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Photo:Penske Entertainment |
明らかにマシンの仕上がりが良かったニューガーデン
アンダー・グリーンで13位まで落としたポジションを挽回!
トップを走る者は、クリーン・エアがウィングに当たるので有利。しかし、バック・マーカーに追い付くと、彼もまたダーティー・エア(=乱気流)の悪影響下に陥る。
僅かではあるが、明らかに遅いマシンの背後に迫った途端、後続は一気に差を縮めて来る。ポール・スタートだったアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)は64周に渡ってトップを快走したが、予選4位から2番手へと浮上して来ていたジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)が2回目のイエロー明けのリスタートから2周をかけて彼をパスすることに成功した。マシンの仕上がり具合は、レース1でも優勝を争ったニューガーデンの方が一段上だったのだ。
パロウは129周目にトップに返り咲いた。ニューガーデンが2回目のピット・ストップに向かったことによってだった。そして、その直後にマーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル/ホンダ)がクラッシュ。イエロー中に悠々とピット・ストップを行ってレース・リーダーの座を保ったパロウに対して、イエロー前にピットしていたニューガーデンの順位は大きく13番手にまで下がってしまった。
249周目、アンダーグリーンでのピットイン直後にまたもイエロー!
レース終盤にも同じことが起きた。トップを走っていたニューガーデンが249周目にピットヘと滑り込み、パロウが走り続けたために彼は周回遅れに陥った。そして、254周目にコルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル・ウィズ・カーブ・アガジェニアン/ホンダ)がクラッシュしてフル・コース・コーション発生。パロウはまたしてもイエロー中のピット・ストップで、ほぼ何の心配もない状況下でトップのまま作業を受け、トップでコースに戻った。この時にニューガーデンの方は、リード・ラップには戻れたものの順位は9位まで下がっていた。
この6月、ブッチギリの速さで優勝に突き進んでいたゲイトウェイでのニューガーデンは、ルーキーのクラッシュに巻き込まれて凄まじいクラッシュを演じてのリタイアを喫した。優勝して当然の速さを誇示して232周をリードした昨日のアイオワでのレース1でも、彼は最後のピット・ストップでパト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)に逆転を許し、2位に甘んじた。そして今日、彼はレース展開の綾で二度大きくポジションを落とし、勝利を掴み損ねた。
もっとも、ニューガーデンのキャリアを振り返れば、驚くほどの幸運を味方につけての勝利も何度かあった。結局のところ、運と不運は誰にでも等分に与えられているということのようだ。
「仕事のやり方を変える必要はない!今後も同じ努力を続けていくのみ」
パワーで優るシヴォレー・エンジンを武器としてニューガーデンたちは勝利を目指し、パワーではやや不利にあるパロウたちは燃費の良さをアドヴァンテイジに換える戦略を採用し、それを勝利に繋がった。レース展開も大きく味方してのことだった。今年は間違いなくパロウの年。ニューガーデンの試練の時はまだまだ続くのかもしれない。それでも、昨日のレース1での敗戦の後にニューガーデンが見せていた険悪な表情に比べ、今日のレース2を獲り逃した後の彼の表情には、100パーセントではないものの明るさが戻っていた。何かが彼の中で吹っ切れたんだろうか?
あるいは、気持ちを切り替えることに成功したのかもしれない。レース2を終えた彼は以下のようにコメントした。
「いま自分たちがやっていること(今日のような好パフォーマンスを見せる)をやり続けるだけだと思う。チーム・ペンスキーはスタッフ全員が信じられないようなハード・ワークを続けている。昨日はチームにとって素晴らしい1日となった(2、3、4位フィニッシュ)。チームの士気が上がったことが見て取れた。彼らは素晴らしい働きをしているのだから、何か仕事のやり方を変える必要などない。今日も彼らの用意したマシンはとても速かった。今後も同じ努力を続けて行くのみだ」。
以上
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