2013年5月7日火曜日

2013 INDYCAR インタビュー ラリー・フォイト:R4 サン・パウロ Race Day 決勝:「琢磨は本当に持てる力のすべてを出し切っていましたね。我々が望める最高の仕事をしてくれました。クルーたちも本当に一生懸命に仕事に取り組んできており、実力アップを果たしています」

Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)
「ドライバーもチームも良い仕事をしたのですが
最後はタイヤが音を上げてしましましたね」

Jack Amano(以下――):初優勝の次のレースだった今回、惜しくも2連勝は逃しましたが、2位フィニッシュでポイントリーダーです。

Larry Foyt:最高です。私たちのチームは大きな進歩を遂げ、上位で戦うことができています。

――今週は走り出しから厳しい戦いになっていましたよね?

Larry Foyt:そうなんです。マシンセッティングがなかなか目指すレベルに仕上がらなかったんです。しかし、レースではまたしても琢磨が見事な走りをしてくれました。クルーのピットストップも良かった。フルコースコーションの出るタイミングが複雑で、私たちはギャンブルを打つ形に一時的にはなっていました。しかし、その後の展開は私たちにとってラッキーでもあり、勝つチャンスを再び掴むことができました。ドライバーもチームも良い仕事をしたのですが、最後はタイヤが音を上げてしましましたね。

――決勝直前のウォームアップセッションまでマシンは良くなかった。それが決勝では十分に競争力のあるものになっていましたね?

Larry Foyt:そうでした。琢磨もエンジニアたちも決して諦めることはありませんでした。試せることは何でもやりました。インディーカー・シリーズは本当に競 争が激しく、コンマ2秒の差で16番手に沈んでしまいます。私たちは、その差を埋めるべく全力を出しました。

2013年5月6日月曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント24 R4 サン・パウロ 決勝 その5:「このまま、今後も“らしくない”シーズンを送っていきます!」

ヒンチクリフの勝利を讃える琢磨。ランキング首位でインディー500に臨む Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)クリックして拡大
「チームにすごく強さが出てきている
自分自身もそれに合わせて走れるようになっている」

Jack Amano:開幕4戦すべて完走で、うち2戦で表彰台。佐藤さんらしくない成績になってますが(笑)?

佐藤琢磨:ありがとうございます(笑)。ホント、らしくないです。だから、今後もらしくないシーズンを送ってこうかなって思ってます。ともあれ、僕が前から口を酸っぱくして言っているチームの持つ安定感なんですよ。それが鍵です。例えば今回、タイヤのスペックが昨年のもので、今年作り上げてきたクルマのセットアップがまったく通用しなかった。そこには大きなショックを受けたし、非常に厳しい出足になってましたよね。
 しかし、自分たちとしては非常に冷静にクルマ作りを行うことができて、ウォームアップも含めて、最後の決勝に向けて帳尻合わせができたっていうのは、自分にとっても、チームにとっても、そしてエンジニアにとっても、非常に大きな自信に繋がりました。スピードの安定性だけじゃなく、すごくチームに強さが出てきている。それを可能にしているチームで走れている。自分自身もそれに合わせて走れるようになってきているので、非常にエキサイティングだし、おもしろいです。
 このままらしくないシーズンを送っていきます。

以上

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント24 R4 サン・パウロ 決勝 その4:「ポイントリーダーに立ったうれしさより、負けたことの方が悔しい。でも、チャンピオンシップを考えれば、今日の2位にいつか感謝するときが来るだろう」

第一スティント、ブラックタイヤで奮戦 Photo:INDYCAR(John Cote)クリックして拡大

「ポイントリーダーに立つということは、
すべてにおいて良いことだと思います」

Jack Amano(以下――):悔しい2位とはなりましたが、ポイントリーダーに躍り出ました。初優勝を飾って、初めてポイントトップにも立った。すごいシーズンになってますね。

佐藤琢磨:非常に嬉しいというか、いいことだと思います、ポイントリーダーに立つのは。チームにとっても、非常に緊張感が高まる中、自信もつくだろうし、すべてにおいて良いと思います。僕自身は今日ポイントリーダーに立ったことよりも、負けちゃったことの方が悔しいけど。でも、チャンピオンシップという長い1年のレースを考えれば、今日の2位に感謝する時がくるだろうし、今日勝てなくても、また次に勝ちを狙える。そういう気持ちに切り替えられます。今日の2位は2位で、非常に大きなものとして自分の中で受け止めて、ダメだった部分、良くできた部分というのをシッカリと今後に繋げたいです。


2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント24 R4 サン・パウロ 決勝 その3:「結果的に、ピットインはもうちょっと引っ張れたし、引っ張るべきだった。でも、自分たちが今回持ってきたパッケージとしては、非常に良いリカバリーができました」

ウィナーズサークルにマシンを駐めてすぐ、リヤタイヤの摩耗をしげしげと見入る Photo:INDYCAR(John Cote)クリックして拡大
「ユーズドレッドは残っていましたが、
そのタイヤがどこまでの力を持っていたのかはわかりません」

Jack Amano(以下――):今日もピットクルーは頑張っていました。1勝したことで、表情にも自信が見られます。この2位でまた力強さを増すんじゃないですか?

佐藤琢磨:そうですね。本当にチームの士気は上がってます。それがポジティブに働いてます。チームはノーミステイクでした。もちろんストラテジーの部分は見直さなきゃいけないけれど、それはその瞬間、その時にチームとして考えられたベストだったわけだから。結果的には、もうちょっと引っ張れたし、引っ張るべきだった。でもそれは、後からだから言えることでね。そうできていたらリザルトは違ったものになっていたかもしれないけど、自分たちが今回持ってきたパッケージとしては、非常に良いリカバリーができました。

――37周目のピットは早過ぎた。しかし、その後に2回ピットに入る作戦で、燃料の心配をせずにゴールまで戦える作戦に切り替えた。ミスをかなりの部分で取り返すリカバーをしましたよね?

佐藤琢磨:そうでしたね。そこは非常にうまく行ったんだけど、やっぱりタイヤが厳しかったですね。

――あの2回のピットでタイヤを換えるとしたら、残っていたのはユーズドレッド……ですか?

佐藤琢磨:ユーズドレッドは残ってましたね、予選で使ったのが。でも、わからない……そのタイヤがどこまでの力を持っていたかは。
(その4に続く)

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント24 R4 サン・パウロ 決勝 その2:「リードしてしまったが故に2位は悔しいんだけど、ただ、今日の状態で2位っていうのはチームにとっても最高の結果だったと思います」

最終スティントのリスタートもパーフェクト! Photo:INDYCAR(John Cote)クリックして拡大
「このリザルトは素晴らしいチームワークによる所だと思います」

Jack Amano(以下――):ニューガーデンが10周前ぐらいから来た。あれを防ぎ切った時、勝てるんじゃないかって思ったんですけど、その後にヒンチクリフが攻めて来ました。彼はトップ争いを後ろで見ていて、タイヤを温存していたんですかね?

佐藤琢磨:うん、それはあったかもしれない。今週はストレートラインのスピードも含め、不利になるところが多かったので、その中でのこのリザルトは素晴らしいチームワークによるところだと思います。まぁ、リードしてしまったが故に2位っていうのは悔しいんだけど、ただ、全部の状況を見れば、今日の状態で2位っていうのはチームにとっても最高の結果だったと思います。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント24 R4 サン・パウロ 決勝 その1:「最後は35周以上を走っていたタイヤで、もうグリップ感が残ってなかったですね。その上に、レース中盤から実はブレーキが結構厳しくなっていました」

Photo:INDYCAR(John Cote)クリックして拡大
「コース上で序盤にトップ10に入れて、
シングルで1回目のピットストップに来たのはよかった」


Jack Amano(以下――):すごいレースでしたね!

佐藤琢磨:はい。エキサイティングなレースでした。プラクティスから予選、ウォームアップを含めて非常に今週はタフな戦いを強いられていました。スタート前、あんまり僕のコメントはポジティブじゃなかったと思うんだけども、ウォームアップである程度いい感触を掴んでいました。それでも、ラップタイム的にはもう一歩スピードが欲しかったので、そこからもう一歩進んだセットアップを施して、レースがスタートしてから様子を見ようということでした。
今年の第1コーナーと第2コーナーの改修によってオーバーテイクが難しくなっているかな、と思ってたんだけど、結構、去年までと同じように一気に抜くことができた。コース上で序盤にトップ10に入れて、シングルで1回目のピットストップまで来れたのは良かったですね。そこからもリスタートも含めて非常にうまく行ったと思うし、ライアン・ハンター-レイを抜いてトップに立って、リードをストレッチして、非常に力強い走りができたんじゃないかな、と思います。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント23 R4 サン・パウロ Race Day 決勝 ショート・コメント:「本当にうれしいです。チームスタッフの働きぶりは最高でした

Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)
Streets of Sao Pauro
ストリート・オブ・サンパウロ
ブラジル サンパウロ州
全長:2.536マイル(=約4.081km)×75周
コースタイプ:ストリート
5月5日 Race Day 決勝 2位(75周完走)


「僕たちはぎりぎりの戦いをしていました
ヒンチのオーバーテイクは素晴らしかった」

佐藤琢磨:トップに立っていた38周目、僕たちはピット・ストップを行う判断を下しましたが、そのときはまだレースが40周近く残っていました。メカニックたちはレースを通じて素晴らしい働きをしてくれました。ヒンチクリフやニューガーデンに比べ、タイヤがひどく摩耗していたので、とても苦しいレースとなりました。ブレーキも完調ではなく、僕はギリギリの戦いをしていました。ヒンチのオーバーテイクは素晴らしかったと思います。彼の今季2度目の優勝を心から祝福します。今日、僕たちのマシンに優勝できる力はなかったかもしれませんが、AJフォイト・レーシングは鮮やかな立ち直りを見せました。本当に嬉しいです。チーム・スタッフの働きぶりは最高でした。
以上

2013 INDYCARレポート 第4戦 サン・パウロ Race Day 決勝:佐藤琢磨、予選12位からトップを快走! ヒンチクリフに優勝を譲るも、佐藤琢磨&AJ・フォイト・エンタープライゼスはトップコンテンダーとしての実力を証明

Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)

Streets of Sao Pauro
ストリート・オブ・サンパウロ
ブラジル サンパウロ州
全長:2.536マイル(=約4.081km)×55周
コースタイプ:ストリート
5月5日 Race Day 決勝

インディーカー2連勝まであと一歩
 

 あと一歩だった。予選12位から序盤にしてトップに立った佐藤琢磨&AJ・フォイト・エンタープライゼス。その戦いぶりはロング・ビーチでの勝利がフロックでも何でもない、実力によるものだと証明していた。
 1回目のピットストップでフォイトのクルーたちは3つもポジションをゲインさせてみせた。優勝を経験した彼らは自信をつけ、それが仕事ぶりに見事に現れている。プラクティス中のセッティング変更などでは、まだ浮き足立つシーンも見られるが、チームとしての力が急上昇中なのは間違いない。
 ブラジルでの琢磨&フォイトの素晴らしさは、決勝レース直前のファイナルプラクティスでもまだシックリきていなかったマシンセッティングを、決勝に向けてはキッチリとコンペティティブに仕上げてみせたところにあった。琢磨はインディーカー・シリーズでもトップレベルのエンジニアリング能力を持っているが、ベテランエンジニアのドン・ハリデイとのコンビネーションは、僅かに3レースにして優勝へと辿り着き、4戦目には更に強力なものとなっていた


2013 INDYCAR レポート R4 サン・パウロ:スタートタイヤ発表 フロントローの2台を含め、大半がブラックでのスタートを選択。ファーストスティント後の上位の順位に注目!

AJ/フォイトレーシングはウォームアップをブラックで走り、ブラックタイヤでのスタートを決断 Photo:INDYCAR(John Cote)
ついに常識は覆されたか!?
レッドでのスタートは僅かに5台だけ

 各エントリーのスタート時の装着タイヤが発表された。
 ポールシッターのライアン・ハンター-レイ、フロント・ウ外側のEJ・ヴィソ、彼らアンドレッティ・オートスポートのドライバーたちは、ともにブラックでのスタートを選んだ。2種類のタイヤを使う戦いは5シーズン目だが、ついにブラックでのスタートが主流となった。
 セカンドロウのふたり、ダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)とトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー)はレッドをチョイスした。これまでずっとオーソドックスだと考えられてきたタイヤ・チョイスだ。ファーストスティントを終えた時点で予選上位4人のポジションがどうなっているか、非常に楽しみになった。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント23 R4 サン・パウロ Race Day ウォームアップ:「このセッションではかなりのローダウンフォースとか色々試したので、そのあたりがレースでポジティブに働くといいと思ってます」

テレビ取材を受ける琢磨 Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)
Streets of Sao Pauro
ストリート・オブ・サンパウロ
ブラジル サンパウロ州
全長:2.536マイル(=約4.081km)×75周
コースタイプ:ストリート
5月5日 Race Day ウォームアップ 1分22秒1000 18位 18周走行 


「最後の方に路面がよくなったとき僕らはペースが伸びなかったですね」

Jack Amano(以下――):18周したウォームアップでしたが、全部ブラックタイヤで走りましたね?

佐藤琢磨:はい。マシンは良くなった部分もあったんだけど、最後の方に路面が良くなったきて、みんなが結構速くなっていた時に僕らはペースが伸びなかったですね。フルタンクでまだ路面が悪い時には、廻りがどれだけプッシュしていたかはわからないけども、割と上の方にいれました。でも、そこからの伸びっていうのが少なかった。このセッションではかなりのローダウンフォースとか色々試したので、そのあたりがレースでポジティブに働くといいと思ってます。

――サポートレースによって路面が変わっていましたか?

佐藤琢磨:多少はあったと思います。それよりも今朝は気温が低かったので、それでタイヤのグリップ自体は高くなっていて、それで全体的にラップタイムは結構速かったかな。

――これからまたサポートレースがありますが、それによってインディーカー・レースのスタート直後は結構難しい路面になることも考えられますね?

佐藤琢磨:ウーン、そればっかりはわからないですね。多分、レースの最初はかなり路面コンディションは悪いでしょうし、レースが落ち着くまでの10周っていうのは、いつものことですけど、結構荒れますね。

「ピットストップ後にブラックタイヤはキツいので、僕らはブラックでスタートします」

――そこが琢磨選手にとってはチャンスになるんだと思うんですが、12番手というのはちょっと微妙なスタート位置ですよね。

佐藤琢磨:はい、微妙ですよね。

――作戦をうまく利用というのも難しいし、どういう戦い方をしたいと考えていますか?

佐藤琢磨:そうですね。レッドで最初から思いっきりいくって手もありますけど、ピットストップ後にブラックタイヤでっていうのはやっぱりキツイのもあるんで、僕らはブラックでいくことにしました。ある意味でコンサバティブな戦略になるので、あとはもうやってみて、様子を見る戦い方しかないですね。それと、1コーナーが今年から広くされたことで、通過速度が速くなってます。そのために去年みたいなオーバーテイクってできない。抜けても1台。前に2台が並んでいたら、その内側には多分入っていけないと思うから、そこら辺、様子を見ながらって感じになりますね。

――レッドとブラックの差は、どう見てますか?

佐藤琢磨:わかんない。これもウォームアップで試せなかった。昨日も予選でレッドをいきなり使ったでしょ? その時のクルマのセットアップがプラクティスまでとはガラッと違っていた。もちろん、全体的なグリップアップというのはあるんですけど、それが果たして今日のセットアップでどうなるかっていうのは、ちょっと正直言ってわからないですよね。

――今日のウォームアップではレッド使用者がかなり少なかったんです。ブラックをレースでメインに使いたいというような考えも出てきているのかな、とも思ったんですが、どうでしょう?

佐藤琢磨:でも、レースタイヤはレッドになると思いますよ。多分みんな、逆に言えば、レースタイヤがレッドになることがわかっているのと、チームによってはブラックからレッドへのバランスシフトが少ないと思っているので、今朝はブラックで様子を見るだけで十分て考えていたのかもしれません。
以上

2013年5月5日日曜日

2013 INDYCAR レポート R4 サン・パウロ Race Day :ウォームアップ:朝の最速はグレアム・レイホール。佐藤琢磨は18番手

ラジオ局の取材を受ける佐藤琢磨 Photo:Amano e Associati

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全長:2.536マイル(=約4.081km)×75周
コースタイプ:ストリート
5月5日 Race Day ウォームアップ

一番時計は予選19位のレイホール 

 第4戦ブラジルの決勝日がやってきた。ファイナル・プラクティス=ウォーム・アップは朝8時と早めのスタート。サン・パウロの街には薄い靄がかかっており、空も雲で覆われていた。気温も昨日とは一転、22℃と涼し目だった。
 30分間のセッションでトップタイムを出したのは予選19位のグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だった。タイムは1分21秒2494で、セッション終了とほぼ同時にトップの座をさらっていった。
 2番手には予選2位のEJ・ヴィソ(アンドレッティ・オートスポート)がきた。ヴェネズエラ出身ドライバーは今週末、インディーカーでの初勝利を狙える状況にある。もしそれが叶えば、今シーズン4戦目で3人の新しいウィナー誕生となる。

2013 INDYCAR フォトレポート R4 サン・パウロ Day1 その8:好調のヴィソはニューカラーリングのヘルメットで登場

予選2位と好調のヴィソは、ニューカラーリングのヘルメット。ヘルメットカラーリングにこだわりあるヴィソらしい凝ったデザインだ Photo:INDYCAR(Chris Jones)

2013 INDYCAR フォトレポート R4 サン・パウロ Day1 その7:カラーリングガイド セルビアも黒ベースになって登場

オリオール・セルヴィアは黒ベースに緑を配したVALSPARカラー Photo:INDYCAR(Chris Jones)

2013 INDYCAR フォトレポート R4 サン・パウロ Day1 その6:フランキッティ、レクサーをメインスポンサーに、黒で登場

黒とウッディーで登場したフランキッティ。メインスポンサーはレクサー Photo:INDYCAR(Chris Jones)

2013 INDYCAR フォトレポート R4 サン・パウロ Day1 その5:カラーリングガイド カナーンは今年もイタイパバカラー

もう恒例!イタイパバカラーで地元ブラジルを走るカナーン Photo:INDYCAR(Chris Jones) 

2013 INDYCAR フォトレポート R4 サン・パウロ Day1 その4:カラーリングガイド カストロネベス、今回はHITACHカラーに 

HITACHIカラーで地元ブラジルを走るカストロネベス Photo:INDYCAR(Chris Jones)

2013 INDYCAR フォトレポート R4 サン・パウロ Day1 その3:ライアン・ハンター-レイ、コースレコードでポールポジション獲得

ハンター-レイが第2戦アラバマに続く今季2度目のPPを獲得。タイムは1分20秒4312のコースレコード Photo:INDYCAR(Chris Jones)

2013 INDYCAR フォトレポート R4 サン・パウロ Day1 その2:プラクティス2 ルーキー、ヴァウティエールがフェンスに接触

プラクティス2では赤旗が多発。サン・パウロ初登場のヴァウティエールもスピンしてクラッシュ。Photo:INDYCAR(Chris Jones)

2013 INDYCAR フォトレポート R4 サン・パウロ Day1 その1:プラクティス1 パジェノーがクラッシュ 

プラクティス1終了間近にパジェノーがクラッシュ Photo:INDYCAR(Chris Jones)

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント22 R4 サン・パウロ Day1 予選「明日のウォーム・アップに向けて、もう1回データを洗い直したいですね。かなり苦労してますから」

第4戦 サンパウロ インディ300
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ストリート・オブ・サンパウロ
ブラジル サンパウロ州
全長:2.536マイル(=約4.081km)75周
コースタイプ:ストリート
5月3日 Day1  クオリファイ 1分21秒3618 セグメント2敗退 12位

今シーズン初めて予選第2セグメントを突破ならず

 予選第1セグメントをグループ1で戦った佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、5周のアタックを行い、1分21秒6136のベストにより5番手で第2セグメントに駒を進めた。
 12人を6人へ絞り込むセグメント2での琢磨は、1分21秒3618のベストを出した。2回のプラクティスより、予選第1セグメントよりも速いラップタイムだった。小さいながらも進歩を果たすことを重ねていったのだ。しかし、そのタイムで得られた順位は12人中の最後尾。琢磨のブラジルでの予選順位は12位と決定した。


「ゲインしたところもあったけど、
全体的なレベルアップにつながりませんでした」

Jack Amano(以下――):今回は残念ながら、予選でのファイナル進出はできませんでした。どんな戦いになっていたんでしょうか?

佐藤琢磨:いやぁ、厳しかったですね。あんまりマシンが前に進んで行かなくて、グリップ感がない上に結構クルマが暴れてしまっていたので、ウーン……去年のタイヤのオイシイところを見つけていけなかったという感じがします。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント21 R4 サン・パウロ Day1 プラクティス2「全体的なスピード不足かな。トップスピードもあんまり良くないし……」

Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)

第4戦 サンパウロ インディ300
Streets of Sao Pauro
ストリート・オブ・サンパウロ
ブラジル サンパウロ州
全長:2.536マイル(=約4.081km)×75周
コースタイプ:ストリート
5月3日 Day1 プラクティス2 1分21秒8194 16位 20周走行

セッション終盤にフレッシュタイヤを投入するも、タイムは不発 


  プラクティス1でまずまずの手応えを感じていた佐藤琢磨だったが、プラクティス2ではマシンセッティングを思うように向上させることができなかった。セッ ションの最後にフレッシュタイヤを投入したが、タイムモニターの上位へと一気にジャンプすることは叶わなかった。予選開始までのインターバルは1時間半と 短いが、ここまでに得られたデータを基に、予選用セッティングを編み出さなくてはならない。レッド・タイヤにもマッチさせたセッティングを見つけ出すこと ができるのか? 琢磨とエンジニアリングスタッフの腕の見せどころだ。

「予選は大幅に戻して、さらに変えて……
ということになるかもしれませんね」

Jack Amano(以下――):赤旗が多く出て、タイミングも少々難しいセッションになっていましたね。

佐藤琢磨:そうですね。でも、あんまり良くないね、今回は。

2013 INDYCAR レポート R4 サン・パウロ Day1プラクティス2:トップはまたもウィル・パワー。2番手はライアン・ハンター-レイ。佐藤琢磨は16番手に後退

イタイパバカラーをまとったカナーンは10番手 Photo*INDYCAR(Chris Jones)

第4戦 サンパウロ インディ300
Streets of Sao Pauro
ストリート・オブ・サンパウロ
ブラジル サンパウロ州
全長:2.536マイル(=約4.081km)×55周
コースタイプ:ストリート
5月3日 Day1 プラクティス2
 

このセッション3番手のヴィソまでが昨年のPPタイムを更新

 プラクティス1に続いてプラクティス2もトップはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。タイムは1分20秒9264にまで縮められた。気温は30℃まで上がり、路面温度も一挙に高くなったセッションで、セッション前半にはレッドフラッグが続出して最終的に18分間が浪費されながら、去年のポールタイム(パワーが記録)を上回るラップタイムを3人が叩き出した。
 佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、セッション半ばに今週のタイヤ2セット目を投入し、プラクティス終了間際にもう1セットをトライ。しかし、そこでのベスト更新はならず、20周したうちの12周目=2セット目での5周目に記録した1分21秒8194がセッション・ベスト、そして今週の自己ベストとなった。プラクティス2で16番手にランクされるこのタイムは、2セッションの総合でも同じく16番手だった。
 プラクティス2の2番時計はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)だった。去年の優勝者がトップで、2位フィニッシュだったドライバーが2番手につけたということだ。この2人のブラジルでの速さは安定している。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント21 R4 サン・パウロ Day1 プラクティス1「滑り出しとしてはポジティブですが、今、コンマ4秒離されているっていうのは意外に大きく感じますね」

Photo:INDYCAR(Chris Jones)
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ストリート・オブ・サンパウロ
ブラジル サンパウロ州
全長:2.536マイル(=約4.081km)×75周
コースタイプ:ストリート

5月3日 Day1 プラクティス1  1分22秒2408 8位 16周走行


ウイング調整に時間がかかり、もう一回の走行を行えずにセッション終了

 ロング・ビーチで優勝を経験したAJ・フォイト・エンタープライゼスのクルーたちは、ブラジルのピットではこれまでよりも落ち着いた雰囲気を漂わせていた。陣頭指揮を取るラリー・フォイトの表情にも余裕が感じられる。セッション開始と同時にランキングトップ10のドライバーたちにも許されるインストレーションラップにしても、琢磨は全員が1周を終えるまでピットアウトを遅らせ、他のドライバーたちがクリーニングした後のコースを走った。
 セッション終盤、自己ベストを出してピットに戻った琢磨のマシンは、リヤウィングのアングル調整とリヤサスペンションのジオメトリー変更が施されたが、この作業に思いの外時間がかかり、もう1回の走行が行えなかった。そのせいで、すぐ目の前のピットにいるウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が20周を走ったのに対して、琢磨の周回数は16ラップに留まった。


「まだ、イニシャルの状態を探っています」

Jack Amano(以下――):16周して、もう1回コースに戻りたいところだったと見えていましたが?
 

佐藤琢磨:えぇ、そうですね。結構前の方のラップタイムの人はニュータイヤを使ったんだよね? それで差がコンマ4秒か。ちょっと、今のままだと届かないな。

2013 INDYCAR レポート R4 サン・パウロ Day1プラクティス1:トップはウィル・パワー。2番手にジョセフ・ニューガーデン。佐藤琢磨は8番手

Photo:INDYCAR(Chris Jones)
第4戦 サンパウロ インディ300
Streets of Sao Pauro
ストリート・オブ・サンパウロ
ブラジル サンパウロ州
全長:2.536マイル(=約4.081km)×75周
コースタイプ:ストリート
5月3日 Day1 プラクティス1


汗ばむほどの気候の下、プラクティスがスタート

 今週末のサン・パウロは好天が続きそうだ。走行初日で予選日でもある今日、土曜日は朝から晴れ。8時半のセッション・スタートで気温は26℃もあった。じっとしていてもうっすら汗ばむぐらいのコンディションの下、エントリー25台による走行が1時間15分に渡って重ねられた。
 トップ・タイムを出したのはブラジルでのレースの大本命=ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。タイムは1分21秒8517。去年のポールタイムは1分21秒2781だったので、最初のセッションとしてはなかなかに速いタイムが出ている。予選はコンディションがかなり暑くなりそうだが、去年より速いラップタイムでの戦いになりそうだ。
 プラクティス2番手はジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)だった。去年、ブラジルで彼は予選8位からスタートし、レース中のファステストラップをマークしている。