2011年8月3日水曜日

2011 INDYCAR インサイド情報&ニュース:「長年インディカーをサポートしてきてくれた日本で我々はレースを戦う義務がある」 インディカーCEOランディ・バーナード、インディ ジャパン ザ・ファイナル開催への意欲を語る

Photo:INDYCAR(Ron McQeeney)
 東日本大震災によって被害を受けた福島の原子力発電所が放射能漏れを起こしたことから、ツインリンクもてぎで今秋10月にレース開催が予定されている2輪のモトGPに出場している選手の一部がボイコットを宣言した。
 インディカー・シリーズはどうなのか? 全員が来日し、レースを見せてくれるのだろうか? インディカーのCEO、ランディ・バーナードをエドモントンで直撃した。

「もてぎは安全であり、あのライダーたちの行動は全く理解できない」

――大震災により原発から放射能漏れが起き、汚染は広範囲に及んでいる。ツインリンクもてぎでに行くことは安全ではないと考えられるため、レースをボイコットする。と宣言したライダーがいますが、インディカー関係者の中には日本行きを不安視したり、反対したりしている人々はいないのですか?
 彼は即答した。
 「あのライダーたちの行動はまったくもって無責任で、レース主催者を危機に陥れるものだ。ホンダという素晴らしいパートナーを悲しませる行為でもある」。そして、「多方面から安全性に関する評価を行った結果、もてぎは安全であるとわかった。彼らの考えには同意できないし、彼らの起こした行動にも賛成できない。彼らが我々のシリーズで戦う選手でなくてよかった」とライダーたちを強く非難した。
 さらにバーナードは、「もてぎが安全であれば、我々はレースを開催したい。安全を確認するのは我々にとっても非常に重要なことだから、当然、それは入念に行った。アメリカの政府も我々に安全だと言ってきてくれている。もちろん、明日何か重大なことが起きるなどした場合などでは、我々は誰の生命も危険に晒さないようにする」とも語った。

「我々にはもてぎでレースを行う義務がある」

 「日本は我々インディカー・シリーズを長年サポートしてきてくれている。ホンダも我々を支持してきてくれている。ブリヂストン/ファイアストンも我々を支えてきてくれている。我々インディカー・シリーズはもてぎに行き、レースを行う義務がはあると感じている。ツインリンクもてぎはふたつのメッセージを発しようと考えているのだ。日本が復興を目指して奮闘していること。そして彼らは世界に対し、「日本は安全です」と訴えたいのだ。間違った噂や考え方の流布はストップしなければならない。日本、そしてもてぎにお世話になってきた我々は、安全である限りレースを開催する」。
 今年がとりあえずは最後となるツインリンクもてぎでのインディカー・レースだけに、盛大なイベントとなることを期待したい。

2 件のコメント:

  1. motoGPライダーの気持ちも分からなくもないので、一方的に非難はできませんが、INDY側のこの発言に涙が出そうです。

    今年がFinalなのが残念でなりません…
    あのオーバルは最早使われないって事なんでしょうかね…(また、NASCARが来るとは思えませんし)

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  2. 直樹 さん、コメントありがとうございます。
    おっしゃるとおり、選手ひとりひとりの感情まで非難はできませんが、こういう時にアメリカの団体って、しっかりと態度をわかる形で発信するのが、すごいなと思います。最後の開催、インディカーは全力でやってくれそうで、(終わるのは残念ですが)楽しみにしていいと思います。我らがジャックはインディジャパンに向けていつも以上に気合を入れて、現地入りしました。スマイリーカメラマンも参戦です(更新係)

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