2015年5月9日土曜日

2015 INDYCARレポート R5 グランプリ・オブ・インディアナポリス Day2 予選:ウィル・パワーが今季2回目、インディアナポリスでは初のPP

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
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ここまで後塵を拝していたパワー、予選で圧倒的パフォーマンスを発揮

 プラクティス1ではセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)の、プラクティス2ではスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)の後ろの2番手、プラクティス3ではエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)、ブルデイ、さらにはシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)の後ろの4番手だったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が、予選ではダントツのパフォーマンスを見せ、開幕戦セント・ピーターズバーグに続く今季2回目のポール・ポジション獲得を達成した。パワーにとってはインディアナポリス・モーター・スピードウェイにおける初ポールでもある。もちろんロードコースでのものだが……。
 「インディアナポリスでポールを記録できて感激だ。5月のスタートとして最高のものが切れた」とパワーは喜んでいた。「今週の僕はプラクティスから速さを見せて来ていた。第4戦バーバーでポールを獲り逃したのが悔しかった。今日は絶対に獲る。そう強く意気込んでいた」とも彼は語った。
ファスト6でのニュー・レッド投入が奏功
 6人が戦う予選のファイナル・ステージでパワーは1分9秒4886のベスト・ラップを記録した。これが今日の、そして今週末の最速ラップとなった。それは、パワーが予選ファイナルに新品のレッド・タイヤを投入したことで実現された。第1セグメントをトップ通過したパワーは、第2セグメントにも第1セグメントで使ったレッド・タイヤをそのまま履いて臨み、トップ・タイムを記録して悠々とファイナル進出。ライバル勢がユーズド・レッドでアタックせざるを得ない状況であるのに対して、彼だけが新品のレッド1セットという武器を有していた。このアドバンテージによって通算38個目のポール獲得はなされた。インディーカーの歴代6位にランクされるポール獲得回数だ。
ディクソン、辛くもファスト6に進出するも、セカンドグリッドをゲット
 予選2位はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)のものとなった。実はディクソンもユーズド・レッドで第2セグメントをクリアする作戦だった。しかし、それが不可能と見るやギリギリのところで作戦を変更。フレッシュ・レッドにスイッチしてアタックを1ラップだけ間に合わせ、何とか6番手でファイナルへ駒を進めた。そんな経緯もあってのフロント・ロウ・グリッド獲得なら満足だろう。彼のベスト・ラップは1分9秒7156と、パワーには0.2270秒差だった。

シボレー勢がトップ10を独占!
 明日のレースが通算300戦目となるエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は、3戦連続PPを逃したが、予選3位につけた。その隣りのグリッド、予選4位はファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)が手に入れ、昨年このレースの優勝しているシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が予選5位となった。
 予選6位はトニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング)。予選7位はセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)で、予選8位は昨年のGPオブ・インディーでキャリア初ポールを獲得した・セバスチャン・サーヴェドラだった。今年の彼はチップ・ガナッシ・レーシング・チームズからの出場で、スピードを見せている。
 予選9位はルカ・フィリッピ(CFHレーシング)で、予選10位はルーキーのステファノ・コレッティ(KVレーシング・テクノロジー)。シボレー勢がトップ10を占拠した。

佐藤琢磨、ウィルソンにアタックをブロックされQ1で敗退
 ホンダ・チームはプラクティス以上に予選でシボレー軍団に差をつけられていた。ホンダの最上位はジャック・ホウクスワース(AJ・フォイト・エンタープライゼス)による11位だった。去年のこのレースで予選2位につけたホウクスワース。インディーのロードコースとは相性が良いようだ。
Photo:INDYCAR(IMS)
 彼の先輩チームメイトの佐藤琢磨は、プラクティス1で6番手、プラクティス2で8番手と2セッション続けてトップ10入りし、今日のプラクティス3でも11番手とコンスタントだった。ところが、予選ではタイムを出せなかった。ソフト装着でのアタック中にジャスティン・ウィルソン(アンドレッティ・オートスポート)がブロッキング。琢磨はチャンスを失った。しかし、マシンのデキも今ひとつだったようだ。

「最初にブラック・タイヤで走ったけれど、結構古いタイヤだったからコンディションとかを正しく掴めていなかったのかもしれない。レッドにして走り出してみるとマシンのバランスがそんなに良くなかった。それと、チームメイトとフィーリングが違っていた。それがどういう理由からなのか、今データとかを見てるところです。ブロッキングされてなかったらどうだったか。それは難しいところ。コンマ2秒以上速かったのは確かだろうけど、6番手に入ってQ2に進むにはコンマ3秒以上速くなきゃダメだった。そこまでのタイムが出せてたかどうかは、やってみなければわからないところ」と琢磨は語っていた。

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