2021年4月18日日曜日

2021 INDYCARレポート R1 ホンダ・インディー・グランプリ・オヴ・アラバマ Day1 プラクティス2:プラクティス2ではアレクサンダー・ロッシがトップ・タイム

プラクティス2ではロッシがトップタイム Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大

 ハータのクラッシュでまだも走行中断に

 午後になって青空が広がり、気温は21℃まで上昇。路面は一気に温まって41℃にまでなっていた。
 プラクティス2も45分間。そして、トップ・タイムをマークしたのはアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)だった。彼のチームメイト、コルトン・ハータはクラッシュを演じた。ブラック・タイヤで走行中のことだった。ターン2のグラヴェル・ベッドを突っ切ってガードレールに激突したマシンの回収には長い時間がかかり、走行開始は残り時間が10分半を切ってから。ここでほとんどのチームはタイヤをレッドに履き替え、セッション終盤はそちらの評価に使った。


好調なオーワード Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

セッション再開後、レッド装着で激しいタイムアップ合戦に

 ハータは自らのアクシデントで赤旗が出た時点ではトップにいた。そのラップ・タイムは1分06秒7551だった。しかし、セッションが再開されるとレッド・タイヤを装着した面々が次々と彼より速いラップを刻み始めた。まずはパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)が1分06秒7548を出し、フェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)が1分06秒3948をマーク。2番手以下もスコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー)、アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、コナー・デイリー(エド・カーペンター・レーシング)、エド・ジョーンズ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)などによって目まぐるしく入れ替わった。

パロウ、トップタイム! しかし、2度目の赤旗中断後
ラスト1分半のアタックでロッシが首位に!


ディフェンディングチャンピオンのディクソンも存在感をアピ―ル Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

  朝のプラクティス1でトップだったパロウは、1分06秒3204でトップに躍り出、2セッション連取か? と思われた。残り時間4分でパワーが最終コーナーでハーフ・スピンしてエンジン・ストール。赤旗が出されたことも手伝ってのことだ。
 しかし、残り1分半ちょっとで最後のグリーン・フラッグが振られると、ここからのアタックでスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が1分06秒3018をマークしてトップに躍り出た。最後はチャンピオンがトップか……と思われたが、すぐにロッシが1分06秒0797で最速の座を奪い、ディクソンのチームメイトのマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が1分06秒2190で2番手となってセッションは終了となった。

セッション2はホンダ勢が1~4位をスゥイープ

Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

 最終的な順位はトップがロッシ、2番手はエリクソンで、3番手がディクソン、4番手がパロウ、5番手はローゼンクヴィストとなった。ホンダがトップ4を独占したのは、シヴォレー勢のエースであるチーム・ペンスキーのパフォーマンスが振るわなかったからだ。シェヴィー軍団のトップはローゼンクヴィストのものとなった。
 トップ5~10を見ると、6番手がジョーンズ、7番手がオーワード、8番手がパワー、9番手がデイリー、10番手はジャック・ハーヴィー(メイヤー・シャンク・レーシング)。ジョーンズとデイリーの奮闘が光っている。
 プラクティス1で3番手だったニューガーデンはプラクティス2では14番手に沈み、プラクティス1で16番手だったシモン・パジェノーはプラクティス2では18番手と後退していた。

佐藤琢磨、セッション終盤にベストを出すも20番手
レイホールも23番手とRLLは依然苦境に


 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は残り1分半で振られたグリーンの後に1分07秒2764の自己ベストを出したが、ポジションはプラクティス1と同じ20番手。チームメイトのグレアム・レイホールはこのセッションでは23番手と最後尾から2番目。RLLは苦悩から抜け出せずにいる。
 

Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大
 

 「タイムを出せそうなタイミングで赤旗が出ていたのは確かで、最後にベストを出すこともできましたが、20番手では何とも言えないですね。厳しい状況です。でも、最後に自己ベストを出せた時、レッド・タイヤと自分たちのマシンの相性は悪くないと感じました。セカンド・アウティングでタイムが出たってことで、レッドの持ちは悪くなく、アタック1回で終わりではなさそうですね。もちろんブラックよりライフは短いと思いますが、その分タイムの出るのは1周、2周早いし、だからと言ってすぐにダメになっちゃうわけでもない。もうちょっと持ちそうですね。予選に向けては、またセッティングを変えて行きます。試していないセッティイングで未知の世界になるけれども、やるしかないので。今のセッションは暑かったんですが、自分たちとしてはもっと暑くなった方がいいですね」と琢磨は話していた。

ルーキー勢の中で健闘光るマクロクリン
グロジャンも17位へとポジションアップ
しかし、ジョンソンはタイヤにもなじめず最下位

グロジャンは着実にタイムアップを果たす Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大

ルーキー・トリオは、マクロクリンが12番手でベスト。チーム・ペンスキーではパワーの8番手に次ぐ2番手となるタイム=1分06秒6643を出してのことだ。ロマイン・グロジャン(デイル・コイン・レーシング)はレッド・タイヤでの初走行を行ない、1分06秒8561のベストをマーク。ポジションを17番手へと上げた。チームメイトのジョーンズが6番手につけていることが示すとおり、デイル・コイン勢のバーバー用セッティングは決して悪くないようだ。

ジョンソンはいまだに最下位から脱することができず Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大

 そして、ジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。残念ながら2セッション続けてNASCARチャンピオンは最後尾の24番手。レッド・タイヤ使用によってベストを1分07秒8821まで縮めたが、すぐ上の23番手だったレイホール二世との間にでさえ0.4140秒の差があり、チーム内トップのエリクソンとの間には1.6631秒もの差があった。トップとの差はプラクティス1では1.4788秒だったが、プラクティス2ではストックカーの世界にはないキャラクターの異なるタイヤ使用という要素も加わったためか1.8821秒に広がっていた。


トップから僅差の戦いが続くなかガナッシ、マクラーレンが好調か

 アクシデントやスピンなどによって分断されたセッションとなりながらも、トップ4はコンマ3秒の中に収まり、10番手はトップと0.5097秒の差だった。17番手につけたグロージャンまでが1分06秒台をマークした。
 まだ2セッション、それもプラクティスが終わっただけだが、明らかに好調なのはガナッシ勢で、マクラーレンも上々の出来。逆に苦戦をしているのはRLL、ジョンソン、そしてリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター)、マックス・チルトン(カーリン)だ。
以上

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