2017年4月8日土曜日

2017 INDYCAR レポート R2 トヨタ・グランプリ・オブ・ロングビーチ Day1 プラクティス:午後の最速はウィル・パワー。佐藤琢磨は4番手。

良好なパフォーマンスを見せる佐藤琢磨。予選への期待は高まる Photo:INDYCAR (Richard Dowdy)クリックして拡大
佐藤琢磨、走行3周目にしてトップタイムをマーク!
 午後2時に始まったプラクティス2、気温は2℃だけ上がった19℃だったが、日差しが照りつけて来たことで路面は一気に42℃まで上昇していた。セッションは今回も45分間だ。
 サポート・レースの走行があったことと、路面温度が上がったことの相乗効果か、走り始めはタイムがなかなか縮まって行かなかった。そこへ佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)がコース・イン。3周目にして1分8秒6976をマークしてトップに立ち、次のラップはさらに速い1分08秒1987だった。

ディクソンが巻き返し、琢磨も2回目のコース・インで7秒台突入
 琢磨からトップを奪ったのは午前中にトップだったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)。セッションが16分ほど進んだところで1分07秒9931をマークし、それをさらに1分7秒7147に縮めた。
 ディクソンのトップが続く中で琢磨は2度目のコース・インを行った。ポジションは4番手に下がっていたが、1分07秒9183をマークして2番手へと復活した。

レッド・タイヤ投入でタイム争いはヒートアップ
ウィル・パワー、1分07秒080を出し昨年のPPタイムを更新!


ウィル・パワー、この日のトップタイム Photo:INDYCAR (Richard Dowdy)クリックして拡大
  セッション開始から30分が経過した頃から、多くのチームがレッド・タイヤでの走行を開始した。今年から金曜のプラクティスで1セットの使用が許されることになっている。
 午前中に3番手だったセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)が1分7秒6811でトップに躍り出、シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)1分07秒3797でその座を奪った。そして、次にはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が1分07秒0800という昨年度のポール・ポジション・タイムを破る好ラップで午後のセッション、そして今日の総合でのトップを決定づけた。
 残り時間が15分となる頃、トップ5はレッド・タイヤ装着によるタイムで占められていた。そのオーダーはパワー、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)=1分07秒3576、パジェノー、エリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)=1分07秒5926、ブルデイとなっていた。

最後の走行でようやくレッド・タイヤを装着した琢磨
この日の総合4番手のタイムをマーク


 琢磨はこの時点でまだレッド・タイヤを使っていなかった。彼はもう一度ブラックで走ったのち、最後の走行でついにレッドを履いた。トニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)のスピン&ストールがあり、あとひとつのアクシデントがあれば琢磨のレッドでの走行は行えなくなるところだったが、ギリギリまでブラックでマシン・セッティングを確認し、満を持してのレッド投入ができた。そして、自身の14周目に1分07秒5538をマーク。琢磨は午後のセッションの4番手、今日の総合でも4番手につけた。最終的な順位は、トップがパワー、2番手がマルコ、3番手がパジェノーで、琢磨の後ろの5番手はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)=1分07秒5698だった。プラクティス2はシボレーがトップ。3番手も彼らのもので、トップ3はシボレー2vs.ホンダ1となった。トップ5だとホンダ3vs.シボレー2となるが……。

予選にフォーカスするパワー「今日は最速でなくてもよかった」

 プラクティス2、そして2セッション総合のトップとなったパワーは、「レッド・タイヤがプラクティスで使える。これは非常に重要な意味を持つ。ブラックとレッドは大きな違いのあるタイヤだからだ。明確にソフトなコンパウンドを採用しているレッド・タイヤでいかにバランスの良いマシンとするか。それが明日の予選での速さを決める。今日の僕らのマシンはとても乗り易かったが、正直を言うと今日は最速じゃなく、5番手ぐらいの方がよかった。どのセクションをどれぐらいのタイムで走っているか、自分たちの力をライバルたちに見せてしまうことになるから」と語った。

佐藤琢磨「明日に向けての準備を整えることもできている」
 4番手で今日を終えた琢磨は、「好い1日でした。プラクティス1はかなり忙しいものになってましたが、マシン・セッティングをどうすべきかの判断ができ、実際にプラクティス2でのマシンはとても好いフィーリングになっていました。様々なセッティングを試すことができ、とても収穫の多い1日ともなっていました。セント・ピーターズバーグではトライできなかったレッド・タイヤでのプラクティスも今日は行うことができ、明日に向けての準備を整えることもできています」と手応えを掴んでいることを話した。マルコは2番手、ハンター-レイは5番手、アレクサンダー・ロッシは11番手と、チームメイトたちのパフォーマンスも上々につけている。
以上

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