2016年5月22日日曜日

2016 INDYCARレポート 第100回インディアナポリス500 5月21日 予選1日目:予選開始は午後2時20分。終了は午後7時まで1時間10分延長されることに

予選初日の頭はタウンゼント・ベル
トップバッター・カナーン、スピード伸びきらず

 14時20分、ついに予選スタート。走行終了は5時50分と予定されていたが、午後7時まで1時間10分延長されると発表された。
 最初のアタッカーはトニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)。1周目がベストの228.145mphで、4周平均は227.679mphとスピードが伸び切らず。昨日出した自己ベストは229mph台だったが……。
 2番手はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)。2ラップ目に230.263mphをマーク。4周平均は230.102mphで、もちろんP1。

シボレー勢、エアロの選択が分かれる


 シボレー勢のエアロ・パッケージにはバリエーションあり。サイドポッドは長短2種類両方が使われていて、ホイールガード上のウィングレットも装着している者とそうでない者アリ。片側だけ装着というパターンもプラクティスでは見られた。
 ホンダはサイドポッドにバリエーションなし。ホイールガード上のウィングレットのアリ・ナシのみの違い。チーム・ペンスキーとチップ・ガナッシ・レーシング・チームズのマシン群は長いサイドポッドにウィングレットなしで走行。



 3番手はマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)。ビッグ・チームのドライバーが続く。ホンダ勢最初のアタッカーはウィングレットなしで走行。226.440mpのウォーム・アップ・ラップはパジェノーのものより速く、1周目に230.787mphとここまでの最速ラップをマーク。2ラップ目も230mph台だったが、3周目が229mph台、4周目は227mph台……で、4周平均229.492mph。パジェノーがトップをキープ。

 次がアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)。今日のプラクティス最速ドライヴァー。彼もパジェノーを上回れず。3周目まで230mph台を保ちながら、4周目が228mph台にダウンしたため。マルコの上の2番手に。ルーキーとしてはスーパー・グッド・ジョブだが……。4周の平均スピード=230.048mph。

 5番目に走ったセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)は短いサイド・ポッドとウィングレットなしという組み合わせ。スピードは227.442mphと5台走った中での5番手。

6番目に走行のニューガーデン、暫定トップに

 パジェノーをトップから引き摺り下ろしたのは、6番目に走ったジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)。スピードは230.229mph。ただし、今日の最速はアンドレッティの230.787mphのまま。

 オリオール・セルヴィア(シュミット・ピーターソン・ウィズ・マロッティ・レーシング)は1ラップ目に今年初の231mph台を出し、1ラップでは今日の最速に。ところが、3、4周目に大幅スピード・ダウンし、230mph台に平均が届ず(229.883mph)で4番手。

 トップのニューガーデンのチームメイト、JR・ヒルデブランド(エド・カーペンター・レーシング)はニューガーデンと同じ長いサイド・ポッドとウィングレット両側アリで登場。しかし、2周目が今日一番遅い226.349mph。4周で227.380mphしか出せず、8人中の8番手。

パワー、カストロネヴェスも230mphを出せず


ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は229.509mph、エリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)も229.637mphと、ポール候補のふたりが平凡なスピードに終わった。「ファスト9に入れればオッケー」といった考え方か? このぐらいのスピードでは弾き出される可能性もあるが…‥。 

 スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)は228.932mphでチームメイトのカナーンをトップ9から押し出したが、その彼が9番手で“オン・ザ・バブル”に。

 次。15番目のアタッカーは佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)のチームメイトのアレックス・タグリアーニ。なんと、彼の1周目がここまでのアタッカー全ラップで最も遅い225.584mph2、3、4周目とどんどんスピードが下がって行く惨憺たるアタック。4周目は今日一番遅い222.403mph。平均も最後尾の224.507mph。

佐藤琢磨、粘りの走行で暫定10位に

 そして、タグのすぐ後に琢磨がアタック。ウォーム・アップが224.162mphと速め(ロッシの227.436mphほどではないが…‥)
 1周目:227.221mph
 2周目:228.339mphへアップ!
 3周目:228.637mphへ更にアップ!!
 4周目:228.194mph=少し下がったが228mph台はキープ
 平均は228.096mphで、ディクソンの下で、カナーンの上というポジション=ここまでの10番手。4周にかかった時間は2分37秒8281で、9番手のディクソンとの差は0.5076秒だ。4周走って、この僅差…‥。

タウンゼント・ベル、本日予選アタックの最高タイムをマーク

琢磨のすぐ後、タウンゼント・ベル(アンドレッティ・オートスポート)が1周目に今日最速となる231.582mphを出し、4周目は229.131mphに落ちたが、230.582mphでトップに立った。マルコ、ロッシの走行データを参考にできたアタック順が幸いしてのもの。
 
 昨日最速だったギャビー・シャヴェス(デイル・コイン・レーシング)は227.673mphと意外に伸びず。
 もっと意外だったのは、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が230mph台を出せず、228.823mphでトップ9に入れなかったこと。ディクソンの後ろ、琢磨の前というポジション。気温も路面温度も上がって来て、コンディション悪化ということか。
 次のファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)も228.841mphとガッカリな数字に終わった。
 ジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)も228.959mph止まりで、ファスト9には入れず。

 カルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)は、ライバル勢の苦戦を見てセットアップ変更したのか、230.175mphを出してファスト9入りうる3番手に食い込んだ。

ピッパ・マン、クラッシュ! チームメイトのデイリーもアタックをパス

次のアタッカー、女性ドライバーのピッパ・マン(デイル・コイン・レーシング)が走行。ウォーム・アップが226mph台とやたらと速かった…‥が、1周目のターン2でスピンx2でクラッシュ。リヤのウィングレット・エンドプレートが外れて急激にダウンフォースが減ったためにスピンした模様。チームメイトで同じくウィングレット装着で走るはずだったコナー・デイリーは安全確認のためアタックを諦めることに。

 もう1人、意外な低迷をしたのがエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)。1周目が228mphで、2周目が226mph台にダウン。平均227.338mph

 そして、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・ウィズ・セオドール・レーシング)が走行。彼は226.916mphとルーキーのチームメイトより遅く、22番手。
 
 これで全員にアタックのチャンスが一度回った。29台が走行。1台がクラッシュで記録ナシ。アタックしなかったのはセイジ・カラム(DRR・キングダム・レーシング)、デイリー、バディ・ラジア(ラジア・バーンズ・レーシング)、マックス・チルトン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)=予選前のプラクティスでクラッシュ。

 トップ9は
 タウンゼント・ベル 230.452mph
 ジョセフ・ニューガーデン 230.229mph
 カルロス・ムニョス 230.173mph
 シモン・パジェノー 230.102mph
 アレクサンダー・ロッシ 230.048mph
 オリオール・セルヴィア 229.883mph
 エリオ・カストロネヴェス 229.637mph
 ウィル・パワー 229.509mph
 マルコ・アンドレッティ 229.492mph

続きは後ほど!

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