2019年8月31日土曜日

2019 INDYCARレポート R16 グランプリ・オブ・ポートランド Day1 プラクティス2:プラクティス2最速はセバスチャン・ブルデイ


Photo:INDYCAR (Stephen King)
ブルデイ、セッション2終盤にレッドタイヤでトップに

しかし、その次のラップでタイヤバリアにクラッシュ

 プラクティス1では23台出場中の15番手と目立たなかったセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)だったが、少し暑くなった午後のプラクティスでは、セッション終盤にレッド・タイヤを装着して57.9213秒のトップ・タイムをマーク。その次のラップに彼はファイナル・ターンでコース・オフし、タイヤ・バリアにまっすぐクラッシュ。まだ2分以上を残してセッション終了となった。

2019 INDYCARレポート R16 グランプリ・オブ・ポートランド:ポートランド のプラクティス1最速はコルトン・ハータ


 
ファイアストンのポートランド戦プレビュー・リリースに佐藤琢磨が登場!ファイアストンのリリースに佐藤琢磨が起用されたのは初めてのこと


注目を集める“ディフェンディング・ウイナー”佐藤琢磨

 3週連続レースの最後を飾るグラン・プリ・オヴ・ポートランド。インディカーシリーズは北米大陸中央付近のイリノイ州マディソンから西海岸北部まで2,000マイルも移動して来た。

 2007以来のカレンダー復帰を果たしたフラットなロードコースにおけるレースでは、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が20番グリッドから優勝を飾った。このレースのディフェンディング・ウィナーとして、さらには直近のゲイトウェイで勝ったばかりのドライバーとして、琢磨はとても大きな注目を集めている。ピットやガレージで彼の周りに集まるファンは多い。

2019年8月27日火曜日

2019 INDYCARレポート R15 ボマリート・オートモーティブ・グループ500 Race Day 決勝:佐藤琢磨のゲイトウェイ優勝に感無量!

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
日本人初のシーズン2勝目
 今シーズンは、チーム・ペンスキーで走る2014年チャンピオンのウィル・パワーがまだ1勝しかできていない。アンドレッティ・オートスポートのリーディング・ドライバーである2012年チャンピオンのライアン・ハンター-レイや、4回のチャンプカー・タイトル獲得歴を誇るセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)は優勝なし。そんなシーズンに佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は2勝目を挙げた。5回チャンピオンになっているスコット・ディクソンにはチップ・ガナッシ・レーシング、この3シーズンで最も実力を伸ばしているアレクサンダー・ロッシにはアンドレッティ・オートスポートと、彼らの背後には強豪チームがいる。しかし、琢磨は発展中の中堅チームと評すべきレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからのエントリーで、彼らに並ぶ優勝回数=2勝をマーク。これは高く、高く評価されるべきパフォーマンスだ。
 4月にバーバー・モータースポーツ・パークでポール・トゥ・ウィン!
インディー500で3位、テキサス・モーター・スピードウェイでシーズン2個目のポール・ポジション(1シーズン2PPは4回目!)。そして今回、ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ・アット・ゲイトウェイでシーズン2勝目を挙げた。同一シーズン複数回優勝。日本人初となる記録を琢磨はまたひとつ打ち立てた。1勝するのも難しく、3勝でチャンピオンという年も少なくないインディーカー・シリーズでの2勝。そして、まだ今シーズンは2戦が残されている。

2019年8月26日月曜日

2019 INDYCAR 佐藤琢磨コメント R15 ボマリート・オートモーティブ・グループ500:佐藤琢磨、ゲイトウェイの優勝を語る

Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
ゲイトウェイで成功しようとチームは必死でサポートしてくれた
それに対して自分は感謝しかないです

――ポコノでアクシデントがあり、その引き金を引いたかのような責めを一部の人々から受けていました。心の重い数日間を過ごしてゲイトウェイに来たと察します。「うちのドライバーは相手側に寄って行っていない。データもそれを示している」と行ったステイトメントをチームが出してもいました。どんな心境で今週末を迎えましたか?

佐藤琢磨:レース直後には、十分な映像などの情報が十分に揃っていなかったので、自分がアクシデントをスタートさせたように考えた人がいたのも仕方がなかったと思います。それに対してチームは、僕のオンボード映像も、ステアリング操作のデータも持っていますから、それを持って報道されている、あるいは、人々が騒いでいることは真実ではない、ということをステイトメントとして出しましたね。あるアメリカのジャーナリストが、”チームがあのようなステイトメントを出したのを見たことがない”と言っていました。それだけチームからのサポートを自分は受けているっていうのは本当にすごいことにだよねって話してくれて、僕も本当にその通りだなって思いました。ステイトメントを出すのだって僕が頼んだわけじゃないんですよ。チームから自主的にやろうってなってくれた。特に、インディカーがプロベーション(執行猶予付き監察処分)を含めたペナルティを考えていたので、チームとしては情報が足りない中での判断するのは不当だと考えていたので、そういう状況でのアピールだったと思うんですよね。僕自身もやれることはやって、戦うところは戦わないといけない。それ以上に、言論の自由もあるし、人々が色々な意見を持つのは仕方のないこと。でも、間違ったことが報道されて、それによって、何て言うのかなぁ……結構嫌な思いもしました。しかし、レースというものは進んで行きますし、自分たちはこのスポーツが大好きだし、その中で気持ちを入れ替えて今週末頑張ろうってチームはなっていました。アクシデントなんて起きない方がいい。それに越したことはないんだけど、ある意味で、自分たちのチームにとっては、すごく大きな結束力を生んだきっかけにもなったと思うので、誰もがみんな、今週のゲイトウェイでは成功をしようと、チームは本当に必死でサポートをしてくれました。それに対して自分は感謝しかないです。

2019年8月25日日曜日

2019 INDYCAR レポート R15 ボマリート・オートモーティブ・グループ500:速報!佐藤琢磨、ショートオーバル初優勝! ラップダウンから粘りの勝利!

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
2019年インディーカーシリーズ 第15戦ボマリート・オートモーティブ・グループ500で佐藤琢磨選手が今シーズン2勝目を挙げた。

 ゲートウェイの1.25マイルオーバルでのナイトレース、予選5番手からスタートした佐藤琢磨は、オープニングラップのターン2に3ワイドでアプローチしたときに接触して13位に順位を落とし、その後集団の中で順位を落として42周目には最下位まで後退。44周目にアンダーグリーンで1回目のピットインを行い、ここで1ラップダウンに後退した。
 66周目、アンダーイエローで2回目のピットを済ませた時のポジションは21位。しかしここから粘り強い走行を重ねてじわじわとポジションアップをはたし、119周目にはラップバックに成功する。124周目、5位走行中にアンダーイエローで3回目のピットインを行い、12位でレースに復帰。第4スティントも佐藤琢磨の走りの勢いは衰えず、188周目にトップを走るフェルッチと、2位のブルデイの2台がピットインしたことでついにトップに浮上する。 


Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
 197周目、ブルデイのクラッシュによるフルコースコーションの間に最後のピットインを行い、首位でコースに復帰。204周目のリスタートではカナーン、カーペンターに付け入るすきを与えず、210周目にファステストラップを出すなどしてリードを広げる。
残り10周あたりから、バックマーカーの影響などもあり後続に間隔を詰められたものの、最後はカーペンターを振り切って優勝を果たした。
 今シーズン第2戦のバーバー以来2勝目。キャリア通算では5勝目。ショートオーバルでは初の勝利となる。また、今回の優勝でシリーズランキングは6位に浮上した。


Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
佐藤琢磨コメント
「スタート難しくて飲み込まれちゃって、そのあともペース崩したりして苦しかったんですが、なんとか走り切るしかないと思って。すっとプッシュしていったらチャンスがめぐって来ましたね。
 本当に信じられない。優勝というのはいつでも特別だけど、今回は特にみんな気持ちが一つになっていたと思ので、それがちゃんと結果につながったことがとてもうれしい。チ-ムは本当に素晴らしいサポートでした」


――ショートトラックの初優勝ですね

「英紀がアイオワで2位になって、それからずっと彼のリザルトをめざして戦ってきたんですけど、また新たな歴史の1ページを開くことができたのはすごくうれしい。みんなに感謝したい」



――日本のファンにひとことお願いします
「心配をおかけしましたが大丈夫、勝ちました。ありがとう!」
(編集部)

2019 INDYCAR R15 ボマリート・オートモーティブ・グループ500 Day1 ファイナル・プラクティス:ファイナルプラクティスではコナー・デイリーが最速

コンディションが変わったナイトセッションでもニューガーデンは安定したパフォーマンスを発揮するPhoto:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
ポールシッターのニューガーデンは2番手!
 

 夜8時15分、ボマリト・オートモーティヴ・グループ500のファイナルプラクティスが1時間の予定でスタートした。
 チャーリー・キンボール(カーリン)のターン4でのクラッシュにより、5分ほど早くセッションは終了となったが、彼のチームメイトのコナー・デイリー(カーリン)が最速ラップ=181.931mphをマークした。


Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
 集団走行が繰り広げられたプラクティスでは、ドラフティングをどれだけ使えたがスピードに大きく影響するので、最速だったからドライバーのマシンがベストの仕上がりではならない……が、上位にポジションしたドライバーたちのマシンが良く、下位に沈んだドライヴァーたちはマシン作りで苦戦しているのが通常だ。
 ファイナルプラクティスで2番手に来たのは、ニューガーデン=181.312mph。プラクティス1で4番手、予選はトップ、ファイナル・プラクティスでも2番手とコンスタントに上位につけているのだから、彼は優勝候補の筆頭に挙げられる。ニューガーデンはショートトラックが得意。2年前のゲイトウェイでは予選2位から優勝しており、去年は予選3位から7位フィニッシュした。