2017年4月29日土曜日

2017 INDYCARレポート R4 デザート・ダイアモンド・ウエスト・ヴァレー・フェニックス・グランプリ Day1 プラクティス1:最速はジョセフ・ニューガーデン

フェニックス最初のセッションではニューガーデンがトップタイム Photo:INDYCAR (Richard Dowdy)
砂ぼこりの中、2時間のセッションはスタート

 アリゾナ州フェニックスでの第4戦デザート・ダイアモンド・ウェスト・ヴァレー・フェニックスGPは2デイ・イベント。2月に2日間のテストを行っていることもあり、プラクティスは予選前に1回だけ。しかし、それは2時間という長さがあった。

 夕方の4時にセッション開始。気温は29℃もあった。問題は強い風。サーキットの裏側はもうすぐ砂漠で、その向こうは山……というのがフェニックス・インターナショナル・レースウェイのロケーション。風はマシンを不安定にさせ、砂埃は路面のグリップを下げていた。最終的には、砂嵐と呼ぶまでではないが、砂埃で視界も悪くなってしまったためにセッションは予定の6時より2分早く終了となった。幸いにもアクシデントはナシだった。


このフェニックスから復帰したニューガーデンが2番手タイム Photo:INDYCAR (Chris Owens)
ヒルデブランド、ギプスしたままで2番手に
 
 トップはジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。セッション終盤に多くのチームが予選シミュレーションを行い、その中から第3戦バーバーで勝った勢いも味方につけたか、19秒1517をマークして最速だった。
 2番手はJR・ヒルデブランド(エド・カーペンター・レーシング)。第2戦ロングビーチの最終ラップにミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)と接触した際に左手を骨折したヒルデブランドは、第3戦はザック・ビーチにマシンを譲ったが、フェニックスはギブスをしたまま走っている。2月のテストで最速ラップをマークしていただけに、1戦休んでもここは絶対に出場したかったのだ。ニューガーデンにトップはさらわれたが、その差はもうないにも等しい0.0427秒だった。そして、このラップによってチーム・ペンスキーの上位独占が阻まれた。3番手はリオ・カストロネヴェスで、4番手はシモン・パジェノー、5番手はウィル・パワーだったのだ。

シボレーが1位から5位までをスゥイープ
 シボレーが1−2−3−4−5だった。エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)は、燃料系トラブルで17周しか走れず。逆ポールの21番手。ECR勢はトップとシンガリだったということ。
 ホンダ勢最速の6番手はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)。昨年のフェニックス・ウィナーだ(ただし、シボレー勢の一員としてだった)が、このセッションでのトップだったニューガーデンとの差は0.2073秒と決して小さくなかった。
 7番手は現ポイント・リーダーのセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)で、8、9、10番手はガナッシのチャーリー・キンボールとトニー・カナーン。10番手は2月のテストでホンダ勢トップだったアレシンのものとなった。

アンドレッティ勢はハンター-レイの1位が最高

 アンドレッティ・オートスポートのトップはライアン・ハンター-レイによる11番手。ラップ・タイムは19秒6256で、トップとの差は0.4739秒あった。アレクサンダー・ロッシは15番手、佐藤琢磨は17番手で、マルコ・アンドレッティはエンジン・トラブルのためにガレージに戻ったこともあり、19番手だった。アンドレッティのマシンはセッション終了8分前にピットに戻ったが、砂埃によりコンディションが危険になったとインディーカーが判断してチェッカード・フラッグを振ったため、トラブル・シューティングをしたマシンで走って、問題が解決されているかの確認はできなかった。

「試したかった項目の半分もこなせなかった」と語る佐藤琢磨

 琢磨は、「テストの最後にアクシデントがあったため、走り出しは少し大変でした。今日は風が強く、砂も出ていて危なかったし……。コンディションが悪いので周回数は少なく、試したかった項目の半分もこなせませんでした。それでもレースに向けたセッティングを試していました。予選では果たしてどこまでダウンフォースを削って行けるか……。風の強いコンディションだとリスキーですから」と話していた。

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