2014年7月16日水曜日

2014 INDYCARレポート 佐藤琢磨にQ 第13・14戦 トロント編:「今年のトロントには何か良い感触を得ています。とても忙しいダブルヘダーですし、僕らは戦闘力があると思うので、トラブルなしの週末としたいですね。もう不運な目には遭わないようにしないと!」

AJ・フォイト・エンタープライゼスのプレス・リリースより

「速く走る鍵はメカニカルグリップを高めつつ
ドライバビリティを向上させること」


――トロントはどんなサーキットですか?

佐藤琢磨:とても難しいコースです。大変バンピーで、ひとつのコーナーが幾つかの異なる素材で構成されているので滑り易い。コーナーに入って行くと、まずマシンは滑り易い部分に到着してフロント部がグリップを失います。それがアンダーステアを起こします。その後には後輪もその滑り易い場所に乗り、4輪がスライド。さらにその後、前輪がアスファルトに乗って突然グリップが復活。ところが後輪はまだ滑り易い路面上にいるのでオーバーステアになります。マシンのバランスが変わりまくるコースなんです。速く走る鍵は最高のメカニカル・グリップを目指しつつ、ドライバビリティを良くすることです。
――トロントの好きなところは?

佐藤琢磨:トロントの町は大好きです。素敵なレストラン、ショッピング・エリア、そしてファッション……エネルギーに溢れています。トロントの雰囲気はとても気に入っています。そして、町は美しい。レースを見に来てくれるファンも情熱的で、大きなサポートをもらえていることを感じます。また、トロントには多くの日本人の方々が住んでいるので、応援をしてもらえていることも嬉しく感じます。

「チームクルーのハードワークにはもっと良い成績こそがふさわしい」
――トロントで今年の不運を幸運に替えることについて
佐藤琢磨:僕らは絶対にそうしないといけないですよね。私はチームのみんなからのサポートに対して深く感謝をしています。クルーはハードワークを続けてくれています。彼らはどのレースに行っても、本当にポジティブな姿勢を保ち続けてくれています。彼らにはもっと良い成績こそが相応しい。こらまでトロントは僕にとって必ずしも幸運なコースであったとは言えませんが、今年に関しては何か良い感触を得ています。僕らは戦闘力があると思いますから、とても忙しいダブルヘダーでもありますし、トラブルなしの週末としたいですね。もう不運な目には遭わないようにしないと。

――ゲンは担ぎますか?
佐藤琢磨:いいえ。ただひとつ、クルマには左側から乗り込むようにしています。しかし、今のこの不運を振り払うために、何かしないといけないのかもしれませんね。

日本のゲン担ぎ、迷信。琢磨が知っているもの。しかし、彼がこれらを信じているとは限りません。
数字の「4」:死と同じ「シ」の発音なので縁起が悪く、四片のものは贈り物に向いていないとされている……など。ホテルや病院では、部屋番号で「4」が使われていないところもある。

数字の「9」:苦難と同じ「ク」の発音なので不運とされている。
北枕:お墓に葬られる時と同じになるので、頭を北に向けて寝てはいけない。
食べてすぐに横になると牛になる。
夜に口笛を吹くと蛇が来る。
蜘蛛:朝に見ると幸運がやって切るが、夜に見たら不運が訪れる。
流れ星に3回お願いごとをすると、その望みはかなう。


 トロントでの琢磨(インディー500以降、18位より上でのフィニッシュなし)は4位と9位以外のポジションで予選を終え、頭を南に向けて寝て、食事の後は歩いて、ホテルの部屋では灯りを消して流れ星を探して願い事をすることでしょう。もちろん、緑色は着ないし、サーキットでピーナッツは食べず、数字の「13」を避けます。
アメリカのゲン担ぎと迷信:ABCサプライ・チームはトロントでの幸運のために以下のことを実戦することでしょう。
木を叩く。
指を鳴らす。
蹄鉄をドアにとりつける。
泉にコインを投げ込む。
ウサギの足か1セントをポケットに入れておく
流れ星を探す。

そして、不運をもたらす以下のことはしない。
砂糖をこぼす。
黒猫と道を横切る。
はしごの下を歩いて通る。
(どんな種類のものでも)カードを床に落とす。
手を滑らせて石けんを床に落とす。
お皿に残った最後のパンを食べる。


トロントでの過去の戦績:去年の佐藤はレース1で11番手からスタート。エキゾースト・ヘダースの破損がギヤボックスへのダメージをもたらし、序盤にしてリタイア=24位。レース2ではゴールまで2周という時点で9位を走行しており、リスタートを迎える。不運にも、ここでライアン・ハンター-レイとウィル・パワーが絡み、行き場をなくした佐藤もアクシデントに巻き込まれ、20位に。
佐藤のベスト・リザルトは2012年の予選9位と決勝9位。

ABCサプライ・チームは、予選より決勝で好結果を残して来ている。
2009年にはライアン・ハンター-レイが12位スタートから7位フィニッシュ。2010年にはヴィトール・メイラが26番手スタートから11位でゴール。2011年のメイラは14番手スタートで5位。そして2012年、マイク・コンウェイは11番手スタートから表彰台に上る3位フィニッシュを飾った。
以上

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