2016年6月26日日曜日

2016 INDYCAR レポート 第10戦 コーラー・グランプリ Day2 予選:ポール・ポジションはウィル・パワー! 

好調ディクソンを破ってのPPにパワーは手応え十分! Photo:INDYCAR (Chris Jones)
ファスト6でニュー・レッドを投入する奇策でPP獲得!

 7年ぶりの開催となるロード・アメリカでのインディーカー・レース、予選でポール・ポジションを獲得したのはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。今シーズン2回目、キャリア44回目=歴代5位のPPだ。

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
 午前中のプラクティス3で最速だったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)がポール・ポジション候補の筆頭だったが、気温が28℃まで上がった午後の予選で、パワーはQ2をユーズド・レッドで戦うギャンブルに出て、Q3で唯一人フレッシュ・レッドを投入。1分42秒2105のベスト・タイムを叩き出してPPを手に入れた。
 「今日の予選ではトラフィックに悩まされた。しかし、Q2をユーズド・レッドで走るリスクを冒し、それが差を生んだ。ディクソンがすごく速かっただけに、このPPは嬉しい。」とパワーは喜んでいた。「厳しいスタートを切ったシーズンだが、ここへ来て僕らのエンジンは全シリンダーが快調に燃焼している。


「ミスを重ねてポールを取り逃した」と悔しがるディクソン

 Q3でのディクソンは1分42秒3758がベスト。トニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)も1分42秒7279で2、3位に甘んじた。
 予選4位はポイント・リーダーのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)=1分42秒8573。予選5位はエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)の1分42秒9449だった。シボレー勢が1位から5位までを独占したのだ。明日はレースでの勝利を記録しないと」とパワーは語った。





予選で13ターンにアプローチするディクソン。好調だっただけにPPを逃した悔しさは大きい Photo*INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
 予選2位となったディクソンは、「ミスを重ねてポールを穫り逃した」と悔しがっていた。「僕らのマシンはPPを得るだけの力を備えていた。しかし、僕が最終2コーナーで続けてミス。コンマ2.5秒とかのタイム・ロスした。それらがなければPPだったということだ」と話した。

ホンダ勢最速はまたしてもグレアム・レイホール
 ホンダ勢で唯一Q3に臨んだのは金曜に最速だったグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)=1分43秒7782。「周りはポイント・トップを争う面々ばかり。そして僕は今日もホンダ勢最速だった。予選での僕らはマシンからすべての力を絞り出していたと思う」とコメントした。
Q1敗退の佐藤琢磨、原因はクルーの作業ミス!

 佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)はQ1のグループ1で走り、レッド・タイヤ装着で1分43秒5357という今週末の自己ベスト・ラップをマークした。しかし、このグループでの8位でQ2進出は果たせず。明日のレースには15番グリッドからスタートすることとなった。




Photo:INDYCAR (Chris Owens)
  「プラクティス3を終えた時点で自分たちは好いポジションにつけることができていると考えていたのですが、Q2、Q3へと進むだけのスピードがありませんでした。ダウンフォースをつけ過ぎていたのか、コーナリングとブレーキングでのマシンは安定していたけれど、ストレートでの抵抗が大きかったためにタイム・ロスをしていたようですね」と予選修了直後の琢磨は話していたが、ストレートでのスピード不足が実はクルーの作業ミスに原因があったと走行後に判明した。予選に向けてマシンのリヤ・サスペンションの調整を行なった際、同時に処置をする必要のあった箇所に作業を施さなかったことから、リヤが高く、ノーズ側が必要以上に下がった状態のマシンを予選での琢磨は走らせていたのだ。「今日はQ1の1グループ目でした。路面がいつも悪いのがグループ1なので、それも影響してハンドリングやフィーリングが悪いんだ、と走っている間は思っていました」と琢磨は残念がっていた。それさえなければマシンの状態は良く、Q3進出さえも狙える状況にあったと考えられるからだ。「明日は後方からのスタートになりますけど、ここはロードコースにしてはオーヴァーテイクが多くあるだろうコースだし、プラクティス・ファイナルで燃料満タンでの走行など、幾つかのチェック項目をこなして、いいレース、追い上げるレースを戦いたいですね」と琢磨は気持ちを切り替えていた。マシンのフィーリングは好い。そこに大きな期待をかけているのだ。
以上

0 件のコメント:

コメントを投稿