2015年5月15日金曜日

2015 INDYCARレポート 第99回インディー500 Day4 5月14日 プラクティス4:パジェノーがトップタイム! バディ・ラジア登場でエントリー全34台がコースに

パワーと並走するパジェノー。連日ペンスキー勢は安定した速さを見せている
 Photo:INDYCAR(Jim Haines) クリックして拡大
天候:曇り
気温:17〜22℃


「順調に決勝用プログラムをこなしている」と語るパジェノー

 今日の最速はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)だった。スピードは228.793mhで、昨日のように230mphには届かなかった。
 「順調にプログラムをこなして来ている。マシンの調子はとても良い。決勝用セッティングを進めることができている。明日は予選に向けたセッティングを行い、明後日から2日間の予選。その後はまた決勝用セッティングに戻して月曜に走り、金曜がファイナル・プラクティスだ。5月3日のテストを含め、これまでずっと気温があまり高くないコンディションで走って来ているので、決勝日が暑くなったらセッティングをどのように調整するかが難しくなる」とパジェノーは語った。


この日、最後にコース・インしたバディ・ラジアー Photo:INDYCAR(Chris Owens)
 今日はバディ・ラジア(ラジア・パートナーズ・レーシング)が夕方に8周を走った。これで今年のエントラント全員がコースに登場したことになる。
 昨日クラッシュしたエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)は、昨日のうちに直したプライマリー・カーではなく、3T、つまりスペア・カーを走らせた。
 昨日アクシデントを起こしたもう1人、ピッパ・マン(デイル・コイン・レーシング)は今日はマシン修理で走れなかった。


ニューガーデン、激しいクラッシュも本人は無傷

また、今日はジョセフ・ニューガーデン(CFHレーシング)がターン1で激しいクラッシュを演じた。昨日のカストロネヴェスのアクシデントに似た状況で、単独走行、それも最大限のスピードで走っていない状態で単独スピンし、運悪く180度以上回ってノーズからアウトサイド・ウォールへ激突。衝撃でコースの内側まで跳ね返され、更に裏返ってターン2入り口に止まった(クリックして動画視聴)。それでもニューガーデンは無事。走行可能との診断も医師によってすぐに出された。
 昨日4番手につけるスピードをマークしたジェイムズ・デイヴィソン(デイル・コイン・レーシング)は、今週末はツーリング・カーのレースでカナダのトロントに遠征しているため、マシン・セッティングを2012年インディー・ライツ・チャンピオンで、2013年にサム・シュミット・モータースポーツからインディーカー・シリーズに1シーズンだけ出場したトゥリスタン・ヴォーティエが行った。


ヴォーティエ、ディビソンに代わってマシンセットアップを担当 Photo:INDYCAR(Chris Jones)
 彼は予選も担当することになるようだ。そして、レースではデイヴィソンにシートを譲るという、昔からインディーでは”アリ”なドライバー交代をするのだ。

昨日最速のムニョス、今日も2番手タイムをマーク!

 曇り空が続いた今日のプラクティス6時間、パジェノーに続く2番手のラップを記録したのは昨日最速で、今月の最速の座を保っているカルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)。スピードは228.126mphだった。
 3、4、5番手はチップ・ガナッシ・レーシング。コンスタントに上位につけて来ているセイジ・カラム=227.683mphが3番手で、スコット・ディクソンが227.634mphで4番手。そして、トニー・カナーンが227.527mphで5番手だった。あと2人のガナッシ勢は、チャーリー・キンボールが10番手で、セバスチャン・サーヴェドラは29番手だった。
 6番手はファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)で、7番手はエド・カーペンター(CFHレーシング)。8番手はセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)で、9番手はマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)だった。


この日17番手の琢磨、3カー体制のメリットを活かせず悩む

 佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は226.290mphで17番手。チームメイトのアレックス・タグリアーにが226.637mphで琢磨より上の15番手だった。もう1人のチームメイト、ジャック・ホウクスワースはスピードが伸び悩んでいて、今日も225.448mphのベストにより23番手だった。

Photo:INDYCAR(Chris Jones) クリックして拡大
 「今日も予選と決勝の両方に向けたプログラムをこなしました。リヤ・ウィングの横、ホイール・ガードの上にあるウィングを今日は外しては走ることにもトライしました。ドラッグが減りますが、ダウンフォースも減る。それをバランスさせるのは難しいですね。しかし、予選でスピードを出すためには必要なセッティングになる可能性が高いでしょう。決勝用セッティングでは、最後に走ったトラフィックの中でマシンを安定させるセッティングがひとつ見つかった。あれは良かったですね、予選でも使えると思うので」と琢磨は話していた。彼はまた、「せっかく3カー・チームなのに自分たちは3台が一緒に走ることがとうとうできなかった。何のための3カー体制なのか……」と残念がってもいた。3台が一緒に走ることに対する価値観が3チームで完全に共有されていないというか、琢磨以外の2台は自分たちのそれぞれのプログラムをこなすことで手一杯になっている印象だ。

明日のファスト・フライデイからは全員が予選モードに

 明日からは全員が予選モードになる。エンジンのブースト圧が上げられ、パワー・アップしたマシンで走る。セッティングは当然違って来る。ここは近年のインディー500の難しさだ。予選が終ればブースト圧は今日までと同じレべルに戻すのだ。
 月曜から続いて来たプラクティスでは、スーパー・スピードウェイ仕様においてもシボレー勢が優位にあることが判明している。スピード・チャートの上位に来る人数が、シボレー勢の方が常に多いのだ。

以上

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