2019年5月11日土曜日

2019 INDYCARレポート R5 インディーカー・グラン・プリ Day1 プラクティス1:インディーカーGP最初のプラクティスではウィル・パワーが最速

いよいよインディーでの2連戦がスタート Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大
肌寒いコンディションの下、プラクティスがスタート
 
 去年は快晴の下でスタートしたインディーカー・グラン・プリだが、今年は曇天、低温で始まった。スケジュールは今年も2デイ・イベントで変わらず。金曜はプラクティス2回と予選が組まれているので、朝から忙しい。
 1年前は気温=20℃、路面温度27℃と快適なコンディションで週末がスタートしたが、今年は完全なる曇天。気温10℃、路面温度15.6℃という寒さでスタートした。夕方の予選時には幾分気温は上がると言われているが、太陽が顔をのぞかせることはなさそう。そして、明日は雨になる可能性も……。


エリオがインディアナポリスに戻ってきた! Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
カストロネヴェス、インディー500を見越してエントリー

 今回のエントリーは24台。エリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)が今年もインディー500とセットでの参戦。ドライバーだけでなく、クルーのためにもインディー500の前に1レース戦っておくのはプラス。これができるのはペンスキーだけだ。残念ながら新チームのドラゴンスピード、去年からインディーカーにステップ・アップして来ているフンコス・レーシングは出場していない。彼らはインディー500用のマシン作りに精を出している、といったところか、と。

パワーがトップタイム!2位ピゴットとシヴォレー勢1-2
3,4番手にはチップ・ガナッシ

 
ヴェライゾン5Gのブラックのカラースキームをまとったパワーがこのセッションを制す Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 

  前戦のロング・ビーチではアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が圧倒的パフォーマンスでのポール・トゥ・ウィンを飾った。彼は去年のインディーカー・グラン・プリでもペース・セッターとなっていた。しかし、今年はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が最初のプラクティスでの最速ランナーだった。セッションの最後、1ラップだけのアタックが許された状況下、パワーは1分9秒2890をマークした。2番手はスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)=1分9秒4256。意外(?)やシヴォレー勢が1-2を占めた。
 3、4番手は スコット・ディクソン=1分9秒4536とフェリックス・ローゼンクヴィスト=1分9秒5257(どちらもチップ・ガナッシ・レーシング)。そして、5番手がジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)=1分9秒5258。トップ3まではコンマ2秒の僅差に収まっていた。

佐藤琢磨は9番手タイム

 
Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

 6番手以下には、ライアン・ハンター-レイとザック・ヴィーチ(ともにアンドレッティ・オートスポート)=1分9秒5339と1分9秒5356、8番手がシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)=1分9秒5462で、ここまでがトップからコンマ3秒以内(!)
 9番手が佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)=1分9秒6161(1セット目のタイヤでセッション序盤に記録)、トップ10最後のスポットがロッシ=1分9秒6213だった。

 グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は1分9秒7121で13番手。注目のルーキーたち=コルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)とパト・オーワード(カーリン)は15、16番手。ここまでがトップから0.5秒差の中。

 セバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)は19番手で、彼のチームメイトのサンティーノ・フェルッチも21番手と苦戦中。最後尾の22、23、24番手はマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ・ウィズ・マルコ・アンド・カーブ・アガジェニアン)、カストロネヴェス、トニー・カナーン(AJ・フォイト・エンタープライゼス)と、有名どころがスロー・スタートとなっている。

 インディーカーGPは今年で6回目の開催になるが、すでに3勝を挙げているのがパワーで、残りの2レースはパジェノーが制している。チーム・ペンスキーしか勝ったことがないということ。ポール・ポジションは、初開催だった2014年こそブルデイだったが、その後はパワーが3回、パジェノーが1回と、こちらもペンスキーの独壇場だ。

出足は好調だったと語る佐藤琢磨
「30号車は今走ったセッティングのコンセプトで最後まで行く」

 

Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

 最初のセッションを終えた琢磨は、「インディーカー・グラン・プリは寒い中でスタートすることが多いね。今年もウィンター・ジャケットを着て5月が始まったけど、また1週間か2週間で真夏みたく暑くなるのかな?今日はこの涼しいコンディションで、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのロードコース用マシンは出足は好調だった。でも、その後にズルズルと順位は落ちちゃった(9番手)。最後に自分たちもニュー・タイヤを入れたんだけど赤旗が出て、最後に1周だけ走れた時、ウィル・パワーとかはタイムがボーンッと上がったけど、僕らは上がらなかった。このあいだホンダのマニュファクチャラー・テストでここを走って、その時は2台揃ってビリだったから、そこから比べたらまぁまぁだったけれどね。チーム・ペンスキーはすごい。テストを走ってないのに、いきなりベスト・タイムを出したのは、さすが。今回の自分たちのロード・レース用セッティングについては、まだ模索中。グレアムと自分とで随分とセッティングを変えている。基本的に30号車は今走ったセッティングのコンセプトで最後まで行くって決めている。テストを経験したことで、その時とは違うセッティングにしているのだけれどね。今週は時間もないし、あっち行ったりこっち行ったりしていられないから。グレアムはテストで試したセッティングの続きをやっていて、そちらも良くなっていると思う。コンマ1秒しか僕らと違わなかったから」と話していた。去年の琢磨は予選11位で、決勝は10位フィニッシュだったが、常設ロードコースのバーバーですでに1勝を挙げている今年は、果たしてどんな戦いぶりを見せてくれるだろう?
以上

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