2017年9月3日日曜日

2017 INDYCAR レポート 第16戦 インディカー・グランプリ・アット・グレン Day2 プラクティス3:最速はまたもスコット・ディクソン

2日目も安定した速さを見せるディクソン。2年連続ポールなるか? Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
昨日よりも若干暖かくなったワトキンスグレン
午後遅くからは雨の予報も


 今朝起きて最初にしたのが気温のチェック。外気温を“Siri”に尋ねると「寒~い! 3℃です」との答えが返って来た。空は昨日以上の快晴。インディーカーのプラクティス3開始の午前10時半までに気温は13℃まで上がった。昨日より1℃だけ高いが、風が弱いからか断然暖かく感じた。セッション終了時=11時15分の気温は14℃。路面は28℃で、若干だが昨日より高くなっていた。
 このまま明日に向けて天気が好転し続けてればいいのだが、良いのは今日の予選までぐらいで、午後遅くからは雨になる予報。ハリケーン・ハーヴィの余波といったところか。ネットで調べても、サーキットで聞いて回っても、「日曜日の午前中までで雨雲は通り過ぎる」という人や、「明日は午前中だけじゃなく、レースもずーっと雨」と言う人がいる。山の天気だけに予報は難しいようだ。



ロッシ、ディクソンに迫る22秒台をマーク! Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
ディクソン、ロッシの2人が1分22秒台!
ハンター-レイが3番手につけてホンダ1-2-3
 45分間のプラクティス3で記録された最速ラップは1分22秒6441。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)によるものだった。彼はプラクティス1が4番手で、プラクティス2、3は連続でトップ。ポール・ポジションの最有力候補だ。実現すればワトキンス・グレン・インターナショナルでの2年連続2回目のPPとなる。
 2番手はアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)=1分22秒6661。トップとの差は 0.220秒。この二人だけが1分23秒を切った。
 3番手はライアン・ハンター-レイ(アンド)=1分23秒0597。ホンダの1-2-3だ。

 
カストロネヴェスがホンダ勢のトップ6独占を阻む Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

 4番手にはセッション終了間際にエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)が1分32秒2320で飛び込んで来た。5番手はセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)=1分23秒2406、6番手は佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)=1分23秒3391で、7番手はグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)= 1分23秒3599。カストロネヴェスが4番手に食い込まなければ、ホンダ勢のトップ6独占がなっていた。
 8番手はポイント・リーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)=トップから0.7485秒遅れ。9番手はタイトル防衛を狙ってポイント・ランク4番手につけているシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)。10番手はチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)だった。
 マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)は13番手、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は16番手。ジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)も17番手と下位に沈んでいた。

6番手につけた佐藤琢磨
「全体的にグリップが上がりました」


順調にセットアップを進歩させる佐藤琢磨。予選のタイヤタクティクスに注目だ Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
  琢磨は、「マシンは良くなって来ています。全体的にグリップが上がりました。ブラック・タイヤとレッドの差が今回は小さく、予選ではブラックの方が何周も連続してアタックできるメリットがあるかもしれません。このコースはドライバーにコミットメントを要求するので、レッドだとドライバーが持っている力を出し切る前にタイヤのいいところがなくなってしまう可能性もある。でも、自分たちはレッドをメインに予選を戦うつもりです。レッド、レッド、ブラックとなるかも」と話していた。プラクティス3で6番手ならファイアストン・ファスト6に食い込んでポール・ポジション争いを行なえる可能性十分だ。

レッドとブラックの差は小さ目
両タイヤをどう使いこなすかがポイントに


 ファイアストンは今年のワトキンス・グレンには新しいタイヤ・コンビネーションを持ち込んでいる。ブラックのフロントは左右ともに昨年とまったく同じ。リヤはブラック、レッドともに構造を改良した。そして、レッドは前後ともに耐久性を高めたコンパウンドを採用している。そこで、チーフ・エンジニア、キャラ・アダムスに今回のタイヤ導入の背景を聞いてみた。
 「去年のレースでリヤ・タイヤの温度が高くなっていたので、今年のレースに向けては構造を変えました。ワトキンス・グレンは他のロードコースに比べて3.5G以上という大きな重力がタイヤにかかり続けるコーナーが多いという特徴を持っています。ドライバーたちは、”フィーリングは去年のものとあまり大きな差を感じない”とのフィードバックをくれています。去年よりグリップは少し下がることを想定していましたが、そうはなっていないようです。タイヤの温度が上がり気味なら、パフォーマンスを保つには耐久性を高める必要がある。そう考えてコンパウンドを新しくしました。2種類のタイヤが明らかな違いを備えることで、出場チームはレースで作戦を活用できます。そして、確かに今回の場合、ブラックとレッドの差が小さめになっています。昨日のプラクティス2回で見ると、0.39秒とかの小さい違いでした。今週末は、これまでの3回のプラクティスが非常に気温の低いコンディションで行なわれて来ています。そうしたことを含め、多くの要素が両タイヤのパフォーマンスや両者のキャラクターの違いに影響を与えています」と話していた。
 予選では両タイヤを各チーム、あるいは各ドライバーがどのように使ってアドバンテージを見つけ出すのか、注目が集まる。

0 件のコメント:

コメントを投稿