2013年6月10日月曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント40 第8戦テキサス Race Day決勝:「今日はホントにタイヤをいちばんうまく持たせて、ニュータイヤとスティントの終わりの差を少なくしていたチームが速かった。そういう意味では、今日の僕らはちょっとトップグループには届いていませんでしたが、持っていたパッケージの中では全力を出せたと思います」

TVの取材に熱っぽく答える琢磨 Photo:Amano e Associati(Masahiko Amano)クリックして拡大
ファイアストン550
テキサス・モーター・スピードウェイ
1.5マイル・オーバル×228周
6月8日 Race Day 決勝 11位完走(1周遅れ)


「トップ10に食い込んで、ピットタイミングで一時はトップ5まで行けました」

Jack Amano(以下――):大変なレースでしたね。

佐藤琢磨:ハードでした。

――ラップ・スピードは210mph台から198mph台とかまで走っている中で落ちってました。誰もが同じスティント内ですごいスピード差になっていました。

佐藤琢磨:ホント、タイヤが新しい時とそうでない時とでグリップが全然違ってましたね。

――しかも、佐藤選手はタービュランスがキツいポジションを長く走り続けていました。

佐藤琢磨:そうですね。スタートからは程よく順位を上げていくことができたと思うんですね。ピットストップのタイミングとイエローの出たタイミングがかなりよくて、一時はホントにトップ10に食い込んでね、トップ5までいけました。でも、毎回ピットストップをする度にフロントウィングとタイヤの内圧のアジャストをしていました。それでもニュータイヤで走りだすと、7~8周目から徐々にグリップが落ちていきました。スティント内でのハンドリングの差はものすごく大きくて、自分なりに勿論クルマの中のツールを使って目一杯合わせてったつもりなんだけど、いやぁ厳しかったですね。

Photo:INDYCAR(John Cote)クリックして拡大
 ――マシンを常に忙しくコントロールし続けていた……

佐藤琢磨:はい。ハンドル握りしめて、手首もしびれてくるし、手も痛くなるし、こんなハードなオーバルもなかなか珍しい。

「タイヤが新しい時にはどんどん前に出ていけましたけど
抜かれる時は4、5台に一気に抜かれちゃう」

――イエローが出なかったので、集中を保つべき時間も今日は長かった。

佐藤琢磨:そうでしたね。最初にちょっと出たけど、全体的にイエローは結構少なめだったと思いますね。それにしても、今日はマシン間のスピード差が激しかった。誰がニュータイヤで誰が周回遅れなのかっていうのがわかりにくくて、ピットストップのストラテジーも早めに入った組から3種類ぐらいあったでしょう? ピットストップのタイミングがズレてたので、くる時はみんなアッという間にくる。僕もピットアウト直後はどこでも走れて、いいペースで走れてたんだけど、今日はホントにタイヤをいちばんうまく持たせて、ニュータイヤとスティントの終わりの差を少なくしていたチームが速かったみたいですね。そういう意味では、今日の僕らはちょっとトップグループには届いていなかったと思う。

――トップグループを序盤に走りましたが、その時に彼らとの間に差を感じましたか?

佐藤琢磨:いや、トラフィックが間に入っての5番手だったので、それを明確に感じはしませんでした。結構周回遅れのクルマとかがいたりして、速いクルマと何度かいっしょにレースしたこともあったんだけれど、タイヤのストラテジーがズレてたものだから、どちらかのタイヤがよくてどちらかのタイヤがもう終わっているという状態になってることが多かった。

――ピットのタイミングのズレによって、順位の変動が本当に多いレースになっていました。

佐藤琢磨:タイヤが新しい時にはどんどん前に出ていけましたけど、抜かれる時は4、5台に一気に抜かれちゃう。そんなことも最後の方ではありましたね。走っていて自分のポジションがどこなんだかわからい状態になってました。

――スティント内のスピードの落ち込みをできる限り抑える。目指した戦い方を自分たちとしてはどの程度実現できていましたか?
レース前、カナーンと談笑 Photo:INDYCAR(John Cote)
佐藤琢磨:トライはしていました。ピットストップでフロントウィングをちょっとずつ上げていって、限界を超えちゃって、最後のピットで少し戻してゴールとなりました。そういう意味では今日の僕らは、持っていたパッケージの中では全力を尽くせたと思うんだけど、ウーン、いかんせんトップグループは速かったですね。

「走行時間が少ない中で何とか決勝に合わせこむことができたのはよかったです」

――少ない走行時間でチームはいいクルマを作ったといえるとも思いますが?

佐藤琢磨:大分合わせ込むことができていたと思います。特に最初のプラクティス、唯一の長いプラクティスでほとんど走れなかったですからね、我々は。しかも、その最初でクルマのバランスが酷かった。ギヤボックスにトラブルが出て予選も走れなかった。おそらく一番走行距離の少ない状態でレースを迎えたチームになっていたと思うんです。そういう意味では決勝に何とか合わせ込んで、惜しくもトップ10には入れなかったけれど、そこまでできたのは良かったと思います。

――次はミルウォーキーです。AJ・フォイトのチームはどうでしょう?
佐藤琢磨:今度は今年初のショートオーバル。フラットオーバル。またこことは全然違う環境になりますね。僕らはテストをしてないんですけど、セッティングがよいことを願ってます。
以上

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