2013年7月16日火曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント54 第13戦トロントDay3 決勝:「もうかなり大集団のままターン1に入っていきました。僕自身はかなりクリアに、1コーナーにはアウト側からかなり慎重に回っていたつもりだったんだけれども、内側から押し寄せてきて、前でアクシデントがあって、一気にクルマが玉突きみたいになって、行き場がまったくなかったです」

1コーナーをコンウェイ、ジェイクスと戦う琢磨 Photo:INDYCAR
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)×85周
7月14日 Day3 第13戦 決勝 20位 83周(2周遅れ) アクシデント


マシンを大幅に向上させて戦っていたが
終盤土壇場のリスタートでアクシデント

Jack Amano(以下――):スタートからいいカンジで戦えていましたね?

佐藤琢磨:そうですね。スタンディング・スタートはよかったですね。一気に2~3台をオーバーテイクできたのかな? それはよくて、ただヘアピンはかなり大事にいきたかったので、ちょっとコンサーバティブにいったら抜かれちゃったんだけども、その後に結構クルマというかペースが安定していて、トップ10を終始走っていました。今日は終盤まで全然イエローが入らないレースになってましたが、レッド・タイヤでスタートして、ブラック、ブラックと繋いでいく予定通り、作戦通りにコトは進んでいました。

「今日はトップ10でもちろんゴールできたと思うんだけれども
もうちょっと頑張らないといけないと思いますね」


――イエローが出ないと体力的にも大変なレースだったと思います。非常にいいペースで戦えていましたね。

佐藤琢磨:昨日からクルマを見直して、大分クルマはよくなっていました。朝のウォームアップでかなりスピードを見つけることができていました。でも、まだトップグループのスピードには全然叶わなかった。今日はトップ10でもちろんゴールできたと思うんだけれども、もうちょっと頑張らないといけないと思いますね。

――最後のスタートのアクシデントは、どういう状況であのようになったんでしょうか?

佐藤琢磨:結構いきなり、ターン7ぐらいにさしかかったところで、いきなりスタートするって言われた。ラスト10周の時はファイナルターンを掃除する時間がないので、基本的にシングルファイルでやるって伝えられてたんだけど、いきなりダブルファイルでやるって言われて、前に6台ぐらい周回遅れのクルマが入っていて、彼らはピットロードをスルーして後ろにいくっていう指示だったんだけれども、僕らの後ろに入ってはこなかったですね。それで、もうかなり大集団のままターン1に入っていきました。僕自身はかなりクリアに、スタートラインのあたりで数台抜いて、1コーナーにはアウト側からかなり慎重に回っていたつもりだったんだけれども、内側から押し寄せてきて、前でアクシデントがあって、一気にクルマが玉突きみたいになって、行き場がまったくなかったですね。ブレーキも踏んだんだけど、止まっているクルマがいて間に合わなかった。
以上

2013年7月15日月曜日

2013 INDYCARレポート 第13戦トロントDay2 決勝:ディクソンがダブルヘッダーでダブルウィン!シーズン3連勝でランキングも2位に浮上!!

ディクソン、トロントダブルヘッダーを完全制覇 Photo:INDYCAR (John Cote)クリックして拡大
レース1ウイナーのディクソン、朝のウォームアップ最速のカストロネベスを一蹴

 トロントでのレース1で勝ったスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)は、レース2ではその速さにさらに磨きをかけていた。
 ポイントリーダーのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は、レース1では今ひとつスピードがなかったが、朝のウォームアップで最速タイムを出した通り、マシンを向上させてきた。スタンディングスタートでダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)をかわし2番手に浮上した。
 しかし、昨日よりスピードアップしていたカストロネベスをディクソンは難無く突き放した。その差は周回を重ねると同時に広がるばかり。周回遅れが出始めると差はさらに広がっていき、ピットストップでもまた差は大きくなった。終盤の2度のリスタートでもディクソンに危なげは一切なく、ターゲットの9号車チームが完璧なる勝利を記録した。

2013 INDYCAR ニュース 第13戦トロント :ムニョス、パンサーでレースへ

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
ライアン・ブリスコーの代役として今日のレースに出場
 今年のインディー500で予選2位、決勝2位となったコロンビア出身のカルロス・ムニョス、21歳。彼は今年もインディーライツ・シリーズにアンドレッティ・オートスポートから出場し、現在ポイント・リーダーとなっているが、今日のトロントでのレース2にパンサー・レーシングから急遽出場することになった。昨日のレース1でライアン・ブリスコー(パンサー・レーシング)がジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)との接触事故で右手首の骨折、今日のレースを走れなくなったため、その代役をムニョスが務めることになった。インディライツのレースは昨日のうちに終了していた。ムニョスは思わぬことからインディカー2戦目を戦うことになった。
 驚くべきことに、ムニョスにはシートもレーシング・スーツもブリスコーのものにピッタリだったという。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント53 第13戦トロント Day3 ウォームアップ:「最初のセッションでうまくいってないと追いかけるのが本当に大変なんだけど、昨日の夜いろいろと勉強して、復習して、いい感じにようやくなってきたと思います」

Photo:INDYCAR (John Cote)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
7月13日 Day2 第13戦 ウォームアップ 8位 59秒8848を記録 20周走行


「ちょっと考え方を1回改めてクルマを作り直したので
今までと違う、これまでやったことのない感じで走ってます」

Jack Amano(以下――):1分を切る、8番手につけるタイムが出ました。クルマがよくなってきたんですね?

佐藤琢磨:大分よくなってきたと思います。

――さすがですね。

佐藤琢磨:やっぱり最初のセッションでうまくいってないと追いかけるのが本当に大変なんだけど、昨日の夜いろいろと勉強して、復習して、いい感じにようやくなってきたと思います。

2013 INDYCARレポート 第13戦トロント Day3 ウォームアップ:エリオ・カストロネベスがトップ・タイム!2番手はスコット・ディクソン、3番手はダリオ・フランキッティ

Photo:INDYCAR (John Cote)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
Day3 第13戦 ウォームアップ


佐藤琢磨、1分の壁を破り8番手タイムをマーク!
 

 トロントでのレース2を前に行われたウォーム・アップ・セッション、トップ・タイムはエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)による59秒4075だった。2番手は59秒4154を出した昨日のウィナーで、今日のポール・スッターであるスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)。3番手は昨日3位フィニッシュしたダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)の59秒5046だった。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント53 第12戦トロント Day2 決勝:「コンウェイとハードだけれどフェアにふたりで戦えていましたが、ラップ20ぐらいからパワーダウンして徐々にブーストも落ちていき、最終的にはエキゾーストパイプが割れて、ズレて、そこから排気熱が漏れて、それでフロアの一部を溶かして、そこにあったエア・ラインを焼き切っちゃったんですね」

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
7月13日 Day2 第12戦 決勝(レース1)24位 32周(53周遅れ) メカニカルトラブル


「スタンディングスタートがなくなって非常に残念でした」

Jack Amano(以下――):レース1でのマシンはどうでしたか?

佐藤琢磨:朝の予選からまた少しセッティングを変更してったんですけど、やっぱり決勝レースでも今ひとつまとまっていない感じがしました。部分的にはよくなってたところがあったけれど、ロスしていたところもあって、全体的なレベルの底上げにはなっていなかった気がします。

――スタンディングスタートがなくなっちゃいましたが?

佐藤琢磨:はい。非常に残念でしたね。アレ、1回スタートがやり直しになっても、スタンディングスタートって決めたらスタンディングスタートでいくべきだしたよね?

2013年7月14日日曜日

2013 INDYCARレポート 第12戦トロント Day2 決勝:またも始まったインディーカーの迷走!なぜか失脚したあの男がレースコントロールに復帰。ナンセンスなペナルティの乱発と撤回でこうレースも

冷静な走りでディクソンはレース1を制し、ポコノに続く2連勝。2位のブルデー、久々のポディウムはドラゴンレーシング初表彰台。そして3位のフランキッティには、仮表彰直後にブロッキングのペナルティが下されたが……。Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
7月13日 Day2  第12戦決勝(レース1)


まさに寝耳に水!前戦の佐藤琢磨の走行に5戦の執行猶予ペナルティ

 またもや、あのヤカラの再登場によって……ということらしい。
 「パワー持ってんのは俺だよ!」と世間に示したい。それがブライアン・バーンハートって男なんだな。しかし、なぜ彼がレース・コントロールに戻って来ちゃっているのか? インディーカー、血迷っているとしか思えない。
 ランディ・バーナードの失脚で、バーンハートがまた暗躍を始め、それが成功しつつあるということなんだな。まったく馬鹿げた話だが、事実は小説より奇なるものと言うし……。ウーン、困ったものだ。
 トロントでのスタート直前、前戦ポコノでアクシデントを起こした佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)に対し、彼は5戦の執行猶予を告げた。レースのペナルティを翌週の火曜日に発表するという、なんともとぼけたスタイルを今年になって貫いてきていたインディーカーだが、火曜日までにはお咎めとなる噂さえなかったコトが、1週間後に突然現実化した。水曜日から日曜までに何か議論がされたんでも、ルール変更があったんでもない。間違った男に間違ったパワーが与えられ、その男がすぐさまそれを使ったということだ。


2013 INDYCARレポート 第13戦トロント Day2 予選:スコット・ディクソンが今シーズン初PP!佐藤琢磨は前日より若干タイムを上げるも予選15位

Photo:INDYCAR (Chris Jones)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
Day2 予選2(第13戦予選)
天候:快晴
気温:22~25℃天候:快晴 気温:24℃


路面コンディションが良かった第2グループで走行したディクソンがPP 

 ダブルへダーの第2レース用予選は、たった12分間のグループ・セッションだ。
 グループ分けは昨日の第1レース用と同じ。金曜日のプラクティスでの順位によって行われる。
 ただし、昨日先に走ったグループが、今日は後に走る。そして、ポールポジション獲得のチャンスという意味では、後で走るグループに明確なアドバンテージがある。路面にタイヤラバーが多く乗った状態で走れるからだ。

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント52 第12戦トロント Day1 予選:「プラクティスからはいいリカバーができたと思います。もちろん、もうちょっと上を狙えた予選になってはいました。それでも、予選までは悪くないものになっています」

Photo:INDYCAR (Chris Jones)
ホンダ・インディー・トロント
トロント・ストリートコース
1周1.75マイル(=約2.816㎞)
Day1 第12戦 予選 12位 1分02秒3831 第2セグメント敗退
天候:快晴
気温:22~25℃


プラクティス20番手の苦境から、予選12位を獲得
アクシデントは起こしたが、マシン・セッティングの大幅改善に成功


Jack Amano(以下――):予選のセグメント2でアクシデントとなりました。あれはバンプで飛ばされた感じでしたか?

佐藤琢磨:はい。バンプにマシンの底を打ちつけて、もう前が宙に浮いちゃった感じ。

――プラクティスと比べ、予選のマシンはどうでしたか?

佐藤琢磨:大分良くするつもりでいて、かなりペースも上がったので、そのあたりはかなり良かったんだけど、やっぱり全然煮詰めができていなかった分、かなり荒削りの状態で、ライドハイトももっとスピードが高くなることを見越して上げておけばよかった。マシンの底をかなり打ちつけてましたね。Q1からQ2でダウンフォースなんかも変えて、1コーナーに入って行くスピードも上がっていて、今まではちょっと当たっていたバンプに、もっと強く当たるようになって、それで前が浮いてしまいましたね。

2013 INDYCAR レポート 第12戦・13戦 トロント エントリー&カラーリング・ガイド

 
おなじみのカラーリングに戻ったカナーン Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
今年2回目のダブルへダー
・ポイント・リーダーのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は、今回もHITACHIがメイン・スポンサーのマシンに搭乗する。
・パンサー・レーシングは、今回も来年度レギュラー候補筆頭のライアン・ブリスコーをカーナンバー4に乗せる。ナショナル・ガード・マシンのカラーリング、今週はカモフラージュ・バージョンに戻っている。
・インディー500チャンピオンのトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー)は、インディーでの優勝以来初めてハイドロキシーカットのカラーリングを纏う。

Photo:INDYCAR (John Cote)

・デイル・コイン・レーシングの18号車には、デトロイト・デュアルのレース1で優勝したマイク・コンウェイが搭乗している。スポンサーはソニーズ・バーベキュー。コンウェイは去年、AJ・フォイト・エンタープライゼスのマシンで3位に入賞している。
 

 
ドクター・ペッパーカラーをまとったマルコ Photo:INDYCAR (John Cote)

 ・マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)はカナダではRCコーラと同じ会社だが、異なるブランド=ドクター・ペッパーのカラーリングで走る。
・開幕戦セント・ピーターズバーグと第3戦サン・パウロ、今年ストリートで2勝しているジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)は、トロントが地元。大きな注目を集める中でどれだけのレースを戦えるか。先週のレース=ポコノでは1周もせずにクラッシュ、リタイアしているヒンチだが・・・。

Photo:INDYCAR (Chris Owens)

・フレンチ・ルーキーのトゥリスタン・ボーティエ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)、今回はカラーリングがオレンジ主体の目立つものにされている。スポンサーはビジット・フロリダ・ドット・コム。
・第4戦ロング・ビーチで優勝している佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、2戦連続で完走を逃している。パフォーマンス自体は開幕からずっと高いレベルを保ち続けており、走り出しが苦しい週末でも、レースのスタートまでに態勢を挽回することに成功している。2レースが行われるトロントでは、どんな戦いぶりを見せてくれるのか、注目だ。