2022年7月30日土曜日

2022 INDYCARレポート R13 ギャラガー・グランプリ Day1 プラクティス1:インディアナポリスのロードコースでの2戦目、プラクティス1最速はアレクサンダー・ロッシ

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 涼しめのコンディションのなかでプラクティスがスタート


 インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースを使ったレースが1シーズンに2戦行われることになったのは2020年が最初だった。COVID-19パンデミックで減ってしまったレース開催数を増やすためだったが、2021年からはNASCARのレースと共催となってカレンダーに定着。今年はカーリンで走るマックス・チルトンのマシンを以前に彩っていた保険会社ギャラガーがイヴェント・スポンサーについている。
 5月のレースは75周で争われたが、7月のレースは10周多い85周。普通なら5月より高温のコンディションとなるはずだが、なぜか今週末のインディアナ州インディアナポリスは涼し目。今日の午後1時から始まる予選、明日のレースともに気温は27℃ぐらいまでしか上がらないとの予報が出ている。

パロウはブラック・タイヤで好タイムをマークしたパロウ。今回はクロームベースのアメリカ在郷軍人会のカラースキームだ Photo:Penske Entertainment クリックして拡大

パロウ、ブラックタイヤでのトップタイムをマーク
2番手はアイオワで脳震盪を起こしたニューガーデン

 今朝の90分間のプラクティス1は気温が22〜24℃しかなかった。空は快晴で、とても過ごし易いコンディションだった。
 このセッションでブラック・タイヤによるベスト・ラップを記録したのはアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)=1分10秒9799。2番手はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)の1分11秒0563だった。ニューガーデンはアイオワでの大きなアクシデントで脳震盪を起こしたため、昨日の木曜日に再検査を受けて今回のプラクティスへの出走がインディーカーの医師団から許された。このセッション終了後に彼はもう一度メディカル・チェックを受け、予選以降に出場してオーケーか否かが決定する。

アイオワでのクラッシュのダメージが心配されたニューガーデンだが走りそのものは問題なし。プラクティス後のメディカルチェックで今後の出走の可否がゆだねられた Photo:Penske Entertainment クリックして拡大

  3番手以下はリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、ルーキーのカルーム・アイロット(フンコス・ホリンジャー・レーシング)、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、ジャック・ハーヴィー(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、スコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー)、デヴリン・デフランチェスコ(アンドレッティ・スタインブレナー・オートスポート)がトップ10だった。デフランチェスコはルーキーながらアンドレッティ勢の最速だった。彼の先輩チームメイトたち、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)は11番手、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)は12番手だった。ロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート)は21番手だった。

マクラーレン勢はプラクティスでは後方に沈んだ Photo:Penske Entertainment クリックして拡大


 スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)はブラックでは15番手のタイムしか出せておらず、パト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)も20番手と苦戦していた。彼のチームメイトのフェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)も17番手と結果は良くなかった。

レッドタイヤでロッシが一気にトップに
ニューガーデンはレッド・タイヤでも2番手タイム


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 レッドになると状況が変わり、ロッシが1分10秒0919の最速ラップをマークした。彼のブラックでのベストは1分11秒3325だった。

 レッドでの2番手=セッション2番手はニューガーデンの1分10秒1121。トップとは0.0202秒の差。
 3番手はハータの1分10秒1507。トップとは0.0580秒しか差がなかった。
 4番手はマクロクリンの1分10秒2065。トップ4をアンドレッティ・オートスポートとチーム・ペンスキーが分け合い、5番手にチップ・ガナッシ・レーシングのパロウが来た。彼のベストは1分10秒2093だった。

 6番手はレイホール。7番手はローゼンクヴィスト。8番手にルーキーのクリスチャン・ルンドガールド(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が来て、9、10番手はエリオ・カストロネヴェス(メイヤー・シャンク・レーシング)とコナー・デイリー(エド・カーペンター・レーシング)だった。


ポイントリーダーのエリクソン、トップ10ならず
ディクソン15番手、パワーも18番手にとどまる


 エリクソンは11番手、ディクソンは15番手。パワーは18番手、ヴィーケイはレッド投入のタイミングが早かったことも影響して19番手、先週のアイオワで2勝目を挙げたばかりのオーワードは20番手だった。
 ブラックで速かったアイロットは12番手、デフランチェスコは17番手とルーキーたちはレッドでは今ひとつだった。


「こんなに遅いはずはない」
苦悩する佐藤琢磨、プラクティス23番手

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 佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)は23番手と大きく出遅れた。28周走ったが、後ろにはジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ・レーシング)とダルトン・ケレット(AJ・フォイト・エンタープライゼス)しかいない。

 「マシンがおかしい。こんなに遅いはずがない」と走行を終えた琢磨は悩んでいた。ブラック・タイヤでのベストが1分11秒9386と速くなかったため、レッド・タイヤを装着して最後に2回走行したがラップ・タイムは1分11秒2690までしか縮まらず、トップとのロッシは1.1711秒も差があった。ルーキー・チームメイトのデイヴィッド・マルーカス(デイル・コイン・レーシング・ウィズHMD)は琢磨ほどの苦戦とはなっておらず、トップと0.443秒差の1分10秒5350で13番手につけた。

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    琢磨は、「5月にここでレースをしているので、その時の良くなかった点を良くしようというセッティングを持ち込んだんですが、全然良くなかった。チームメイトともセッティングは大きくは変わらないはずなのに……。次はもう予選で、厳しい状況ですが、やるしかない。このプラクティスでの自分とチームメイトのセッティングをチェックして、マシンのよくなかった原因を見つけて対処したいと思います」と話していた。
以上

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