2017年5月14日日曜日

2017 INDYCARレポート R5 インディーカー・グランプリ Race Day ファイナル・プラクティス:またまたパワーが最速

またしてもトップはパワー!マシンセッティングの完成度も高い Photo:INDYCAR (Walter Kurn)
パワー、全セッショントップタイム!

 今年のインディアナポリス・モーター・スピードウェイ/ロードコースでウィル・パワーを止められる者はいない? 決勝日の朝のプラクティス・ファイナルでも彼が最速ラップ=1分10秒2014をマークした。タイヤはブラックを装着。
 2番手はジョセフ・ニューガーデン。タイムは1分10秒2575でパワーとの差はほとんどないに等しい。今年すでに優勝しているアメリカ期待の星は、パワーとは異なる運の持ち主でもあり、勝機は十分。彼はパワーのすぐ後ろの3番グリッドからスタートする。

ホンダ勢は、ディクソン、レイホール、アンドレッティが3,4,5番手

 3番手となる1分10秒4306を記録したのはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)。ホンダ勢で最も優勝に近いのは、間違いなく彼だ。
 4番手にはグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)がつけた。レイホール二世は一昨年は2位で表彰台に上り、昨年はグリッド最後列の24番グリッドから4位フィニッシュしている。今日は20番手スタートからどこまで追い上げるか、注目したい。
 5番時計はマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)=1分10秒4911。昨日の予選でQ1の走り出しからレッド・タイヤを投入。低迷が続くアンドレッティ三世がいよいよむしゃらさを見せ始め、それが成果を表しているということなのかもしれない。
 6番手は1分10秒5181のシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)。ポイント・リーダーは4列目イン側グリッドからどんな戦いを見せるのか?
 7番手は予選6位のセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)=1分10秒6098。開幕戦ウィナーもマシンの仕上がりは上々。スタートも好位置からだ。
 8番手はエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)。
 9番手はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。セッション中ずっと最下位付近に止まっていたが、最後のラップ=1分10秒6950で一気に9番手にジャンプ・アップした。

佐藤琢磨、トップ10までジャンプアップを果たす

 そして10番手が佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)。15周をこなした彼は11周目に1分10秒7589をマークし、今週初のトップ10入りを果たした。アンドレッティ・オートスポートのドライバー4人のうち3人がプラクティス・ファイナルでトップ10。アレクサンダー・ロッシは15番手だった。

 昨日の予選後、「ストレートでスピードが伸びない」と話す琢磨の表情は険しかった。「バーバーの時よりひどくなっている」。マシンはバーバー・モータースポーツ・パークでのレースの後にオーバーホウルがなされたが、問題は解決されていなかった。インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースには長いストレートが2本あり、ほぼ同じ空力セッティングで走るチームメイト多ちとの比較で1ラップにつき0.5秒も遅いという。コンマ2秒で幾つも予選順位が変わインディーカー・シリーズでは致命的なハンディだ。しかし、決勝を前に問題は解消の方向に向かっているようだ。少なくとも決勝モードのセッティングでは。
予選は苦しんだが、一夜明けウォームアップで10番手まで浮上。決勝に向けて手ごたえが出てきた佐藤琢磨 Photo:INDYCAR (Walter Kurn) クリックして拡大
  “原因不明のスピード不足”と聞いて思い出すのは、2011年のインディー500だ。予選でこの症状に悩まされたのは、アンドレッティ・オートスポートだった。マルコが時間切れギリギリで予選を通過したが、それはチームメイトのハンター-レイをバンプ・アウトしてのことだった。この年のアンドレッティ・オートスポートはインディー500に5台をエントリーし、ハンター-レイとマイク・コンウェイの2人が予選を通ることができなかった(ハンター-レイは予選終了直後にAJ・フォイト・エンタープライゼスのブルーノ・ジュンケイラから決勝出場権を譲り受け、レースに出場した)。
 「原因はひとつじゃなく、複合的なのだと思う」と琢磨は言った。2011年に大きな試練を経験しているチームは、すでに幾つかの可能性に目星をつけているようだ。それらが何で、治すのにどれだけの時間と労力がかかるのかを彼らは明らかにしていないが、プラクティス・ファイナルを走った後の琢磨の顔には、100パーセントのものではないが、元の明るさが戻って来ていた。

「そこそこペースは戻ったとおもいます」と語る琢磨
決勝はタクティクスを駆使しての上位入賞を目指す


 「細かいデータを見ないと何とも言えないけれど、そこそこペースは戻ったんじゃないかと思います」と琢磨。昨日からの作業でマシンをストレートで遅くしていた要素が取り除かれたようなのだ。今日は昨日より更に気温が上がるとの予報。レッド・タイヤの持ち具合も心配される状況で、ブラックとの差が大きくなればオーバーテイクのチャンスは増えると思うが? 琢磨はこの質問に対し、「熱ダレに関してはブラックも持っていますから、同じようなレベルでラップ・タイムの落ちは起こるんじゃないですかね? だとすると1周で1秒とか速いレッドの方が、1スティントを通すとブラックよりも速いと思う」との読みを語った。
 最後尾からオーバーテイク・シーンを何度も見せながらの追い上げ…………というレースが琢磨には期待されるワケだが、マシンが良くなったといってもそうそう簡単ではない。「追い抜くのは難しいと思いますよ。最終コーナーで前を行くマシンを追いかけて来た場合、ダウンフォースが失われちゃってクルマが横を向いちゃうから。ニュー・タイヤとかじゃないと後ろに入った状態のままで全開は難しいんです。そうなると、メイン・ストレート・エンドで前に追いついて終わりになっちゃう。バック・ストレートにもパスの可能性はありますけれどね」と語っていた。ピット・タイミングをずらす作戦での大幅ゲインというのも琢磨陣営は当然トライするだろう。コースの空いているところを走り、自分のベストのラップ・タイムによる連続周回を行ない、レース展開が味方してくれるのと期待する作戦だ。

2 件のコメント:

  1. インディ ジョーンズ2017年5月14日 11:32

    佐藤琢磨はインディ500は優勝出来ない、何故ならば佐藤琢磨氏は結婚してるんですかね、やはり家族持っちゃうと無理しなくなるからアクセル踏む力も弱くなりますガッツが無いですね、今回も粘りのレースで10台抜くことができましたとインタビューで、答えてましたがチャンチャラ可笑しいですね。確か琢磨氏F1アメリカGPで、シューマッハとバリチェロに次いで3位になりましたが普通なら、それで諦めるのにあの時の琢磨氏は狂ったようにバリチェロ追い回し、追突してフロントウイング壊してまでバリチェロを何とか抜こうとしていた、あのガッツは今の琢磨氏には無いですね、無理無理絶対インディ500勝てませんから。

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  2. 私はそうは思いたくない、人にはバイオリズムがあり琢磨選手とチームがようやく上昇気流にのり始め事実ハンターレイが3位琢磨選手も12位になったじゃないですか?次はやってくれますよ、きっとアロンソも出てくるし、前に話したお土産どうなりましたか村田さんがんばれー琢磨選手。

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