒台に入れたのは彼だけだった。
 2位は52秒0157をマークしたダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)。彼は走行2日間ともにチームメイトに続く2位となった。ただし、彼はテストやプラクティスよりも本番で実力を最大限に発揮するタイプ。テストでも力を抜いているわけではないだろうが、より多くのデータを総合し、肝心なところでベストの力を出してくるので、テストにおける2位確保は、すぐ間近に迫った開幕戦で彼がかなり高い戦闘力を見せてくるだろうことを予感させる。

 チップ・ガナッシ・レーシング、そしてホンダはテストでの1,2位を独占した。3番手はシボレーを使うエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)で、4番手は同じくシボレー・ユーザーのルーベンス・バリケッロ(KVレーシング・テクノロジー)だった。
 チップ・ガナッシ・レーシングとKVレーシング・テクノロジーは第2グループを走ったが、チーム・ペンスキーは第一グループだった。完全に同じコンディションでない2チームのタイムを比較することでは、彼らの実力を判断することは難しい。後半の2日間の方が、前半に比べてタイヤラバーの乗り具合が良く、良好なるラップタイムを出し易いコンディションとなっていたことも十分に考えられる。
 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、走行2日目に52秒3841の自己ベストを出して10番手につけた。昨日と今日で203周を走破。彼らはもう開幕までテストは行わず、ショップで準備を綿密に行なう計画だ。