2011年5月2日月曜日

2011 INDYCAR 第4戦 Race Day ウォームアップレポート:“最速はダリオ・フランキッティ。佐藤琢磨は予選と同じ10番手”

天候:快晴
気温:22℃~24℃
路面温度:27℃~30℃
Photo:INDYCAR(Chris Jones)

残り13分のイエロー以後、多くのチームがレッドに

 ブラジルでのウォームアップは昨日のプラクティス1回目と同じく、午前8時30分に走行が始められた。
大抵のドライバーはブラックタイヤ(ハードタイプ)で走り始め、セッション後半にレッドタイヤ(ソフトタイプ)を試すプログラムをこなす。
 セッションがちょうど折り返し点を迎える頃、トップに立っていたのはシモーナ・デ・シルベストロ(HVMレーシング)だった。彼女はみんなより一足早くレッドにスイッチしていたのだ。

 残り時間が13分を切ったところでイエローフラッグが出た。EJ・ビソ(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)がコーナーを曲がりきれずにエスケープ・ゾーンに入り、そこで動けなくなったためだった。マシンにダメージはなかった。
 全員がピットに向かい、ここで多くのチームがレッドに履き替えた。この時点でシモーナはトップのまま。2番手以下はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、ライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)で、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)とトップグループの常連が名を連ねていた。今回予選が悪かったトニー・カナーン(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)が6番手とレースモードでは好調の様子。その一方で苦戦気味なのが8番手のエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)と10番手のダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ・レーシング)、11番手のグレアム・レイホール(チップ・ガナッシ・レーシング)といった面々。さらに苦しい状況にあったのがジャスティン・ウィルソン(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)=17番手、佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー・ロータス)=22番手、アレックス・タグリアーニ(サム・シュミット・モータースポーツ)=23番手、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)=24番手といったところ。

 走行が再開され、ここからは目まぐるしく順位が入れ替わった。
 最終的な順位は、ダリオがトップ。1分22秒9044という速いラップタイムをマークし、最終ラップでてっぺんに躍り出た。彼だけが22秒台だった。

カナーンはブラックで速く、レッドで速い琢磨

 2番手、3番手はブラック・タイヤでは苦戦をしているように映っていたウィルソンとエリオ。シモーナは最終的に4番手キープと、予選では今ひとつだったレッド用セッティングを向上させた様子だった。ブラックではタイムの出なかった琢磨だが、最終順位は10番手と、予選順位と同じポジションだった。レッド用セッティングは競争力があるようだ。ここまでが1分23秒台。彼のチームメイトたちは、ビソが15番手でカナーンは16番手。カナーンはブラックで速く、琢磨はレッドで速かった。両方のいいところどりができるか?
 レッドでの低迷が目立ったのはロングビーチ・ウィナーのコンウェイ(20番手)。さらに厳しい状況にあったのはマルコだった。レッドで18番手だった彼は、ブラックで走ったセッション前半も24番手だった。彼のスタートは15番グリッドからだ。オリオール・セルビア(ニューマン・ハース・ラニガン・レーシング)もベストがセッション前半に記録した1分25秒3136で、らしくない最下位で走行を終えた。
ファンに囲まれても、マルコ・アンドレッティの表情は冴えない。
Photo:INDYCAR(Chris Jones)
カギ握る決勝のコンディション
 レースは午後1時過ぎのスタート。路面や気温といったコンディションはウォームアップとは大きく違ってくる。その読みは極めて重要だ。
 同じ朝の時間帯だったというのに、今日の方が少し暑かった。レースが行なわれる午後は昨日以上に暑くなるのだろうか? それとも、さほどではないのか? 路面温度が大きく上がり、グリップが変化する可能性も考えられる。そうなった場合、レッドタイヤの耐久性も重要なファクターとなってくるだろう。レース中のレッドとブラックの投入順も大事だし、タイヤに優しい走りや、タイヤに負担をかけないセッティングが威力を発揮することにもなるだろう。

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