2023年4月2日日曜日

INDYCAR 佐藤琢磨コメント R2 PPG375 Day1 プラクティス1:チップ・ガナッシ・レーシングでの初走行を終えた佐藤琢磨にインタヴュー

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 「7カ月ぶりのインディーカーでいきなり220mph/hは痺れる
縦Gのせいで貧血で倒れそうになった」


ジャック・アマノ(以下――)今シーズンはいきなりハイ・スピードの走行で始まりましたね。大丈夫でしたか?


佐藤琢磨:「あぶない、あぶない。貧血で倒れそうになったよ、Gのせいで。横Gはいい。問題は縦のG。サーッと血が頭から下がって行った。本来、リラックスしてたいんで呼吸法ってわけでもないんだけど、息を吐きながらターン・インして行く。だけど、戦闘機のパイロットとかは息を止めてる。グッと筋肉を収縮させていないと血が頭から下に体のほうに下がって行っちゃう。それで今日は倒れそうになっちゃった。“あぁっ、あぶない!”ってなったんで、次のコーナーには息を止めて入ってった。そうやって徐々に、徐々に慣れて行った感じでしたね。7カ月ぶりに乗るインディーカーでいきなり220mphっていうのは、やっぱり痺れるね。ヤバいよ。”全開で行けないかもしれない”って思った」

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 ――220mph出るクルマで良かったですね?

佐藤琢磨:あのラップはトウがあったけどね。単独だと219.5mphぐらいかな? スコット・マクロクリンのラップはかなり速いね。まぁ、アレもトウを使ってのものでしょう。これから自分自身、そして誰がどのぐらいノン・トウでスピードを出してたのかをチェックする。いま、自分たちはノン・トウで5、6番手ぐらいじゃないかな?

「ガナッシのクルマはやっぱり精度が高い」

――これまでにもテキサスではスピードを見せて来ている琢磨選手ですが、ここで速いマシンというのは、これまでのチームのものでも、ガナッシのものでも似ているんですか?

佐藤琢磨:それはこれからわかると思いますね。単独だとデイル・コイン・レーシング・ウィズRWR/ホンダでも僕らは去年、予選3番手だったわけだし、速く走らせる方法は知ってるわけですよ。ただ、細かいディティールで言うと、バンプを乗り越えた時のクルマの姿勢とか、ガナッシのものはやっぱり穏やかですよね。そこらへんは、やっぱりプラットフォームの差で、クルマの姿勢のコントロールがさすがにうよくできているな、と思いました。今日のセッション中にダンパーを換えて、それが更に良くなった。シミュレーターで試した通りでした。さすがですよ。リソースっていうか分母が大きいと、絞って行った時の精度が高いってことです。あとはオペレーションで言うと、自分の走行がこのチームでは初めてなんで、幾つか変えたいなっていうところはありました。それ以外は大丈夫。

「ディクソンが先行したセッティングをトライ」

――開幕戦では4台が走り出しから違うことをトライしていた……という話でしたが、オーヴァルでもそれは同じでしたか?

佐藤琢磨:ディクシーのところに今年からロス(・バネル)が行ってるから(*去年までデイル・コイン・レーシングでテクニカル・ディレクターを務め、デイヴィッド・マルーカスのエンジニアも担当していた)、彼だけ違うセッティングにしてましたね。そこには“なんだろう?”と感じたところもあったんだけど、彼らがワン・ステップ先を行っててくれたので、ディクソンがやって問題ないってことがわかったから、自分たちも追従できたところはありました。

――エリクソンだけ少し遅かったから、何か違うことをしてたのかな、と。

佐藤琢磨:彼はトウを使わないようにしてたんじゃないのかな?
今日は涼しかったので、その分ダウンフォースはある方でしたけどね。でも、あのダウンフォース・レヴェルでトウに入るのは結構勇気要りますよ。 

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――今回のレースではダウンフォースが増やされる。それはどうやって、なんですか?

佐藤琢磨:決勝ではバージ・ボードがつくのと、去年は無しにされてたリヤ・ディフューザーのサイド・ウォールがフルにされます。300パウンドぐらいダウンフォースが増えますね。

――トラフィックでも安定感がかなり上がりそうなんですね?

佐藤琢磨:わからない。プラクティス2で走ってみないと。

以上

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