2019年5月15日水曜日

2019 INDYCARレポート 第103回インディアナポリス500 Day1 プラクティス1:プラクティス初日、昨年度ウィナーのウィル・パワーが最速


Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
パワー、初日で早くも昨年のPPスピードを更新
 第103回インディアナポリス500のプラクティスが今日スタート。気温が17~21℃で、路面温度は28~42℃と、寒かったインディーカーGPから一転、快適な1日となった。
 午前11時から2時間がヴェテラン勢、午後1~3時がルーキー、午後3~6時はオープン・プラクティスというスケジュールで、夕方のセッションでウィル・パワー(チーム・ペンスキー)の出した229.745mphが今日の最速ラップとなった。トウ利用だとはいえ、去年のポール・スピード(=229.618mph)を走行初日にして上回った。
 新しいタイヤ、新しい路面、新しいエアロが影響してのことなのだろう、今年のインディー500は去年よりハイ・スピードで争われることとなるようだ。ホンダとシヴォレー、両エンジンのパワー・アップも実現されているはずだ。去年の走行初日はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)による225.787mphが最速だったから、その差は約4mphと大きい








シェルカラーをまとったニューガーデン。ペンスキー勢好調な中で17番手とひとrりスロースタートPhoto:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大  
2番手にはパジェノー、3番手はカーペンター
4位にはカストロネヴェスとシヴォレー勢が元気

 今日の2番手がそのパジェノー=229.703mphで、3番手はインディー500でのポールポジション獲得3度を誇るエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)=去年のポール・シッター。4番手は史上最多タイの4勝目を狙って今年もエントリーしているエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)。去年は1-2-3だったシヴォレー勢が、今年はトップ4を占めた。パックを作っての走行で記録されたスピードであるため、どれだけのトウを得たかによってスピードは変わって来る。しかし、シェヴィー軍団がトップ4を占めたのも事実。彼らのエンジンに今年もパワー・アドヴァンテージがあるということなのだろうか?

パワー「今日の段階では単独走行で誰が速いかはわからない」
 走行初日をトップで終えたパワーは、「速いスピードはどれもトウを利用してのもの。今年のファイアストン・タイヤはインディーカーが希望した通りの性能を発揮している。コーナー立ち上がりでのフロントのグリップが高く、マシン同士が接近して走ることを可能とさせている。まだ今日の段階では単独走行で誰が速いという判断を下すのは難しい。どのチームがどのタイミングで予選用トリムで走り、レース用セッティングでの走行をしていたのかはわからない」とコメントした。

ホンダ勢最速はコルトン・ハータ! 


Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大
 ホンダ・エンジン・ユーザーの最速はコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)=228.284mph。ロードコースで速さを見せて来て、すでに1勝をサーキット・オブ・ジ・アメリカスで挙げているルーキーは、トウ利用とはいえスーパー・スピードウェイでの走行初日からホンダの最速ランナーとなった。夕方のセッションではピット出口でスピンするシーンもあったが、今年のインディではルーキーたちの活躍ぶりからも目が離せない。今日のハータ以外のルーキーは、サンティーノ・フェルッチ(デイル・コイン・レーシング)が16番手、フェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ・レーシング)が18番手、マーカス・エリクソン(アロー・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が29番手、ジョーダン・キング(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が33番手、ベン・ハンリー(ドラゴンスピード)が38番手だった。今日はジェイムズ・ヒンチクリフ(アロー・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)がチームメイト3人(協力チーム:メイヤー・シャンク・レーシングのジャック・ハーヴィー含む)のマシンにも乗り、39台のタイムがリストされた。”ヒンチ”はエリクソンのマシンで記録した225.498mphがベストで、そちらの順位は23番手。自分のマシンでは225.235mphで25番手、オリオール・セルヴィアのマシンでは28番手、ハーヴィーのマシンでは39番手だった。

 6番手はセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)=228.242mphで、7、8、9番手にはアンドレッティ・オートスポート勢がザック・ヴィーチ、アレクサンダー・ロッシ、マルコ・アンドレッティの順で並んだ。スピードはヴィーチが228.133mph、ロッシが228.061mph、アンドレッティが228.000mphだった。そして、トップ10最後のスポットはエド・ジョーンズ(エド・カーペンター・レーシング)の227.966mphだった。

ジョーンズが単独走行での最速

 トウなしでのスピードでは、ジョーンズの224.542mphが最速。2番手はJR・ヒルデブランド(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)の223.694。3番手はトニー・カナーン(AJ・フォイト・エンタープライゼス)の223.275mph。4番手はチャーリー・キンボール(カーリン)の223.235mph。5番手はカーペンターの223.135mph。こちらはシェヴィー・ユーザーがトップ5をスウィープ。6番手でホンダ最速だったのはロッシで、スピードは223.077mphだった。

佐藤琢磨、ベストタイムは14番手
トウなしでは10番手タイムをマーク



Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
  佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は227.249mphを1回目の走行で記録し、これが今日の14番手だった。今日90周をこなした琢磨のトウなしの最速ラップは222.735mphで、こちらは10番手だった。
 午前中からの2時間の走行を終えた琢磨は、「滑り出しは順調。少し気に入らないところもあるけれど、それは午後の走行で修正したい」と話していた。そして1日を終えると、「トラフィックの中での動きが今ひとつで、ストレートでドラッグがあるのか重い感じがあった。空力を削っても高いグリップが得られるセッティングを見つけ出さないとならない」とコメントした。100パーセント手放しで喜べるスタートとはならなかったが、マシンに潜在的な戦闘力があることを感じ取ったという様子だった。

アロンソはスロースタート

Photo:INDYCAR (Joe Skibinski)
 2度目のインディー500挑戦を行なうフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)は、224.162mphがベストで、トウなしのラップは35番手とスロー・スタートを切った。今日は6人が100周を超える周回を重ねた。最多はピゴットによる128周だった。しかし、アロンソが走ったのは50ラップのみ。夕方のセッションはトラブルがあって走らなかった。

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