2018年5月27日日曜日

2018 INDYCARレポート 第102回インディアナポリス500 5月26日:優勝候補ドライバーたちのコメント

Photo:Naoki Shigenobu クリックして拡大
エリオ・カストロネヴェス((チーム・ペンスキー):予選8位
「今年の自分は大きなチャンスに直面していると感じている」

 
 「4勝目を期待するたくさんのファンがいる。みんな4勝目を見たがっている。彼らの望みを叶えたい。そして、それは僕自身の望みでもある。僕の夢が実現する。ファンはみんな歴史的瞬間に立ち会いたいんだ。歴史の一部になりたい。4勝目を達成できたら最高だ。信じられないような感激を味わうことになるだろう」


 「僕は今年からスポーツカーをメインのフィールドにしている。それは僕のインディーに対する気持ちや考えを新たなものにしてくれた。僕らは今月初旬、デビューしたてのアキュラで初勝利を飾った。それも1-2フィニッシュで。リフレッシュされてインディー500を迎えることができたと感じている。インディーに対する期待がより高まった。実際には、新しいエアロキットに慣れ、それに習熟するのが予想以上に大変だった。スポット参戦というのは本当に難しい。新しいエアロでは何か問題を解決すると、違う問題を創出してしまう。その繰り返しがあった。それはどのチームでも同じだろう。
 今年はマシンが新しくされた。僕にとっては大きなチャンスだと思う。4回目の優勝を手にする大きなチャンス。毎年そう言っているという人もいるけれど、僕は今年の自分が大きなチャンスに直面していると強く感じている。僕がスタートする3列目はファースト・クラス。ダニカ・パトリックとスコット・ディクソンと一緒だからね。前の2列のドライバーたちが僕らのために左右に広がり、トップへと進出する道を作ってくれるだろう……なんて考えている(笑)。インディで勝つために必要ななのは、トラブルに巻き込まれないこと、ポジティヴな気持ちを保つこと、トップグループを走り続けることの三つ。あ、もう一つあった。素晴らしいピット・ストップも欠かせない。
 9番グリッドからのスタート。僕はできる限り短時間でトップに出たい。もちろん、そういうチャンスに恵まれたら……という条件は着く。トップに出て、クリーン・エアを浴びて走りたい。それが一番リスクは小さいから。前の方で走れば、それだけリスクは小さくて済む。特に今年のエアロキットの場合、前を走るマシンに接近して走るとフロント・ウィングの効果が十分ではないらしく、フロント・タイヤを路面に押し付けて切れなくなってコーナーで外側にプッシュ・オフされる。そういうミスを冒したドライバーはパスされる」


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セバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン/ホンダ):予選5位
「レースは見て楽しいものになると僕は考えている。
去年までとは違ったバトルになるのかもしれないけれどね」


 「トラフフィックの中でマシンのハンドリングはどんなものになっているか?
それは僕もみんなと同じ意見だ。コーナーに入って行く時には少しルースで、コーナーの真ん中から出口側で大きなアンダーステアになるんだ。そして、フロントが逃げは一気に、しかも大きく来る。だから、みんなマシンのバランスを保つよう、そしてマシンが起こすだろう動きに前もって対応しようというドライビングをトライしている。今年のエアロキット装着マシンでのスーパースピードウェイは本当に難しい。今話したようなハンドリングだから、マシンのセッティングで妥協点を見つけるのも非常に難しいんだ。気温23℃で曇り空だったらいいんだけれど、決勝日の気温は高くなるんだろう?
 そして日差しが照り付ける。レースはかなり厳しいものになるだろうね。しかし、酷いコンディションになったとしても、それは全員にとって同じ。イコール・コンディションだから僕は不平、不満はないよ。前のマシンについて行くことだけでも、とても暑いコンディションになったら大変だろうけれどね。
 例えそんなコンディションでも、レースは見て楽しいものになると僕は考えている。去年までとは違ったバトルになるのかもしれないけれどね。去年まで以上にパスの回数が増える可能性だってある。ミスを冒したドライバーが抜かれることによって……だけれどね。純粋なアタックによるパス成功ではなくても、上位から下位まで順位変動が頻繁に起こることになるかもしれない。僕の初めてのインディー500(2005年)はそういうレースだったよ。オーバーテイクをする人よりも、オーバーテイクをされる人が多かったんだ。例えば誰かがレース中に辛抱強さをちょっと失って、前を行くマシンを少し無理にパスしに行ったとする。そのマシンにグイッと近づいた……もののパスを完了させられなかった場合、そのドライバーは2人か3人にパスされてしまうことになる。インディー500というレースは、そういうパターンの戦いになることがあるんだ。特に、暑くて陽の照りつけるコンディションになった時に」


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シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー):予選2位
「プラクティス開始以来、マシンの挙動に驚かされたことは一度もない
ゆっくりだけれど着実にマシンを進歩させて来た」

 

「レースではトップに立って逃げたい。僕らはとても速いマシンになっているしね。トップはタイヤの消耗も少ない。トップじゃなかったら2番手。そういうレースをしたい。3番手以降は乱気流が複雑だから。
 今年のレースは、おそらく良い意味で今までとは違ったものになる。リスタートなんかはとてもエキサイティングになるんじゃないかな。タイヤ・マネジメントが重要なレースになって、スティント序盤に速くても、そのスピードを保てない人が出て来ると思う。タイヤの持ちが悪い人はパスされる。マシンの良さと、タイヤ・マネジメントの上手な人が有利な戦い。マシンをコントロールし続ける、ドライバーにとっては非常に難しく、しかし、とてもチャレンジのしがいがある、おもしろいレースになる。
 僕らは僕の好みに合わせてマシンを作って来た。チームメイト同士でもドライバーひとりひとりで感覚が異なるので、僕らは僕が安心できるマシン作りをやって来た。そういうマシンが完成すれば、アグレッシブに戦えるから。プラクティス開始以来、僕はマシンの挙動に驚かされたことは一度もない。ゆっくりだけれど着実にマシンを進歩させて来た。去年までのレースでは、タイヤの持ちが悪いこともあった僕らだが、今年は違う」

以上

1 件のコメント:

  1. 天野さん、取材おつかれさまです。いよいよ、始まりますね‼私は、琢磨選手の連覇と言いたいところですが…私は、やっぱりブルデーに頑張ってほしいです‼去年の大ケガからの復活、今シーズンも好調をキープしてますよね。インディ500で目立ったところを観たことがないのでブルデーの活躍を期待してます‼天野さん、取材大変ですが頑張ってください‼楽しみにしてます。

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