2015年6月6日土曜日

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント R9 ファイアストン600 Day1 プラクティス1:マシンの全体的なフィーリングは悪くないと思います」

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
「1セッションのプラクティスだけで予選だから
いっぱいやらなきゃいけないことがありました」


Jack Amano(以下――):小さいウィング・レットで走り出し、最後はそれがなくなっちゃってましたね?

佐藤琢磨:小さいので最初行って、レース・ウィングで左右非対称にして、最後のクォリファイング・シミュは全部オフ(取り外し)。

――随分色々なことをやらねばならないセッションだったんですね。

佐藤琢磨:うん、いっぱいやった。正味どれぐらい走ったんだろう? 最初が5周、トラフィックで7周ぐらい。で、最後のクォリファイが3周、4周ぐらいでしょ。なんか20周ぐらいしかしてないんじゃないかって印象(26周が計測されている)。実際にはもうちょっと走ってるのかもしれないけど、ほとんど走ってない感じ。

――テキサスはインディーとは違うエアロ・パッケージなのに、1セッションのプラクティスだけで予選ていうのは大変ですね?

佐藤琢磨:そう。だからいっぱいやらなきゃいけなかったんですよ。ウィング・スウィープも含めて。

どんなエアロ・コンフィギュレーションで走ることも今回は自由になっているので。インディーの時はほら、レース・パッケージで予選を走りなさいってルールが変わった。だけど、今日はウィングレットとかを取り外してもいいので、いっぱいやらなきゃいけなかった。ホントは2台で分けたかったんだけど、ジャックの方はレース・セットに専念していたみたいなので、僕ひとりで外したり着けたりしてましたね。

「レース・ダウンフォースのリーリングをつかめたのは良かった」

――色々やって、全体的なフィーリングというのは?

佐藤琢磨:うん、悪くないと思いますね。最初に走り出した時にはちょっとクルマのお尻が軽いなって感じたんだけれども、レース・ダウンフォースにした時には結構ズンッとイイカンジにグリップして来て、アンダーステアは強めだったけど、トラフィックってほどじゃないけどジェイムズ・ジェイクスと一緒に走って、フィーリングをつかめたのは良かったですね。あとは今日の夜のプラクティスで決勝用のセッティングを煮詰めることです。

――予選トリムは?

佐藤琢磨:アブナイ(笑)。ニュー・タイヤで出てって、グリーン・フラッグ入ってから1周しか持たなかった。2周目からグリップが落ち始めて、アクセル戻さないとターン2で怖いことになりそうだったから、もう戻しましたね。曲がり切れなかった。

「ターン2をどう攻略するか……」

――セッション中に路面温度が摂氏で5度ぐらい上がってました。

佐藤琢磨:あぁそう。この調子だと予選はもっと暑くなるから、もっとグリップが落ちちゃうかもしれないですね。

――それで、レースは夕方からなのでまた違うコンディションになりますよね?

佐藤琢磨:またレースは全然違う。それより、ここまでトリムした予選仕様だと、アンダーステアとオーバーステアと両方出るから難しいんですよ。ターン2前にトンネルがあるでしょ? アソコにバンプがあるんですよ。それで飛び跳ねた時にフロントが逃げて、その上にテキサスの2コーナーってすごく難しくて、コーナーの出口でまだカーブしているのにバンクがなくなってっちゃうから、縦Gから横Gになっちゃってお尻が結構怖いことになる。ターン3、4は全然いいんですけどね。ターン3側は3周目ぐらいまでフラットのまま行けると思うけど。ターン2をどう攻略するか、ですね。今、スピードは216mph出てたけど、去年てそんなに速かったかな? 景色が全然違うんだけど。テキサスがアイオワぐらいに見えちゃってる(実際には最初のプラクティスでトップが219mphオーバー)。

「あとは足回りをどれだけ仕上げられるか
でももうあと1セッションしか予選前には残されてない」


――去年はタイヤの持ちが大きな問題で、スティント中にスピードが大幅ダウンしました。今年も同じパターンでしょうか?

佐藤琢磨:ううん、今年は全然違うと思う。タレるのはあるけど、ダウンフォースの量を今年は凄く上げられるから、もしかしたらパック・レーシングまで行かなくても、それに近いかもね。3ワイドとか久しぶりに見れるかも知れない、今年は。それでもレースはね、相変わらずタイヤのデグラデーションが大きいんだけど、夜になって、なおかつもう少しダウンフォースを着けて行けば、結構安定して走れると思う。

――一昨年、ダウンフォースを大きく減らしました。今年はまた大きくしている。その善し悪しは微妙ですね。

佐藤琢磨:そうですね。こうなると、またみんな速く走りたがってダウンフォースを削って、結局タイヤにデグラデーションが出て……みたいなイタチごっこになったりして。あとは足回りをどれだけ仕上げられるか。でももうあと1セッションしか予選前には残されてない。僕らがどこのレべルまで仕上げられるか全然わからない。一昨年、ダウンフォースがドカーンと減ったんだよね。去年ちょっと戻って来て、今年はもう1回ボンッと戻って来てるから、逃げるレースはできなくなるだろうし、タフなレースになるでしょう。ずーっとレース、ずーっと緊張感を保ったままの600キロとなるかも。
以上

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