2014年7月20日日曜日

2014 INDYCAR レポート 第13戦トロント Day2 予選1:セバスチャン・ブルデイがポールポジション! 佐藤琢磨、全体のトップ10入りするタイムをマークするもQ2進出を逃す

第13戦 ホンダ・トロント・インディー 
7月19日 予選
天候:曇り
気温:18℃

ブルデイ、幸運にも恵まれ7年ぶりのPP獲得
 土曜日の天気は曇り。予選開始時の気温は18℃と低かった。しかし、昨日は風があって寒さを感じたほどだったのに対し、今日は涼し目のコンディションとなっていた。
 今日の予選ではセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)がインディーカーで初めてのポールポジションを獲得した。チャンプカーではPPを31回も記録しているので、すべてが合算されることになっている現在のルールだと、キャリア32個めのPPということになる。

偏ってしまった予選グループ分け

 ブルデイが速いことに間違いはない。去年、トロントでの2レースで両方ともに表彰台に上っている。チャンプカー時代の2004、2005、2007年にPPを獲得し、04年には優勝を飾ってもいる。しかし、今日の彼が非常にラッキーだったこともまた事実だ。彼はQ1をグループ2で走り、12人の中での5番手となってQ2に進んだのだが、そのタイムはグループ1でなら13人中の12位にランクされる“遅さ”だった。グループ2は路面コンディションもグループ1より良くなっていたはずで、速いタイムを出せるコンディションであったのに速く走っていないブルデイ、そしてライアン・ブリスコー(チップ・ガナッシ・レーシング)がQ2に駒を進めたのに対し、遅いコンディションで速いタイムを出していたドライバーたち=ジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)、佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)、カルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)がQ2進出を拒まれた。こういう不公平なケースが起こることはできる限り避けねばならない。そのためには予選システムの再考が必要だろう。
ディクソン、Q2でクラッシュ!

 セグメント2ではエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)が驚速の58秒9418を出した。当然、トップでのQ3進出だ。そして、ここで2番手はつけたのがブルデイだった。運を味方につけた彼はQ2で一気にスピード・アップを果たしたのだ。3番手はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)で4番手はトニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)。5番手はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)で、昨日のプラクティスで最速だったシモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・ハミルトン・モータースポーツ)は、今ひとつスピードを伸ばし切れずにいたが、何とかファイナル進出を果たした。昨年のトロントで両レースを制したスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)は、Q2で壁にヒットし、ファイナル進出を逃した。58秒台の出るラップとなっていたようだが、彼はQ2最下位で予選12位。6列目アウト側グリッドからのスタートと決まった。
ファスト6、最後の最後でブルデイが逆転
 予選のファイナル・ステージ、ファイアストン・ファスト6による戦いは、10分間の予選の後半、残り時間が4分半を切ってから白熱した。ユーズド・レッドならがカストロネヴェスが59秒1499をマーク。しかし、これをパワーが59秒1025で破り、トップに立った。ペンスキーの1-2で決まりか? と思ったところで、最終ラップを見事にまとめ上げたブルデイが58秒9479をマーク。今日の最速ラップこそカストロネヴェスのQ2でのものに譲ったが、栄えあるポール・ポジションを獲得した。4位はハンター-レイで、彼がホンダのベスト。パジェノーは5位で、6位はカナーンだった。
 ルーキーのルカ・フィリッピ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)による予選7位は素晴らしい結果。ヒューストンのレース1でも彼は今年初登場ながら3セグメントの予選でファイナルに進出し、4位に食い込んで見せている。今回はレースで結果を残したところだ。
 ブルデイは、「コース・コンディションが良くなって行ってい」とブルデイ。「でもレースはわからない。ここはピット・タイミングなどギャンブル性の高いレースになりがちだから。ただ、ずっと速さを見せ続けて来ているので、そろそろブレークスルーで目指す結果(優勝)を手にしたい」とも話した。
 ブルデイのポールは2007年のアッセン(チャンプカー・ワールド・シリーズ)以来。32個目のPPはマイケル・アンドレッティと並んで歴代8位タイ。
 これで2014年のインディカー・シリーズは13戦で10人目のポール・ウィナーを誕生させた。

悔しがる佐藤琢磨「タイヤの内圧が上がりすぎて
最後までアタックできなかった」


 予選を終えた琢磨は悔しがっていた。「Q2には進みたかったですね。全員のタイムでならトップ10に入れていたけれど、グループ1だったからQ2に進めなかった。グループ分けはプラクティスタイムで決まるので、僕らには何もできない。こればっかりは仕方がないってことです。昨日セッティングを良くできなかったところが、今日の予選でも影響をしていましたね。上位との差を縮められていて、彼らを追っかけることはできてましたが、タイヤの内圧も上がり過ぎてしまい、最後のラップまでアタックを続けることもできなかった」と話していた。

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