2017年9月3日日曜日

2017 INDYCAR レポート 第16戦 インディカー・グランプリ・アット・グレン Day2 プラクティス3:ザ・グレンでのプラクティス3、最速はまたもスコット・ディクソン

キャリア初のポール・ポジション。昨年のワトキンスグレンは予選15位だった Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
セッション終了間際にロッシがトップタイムをマーク
 17℃、路面温度が32℃まで上がった午後3時から、完全ドライ・コンディションで素晴らしい予選が繰り広げられた。そして、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)がキャリア初のポール・ポジション獲得を果たした。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)の2年連続、2回目のワトキンス・グレン・インターナショナルでのポール・ポジションがほぼ確定したかと思われたセッション終了間際、ロッシが頭ひとつ飛び抜ける1分22秒4639をマークした。




AAのロードコースマシンセットアップの向上が、今年のロッシのパフォーマンスにつながった Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

ファスト6入り2回目にしてのポール・ポジション獲得
 2016年シーズン開始直前にF1からのスイッチを決断したロッシは、デビュー・イヤーのインディー500でチームの大ギャンブル燃費作戦の成功もあって優勝を飾った。しかし、アンドレッティ・オートスポートはロードレースでのマシンが良くなかったことから、本来彼が速さを発揮し易いストリートやロードコースでの成績はまったく振るわなかった。それが、今年からのチームのエンジニアリング能力向上によって速さを見せるようになり、ロング・ビーチで初めて予選のファイナル・ステージへと進出(結果は5位)。今回は2回目のファイアストン・ファスト6入りでPP獲得を達成した。
 去年のワトキンス・グレン、ロッシの予選結果は15位だった。Q1での敗退だった。しかし、それでもアンドレッティ・オートスポートの4人の中では最上位グリッドだった。カルロス・ムニョスは16位、マルコ・アンドレッティは18位、ライアン・ハンター-レイは19位だった。対して今年はロッシがPP、佐藤琢磨が4位、ハンター-レイが7位だった。アンドレッティ三世だけは予選でパフォーマンスをフルに発揮できなかったが、彼らのロードコース用マシン・セッティングはシーズン終盤に入って更に戦闘力を高めている。

ロッシの後方では1万分の1秒のフロント・ロウ争いが
 ロッシの初PPもエキサイティングだが、その後方のバトルがまた凄かった。ディクソンは現在考えられる最小差=1万分の1秒の差で予選2位の座を掴み、ポイント・リーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)はその差によって予選3位。つまりはフロント・ロウ・グリッドを取り逃した。
 もうセッションがファイナル・ステージが目前となった時、ニューガーデンが1分22秒5169を出してトップに立ち、歓声が上がった。しかし、そのまさに直後にディクソンが1分22秒5168でトップを奪った。インディーカー・シリーズが1万分の1秒までの計時を行なうようになったのは2001年。どのオーバル・コースに行っても凄まじい接戦が展開され、1000分の1秒の計測では不十分となったからだったが、今日、ついに全長が3.37マイルもあるロードコースにおいて、1万分の1秒差が大きな意味を持つこととなった。
 「正直な話、自分たちがPP争いをできる自信はなかった。しかし、僕らのマシンはPPを獲得できるだけの仕上がりになっていた。僕のターン9でのミスでそれを取り逃がした。あれでコンマ2秒ほどをロス。悔しいし、チームに申し訳ない。今日の自分はファイアストン・ファスト6に入ることを第一の目標に置いていた。好位置からスタートできることを喜びたい」とニューガーデンは話した。

セカンド・ロウ確保の佐藤琢磨、ロッシのPPを賞賛



 プラクティス3で6番手につけた琢磨は、予選では更に上の4位。「ポールを獲ることができなかったのは悔しい」と話しつつも、「アレックスが素晴らしい仕事をした。彼は我々5人を打ち負かしてのPPを掴んだ。アンドレッティ・オートスポートのチームワークによってマシンの向上が実現した。ライアン・ハンター-レイもマルコ・アンドレッティもコンペティティヴ。このチームの一員であることを誇りに思う」と話した。


Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
  琢磨のベストはロッシと0.1021秒。「エンジニアによると、ターン9までは僕の方がロッシより速かったらしい。鬼門のターン9での僅かな差でPPを逃したってこと。すぐ前を走っていたニューガーデンがコース・オフしかけて砂を出していたけど、その影響はそんなになかったと思う」と話した。
 レースでもおそらくディクソンはかなり速いだろう。彼のペースにライバル勢はどこまでついて行けるか。アンドレッティ・オートスポート勢はどこまでセッティングの更なる進歩を実現できるか。予選までではディクソンにも勝るパフォーマンスを発揮したが、「レース・モードでのディクソンは、僕らより軽いダウンフォースで走れているようだし、まだ差がある」と琢磨も話していた。


 ペンスキー勢のレース・カーはどこまでコンペティティブで、4人の中から誰が優勝争いに絡んで来るか。最上位はニューガーデンの予選3位。次がカストロネヴェスの6位。ウィル・パワーはファイナル進出を逃して8位。シモン・パジェノーはQ2最下位(!)で12番グリッドからのスタートだ。
 ポイント・ランク3番手につけているカストロネヴェスは、「ファイナルに進む6人に残れたことを誇りと感ずる。しかし、ファイナル・ステージでの僕らには戦闘力がなかった。特に、僕らのマシンはブラック・タイヤでのパフォーマンスが低かった」と彼はコメントした。


 タイトル防衛を目指してポイント4番手につけるパジェノーは、なかなか厳しいポジションからのスタートとなる。彼は、「少々残念な予選結果となった。ファイナルに進めなかったんだから。今週末はずっと速さを見せて来ていたのに、Q2でなぜだかスピードが出せなかった。しかし、12番手スタートからでもすぐに上位へと進出できるはずだと考えている。そして、天候も大きなファクターになる。何が起こるかはわからないよ」と2016年チャンピオンは自信ありげだった。
 明日のレースで雨はどれぐらい降るんだろうか? あるいは、どれぐらい降らないのか?? 去年に比べると出定21台は遥かに実力拮抗、群雄割拠となっている。天候も含め、明日がとても楽しみだ。
以上

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