2013年6月9日日曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 39 第8戦テキサス Day1 ファイナルプラクティス:「ようやく気持ちが楽になりましたね、少しですけどね。この30分、走り込めたのはよかったと思います」

ファイナルプラクティス終了後、トップタイムのカナーンと情報交換 Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)クリックして拡大
ファイアストン550
テキサス・モーター・スピードウェイ
1.5マイル・オーバル×228周
6月7日 Day1 プラクティス2 6位 24秒2885 215.658mph(=約346.994㎞/h) 45周走行



「自分の1スティントの中で、ラップスピードが7〜8mphも落ちちゃいます」

Jack Amano(以下――):少しハッピーになれましたか?

佐藤琢磨:そうですね。ようやくまともに走れましたね。みんなにはこういう風に見えてるんだ、こういう風にみんな走ってたんだっていうのがわかりました。

――40周以上できました。だいたい考えていたことはできたセッションでしたか?

 佐藤琢磨:ウーン……とそうですね。午前中の状況があまりにもひどくて、クルマから出てくる数字もちょっとおかしかったし、技術的な問題も幾つかあった。 今のファイナルプラクティスは走り出しでスピード自体はポーンッと上がって、バランスも改善されてた。その代わり、午前中にできなかったロングランをする 中でバランスシフトが見えて……これはすごい、となりましたね。自分の1スティントの中で、ラップスピードが7〜8mphも落ちちゃいますから。
Photo:INDYCAR(Chris Jones) クリックして拡大
「抜いてくっていうより、前が落ちてくるのを待っている……みたいな感じ」

――ピットで見ていると、どこからどこが本気で、どこからどこがそうじゃないのかがわからなかったんですよ。トラフィックを求めてスピード調整している場合もあると考えて。

佐藤琢磨:いや、本気、本気。全部本気のスピードでしたよ。だから、もちろんみんな、ニュータイヤ、フレッシュで出てった最初の5周は結構速いから、そこでトウを使っていいラップタイムは出せるんだけど、その時にフロントが入ってくようなクルマだと、15周後にはもうリヤのグリップがなくなっちゃう。コクピット内から調整のできるツールを使うんだけど、もう全開でそれを使って、バーは一番端っこまでいっちゃうぐらいなんだけど、それでも。

――他車に接近した時の感じはどんなでしたか? このセッション中に何度かのオーバーテイク、逆にパスされるシーンもありましたが?

佐藤琢磨:なんかね、抜いてくっていうより、前が落ちてくるのを見届ける……みたいな感じ。見届けるっていうか、それを待ってるみたいな感じかな。自分が上がってくっていうより、前が落ちてくることで相対的に自分の順位が上がるってレース。

「ひとりでどれだけ1スティント内の振り幅を小さくして
コンシスタントにマラソンができるか……」
Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)
――スティント中のペースダウンをどれだけ小さくできるかが勝負なんですね。
佐藤琢磨:そう。だからハッキリいって、ちょっとなんだかよくわからない。レーシングというよりも、ひとり我慢大会みたい。ひとりでどれだけ1スティント内の振り幅を小さくして、コンシスタントにマラソンができるか……みたいなね。バンッてスプリントやったら、すぐにスピードが落ちちゃう。だから何か……ちょっとヤリ過ぎのような気がする。ダウンフォースが足りなさ過ぎると思う。

――インディーカーとすれば、パック(集団)レーシングには絶対にさせない意向。しかし、各チームがどこまでマシンを向上させてくるかの予測は難しい。だから、ダウンフォース量を抑え目にしがち。そこが今回やり過ぎになっていると。

佐藤琢磨:ちょっと今、ひどいと思う。こんなの見たことないでしょ? 10周の間に10mphもスピードが落ちるなんていうの。もう全然踏めないもん、危なくて。

――208mphとかはトラフィック待ちかと思ってましたけど。

佐藤琢磨:違う、違う。みんなアップアップ。いっぱいいっぱいだった。

――じゃ、もう逆に、「あんまり寄ってくるなよ!」ってぐらい?

佐藤琢磨:それもありますね。外から被せてった時でも、中の人が本当にスピードをコントロールしてうまく落としてくれないと、フワーッて上がってきちゃうから。

「トニーと話をして、それは参考になりました」
Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)

――そうなると、最後尾近いグリッドからのスタートはかなり大変ですね。

佐藤琢磨:はい。最初に頑張ってワーッとか上がったら、真ん中ぐらいまでいった時にタイヤがなくなっちゃいそう。でも、前が落ちてくるのを待って最初の10周ぐらいをずっと後ろにいたら、あっという間に周回遅れになっちゃうと思う。そこら辺の線引きが難しいですね。何度かイエローが入ってくれるといいんだけど……。

――タイヤは十分なセット数を残してますよね?

佐藤琢磨:はい。タイヤは十分にあると思うけど、ピットストップがひとりだけ多くなったら、それは意味がないので、みんなと同じピット回数で行かないとコンペティティブには戦えないでしょう。

――このセッションで得た情報で、レース用のマシンは何とか作れそうですよね?

佐藤琢磨:そうですね。ようやく気持ちが楽になりましたね、少しですけどね。この30分、走り込めたのはよかったと思います。

――今晩はよく眠れそうですか?

佐藤琢磨:いや、もうちょっとです。

――セッション終了後にトニー・カナーンがきて、色々話をしていたようですが?

佐藤琢磨:実はさっき、TKのモーターホームにいって色々聞いてきたんですよ。それで、このセッション終わって、彼はきてくれた。元チームメイトなので、ちょっと情報交換をして今回は走りました。っていうのは、自分のフィーリングだけが本当にそうなのかに自信がなかったから。僕が感じたことは間違いなく噓じゃないんだけど、クルマがどう動いたかっていうのがあるでしょう? だから他の人、特に速い人のクルマの話を聞きたかった。TKはプラクティス1で2番だったし、彼がどう感じたのかを聞きたかった。そして、それは参考になりました。それにしてもTK、マシンが決まってるみたいだね。今回もまた1番だったし。
以上

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