2017年8月26日土曜日

第15戦 ボマリート・オートモーティブ・グループ 500 Day1 予選:ウィル・パワーが今シーズン6回目、キャリア50個目のポール・ポジション

ウィル・パワー、カストロネヴェスと並ぶ通算50回目のPP獲得Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
ペンスキー4人によるポール・ポジション争いをパワーが制す
  ポコノでは佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)が最後のアタッカーとしてコース・インして逆転ポール・ポジションを獲得したが、ゲイトウェイでも最後に走ったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がポール・ウィナーとなった。
 ゲイトウェイでのチーム・ペンスキーの速さは予選でも飛び抜けており、結局ポール・ポジション争いは彼ら4人だけの間で行われた。シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が5番目に走って186mph台の連続2ラップでトップに立ち、それを14番目にアタックしたエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)が上回って187mph台でトップ。しかし、16番目に走ったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は2ラップとも188mph台をマーク。そして、最後の21番目にアタックしたパワーは両ラップを189mph台に乗せ、平均時速189.642mphでポール・ポジションを手に入れた。今季6回目のポール・ポジションは、キャリア50回目のPPで、エリオ・カストロネヴェスと並んで歴代3位タイとなった。

第15戦 ボマリート・オートモーティブ・グループ 500 Day1 プラクティス1:ゲイトウェイ最初のプラクティス、ウィル・パワーを先頭にチーム・ペンスキーが1−2−3−4

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
パワー、ドラフティングも利用しながらトップタイムをマーク
ニューガーデンもパワーに僅差の2番手に

 全長1.2マイル、新舗装のゲイトウェイ・モータースポーツ・パーク。現地時間の午後4時から1時間のプラクティスが行われ、前戦ポコノのウィナー、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が最速ラップ=24秒2521=平均時速185.551mphを記録した。40周を走ったうちの36周目。つまりはセッション終盤。多くのマシンが周回する中でドラフティング効果も十分に得てのスピードであった。二度目のタイトル獲得に闘志を燃やすパワー。彼が連勝を狙って意気込んでいることがひしひしと感じられたセッションだった。 

チャンピオンシップに向けて前進を続けるニューガーデン Photo:INDYCAR (Bret Kelley)
  しかし、2番手はポイント・リーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。ペンスキー1年生はなかなかにしぶとい。このままチャンピオンまで突っ走る可能性も見えて来た。パワーとの差はほとんどないに等しい0.0114秒だった。

2017年8月21日月曜日

2017 INDYCARレポート 第14戦ABCサプライ500 Race Day 決勝:ウィル・パワー・パワーがポコノ2連勝

パワー、手応え十分な勝利!Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
パワー、ラップダウンに陥りながら、巧みな戦略で劇的逆転勝利
 
 まだレース序盤の66周目、トラブルを抱えたフロント・ウィングを交換したためにラップ・ダウンに陥ったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だったが、116周目に出たイエローのおかげてリード・ラップに復活。更には、順位が後方なのを利用してイエロー中にピット・ストップを繰り返し、燃費セーブの心配から解放された。この作戦は大きな効果があり、大量リードを手に入れた。レース展開を見事に味方につけたパワー陣営は、アクシデントを回避した際に追突されて破損したリヤ・ウィングの効果までも行い、大逆転優勝へと突っ走った。レース終盤にはチームメイトのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)に接近を許したが、豪快かつ巧みなライン採りでアタックのチャンスを与えなかった。

2017 INDYCAR佐藤琢磨コメント 第14戦 ABCサプライ500 Day1 プラクティス・ファイナル:「今のセッションで自分たちはポジションを上げて行くことができていなかったですよね。空気、つまりはウィングが重過ぎて」

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「単独ではペンスキー勢が1マイルちょっと速い」
プラクティス・ファイナルを11番手のスピードで終えた琢磨に聞いた。

Jack Amano(以下――)最後にスピードがポンッと上がりましたね?

佐藤琢磨:それはトウを使ってのものでした。でも、みんなもそんな感じだったと思います。単独ではペンスキー勢が1マイルちょっとぐらい速い。彼らの方が明らかにダウンフォースが少なかったんだけど、彼らは前のクルマに近づいて行くこともできていて、抜いてっちゃってましたね。僕らはダウンフォースつけてたけど抜き返せなかった。ちょっとそこが引っかかります(注:このセッション、トップはウィル・パワーで、P2はシモン・パジェノー)。

――マックス・チルトンも速かった(注:このセッション、チルトンは3番時計)。
佐藤琢磨:速かった。チップ・ガナッシ・レーシング・チームズもかなりウィング寝かしてってたようですね。多分、ガナッシとペンスキーは似たようなダウンフォース・レベル。ウチはもう1ステップ、ヘビー。でも、ヘビーで抜けるワケじゃなかった。誰かのマシンの後ろに入ると結局空気が(当たら)なくなってバランスが崩れて、最終コーナーも曲がれなくなっちゃってた。

2017年8月20日日曜日

2017 INDYCAR佐藤琢磨コメント 第14戦 ABCサプライ500 Day1 予選:「アウト・ラップで、グリップ感が結構ありました。1周目の速さという貯金もあったので、2周目にスピードが落ちてもポールを獲るに十分な速さになっていたと思います」

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
「本来なら上位に来るドライバーが苦労していたので
コンディションがトリッキーであることは分かっていました」
 

Jack Amano(以下――)おめでとうございます! 今季2回目、キャリア7回目、ポコノでの初ポール・ポジション‼︎

佐藤琢磨:スーパースピードウェイは初めて。それも嬉しい。エリオ・カストロネヴェスとかマルコ・アンドレッティとか、普段とてもスーパースピードウェイで速い、本来なら上位に来るようなドライバーたちでも苦労をしていたので、それだけコンディションがトリッキーなのはわかっていました。チームメイトの走りは、アレックス(・ロッシ)のものしか実際には見ることができませんでした。他の2人は僕の1個前、2個前の順番だったので、僕もコクピットに入っちゃってましたからね。

2017 INDYCARレポート 第14戦ABCサプライ500 Day1 予選:ポコノで佐藤琢磨がポール・ポジション獲得

佐藤琢磨、堂々のポール・ポジション獲得! Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
午後1位、路面温度が高まり、風も強くなる中で予選がスタート
 
 インディーカーのレースがポコノに復活して以来、ずっと速さを見せてきていた佐藤琢磨(ベスト・リザルトは決勝が6位、予選が3位)が、アンドレッティ・オートスポートからの参戦でついにポール・ポジションを手にいれた。
 予選開始は午後1時。空は朝から続く快晴で、照りつけ続けた日差しで路面温度はプラクティス1の開始時より20℃も高くなっていた。風は午前中と同じか、やや強くなっており、どこまで空力をトリムすべきかの判断、そしてドライビング自体も非常に難しい戦いとなった。

2017 INDYCARレポート 第14戦ABCサプライ500 Day1 予選:速報! ポコノで佐藤琢磨がポール・ポジション

劇的なPP獲得を果たした琢磨をマイケル・アンドレッティが出迎える。 Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

 ラストアタッカー佐藤琢磨、今シーズン2回目、キャリア7回目のPP奪取
 
 8月19日 ペンシルヴェニア州ロング・ポンド。ポコノ・レースウェイ=全長2.5マイル/トライアングル・オーバル
 2017年シーズンも500マイル・レースはインディアナポリス500マイルとABCサプライ500の2戦のみ。ポコノでの予選が今日、快晴の下で行われ、佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)が2連続ラップのアタックで219.235mphを記録してポール・ポジションを獲得を果たした。

2017 INDYCARレポート 第14戦ABCサプライ500 Day1 プラクティス1:ポコノのプラクティス1最速はライアン・ハンター-レイ

プラクティス終盤にチームメイトのアンドレッティを逆転し、ハンター-レイがトップタイム! Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
快晴の下、プラクティスがスタート
  ABCサプライ500。三角形をしたポコノ・レースウェイでのレースは2デイ・イべントで、プラクティスは予選前に1回こっきり。予選の後にもプラクティス1回で明日の決勝を迎える。
 快晴。風やや強め。気温が21~22℃というコンディションでの走行は75分間。ギャビー・シャヴェス(ハーディング・レーシング)が出場してるんで、今回のエントリーは22台。シュミット・ピーターソン・モータースポーツの7号車にはトロントに続いてセバスチャン・サーヴェドラが搭乗している。彼はプラクティスで最多の43周をこなし、19番手だった。ロシアのミカイル・アレシンは、クラッシュ多過ぎで、今年は乗れないことになったようだ。ポコノは去年彼が勝ちかけたレースなのに乗せてもらえないんだから、状況はかなり深刻なんだろう。