2011年6月17日金曜日

2011 INDYCAR シリーズ 佐藤琢磨コメント41:ミルウォーキー・プライベートテスト「いちばん平均速度が遅いオーバルなのに、コーナーが異様に速くてすごくスピード感がありました」

コーナーのバンク角は9.25度、ストレートは2.5度と非常にフラットなミルウォーキー。
ロードコース用のウイングを装着する。
Photo:INDYCAR
インディ500直後にプライベートテスト

 伝説のショート・オーバル=ザ・ミルウォーキー・マイルが今年のインディカー・シリーズには復活した。フラットなオーバルは、非常にハイレベルなマシンセッティングとドライビングテクニックを求めるもので、少しでもセッティングを外したドライバーは見る間に周回遅れに陥ってしまう難コースだ。佐藤琢磨とKVレーシング・テクノロジー・ロータスは、インディ500終了後の短いインターバルを利用してミルウォーキーでのプライベートテストを行った。

「走った感じはおもしろそうでした」

Jack Amano(以下――):テキサス前にミルウォーキーでテストをしたそうですね? 伝説の1マイル・オバールの印象は?

佐藤琢磨:噂通りのフラットなオーバルで、異様な感じを受けました。何て言ったらいいのかなぁ……インディ500から行ったので、1年間の中でいちばん平均速度が高いコースからいちばん遅いオーバルに行った。それなのにスピード感はすごくありました。コーナーが異様に速い。ロードコース用のウィングを使って、アクセルは絶対に戻さないと回れないので、そういう意味ではなんかオーバルっぽくないっていうか……。

――ロードコース的だと?

佐藤琢磨:まぁそういう感じはしますね、どちらかというと。テキサスとは全く違いますね。

――ミルウォーキーはドライバーズコースって言われ方をしますが?

佐藤琢磨:ドライバーの間では非常に人気の高いコースですよね。走った感じはおもしろそうでした。ただ、レースではブレーキとかも結構使うと思うので、本当にロードコースみたいな感じになりそうですね。

――50周ぐらいの走行だったと聞いていますが、トラブルか何かで多く走れなかったんですか?

佐藤琢磨:いえ、強風というコンディションで、1日の大半が走れない状態だったんです。

――ミルウォーキーはプラクティスの前に1日テストがありますね?

佐藤琢磨:はい。そこで時間が随分あるみたいなので、今度こそバッチリ走り込みます。テキサスまでオーバルでも良い感じで来ているので、この勢いを保って次のレースへと繋げて行きたいです。

50周でも走れたことは大きなプラスだ。自分の中にイメージを持ち、次の走行に備えることができる。金曜日のテストデイにはセッティングも違ったもの、あるいは前回のものから進化させたものを試すことが可能となるだろう。インディ、テキサス、ミルウォーキーと、同じオーバルでもキャラクターは完全に異なっている。琢磨にとって初挑戦のミルウォーキー、またアグレッシブな戦いぶりを見せてくれるに違いない。

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