2016年5月24日火曜日

2016 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第100回インディアナポリス500 5月22日 ポール・デイ その1:「予選12位はベストだったと思います。予選1日目の朝からここまで戻って来れたので、スタッフにもすごく感謝をしています」


予選4列目を決めて、ガッツポーズを決める琢磨。土曜の朝のプラクティスから、劇的なリカバリーを果たした Photo:INDYCAR (Mike Harding)クリックして拡大
「14号車のエンジニアとクルーは最高の仕事をしたと思います」

Jack Amano(以下――):予選12位は今日の3位ということですから、今日望み得るベストに近い結果となったのではないですか?

佐藤琢磨:はい。ベストだったと思います。朝の練習走行のどおりの走りを再現できたので、あれ以上の結果を望むのは、僕たちの準備からすると無理だったでしょう。本当に14号車のエンジニアとクルーは最高の仕事をしたと思います。

「今までのインディー500の予選を走ってきた中では一番いいクルマ」

――今日は暑い1日になって、セッティングの調整は難しかったと想像します。上位チームでもうまく行かなかったところが多かったですよね。

佐藤琢磨:僕より後にアタックする人たち、速い人たちがまだ控えていました。昨日はダウンフォースが自分たちのマシンによく合っていたので、16番手というポジションにいれましたけど、今日に向けてはやっぱり、みんな合わせ込んでくるだろうから、4列目、5列目にとどまれれば最高だって昨日は話をしたと思います。本当にそのとおりか、それ以上のデキだったと思いますね、今日の自分たちは。他のチームが結構失敗していました。1周目から4周目までの差が大きかったり、ダウンフォースを削り過ぎていたり……。今日は暑いだけじゃなくて、風向きも昨日と20度、30度と違ってました。風の強さも上がっていたんですよね。だから、予選コンディションがホントにすごく難しかった。そんな中で僕らは冷静にクルマを合わせ込むことができていました。今まで僕がインディー500の予選を走ってきた中では一番良いクルマでした。

――4ラップの安定度が高かったですね。

佐藤琢磨:そうでしたね。ウェイト・ジャッカーとアンチ・ロール・バーというツールをコーナー4つx4周、全部で使ってなんとか平均速度を維持することができました。トップ・スピードだけ見たら、そんなに速くないのかもしれないけど、クルマを安定方向に持っていけたっていうのは、予選だけじゃなくて、決勝に向けてもすごく良いデータになったんじゃないかと思います。

――あの4周は突風が吹いたりという外乱、スリリングな瞬間ていうのは、あまりなかったんですか?

佐藤琢磨:いやいや、ありました、ありました。たくさんありましたよ。だから白線を切って走るシーンもあったし、白線に乗るところまで降りれなかった時もあったし、ターン1で突風に煽られて外側に
ちょっと膨らんでアクセルを戻す寸前のところまでいったラップもありました。3周目かな? だけど、なんとか踏みとどまることができましたね。そこは予選だからやれるっていうのもありましたけどね。プラクティス中だったら明らかにスロットルを戻しいた状況でしたけど、今日の朝の2回の練習でも、3周目以降はかなりアクセルを踏めなかったんですね。だから、そこらへんを合わせ込むことをやりました。それで予選では4周ができたので、僕としては非常に、置かれた状況を考えると満足度が高いです。特に、チームメイト2人にとっては厳しい予選になってしまっていて(ジャック・ホウクスワースは31位。アレックス・タグリアーニはアタック中にックラッシュ)、チーム・スタッフも全員ナーバスだったから、その中でいいスピードが出せたのはよかったです。

「ここから先はもうドキドキはないと思います」

――走行が始まった月曜日以来、アップ&ダウンが激しく、予選2日間でもそれがあったと思います。ストレスの多い大変な1週間でしたね?

佐藤琢磨:そうですね。でも、ここから先ははらはらドキドキはないと思います。ここからはシッカリと、もう土台はわかっているし、方向性もわかっているので、後はもう本当に細かなチューニングをしていって、レース・セットアップの仕上げをしたいと思います。予選1日目の朝が一番苦しいなと感じましたが、そこからここまで戻って来れたので、それはヤッパリ、スタッフにもすごく感謝をしていますし、月曜日の走行、そしてカーブ・デイでマシンを確実なものにして行きたいので、2回のセッションを大切に走りたいです。
(その2に続く)

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