2018年1月10日水曜日

2018 INDYCARレポート 1月9日:近づくデイトナ24時間=新年早々恒例ののテスト開催

ペンスキーのアキュラもデイトナ24時間に向け順調なスタート
1月5日から3日間にわたるテストがスタート
 アメリカ人は年末にサンクス・ギビングとクリスマスがあるからか、元旦からノンビリという習慣はないようで、デイトナ24時間レースの直前テスト、もう結構長いことやってますね、新年早々に。で、今年もフロリダ州デイトナ・ビーチのデイトナ・インターナショナル・レースウェイで3日間に渡って開催されました。

2018シーズンのIMSAはメーカー激突でトップカテゴリー大激戦
 テスト期間中には予選があって、これがなんと、ガレージやピットを選ぶ優先順位を決めるためのもの。アメリカではF1のサーキットのようにピットロードにガレージが直結していないため、耐久レースではピットに近い位置にガレージを確保した方が有利なことがある。

 今年のIMSAウェザーテック・シリーズのトップカテゴリーは、GM=キャディラックvs.日産vs.アキュラ(ホンダ)vs.マツダ。しかも、アキュラはペンスキー、マツダはヨーストという歴史も名前も実績もあるプロフェッショナル集団とのジョイントでの参戦を開始したものだから、熱いシーズンとなるのは間違いナシ!
日産もスコット・シャープ率いるエクストリーム・スピード・モータースポーツとのエントリーで参戦2年目を迎える。スコットの父親ボブのチームは、60年代から日産のファクトリー・チームとなって、ボブ自身がドライバーとして活躍。映画スターのポール・ニューマンとニューマンーシャープ・レーシングとして戦っていた時期もあった。

現役・元インディカー・ドライバーをズラリと並べ
キャディラック軍団が予選トップ4を独占!ライバルをリード


 しかし、シーズン最初のレースがいきなり24時間の耐久。新車導入チーム、新規参戦チームにとって、これは結構厳しい。シリーズ・ポイントも普通のレースより多く出る、チャンピオンシップ獲得には大きな意味を持つレースだというのに、である。

 テストをリードしたのはキャディラック軍団。予選ではトップ4独占。去年のデイトナ優勝マシンで、チャンピオン・マシンでもあるのがキャディラックDPi(Daytona Prototype Internationalの意)で、ライバルたちを一歩リードしている。走らせているのはウェレン・エンジニアリング・レーシング、スピリット・オブ・デイトナ・レーシング、ウェイン・テイラー・レーシング。いずれもスポーツカーでの経験豊富、実績も十分のチーム。
 起用されているドライバーは? と見るとライアン・ハンター-レイ、マイク・コンウェイ、トゥリスタン・ヴォーティエ、クリスチャン・フィッティパルディなど現役インディーカー・ドライバー、元インディーカー・ドライバーが並んでいる。

デイトナ24時間がデビューのアキュラも戦闘力は十分
 アキュラのDPi=ARX-05はデイトナがデビュー戦。予選では5、6位につけた。キャディラック勢のトップと予選5位だったアキュラ(若手のデイン・キャメロンがアタック担当)の差は1周=3.56マイルで1秒強。耐久レースなのだから十分戦える戦闘力を備えていると見ていい。あとは耐久性(ドライバーのスキルもここに含まれる)、チームのトラブルなどへの対応力だ。

 キャメロンは2016年のシリーズ・チャンピオン(アクション・エクスプレス・レーシングからの出場で、マシンはDPiの前のDP=Daytona Prototypeにカテゴライズされるコヨーテ・コルヴェットDPだった)。ファン・パブロ・モントーヤ、シモン・パジェノーとのトリオでデイトナを戦う。もう1台は2017年チャンピオンのリッキー・テイラー(ウェイン・テイラー・レーシングのキャディラックに乗っていた)が予選アタックを担当。2018年シーズンに彼と同じマシンに乗るのはエリオ・カストロネヴェスdで、デイトナではグレアム・レイホールもここに加わる。

 ニッサンDPiはトップから約1.5秒遅れの予選7位(スコット・シャープの乗るもう1台は予選16位)。マツダは1台が予選8位、もう1台は予選20位。8位だった方にはスペンサー・ピゴットが3人目のドライバーとして乗っている。

注目のアキュラ・ペンスキーのカストロネヴェス
フェルナンド・アロンソもリジェLMP2をドライブ

 インディーカー・ファンが最も注目しているのは、おそらくアキュラ・ペンスキー・チームだろう。2017年限りでフル・シーズン・レギュラーではなくなったカストロネヴェスがスポーツ・カーに専念する初めてのシーズンだからだ。しかも、乗るのはホンダ(アキュラ・ブランドでの参戦だが)のスポーツ・プロトタイプ。チームメイトにはモントーヤもいるのだから、初年度からかなりのパフォーマンスを見せそうだ。
 今年のル・マン24時間出場への予行練習としてデイトナを走るフェルナンド・アロンソ(マシンはリジェLMP2)は、トップから1秒7ほど遅れての予選12位。

チップ・ガナッシはGTLMクラスにディクソン。ブルデイらを投入
そのほかにもインディーカーゆかりのドライバーが大挙テストに参加


 チップ・ガナッシ・レーシング・チームズはGTLMクラスにフォード・ワークスとして出場(マシンはフォードGT)。スコット・ディクソン、セバスチャン・ブルデイ、ライアン・ブリスコーらが乗る。
 カテゴリーはP、GTLM、GTD(GTデイトナ)があり、上記の他にもセバスチャン・サーヴェドラ、マイク・ロッケンフェラー、ジャック・ホウクスワース、タウンゼント・ベル、ヤン・マグヌッセン、ペドロ・ラミー、ブルーノ・ジュンケイラ、AJ・アルメンディンガー、キャサリン・レッグなどが今回のテストに参加。決勝にも出場の予定だ。


1 件のコメント:

  1. 天野さん、明けましておめでとうございます。今年も、天野さんのブログやレース情報楽しみにしてます‼よろしくお願いいたします。ブルデーとブリスコー頑張ってほしいです。あと、エリオもインディ走らないのはさみしいけどモントーヤと結果残してほしいです。琢磨選手のレースウェアやマシンも早く見たいですね。楽しみだなぁ…。

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